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『クビキリサイクル』伊瀬茉莉也さんが語る「赤神イリア」を演じるうえで大切にしたコト

OVA『クビキリサイクル』伊瀬茉莉也さんが語る「赤神イリア」を演じるうえで大切にしたコト

一癖も二癖もあるキャラクターたちによって繰り広げられる戦慄のミステリーと会話劇が話題のOVA『クビキリサイクル』(原作:西尾維新)。孤島で起こった殺人事件の謎、その全てが明かされる最終巻の発売と連動し、アニメイトタイムズではインタビュー連載企画として出演キャストをお招きしてのトークをお送りしています。

連載第4回は、過去に妹を殺害した疑惑があり、財閥令嬢でありながらも「鴉の濡れ羽島」へと放逐され、天才たちを集めて楽しんでいる赤神イリア役の伊瀬茉莉也さんです。

個性豊かな天才やメイドたちとも一線を画す、怪しげな存在感を持つ赤神イリア。表面からだけでは伺い知れないイリアという人物の内面をどう捉えていたのか、どのように演じられたのかを中心に、幅広くお話を伺いました。どうぞ存分にお楽しみください。

■□■□■ 連載バックナンバー ■□■□■
     【第 1回】玖渚友 役・悠木碧さん
     【第 2回】逆木深夜 役・浜田賢二さん
     【第 3回】千賀てる子 役・後藤邑子さん
イマココ⇒【第 4回】赤神イリア役・伊瀬茉莉也さん



これは一癖二癖もあるぞ、と(笑)。
――『クビキリサイクル』の原作はお読みになりましたか?

赤神イリア役・伊瀬茉莉也さん(以下、伊瀬):はい。ざっくりとですが、イリアが喋っているシーンを中心に読ませていただきました。西尾維新先生の作品は、以前『めだかボックス』というアニメで、雲仙冥加という数字で会話をするキャラクターを演じさせていただいたことがあるんです。

ほかにも『傷物語』や『化物語』といった『〈物語〉シリーズ』のアニメも見たことがあったので、これは『クビキリサイクル』も一癖二癖あるぞ、と(笑)。西尾さんらしい言葉遊びや、キャラクターたちの強烈な個性も印象に残りました。

――伊瀬さんが、当初犯人だと思っていた人は誰でしょう?

伊瀬:みんな怪しかったですよね(笑)。だから一人一人の発言が気になりましたし、その中でもやはりイリアが一番怪しいなと思ってました。

――シャフト作品は初めての参加となりますが、どのようなイメージをお持ちでしたか?

伊瀬:シャフト作品の映像って、人物が喋ってる最中に別カット(背景や幻想的な絵のカット)が入ったりするので、魅入ってしまいますよね。何か意味があるのかな?とか、見ている人を引き込む絵の演出がすごく印象的です。

――新房(昭之)総監督や八瀬(祐樹)監督、鶴岡(陽太)音響監督からはどのような指示がありましたか?

伊瀬:鶴岡さんからは作品を深読みせず、台本に沿ってキャラクターの心情を汲み取ってもらえれば良いよと仰っていただきました。

特にイリアに関しては、裏に何かあるという含みを演技に入れ過ぎると、最後に明かされるインパクトが薄れてしまうと思い、あまり深く考えこみ過ぎずに演じましたね。

――赤神イリアという人物をどのように捉えていましたか?

伊瀬:そもそもイリアが島流しにあった理由が、自分の妹を殺してしまったからなんですが、そこからして普通の人間ではないので、常軌を逸した性格、精神の持ち主だと感じていました。島流しにあって暇だし、世界中の天才、才人と呼ばれる人たちを集めて、殺人ゲームを俯瞰で楽しむなんて考えられませんよね。

人を人と思っていない……だからイリアの発する言葉って相手を慮かる要素を感じないんですよね。自分さえ楽しければそれでいい、というか。

――もし伊瀬さんがイリアの立場に置かれたらどうします?

伊瀬:私ならまず家族を殺しません。だから島流しにあわないですね(笑)。でも、何かしらの理由でイリアと同じ立場で状況だったら、同じ行動をとっちゃうかもしれません。世界中の天才たちを集めて、名探偵の哀川潤さんも呼んで……ただ殺人ゲームはしません(笑)。

――もし天才を呼ぶとしたら、哀川潤以外にはどんなジャンルの天才を呼びますか?

伊瀬:そうですね。天才というか、先生と呼ばれる人たちをお招きしたいです!歴史、美術、音楽、料理・・・自分の興味ある分野の先生方をお招きして、知識や教養を深めたいです!

――まるで学校のようですね(笑)。

伊瀬:授業を聞いているみたいで楽しそうですね!


役者の仕事って、与えられたセリフでキャラクターを活かすことなんです。

――イリアはかなり出番が多いキャラクターですが、気に入っているシーンはどこでしょうか?

伊瀬:4話で服を脱ぎながら「ぼく」と喋っているシーンですかね。アフレコ時は線画だったので、色が付いて動きがあるとこんな風に見えるんだと思いました。わざと「ぼく」を誘うように色っぽいお芝居をつけても面白かったかもしれませんね(笑)。

――普通男性のいる前で服を脱ぎませんよね(笑)。

伊瀬:同じシーンで「ぼく」が「警察を呼びませんか?」と言うんですが、それに対して「無粋な国家権力の餌食になどしたくはありません」「天才は法ごときの下には平等ではないからです」と返したセリフがあるんですが、イリアらしくて気に入っています。法律ごときに自分の楽しみを取られたくないというイリアの人となりが垣間見えるシーンでもありますよね。

――西尾作品は台詞の言いまわしが独特ですが、実際に経験されていかがでしたか?

伊瀬:3話で食卓に集まって、殺人事件が起きたときのアリバイを話すシーンがあるんですが、苦手な言葉並びがあって苦戦しました(笑)。「〜昨晩、玲と佐代野さんと3人で」の、「さ」が続くところですね(笑)。あとイリアは基本的に丁寧な言葉遣いなので、「〜ですけれどね」と普段なかなか使わない言い回しに新鮮さを感じてました。

――西尾さんの作品はどのキャラクターもセリフが結構多くて、喋っている言葉でキャラクターを表現するようなところもあると思います。

伊瀬:役者の仕事は、与えられたセリフでいかにそのキャラクターを活かすかだと感じています。セリフの量が多ければいいというわけではありません。一言二言でも、そのキャラクターを印象付ける、活かすこともできる。

この作品のキャラクターみんなに言えることなんですけど、突出した個性の強さを感じる一方で、どこか全員似てる。何かしらにすり替わっている部分があるからでしょうか?みんなが含みを持っていてそれを隠そうとしているからでしょうか?不思議ですね。

そこにどうやってキャラクターのカラーを出していこうかと考えると、役者個人の個性だったり、声色だったりが反映されてくるんだなと思います。

他の現場で会ったときも、『クビキリサイクル』の話をしていました。

――現場の雰囲気はいかがでしたか?

伊瀬:TVアニメのレギュラー番組の収録ですと週に1回アフレコがあるのですが、『クビキリサイクル』はOVAということもあり、アフレコの時期はバラバラでした。なので、毎回会うたびに「久しぶり〜」という感じでした(笑)。

現場の雰囲気は和気藹々としてましたよ。キャストの皆さん、心のどこかにこの作品のことがあって、他の現場でお会いした時も「次のアフレコいつだろうね」とか「いま話どうなってるの?」とか、よく『クビキリサイクル』の話をしていました。

――それだけ印象が強い作品だったんですね。現場ではどういった話をされましたか?

伊瀬:キャスト同士で作品の情報交換をよくしてましたね。佐代野弥生役の池澤春菜さんに分からないところはよく教えていただいてました。

―――『クビキリサイクル』は原作を脚本に落としこむ段階で、かなりのシーンやセリフが削られています。削られたセリフにはキャラクター作りの手がかりとなる物もあったと思いますが、原作にあってアニメにないセリフについてはどう考えておられたのでしょうか。

伊瀬:例え台本に反映されていなかったとしても、原作で知った情報はイリアのバックボーンとして、無かったことにはしませんでした。例えばイリアが島流しにあった理由とか……アニメでは描かれてませんが、大切な要素なので、お芝居に少し加味できたら良いなと。

――『クビキリサイクル』には天才なキャラクターがたくさん出てきますが、伊瀬さんのが「この人は天才だな」と思う方が現実にいたら教えてください。

伊瀬:相手を尊重しながら、自分の思いも周りに伝えられる人。言葉や態度で威圧するのではなく、人柄で自然と魅了してしまう人。アニメならではの突飛な天才よりも、現実の世界で誰もが成り得る〔天才〕が私は素敵だと思うし、凄いと思います。

――では最後にファンのみなさんへのメッセージをお願いします。

伊瀬:長い間『クビキリサイクル』という作品を応援し続けて下さり、本当にありがとうございました。最終巻も楽しんで貰えたら嬉しいです。もしイベントがあったとしたらファンのみなさんと一緒にミステリーの謎解きなどできたら楽しそうですよね(笑)。これから先も『クビキリサイクル』を始めとした、『戯言シリーズ』の輪がどんどん広がって行くことを期待しています。

[取材・文/早川清一朗]


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     【第 1回】玖渚友 役・悠木碧さん
     【第 2回】逆木深夜 役・浜田賢二さん
     【第 3回】千賀てる子 役・後藤邑子さん
イマココ⇒【第 4回】赤神イリア役・伊瀬茉莉也さん

 

音楽情報
■「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣いSound Collection」:10月25日(水)発売

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価格:3,500円+税
収録曲:全34曲
仕様:◆CD2枚組 ◆描き下ろしジャケットイラスト

パッケージ情報
★「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」全巻購入特典
渡辺明夫さん&okamaさん描き下ろし"全巻収納BOX"をプレゼント!

※応募〆切:2017年11月30日(木)
※2~8巻巻封入の応募券を集めて、1巻封入の台紙に貼り付けてご応募ください。
※画像はokama氏によるイメージラフです。実際の商品とは異なりますので、ご了承ください。


■第一巻:2016年10月26日(水)発売
【Blu-ray】OVA クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 1 完全生産限定版
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Blu-ray完全生産限定版: 3,600円+税 
DVD完全生産限定版: 3,600円+税
【完全生産限定版特典】
○原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
脚本:西尾維新
出演:哀川潤(CV.甲斐田裕子)、長瀞とろみ(CV.折笠富美子)
○キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジジャケット
○特製ブックレット12P
○全巻連動購入キャンペーン応募台紙
(キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろし全巻収納BOX)
○クリアケース

■第二巻:2016年11月30日(水)発売
【Blu-ray】OVA クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 2 完全生産限定版
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Blu-ray完全生産限定版: 3,600円+税
DVD完全生産限定版: 3,600円+税
【完全生産限定版特典】
○原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
脚本:西尾維新
出演:哀川潤(CV.甲斐田裕子)、因原ガゼル(CV.神田朱未)
○キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジジャケット
○特製ブックレット12P
○全巻連動購入キャンペーン応募券
○クリアケース
購入

■第三巻:2017年1月25日(水)発売
【Blu-ray】OVA クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 3 完全生産限定版
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Blu-ray完全生産限定版: 3,600円+税
DVD完全生産限定版: 3,600円+税
【完全生産限定版特典】
○原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
脚本:西尾維新
出演:哀川潤(CV.甲斐田裕子)、軸本みより(CV.野中藍)
○キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジジャケット
○特製ブックレット12P
○全巻連動購入キャンペーン応募券
○クリアケース

■第四巻:2017年2月22日(水)発売
【Blu-ray】OVA クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 4 完全生産限定版
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Blu-ray完全生産限定版: 3,600円+税
DVD完全生産限定版: 3,600円+税
【完全生産限定版特典】
○原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
脚本:西尾維新
出演:哀川潤(CV.甲斐田裕子)、石丸小唄(CV.浅野真澄)
○キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジジャケット
○特製ブックレット12P
○全巻連動購入キャンペーン応募券
○クリアケース

■第五巻:2017年3月29日(水)発売
【Blu-ray】OVA クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 5 完全生産限定版
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Blu-ray完全生産限定版: 3,600円+税
DVD完全生産限定版: 3,600円+税
【完全生産限定版特典】
○原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
脚本:西尾維新
出演:哀川潤(CV.甲斐田裕子)・佐々沙咲(CV.佐藤利奈)
○キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジジャケット
○特製ブックレット12P
○全巻連動購入キャンペーン応募券
○クリアケース

■第六巻:2017年5月31日(水)発売
【Blu-ray】OVA クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 6 完全生産限定版
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Blu-ray完全生産限定版: 3,600円+税
DVD完全生産限定版: 3,600円+税
【完全生産限定版特典】
○原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
脚本:西尾維新
出演:哀川潤(CV.甲斐田裕子)・長瀞とろみ(CV.折笠富美子)・因原ガゼル(CV.神田朱未)
○キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジジャケット
○特製ブックレット12P
○全巻連動購入キャンペーン応募券
○クリアケース

■第七巻:2017年8月30日(水)発売
【Blu-ray】OVA クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 7 完全生産限定版
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Blu-ray完全生産限定版: 3,600円+税
DVD完全生産限定版: 3,600円+税
【完全生産限定版特典】
○原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
脚本:西尾維新
出演:哀川潤(CV.甲斐田裕子)・佐代野弥生(CV. 池澤春菜)
○キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジジャケット
○特製ブックレット12P
○全巻連動購入キャンペーン応募券
○クリアケース

■第八巻:2017年9月27日(水)発売
【Blu-ray】OVA クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 8 完全生産限定版
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Blu-ray完全生産限定版: 3,600円+税
DVD完全生産限定版: 3,600円+税
【完全生産限定版特典】
○原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
脚本:西尾維新
出演:哀川潤(CV.甲斐田裕子)・ぼく(CV. 梶裕貴)
○キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジジャケット
○特製ブックレット12P
○全巻連動購入キャンペーン応募券
○クリアケース

 
作品情報
【INTRODUCTION】
日本海に浮かぶ孤島、鴉の濡れ羽島。
そこに建つ屋敷には、島の主の赤神イリアによってあらゆる分野の天才たちが客として招かれていた。
だがある朝、屋敷の中で、首斬り死体が発見される。
そして事件は、それだけでは終わらなかった――

原作は、西尾維新のデビュー作にして第23回メフィスト賞受賞作『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』。〈物語〉シリーズを手がけてきたシャフトによって、西尾維新の原点とも言える作品が映像化される。

【STAFF】
原作:西尾維新「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」(講談社ノベルス・講談社文庫)
キャラクター原案:竹
総監督:新房昭之
監督:八瀬祐樹
シリーズ構成:東冨耶子・新房昭之
脚本:木澤行人・中本宗応
キャラクターデザイン・総作画監督:渡辺明夫
総作画監督:鈴木博文
イメージボード:okama
美術設定:大原盛仁
美術監督:内藤健
色彩設計:日比野 仁・渡辺康子
3DCGディレクター:越田祐史
3DCG制作:オレンジ
撮影監督:江上 怜
編集:松原理恵
音響監督:鶴岡陽太
音楽:梶浦由記
アニメーション制作:シャフト
製作:アニプレックス・講談社・シャフト

【CAST】
ぼく:梶裕貴
玖渚友:悠木碧
園山赤音:嶋村侑
伊吹かなみ:川澄綾子
逆木深夜:浜田賢二
姫菜真姫:遠藤綾
佐代野弥生:池澤春菜
赤神イリア:伊瀬茉莉也
班田玲:桑島法子
千賀あかり:桑谷夏子
千賀ひかり:新谷良子
千賀てる子:後藤邑子
哀川潤:甲斐田裕子

【THEME SONG】
オープニング・テーマ:三月のパンタシア「群青世界」(コバルトワールド)
エンディング・テーマ:Kalafina「メルヒェン」

>>OVA『クビキリサイクル』公式サイト
>>西尾維新アニメプロジェクト公式Twitter(@nisioisin_anime)

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
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