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『Fate』シリーズ用語・ネタ解説【連載13回:おい、その先は地獄だぞ】

【連載13回:おい、その先は地獄だぞ】『FGO』がもっと楽しくなる!?『Fate』シリーズに関連した様々な用語・ネタを解説!

 

注意:以下のページに一部歴代TYPE-MOON作品の言及アリ

 

おい、その先は地獄だぞ とは

TVアニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』の第20話において、主人公・衛宮士郎とアーチャー(エミヤ)が共に発した台詞。

この台詞が発せられた状況は少し複雑で、士郎の心象風景ともいうべきシーンでした。「正義の味方を目指す」という信念が、衛宮切嗣への憧れから生まれた、ただの借り物にすぎないことをアーチャーに指摘される士郎。士郎はその主張を概ね認めつつも、何か大切なものを忘れていることに気づき、自分の心の中と向き合います。

そこに浮かんだのは、かつての冬木の大災害から必死に生き延びようとする過去の自身の姿。その過去に自分に対して士郎が発した言葉こそが「おい、その先は地獄だぞ」でした。

それでも過去の士郎は歩み続けることを止めず、やがて瓦礫の中に埋もれていた士郎を助け出そうとする切嗣の後を追うように、現在の士郎も歩き出そうとします。

その直後、今度はアーチャーがこの台詞を口にするも、切嗣から受け継いだものが、憧れではなく願いであったことに気づいた士郎は、歩みを止めることなく進み続ける……というのが一連の流れ。

どちらかというと、アーチャーの台詞としての印象が強い方も多いのではないかと思うのですが、最初に発したのは士郎の方になっています。

本来はTVアニメ版[Unlimited Blade Works (UBW)]ルートにおける肝とも言える非常に熱い場面で使われた台詞なのですが、『FGO』でのコミュニティにおいては、「星5サーヴァントの宝具レベルを最大にしようとする」「スキルを最大にするためにフリークエストで素材集めをする」など、無茶な(?)プレイを諌める意味合いでの定型句として定着することに。

『FGO』以外でも、危険な沼(ジャンル)に足を踏み入れようとする人を止めようとする際などに使われることもあります。

▲『FGO』においては、千子村正の依り代として登場している衛宮士郎。メインストーリー第2部においては異星側のサーヴァントであることが判明し、TYPE-MOONファンを騒然とさせました。実装の時期や、エミヤと遭遇した時の反応が非常に気になるところ。

▲『FGO』においては、千子村正の依り代として登場している衛宮士郎。メインストーリー第2部においては異星側のサーヴァントであることが判明し、TYPE-MOONファンを騒然とさせました。実装の時期や、エミヤと遭遇した時の反応が非常に気になるところ。

また、この台詞が登場した一連のやりとりは、実はTVアニメ版のオリジナルシーン。このアレンジは原作者である奈須きのこ先生によるもので、公式ブログ『竹箒日記』にて「ゲーム版はフルラウンド使って戦いきる判定戦、アニメ版は1R目で燃え尽きるKO劇」と位置づけて作られたシーンであることが明かされています。

なお、この回の竹箒日記は他にも裏話が盛りだくさんで、このシーンで流れるAimerさんが歌う挿入歌「LAST STARDUST」が、元はTVアニメ第2期のOP曲の候補の一つで、OPが「Brave Shine」に決まった後に、劇場版 [Heaven's Feel(HF)]の方で採用したいと打診していたというエピソードも。

その後、「LAST STARDUST」は三浦貴博監督のアイディアで、TVアニメ20話の挿入歌として使われ、劇場版[HF]にはAimerさんが歌う新たな主題歌が用意されることになります。

この士郎とアーチャーの決着までの一連の流れは、ファンの間で「anser」(ゲーム版におけるシーンタイトル)と呼ばれており、[UBW]ルートの中でも特に人気の高いシーンなのですが、媒体によって演出が異なっており、受ける印象がガラリと変わるシーンにもなっています。

なので「TVアニメ版しか見たことがない」という方には、是非ゲーム版や、スタジオディーン制作の劇場版も見ていただきたいです。とくに劇場版は、スピード感と熱さを重視した演出で作られているので、TVアニメ版との違いを大いに感じられると思います。(個人的にはこちらも凄くお気に入りです)

現在公開中の劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」においては、残念ながら第二章で退場してしまったアーチャー。アーチャーファンの中にはがっかりするあまり、まだ第三章を見ていないという方もおられるかもしれませんが、実は第三章のとあるシーンに少しだけ登場しています。

すでに劇場版をご覧になられた方ならお分かりかと思うのですが、このシーンの完成度が本当に素晴らしい……! 原作では描かれなかった細かい演出も盛り込まれ、[UBW]におけるエピソードを知っている人なら涙腺が崩壊すること間違いなしで、アーチャーファンの方も、是非劇場に足を運ばれることを強くオススメします。

▲開催中の『FGO』イベント「サーヴァントサマーキャンプ(サバキャン)/カルデアスリラーナイト」においても、エミヤ(アーチャー)が大活躍。今回のエミヤは、髪型を含めて士郎らしさを隠しきれていないのがすごくポイント高いです。

▲開催中の『FGO』イベント「サーヴァントサマーキャンプ(サバキャン)/カルデアスリラーナイト」においても、エミヤ(アーチャー)が大活躍。今回のエミヤは、髪型を含めて士郎らしさを隠しきれていないのがすごくポイント高いです。

今後も本連載では、様々な『Fate』シリーズに関連したネタを紹介するのでお楽しみに。

[文/米澤崇史]


『Fate』シリーズ用語・ネタ解説

◆第01回・ランサーが死んだ
◆第02回・ええー? ほんとにござるかぁ?
◆第03回・何度も出てきて恥ずかしくないんですか
◆第04回・おっと心は硝子だぞ
◆第05回・スカディシステム
◆第06回・すまない……(すまないさん)
◆第07回・王の話をするとしよう(マーリン)
◆第08回・いろんなガチャ宗教
◆第09回・他のサーヴァントに遅れを取ることもなかった
◆第10回・サクラファイブ

◆第11回・ガチャは悪い文明
◆第12回・沖田さん大勝利
◆第13回・おい、その先は地獄だぞ
◆第14回・フィーッシュ!!
◆第15回・俺のサーヴァントは最強なんだ!
◆第16回・ドスケベ公
◆第17回:ボクはキミの剣
◆第18回:溶岩水泳部
◆第19回:私は悲しい……(ポロロン)

◆[HF]第三章公開記念番外編・『Fate』シリーズには桜がいっぱい!?

『Fate/Grand Order』概要

タイトル名:Fate/Grand Order(フェイト/グランドオーダー)
ジャンル:FateRPG(フェイトRPG)
iOS/Android にて好評配信中
企画・開発・運営:DELiGHTWORKS Inc.(ディライトワークス株式会社)
製作:TYPE-MOON / FGO PROJECT
価格:基本無料(ゲーム内課金あり)

Fate/Grand Order 公式サイト
Fate/Grand Order 公式ツイッター(@fgoproject)
ハッシュタグ:#FGO

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