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『LOST SONG』スペシャルトークショーを詳細レポート

鈴木このみさん、田村ゆかりさんら出演の『LOST SONG』スペシャルトークショーを詳細レポート! 一番酷いのは悪役!? それとも監督!?

好評放送中のTVアニメ『LOST SONG』。5月19日にTV放送された第7話では、ヒロインの歌姫「フィーニス」の歌声で世界が滅ぼされ、更に26日に放送されたばかりの第8話では壮大なる叙述トリックが明かされ、視聴者を騒然とさせました。特に第8話では、エンディングからはじまってオープニングで番組を終わらせるという、サプライズ好きだという森田と純平監督の演出で心を鷲掴みにされた方も多かったでしょう。

そして、このたび5月27日(日)に実施されたイベント「LOST SONG ~間奏曲~」は、問題の第8話が放送されたその翌日の開催とあって、まさに絶好のタイミング!! 会場は「衝撃の展開について誰かと話したい!」「監督や出演者の話を聞きたい!」というファンの熱気に包まれていました。

イベントには、森田と純平監督、リン役の鈴木このみさん、フィーニス役の田村ゆかりさん、ヘンリー・レオボルト役の山下誠一郎さん、ルード・ベルンシュタイン4世役の鈴木裕斗さんが登壇。

収録の裏側を赤裸々に語ってくれた本イベント。会場ではいったい、どんな「秘密」が明かされたのか……!? 気になる内容を隅から隅までお伝えします!!

一番悪いのはルード王子?それとも監督??白熱のトークイベント

東京・丸の内ピカデリーで5月27日に開催されたイベント「LOST SONG ~間奏曲~」は、19時から振り返り上映を、22時頃からトークイベントが行われました。

上映されたエピソードは、第1話、第4話、第5話、第6話、第7話、第8話の計6話分。第8話で大きなカラクリが明かされ、誰もが「第1話から見返して、明かされた謎を検証したい!」と思っていたタイミングであり、本企画はまさにファンが願っていたものでした。

開始されたトークイベントでは、まずMCを務める森田と純平監督が登場。監督の呼び込みで、リン役の鈴木このみさん、フィーニス役の田村ゆかりさん、ヘンリー・レオボルト役の山下誠一郎さん、ルード・ベルンシュタイン4世役の鈴木裕斗さんが登壇します。

会場に響き渡るオープニング主題歌「歌えばそこに君がいるから」の疾走感ある旋律と、待っていましたとばかりに会場を包む万雷の拍手。迎えられたキャスト陣は、やや緊張しつつも笑顔で拍手に応えます。そして短く挨拶をすると、いよいよフリートークコーナーのスタートです。

話題はまず、鈴木裕斗さん演じるルード王子の「悪行」へ。おそらく第7話を視聴したみなさんは、ルード王子の鬼畜の所業を見せつけられて唖然としたはず。鈴木裕斗さんもネットの評判が気になって第7話の感想を読み漁ったそうですが、それを後悔するほどの憎まれ役だったそうです。

しかしそもそもの話、一番悪いのはルード王子なのか!? それとも演じていた鈴木裕斗さんなのか!? 問いかける田村さんの号令でキャスト陣が一斉に指をさしたのは、やっぱり森田と監督でした! そしてそれに応えるように観客たちも、笑顔と拍手で「諸悪の根源は監督説」を支持していました。

続いての話題は、第8話で明かされた叙述トリックについて。同一時間上だと思われていたリンの旅とフィーニスの悲劇ですが、実は別々の時間軸を交互に描いていたことが明かされました。しかもその両方の時間軸には、「そっくりだけど別人」という、2人のレオボルトというキーマン存在していたわけです。

山下さんは第8話の台本を受け取るまでその事実を知らされなかったとのことで、第7話まではレオボルトの性格に違和感を抱きながら、同一人物として演じていたそうです。その告白を受け、鈴木裕斗さんはレオボルトというキャラクターの難しさに共感し、監督は違和感に気づいた山下さんへ賛辞を送りました。

今回、振り返り上映をご覧になった皆さんも、きっと現在のレオボルトなのか、過去のレオボルトなのかを考えながらスクリーンに注目していたことでしょう。

アフレコ現場でキャスト陣に聞いた「LOST SONG 意識調査」!

続いてのコーナーは、第6話収録段階のアフレコスタジオでおこなわれたという意識調査をもとにしたトークコーナーです。これは「今後物語はどうなっていくのか?」をキャスト陣に考察してもらったもので、どのキャストの回答なのかを伏せた状態で、スクリーンに9つのキーワードが表示されました。そのキーワードは以下の通りです。

①「ルード王子の歌」
②「美容に良い!」
③「三角関係」
④「人間なの?」
⑤「(ほぼ正解)」
⑥「(ほぼ正解2)」
⑦「自分と真逆」
⑧「1番可愛い」
⑨「お嫁さんになって欲しい」

最初のトークテーマは、観客からのリクエストで決まった「人間なの?」の。こちらはアリュー・ルックス役の瀬戸麻沙美さんの解答で、「フィーニスは人間なのかなぁ、どうなんですかねぇ?」というメッセージでした。

監督によるとフィーニスは間違いなく人間で、不老不死になったのも歌の呪いのせいとのことでした。しかしここで新たな疑問が……。はたしてフィーニスには故郷があるのか? 実家はあるのか? このことにもっとも関心を示したのは、監督によると、ポニー・グッドライト役のたかはし智秋さんだそうです。何度も監督に尋ねていたとのことで、それを本当に知りたいのかと、田村さんにツッコミを入れられたことも明かされました。

ちなみにフィーニスの故郷をはじめ、未公開の設定が無数に存在しているとのこと。はたしてそれが明かされる日は来るのでしょうか……!?

次に鈴木このみさんが選んだのは「1番可愛い」のキーワードです。こちらは「好きなキャラは誰ですか?」の問いに対する田村さんが「やっぱり自分が担当しているキャラクターが一番可愛いと思うからです。どんな役でも自分が一番の味方でいたいと心から決めています」という回答でした。

これには観客も拍手で同意。田村さんは、たとえ悪役でも、自分が担当することになったら自分が一番の理解者でなければならないと付け足します。しかしこれがルード王子ならどうでしょうか? 監督に話題を振られた鈴木裕斗さんは、視聴者として見るとルード王子は嫌な奴、でもいざ演技をするとなると悪役の目線でフィーニスやレオボルトに敵意を向けてしまうことを告白します。

その流れで次に注目したキーワードは「ルード王子の歌」でした。キーワードの回答者は鈴木このみさんで「ルード王子の闇属性な感じの歌を聴いてみたいです」とのことです。本作のキャラクターは音楽に関わるキャラクターが多く、特にリンは「風の歌」「癒しの歌」を歌います。しかしルード王子が歌った場合、それとは異なる「闇属性になるのでは?」と妄想していた様子。

そこで目を「キラーン」と光らせたのは森田と監督です。鈴木裕斗さんに、この場で歌ってみるようムチャ振りをして観客も拍手と歓声でそれに同調します。これでスイッチが入った鈴木裕斗さんは、心配する田村さんの制止を振り切り、ルード王子になりきって即興ソングを披露! まるでミュージカルのように堂々と歌い上げ、大きな拍手が起こりました。

4番目に監督が選んだのは「三角関係」のキーワードです。鈴木裕斗さんが回答したもので、「どうせ殺されるなら、三角関係の中にいるフィーニスかヘンリーに! と思っています」とのことでした。その真意は、「今までさんざんいたぶってきたフィーニスかヘンリーの手にかかってこそ、憎まれ役の使命を全うできる」というもの。その意識からも役者としての真摯な想いが伝わってきました。

次に客席からリクエストがあったのは「お嫁さんになって欲しい」のキーワードでした。こちらはアル役の久野美咲さんの回答で、「好きなキャラクターは誰?」という質問に、「リン」と答えたものです。理由は「リンが素直でおてんばで食いしん坊で可愛い❤ 将来はアルのお嫁さんになって欲しいです!」でした。

このキーワードに対して、リンを演じる鈴木このみさんも、相思相愛であることを告白。リンとアルが結ばれる展開を監督にリクエストしますが、サプライズ好きな監督としては「そうは簡単にいかないぞ」と不敵な笑みを浮かべます。そこから話は、現在、アルがお世話になっているドクター・ヴァイゼンへ……。

皆さんも気になっていたと思いますが、ヴァイゼンの杖のクロワッサンはいったい何なのでしょうか!? 発明の力で杖から生えるものなのか? 深い意味はあるのか?しかし監督によると、クロワッサン好きのヴァイゼンが、自分で焼いたものをただ刺しているだけとのこと。気が向いたら食べ、なくなったらまた補充するそうです。

6番目に選ばれたキーワードは「自分と真逆」。回答者は山下さんで、好きなキャラを問われて「レオボルト」と答えたものでした。「レオボルトは、イケメン、優しい、強い、全てを兼ね備えた男。自分とは真逆なので、演じる際は気をつけています」とのことです。

これだけスペックの高いキャラクターを演じるわけですから、言葉遣いに気をつけるなど、演技をするたびに緊張したといいます。そのうえでご自身についてはむしろルード王子に近いと評価し、共演者たちからは、まさかと声が上がりました。

もともと山下さんも鈴木裕斗さんも、オーディションでレオボルトとルード王子の両方を演じた経緯があります。その意味でルード王子とレオボルトは表裏一体の存在だったのかもしれません。ちなみに森田と監督いわく、当時のオーディションの音声は、山下さんが演じるルード王子も鈴木裕斗さんが演じるレオボルトも両方残っているそうです。こちらもいずれ、蔵出しして欲しいですね。

ちなみに女性キャストでは、森田と監督がメル役でオーディションを受けにきた茅野愛衣さんに、現場でメル役も演じてみて欲しいとリクエストしたという話題も。どちらもリンとフィーニスに影響を与える重要な役どころですし、演技に説得力が求められるキャラクターであるため、監督は「茅野さんの演技力ならメルとコルテの両方を託せる」と配役の理由を明かしてくれました。

続いて話題にされたのは「美容に良い!」のキーワード。こちらは登壇者の全員が推測した通り、たかはし智秋さんの回答です。好きなキャラクターとその理由を問われたたかはしさんは「ドクター・ヴァイゼンに美容に良いものを発明していただきたい!」と回答したそうです。ちなみにこの話題では、たかはしさんが率先して謎の考察をしていたことも明かされました。

ここでキーワードを2つ残してタイムアップ。コーナー終了を告げる軽やかなBGMを合図に、会場アンケートを紹介するコーナーへと移ります。

会場からの質問!! アンケートコーナー

イベント参加者に記入してもらったアンケートを紹介するコーナーでは、まず「お気に入りの曲」についての質問が紹介されました。本作は歌をモチーフにしているだけあり、様々な楽曲が本編中に流れます。物語の謎はもちろん、多彩な楽曲も本作の魅力とあれば、確かに気になるところです。

キャスト陣でいち早く楽曲を挙げてくれたのは鈴木裕斗さんでした。視聴者目線で物語を見たところ、「終滅の歌」を奏でる田村さんの歌声にはフィーニスの絶望が見事なまでに込められており、胸が締め付けられる想いをしたそうです。

更にアンケートから「会社に行きたくないので終滅の歌を歌いたいのですが、どこで覚えられるのでしょうか?」という質問も。田村さんによれば、(音楽担当の)白戸佑輔さんの自宅とのこと。これには会場もドッと湧きました。

鈴木このみさんが好きな楽曲は「癒しの歌」でした。同じ楽曲でも、アレンジ違いや感情の入れ方にバリエーションがあり、例えばメルの死に際しては悲しく歌い、旅に出てリン楽団ができてからは明るく歌って楽しい収録になったそうです。

続くアンケートでは、「森田と監督の良いところ」を訪ねる質問が……。先ほどから監督のことを「ひどい」「ドS」といじっていたキャスト陣は、ここぞとばかりに首をかしげて「なかなか思い当たらない!!」とアピール。「お前が先に言えよ!!」「いやいやお前が……!!」と小芝居まではじめて会場を楽しませます。

それに対し、監督は「傷ついた……」と言いつつ、まんざらでもない表情。イベントは終始、監督とキャスト陣がじゃれあうなど強い信頼関係を覗かせていましたが、ここでもそれが垣間見えたのでした。

こうしてイベントはアンケート紹介コーナーから締めの挨拶へと向かい、森田と監督は来場者へ向け、9話以降も謎や仕掛けがたくさん残されているとメッセージを送りました。更に田村さんいわく、監督の絶妙なバランス感覚が作品にでているので応援してほしいとのこと。

トークイベントはキャスト陣の挨拶とともに終了しましたが、物語はここからが本番!! ようやく邂逅を果たしたリンとフィーニスがどんな物語を紡いでいくのか!? いまだ残された謎の数々はいつ解明されるのか!?  それらが楽しみになるイベントでした!!

[構成・文/気賀沢昌志]

『LOST SONG』作品情報

─ この歌は星の運命すら変える 2大歌姫による幻奏叙事詩(ファンタジーオペラ)

<配信>
Netflix先行配信 :2018年3月31日(土)より毎週土曜
Netflix全世界配信:2018年夏

<TV放送>
TOKYO MX:2018年4月7日(土)より毎週土曜25:30~26:00
サンテレビ :2018年4月7日(土)より毎週土曜25:30~26:00
KBS京都 :2018年4月8日(日)より毎週日曜23:30~24:00
テレビ愛知 :2018年4月8日(日)より毎週日曜25:35~26:05
BSフジ :2018年4月11日(水)より毎週水曜24:00~24:30

<キャスト>
リン:鈴木このみ
フィーニス:田村ゆかり
アル:久野美咲
ポニー・グッドライト:たかはし智秋
ヘンリー・レオボルト:山下誠一郎
アリュー・ルックス:瀬戸麻沙美
モニカ・ルックス:芹澤優
コルテ/メル:茅野愛衣
バズラ・ベアモルス:小山剛志
ルード・ベルンシュタイン4世:鈴木裕斗
ドクター・ヴァイゼン:小形満
タルジア・ホークレイ:糸博

オープニング主題歌:「歌えばそこに君がいるから」歌:鈴木このみ
エンディグ主題歌:「 TEARS ECHO」歌:フィーニス(cv 田村ゆかり)

公式サイト
公式Twitter(@ostsonganime)

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