音楽

2020-09-01 18:00

『学芸大青春』1stアルバム「HERE WE ARE !」リリース記念ロングインタビュー前編｜ひとつの映画を観終わったような感覚になると思います

自己紹介といえば「WHO WE ARE!」

――ありがとうございます。続いては「WHO WE ARE!」。この曲は歌詞がとても印象的でした。

星野：正直、オールラップソングということで、難しかったです！

南：初めてだもんね。

星野：初めてラップに触れたから、上手く歌えるか心配だったし、みんなもきっとそうだったと思うけど、でも、この曲を聴いただけで、誰がどんな声で、どんな性格なのか一発で分かる気がするんですよ。

ホントに自己紹介曲にふさわしい曲だなって思って。まず俺たちのことを知ってもらうんだったら、自信を持って「WHO WE ARE!」を聴いてください！　と言えるような曲になったかなと思います。

南：そうだね。

――5人のパート分けがハッキリしている曲だと思いますが、それぞれご自身のパートで、どんなことを意識して歌っていたのでしょうか？

南：トップバッターでやらせてもらっていて、最初に歌うというのは曲のイメージとかも……。

内田：すべて優輝にかかっています！

南：ちょっ、やめて（笑）。イメージを決めるところでもあると思ってたので、最初はプレッシャーというか、不安だったし、自分の味とか色って何なんだろうなって悩んでいて。

ほかのメンバーって、個性がすごいんですよ（笑）。いいクセの塊というか。

内田：クセね～！　すごいよね。

南：例えば陽介なら元気なキャラクターって分かりやすいし、自分はどう歌えばいいんだろうって悩んだ楽曲で、その時に将綺に「優輝は正統派なラップだからトップバッターなんだろうね」みたいなことをポロっと言ってもらって。

その言葉で、考えすぎず自分の思うカッコいいを突き通して、自分の思いをラップで伝えればいいのかな、と振りきれて。自分の夢に対する思いとかを乗せて強くラップさせていただきました。

――南さんは以前からラップをやられていたのでしょうか？

南：いえ、このグループに入って「優輝はラップ担当でいこう」と言われてからですね。

――そうなんですね！　めちゃめちゃ上手いので、てっきり以前からやられていたのかと。

南：いや、そんなことないですよ！　まだまだ勉強中です。

星野：ホントにすごいよね！

内田：ダンスやってたってことで、リズム感がいいよね。

星野：うん、バッチリ。

内田：音を聞く能力ってのは備わってたのかも。

南：あと、ブレイクダンスをやってるので、バトルのときにラップの曲が流れてくることも多いんですよ。そこでカッコいい、素敵なラッパーさんの曲を聞いていたっていうのも入りやすかった要因かもしれません。

相沢：今、俺と優輝のふたりでラップレッスンを受けてるんですけど、優輝ってリズム感がダンスで培われてるので、全然ブレないんですよ。

レイドバックみたいな歌い方のときなんかもブレないので、いつも隣で聴いてて、やっぱリズム感すげーなって思ってます。

南：いや～、嬉しい。

相沢：安定感がすごいですね。

南：こういう所で褒めないで！　ガチ照れするから（笑）！

全員：（笑）

――（笑）。星野さんはいかがですか？

星野：自分はこの歌詞をいただいたときから、迷いはなかったです！　さっき優輝が言ってくれたみたいに、（自分の）元気なところを声と歌でみんなに伝えられればいいなって思ってたし、いい感じにバトンの受け渡しをしてくれたので。優輝とは違った自分の持ち味を前面に押し出せたかな、と思います。

星野：そう。あそこでガーッと雰囲気を変えられるところは、自分でもすごく気に入ってるとこですね。

仲川：陽介さ、練習中「陽キャ寄りのちょい陰キャ」をずっと「陰キャ寄りのちょい陰キャ」に間違えてたよね（笑）。

内田：そう！　ずっと間違えてんの。

南：ただの陰キャになってるんだよね（笑）。

星野：みんなに教えてもらうまで気づけなくて（笑）。え、嘘！？　って。

南：陽介のパートはファンの人にも一緒にやってもらいたいよね。

――確かに、合いの手があるとより盛り上がりそうですね。

星野：欲しいですね～。

――そして、仲川さんのパートに続くわけですが。

仲川：そうですね。陽介との落差をしっかり付けるのを意識したのと、後ろで流れているピアノは「ノクターン第2番」という僕が一番好きな曲を実際に自分で弾いていて、それに合うようなラップをすることを心がけました。

南：しかも蓮のパートは、ほかのパートに比べて一音のフレーズがあんま多くないじゃん。でも、それが蓮らしさになってるなって。曲のアクセントにもなるし。

内田：分かる。声質とかもね。

南：そう。このグループにとっても蓮ってアクセント的な存在じゃん？　それを現しててすごくいいよね。

内田：優輝から陽介で変わって、そこからまーた変わったもんね。180度カクーンって！　ああー、そう行きます？　って。

――その綺麗な流れを受け取るのは相沢さん。

相沢：はい。ピアノの伴奏とゆったりとした蓮のパートからのバトンなんですけど、俺のバースでテンポが一気に早くなるんですよ。

南：そうだね。リズムも勇仁のところから戻ってくるもんね。

相沢：そう。一気に早くなってて。歌詞も歌詞なので、スマートにリズムに乗って最後までいけたらいいな、と意識して。自分らしくというか。ちょっとキザに、気取ってる感じで歌ってやろうと思いましたね。

――相沢さんのラップ時の声もすごく耳に入ってくるというか、まるで喋っているように聞こえるので耳馴染みがすごくいいんですよね。

相沢：俺も優輝と一緒でこのグループになるまではしたことなくて。楽曲でラップをやることが決まってから学んでいきました。

――そうなんですね！　これからさらに上手くなっていきそうな、とてもカッコいい、なにか可能性を感じさせるラップでした。

相沢：ありがとうございます（照）。

――そして最後に……「俺が将綺、ポジティブ！」ですね。

内田：はい！　「俺が将綺、ポジティブ！」です！！　俺のバースは、もうそれに尽きると思います。蓮で落ち着き、勇仁でクールに決まったところを、サビに向かってブチ壊していくのが俺の役目なので。

だって自分で「将綺！　ポジティブ！」って言っちゃってるんですよ？　初めてもらったときビックリしたんですけど、意外とラップやってみるとスって入ってきて。「あ、なんだ俺ポジティブじゃん」って思ったんですよ。

あと、俺のラップで特徴的なのは三連符ってところで。

南：しかも直前の勇仁が「タカタカタカタカ」って詰めてるところからの、だからね。

内田：そう。自分のテンションと勢いと、俺を知ってほしいっていう気持ち、それからサビに向かっていきますよ！　っていうのを、三連符でさらに勢いを増していく形で。蓮と勇仁が作ってくれた雰囲気を、「ゴメンねみんな！」って感じで変えて、テンションブチ上げてやりました。

南：サビ前の盛り上げ隊長だもんね。

内田：そう。で最後の「見せてやる　最高のチームプレイ」で、5人を引っ張るというか。優輝がスタートをうまく切ってくれる例えだとしたら、俺は5人を今からみんなに披露します！　っていう意味での、サビ前のスタートダッシュを切るっていうのを意識しました。

星野：「見せてやる　最高のチームプレイ」で、将綺に背中押されてる気がするもん。

内田：おおっ！

星野：俺も好き！　行くぞ！　みたいな。

南：で、そこからみんなが来るからね。

――内田さんの歌声には圧がありますよね。

南：ありますね！

内田：俺、レコーディングスタジオでこれ歌ってるときマジで汗かいてましたよ。初めてですよ、歌ってて汗かいたの。

「This is ラブソング」は片思いがテーマの楽曲

――ライブの時は一曲目だったりと、まさに自己紹介的な楽曲というか。布教をする際はまずこれを聴け！　と思えるような、みなさんの魅力がよく伝わる楽曲ですね。そしてここからはソロ曲も登場していきます。まずは星野さんの「This is ラブソング」。これまでの元気な印象とはまた違った、大人な雰囲気の楽曲でした。

星野：そうですね～。自分の中にこんな星野がいたことに、自分でも驚いています（笑）。この曲は片思いがテーマで、人生を歩んでいく中でどんな人でも経験があることだと思っていて。

「触れたいけど触れられない、話したいけど話しかけられない！」みたいなことを、自分も経験したことがあるので、聴いてくれた人が共感してくれたらいいな、って思いながら歌いました。

――ちょい陰キャ時代の思い出、みたいなところでしょうか。

星野：あはは！　そうですね。まあ、今もそんなガツガツとはいけないと思うんですけど（笑）。そういう経験がある人の背中を押せるかな？　って思う曲ですね。

――みなさんは聴いてみていかがでしたか？

南：最初に仮歌を聴いたとき「まさに陽介の曲だな！」って思わなかった？

相沢：そうだね。イントロからね。

南：そう。音楽が、すごい陽介の声にマッチしそうな音だったから。だから、ピッタリだなと思ったよ。

内田：片思いで気持ちを伝えられない、そういうやるせなさ、もどかしさを歌ってるはずなのに、なぜか明るく聞こえる。

南：そうだね！

内田：そこがまた、重くなりすぎずの、希望のある片思いというか。

星野：そう！　それ言いたかったの。歌ってるなかで、切なさってもちろん大事だけど、自分は希望を絶対に入れたいんですよ。