『サザエさん』、『パトレイバー』、『るろうに剣心』……声優・冨永みーなさんデビュー45周年を記念したライブ「ホントのきもち。」レポート

2018年12月15日(土)、LOFT 9 Shibuyaにて声優・冨永みーなさんのデビュー45周年を記念したイベント「ホントのきもち。」が開催されました。冨永さんはアニメ『サザエさん』カツオ役や『機動警察パトレイバー』泉野明役、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』明神弥彦役を演じるなど、もはや知らない人はいないといっても過言ではないほど有名な声優。

イベントでは、冨永さんの45周年の活動をふりかえるトークが展開。ゲストパートでは女優・鮎ゆうきさん、声優・松野太紀さん、三ツ矢雄二さん、渕崎ゆり子さん、かないみかさん、池田秀一さんが登壇し、冨永さんとの思い出話に花を咲かせます。

後半のライブパートでは、冨永さんが『サザエさん』の挿入歌「カツオくん（星を見上げて）」や『機動警察パトレイバー』の新OVA版のOPテーマ「守りたいの」を熱唱！　終始大盛り上がりだったイベントについて、レポートをお届けします。

▲冨永みーなさん

冨永みーなさんが声優人生をふりかえる

声優・冨永みーなさんのデビュー45周年をお祝いするイベント「ホントのきもち。」。びっしりと埋まった会場には、冨永さんのイベントには必ず駆け付けるという熱心なファンも多く見受けられました。

開演時間になり、冨永さんが登壇すると、会場からは大きな歓声が沸き起こります。イベントは冨永さんの乾杯の音頭からスタート。美味しいドリンクやフードを楽しみながら、和やかなムードの中イベントが進行していきます。

まず、冨永さんの45年の声優人生を振り返ることに。冨永さんが声優として初めて仕事をしたのは、なんと小学校2年生のとき！　NHKの『大草原の小さな家』(1975)という作品で、三人姉妹の三女・キャリーを演じました。

『大草原の小さな家』がきっかけで、冨永さんは後に『ペーパー・ムーン』(1974)、『禁じられた遊び（テレビ朝日版）』(1977)、『ベンジー』(1976)、『チキ・チキ・バン・バン（TBS版吹替）』(1978)、『エクソシスト（TBS版）』(1980)、など、さまざまな日本語吹き替えを担当することになります。

続いて1975年に『みつばちマーヤの冒険』、77年に『あらいぐまラスカル』の主人公のガールフレンド・アリスを演じます。ラスカル役の野沢雅子さんから「(作品のために)動物園に行ったけど、あらいぐまが鳴かなかった」という話を聞き、「なるほど、お芝居ってそうやって演じるんだ！」と肌で感じたと言います。

それから84年放送のTVアニメ『魔法の妖精ペルシャ』にて、主役の速水ペルシャを演じます。映像を観た後、「改めてペルシャの持つパワーに圧倒されました。今でも思い出に残っている作品です」と当時を振り返ります。

『機動警察パトレイバー』は運命を感じた作品

89年には、TVアニメ『機動警察パトレイバー』の泉野明を担当。冨永さんは本作を「様々な仕事に繋がる転機となった作品」になったとコメント。また、冨永さんがTwitterを始めた日が偶然にも8月10日の“パトレイバーの日”だったことを挙げ、運命を感じた作品だとも続けます。

この時期からテレビ番組のナレーションの仕事も増え、『開運!なんでも鑑定団』ではナレーターとして初のレギュラーを務めます。会場に番組おなじみの“鑑定中”のBGMが流れると、木箱を持った正装姿の男性が登壇。

冨永さんが「一体どんなお宝が出てくるのでしょう……？」と番組さながらのナレーションを入れると、木箱の中から声優のかないみかさん、冨永さんの作ったというぐいのみが登場！　ライブ会場ではグッズのオークションも開催されており、その商品の紹介が行われました。

そして2018年にはアニメ映画『名探偵コナン ゼロの執行人』岩井紗世子役として出演。「ずっと出たいと思っていた大好きな作品で、出演が決まった時は本当に嬉しかったです」と作品に対する愛をアピールしました。

豪華声優陣が、イベントをさらに盛り上げる！

ゲストコーナーでは、女優・鮎ゆうきさん、声優・三ツ矢雄二さん、渕崎ゆり子さん、かないみかさん、池田秀一さんが登壇。松野太紀さんが司会を務め、冨永さんとの思い出をクイズ形式で振り返ります。

▲左から三ツ矢雄二さん、鮎ゆうきさん、渕崎ゆり子さん、かないみかさん、池田秀一さん

▲右が松野太紀さん

最初に所属した事務所、小学生のときになりたかった職業などの問題が出ますが、ややマニアックな問題に5人は正解することができず、回答は大喜利のようなスタイルに。最後に、秀一さんがクイズに正解すると“赤色”のレイをかけられます。もちろん、これは池田さん演じるシャア・アズナブルにかけた演出。池田さんは嬉しそうに笑顔を見せ、会場からは大きな歓声が起こりました。

イベントの後半は、ライブパートがスタート。冨永さんが『サザエさん』の挿入歌「カツオくん（星を見上げて）」や「こんな雰囲気」、「ワンワードブギ」を力いっぱい歌い上げ、会場を大きく盛り上げていきます。

『機動警察パトレイバー』の新OVA版のOPテーマ「守りたいの」のイントロが始まると、会場のファン全員が総立ちに！　ファンは大盛り上がりで手拍子やコールアンドレスポンスを送っていました。

最後に、冨永さんが「愛で包まれたライブをやらせていただきました。幸せを感じられたぶん、これからも頑張るしかないです。本当にありがとうございました！」と挨拶し、イベントは終了の時間となりました。

2019年の3月30日には京都にて再び「ホントのきもち。」のトークライブの開催を予定しているなど、45周年を迎えてますますパワーアップしている冨永さん。これからどのような活躍を見せてもらえるのか、期待せずにはいられません！

★情報は冨永みーなツイッターでアップ予定

▲冨永さんのツイッターアカウントQR

[取材・写真・文／島中一郎]