『Fate/GrandOrder』“概念礼装”特集! ナマステ! インド村の住人たちに贈る、3種の礼装を紹介【連載第7回】
あの二人が学園の生徒会長に!?「ヴァーサス」
やはりインドを語るなら、叙事詩「マハーバーラタ」における宿命のライバルの二人を外すわけにはいかないでしょう。
「カルデアボーイズコレクション2016」のピックアップ召喚で実装された礼装で、生徒会長になったカルナとアルジュナという、史実とは大きく離れた「もしも」の姿が描かれています。
「カルデアボーイスコレクション」では、新たに実装された中から任意の礼装を選択して交換できるのが恒例となっており、2016年は星5レアリティである本礼装を交換したという方も多いのでは。
制服のデザイン(アルジュナはほぼ元の衣装ですが)からも分かる通り、二人は異なる学校に通っており、“兄弟校の生徒会長”という関係性。
原典である「マハーバーラタ」では、アルジュナはパーンドゥ、カルナはクルの軍を率いてそれぞれ対立しますが、もともとは同じ母・クンティーをもつ異父兄弟(アルジュナは神の王インドラ、カルナは太陽神スーリヤの息子)であることが、兄弟校という設定に反映されていると考えられます。
イラストの魅力だけはなく、礼装の効果も強力で、自身に〔神性〕への特攻状態を80%(限凸で100%)、〔神性〕からの特防状態40%(限凸で50%)を3ターンの間付与するというもの。
ターン制限こそありますが、特攻及び特防の倍率が全礼装の中でも飛び抜けており、神性持ちのボスサーヴァントを相手にする際には非常に重宝します。
カルナとアルジュナはそれぞれ宝具に神性への特殊効果をもっているので相性もよく、対神性キラーとして運用するのも効果的。
ただ、宝具を発動する前に効果が終わってしまっては元も子もないので、NP周りを他のサーヴァントでフォローする必要はあります。レイドイベントなど、瞬間火力が求められる場面での活躍が期待できる礼装です。
ジナコは『FGO』でもカルナとの相性が抜群!「ルームガーダー」
1部7章「絶対魔獣戦線バビロニア」のピックアップ召喚から実装された星4礼装。
イラストに描かれているのは、「FGO」では、ガネーシャの依代としても登場した、『Fate/EXTRA CCC』のキャラクターであるジナコ=カリギリです。
彼女は、月の聖杯戦争に参加したカルナのマスターなのですが、敗北したら命を落とすルールに怖気づき、不戦敗という形で聖杯戦争からは退場。
しかしそのデータは抹消されず、『CCC』でBBに利用され、プレイヤーの行手を遮る敵として登場することになります。
そんな彼女は、重度の引きこもりかつネット廃人で、作中に登場したネットゲームの総プレイ時間は6000時間にも達するというガチゲーマー。
イラストでも、スマートフォンでゲームらしいものをプレイしているのが確認でき、注目していただきたいのは、彼女の手元にあるスマートフォンと思わしき端末の液晶画面。
よくよく見ると、『FGO』のような画面と、カルナと思わしきシルエットが確認できるのですが、実はカルナのデザインが、『CCC』の時に準拠したものになっているという小ネタも。
後ろのパソコンのディスプレイに映っているのは、ジナコの令呪であったり、かなり芸の細かい礼装です。(イラストを担当したしまどりるさんによると、小さく描いたカルナに対してかなり大きな反響があったのだとか)
効果は、自身のスター集中度を300%(限凸で400%)&ダメージを300カット(限凸で400)する状態を付与するというもの。
飛び抜けて優秀というほどではないのですが、クリティカルダメージアップを持ちながらスター集中度を上げるスキルをもたない、カルナの弱点を補える性能になっており、原作通りの組み合わせで運用しやすくなっているのが嬉しいところ。
ちなみにそのジナコが依代となっているガネーシャも、カルナとの相性が抜群。
特にスキルで全体のNPを増加させつつ、毎ターンスターを獲得できるのが優秀で、ガネーシャが生んだスターを、「ルームガーダー」を装備したカルナが集めてクリティカルの攻撃を当てつつ、スキルでNPをためて宝具を撃つという、かなり隙のない編成を組むことができます。
基本的に礼儀正しいカルナですが、ジナコに対しては割と容赦のない言葉を使う節があり、普段と異なる姿が見られるのもポイント。
4章で描かれる、ガネーシャとなったジナコとカルナの再会は、『CCC』ファンにとっては涙なしでは見られなかったのではないでしょうか。
貴方が好きなのはどっち?「フォンダン・オ・ショコラ」&「ガトー・オ・ショコラ」
「フォンダン・オ・ショコラ」は「復刻:チョコレート・レディの空騒ぎ -Valentine 2016- 拡大版」の報酬、「ガトー・オ・ショコラ」は「カルデアボーイズコレクション2018」で召喚できた期間限定礼装。
どちらも花邑まいさんがイラストを担当しており、カルナとアルジュナがマスターと一緒にチョコレートケーキを作っている姿を描いた礼装となっています。
名前となっているのは、どちらもチョコレートケーキを示す言葉で、「フォンダン・オ・ショコラ」はケーキの生地の中にチョコレートソースが入っているものを指します。(アルジュナがチョコレートソースを舐めているのはそのため)
対する「ガトー・オ・ショコラ」は、日本では「ガトーショコラ」として馴染みが深いかと思いますが、チョコレートケーキ全般を意味する言葉。他の製法との差別化として、生地の中に何も入っていない、シンプルなチョコレートケーキに対して使われることが多いですが、正確には「フォンダン・オ・ショコラ」も「ガトー・オ・ショコラ」の一種と言えます。
バレンタインとホワイトデーというそれぞれの実装時期、イラストの向きが左右で逆だったり、ステータスへの補正が正反対で、「フォンダン・オ・ショコラ」がATK、「ガトー・オ・ショコラ」がHPに全振りした数値となっており、いろいろな面が対照的なのが特徴です。
ただし効果は大きく異なり、「フォンダン・オ・ショコラ」が「自身に〔神性〕特攻状態を25%(限凸で30%)付与&NPを30%(限凸で50%)チャージした状態でバトルを開始」、「ガトー・オ・ショコラ」が「自身のBusterカード性能を8(限凸で10%)%アップ&宝具威力を10%(限凸で15%)アップ&クリティカル威力を10%アップ(限凸で15%)」というもの。
レアリティが星4であることを考えると、「ガトー・オ・ショコラ」も悪い性能ではないのですが、やはり使い勝手がいいのは星5礼装である「フォンダン・オ・ショコラ」。
初期NPチャージ系は、ほぼ効果に外れがない鉄板の礼装ですが、それに加えて常時〔神性〕特攻を付与するのが本礼装の強みです。
今回紹介した「ヴァーサス」と比べると防御補正がなく、攻撃面も倍率は大幅に落ちますが、ターン制限がないので長期戦にも対応可能。
カルナとアルジュナとの相性が良いのも同様ですが、初期NPチャージのおかげでほぼどんなサーヴァントに装備させても役立ってくれます。
また[神性]属性持ちは、サーヴァントだけでもかなりの数がおり、とくに第4章では[神性]属性持ちの敵が頻繁に出現します。
特攻系の礼装は、効くか効かないかが一見分かりにくいので、やや使いにくいと感じている方が多いかもしれませんが、強力なボスは[神性]属性を持っていることが多いので、イメージ以上に役立ちます。
まだ4章をクリアしていないという方は、カルナやアルジュナに装備させて運用してみるとその優秀さを再確認できると思います。
はじめてのインドにナマステ
インド……というよりは、ほぼカルナ&アルジュナ回となっていた今回の特集。
インドが舞台となる第4章でもこの二人は非常に重要な存在として登場しており、とくにインド村の住人の人たちにとっては、本当にたまらないシナリオになっていたと思います。
終盤のクエストで戦うことになるとあるボスはかなりの強敵となっており、なかなか一筋縄ではいかなくなっていますが、これらの礼装も活用しながら、クリアを目指してみてはいかかでしょうか。
ちなみに、見出しに使用した「ナマステ」は、インドやネパールでの挨拶の言葉です。出会ったときでなく、お別れのときにも使用されます。
Lostbeltのシナリオはそれぞれが重厚に作られていますが、長い『FGO』の歴史からするとほんの一瞬です。
一期一会の出会いに感謝し、インド村に「ナマステ」してみるのもいいでしょう。
本連載では、今後も様々な概念礼装を紹介していく予定ですのでお楽しみに!
[文/米澤崇史]
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