茅原実里さんインタビュー｜作品を未来に届けて行くのは巡り合った使命――2枚目となるベストアルバム「SANCTUARYⅡ」と巡る“茅原実里”という物語

キャラソンって、もったいない

――では、Disc2の話をしましょうか（笑）。Disc2は本当に「スタッフさんありがとうございます！」っていう感じです。楽曲を集めるのが大変だったのでは……？

茅原：いや〜収録できて本当に良かったです！

――今この15曲を集めようと思ったら、ものすごく大変だと思うんですよね。キャラソンは権利の関係もあって、サブスクリプションでもあまりないですから。

スタッフ：先日、茅原実里もサブスクが解禁になったんですが、今回のベストアルバムのDisc2は配信されないと聞いています。

――やはり！　なおさら円盤を買うしかないかなと。

茅原：ぜひ、お手にとっていただければと！

――しかも、一曲目から茅原さんの声優デビュー作『天上天下ULTIMATEFIGHTJ』から、棗亜夜の「負けない」です。『涼宮ハルヒの憂鬱』の「雪、無音、窓辺にて。」は収録されると思いましたが。

茅原：「雪、無音、窓辺にて。」は日本の方も海外の方も大好きな曲ですしね。「純白サンクチュアリィ」に繋がるきっかけにもなった曲でもあるので、大事な一曲です。

――曲を選ぶときのポイントは何だったんですか？

茅原：1枚のアルバムにするので、やっぱり楽曲もバリエーション豊かな方が楽しいだろうなって思いました。あと、キャラクターが立っているものが収録されているほうが面白いだろうなと。あとはシンプルに自分が好きな曲っていうのも大きなポイントですね（笑）。

キャラソンって、もったいないんですよ。アニメがあって、キャラソンを作って、そこでおしまいっていうことが多い。日の目を浴びる機会があまりないので、どんなにいい曲でも歌う機会がないし、自分のソロライブで自分のキャラソンを沢山歌うわけにもいかなかったりもするんです。それこそ、キャラソンライブを開催する形にしないとなかなか難しい。

なので、今年はファンクラブイベントで久々のキャラソンライブをやるんです！　ファンのみんなもすごく喜んでくれています。

一度だけやったことはあるんですけど、あの時は大好評でした（笑）。好評だったんですけど、なかなか２回目をやる機会がなかったので、今回は折角ベストアルバムにキャラソンが収録されているのでこの機会にやらなくていつやるんだと!!　本当にいい曲勢揃ですよ〜。

――本当にそう思います。キャラソンのなかでも思い出に残っている曲はありますか？

茅原：「覚悟決めや！」（TVアニメ『一騎当千』キャラクターソング／張飛益徳）好きですね。それこそ役が決まったときも、まさか自分が受かると思わずに受けたオーディションに受かってしまって驚いたところからスタートして、未だにずっと作品が続いていますからね（笑）。

まさかこんなに長い付き合いになるとは。それこそ10年以上のお付き合いなので。歌詞の中にも、もちろん関西弁もありますし、なるべく張飛らしい高めの熱を詰め込んで歌おうと思って、テンション上げて歌っていたのを覚えています。

あと、『デート・ア・ライブⅡ』の誘宵美九の曲「My Treasure」も大好きです。美九の曲も、どれを入れようかなと悩みましたね。アイドル精霊さんなので、すごく曲があるんですよ。アップテンポな曲も良いなと思ったんですが、この曲が大好きなので選びました。

『デート・ア・ライブ』は、日本のファンだけじゃなくて、海外のファンの方にもすごく人気があるんです。海外でイベントをやったときは、美九のコスプレしてくださる方もいましたし、精霊さんのコスプレする方もたくさんいらっしゃったんです。

海外のファンの方も応援してくださっているので、喜んでもらえたら良いな〜、なんて思いながら選んだところもあります。

あとは、南千秋の「過度の期待にご用心。 (もしもチアキが歌ったらVer.)」ね。千秋は千秋なのでね（笑）。

――この曲も懐かしいですね（笑）。

茅原：おしゃれな曲なんですけど、千秋が歌うからこそダウナーでキュートな感じになっちゃっているんです（笑）。

歌詞は喋っているような感じで歌っていますね。キャラソンは芝居の延長線にあるものと思って歌っているんですけど、特にこの曲に関してはそこは強めですね……（笑）。