DarkestoRyの切なく哀しい物語に号泣する人続出! 全3話『マリスの晩餐』について木暮晃石さん、折原秋良さん、馬場惇平さん、有隅融さんへインタビュー
2020年12月2日(水)、木暮晃石さん、折原秋良さん、馬場惇平さん、有隅融さんの新人声優4人による“朗読アーティスト”DarkestoRy(ダーケストーリー)のデビューシングル『マリスの晩餐Music Selection』にリリース!
DarkestoRyの『マリスの晩餐』シリーズは、YouTubeでMVが公開されると多くの人の心をつかみ、その切なく哀しい物語に号泣する人が続出しました。楽曲・物語を担当したのは、累計2000万再生を誇る『Royal Scandal』シリーズを手がけた奏音69さん。そしてイラスト・アニメーションを担当したのは、音楽ユニット・ずっと真夜中でいいのに。のMV制作で人気のsakiyamaさんです。
本稿では、すでに熱狂的なファンを獲得しているDarkestoRyのみなさんに、『マリスの晩餐』シリーズやDarkestoRyの活動について話を伺いました。
メンバーが心惹かれた登場人物は…
――全3話で構成された『マリスの晩餐』シリーズは、ヴァンヒール(吸血鬼)とビースト(獣人)の争いを中心に、非常に切ない物語が展開されます。みなさんは作品を読んだとき、最初にどのような感想を持ちましたか?
木暮晃石さん(以下、木暮):自分が自分以外の他人に抱いてる感情は全てが正しいという訳ではなく、多くの人間と共存する考え方を持って接し生きていく事が必要なんだなと感じました。
折原秋良さん(以下、折原):なによりも1話~3話のつながりに感動しました。ずっと1人だったと語っていたマリスは、なぜそうなったのか。ビーストとヴァンヒールの間に何が起きたのか。少しずつ明らかになっていく展開に心を打たれました。
馬場惇平さん(以下、馬場):ファンタジー要素があり一見すると現実とかけ離れた哀しい物語のように思えますが、全体を通して普遍的な「言葉」をテーマに描かれた物語です。ファンタジックな世界観ではありますが現実的な要素も含んだ物語でもあると感じました。中でも、同じ言語を用いているのに種族が違うだけで「言葉」を通しての相互理解が出来なくなってしまう、同じ種族でも思想が違うだけで「言葉」での意志疎通を介さず虐げあってしまうという点に関しては現在の社会情勢に通じるものがあるなと思いました。
有隅融さん(以下、有隅):まず世界観に圧倒されました。暗く切ないなかにも愛情や友情、あらゆる感情が凝縮されていて、どの話数でも映画を観たかのような感動を覚えました。
――物語には哀しい運命を背負った人物が多数登場します。どのキャラクターに一番心惹かれましたか? 理由も一緒に教えてください。
木暮:マリスです。理由は、友人の言葉を信じてあまりに長い時間友人が来るのをたった1人で待ち続けたからです。
折原:シリーズ第1話『マリスの晩餐』で演じたカルロは、思い入れがあるという意味でも特別ですね。純粋にミラを思う気持ちと、マリスと対峙した際の様々な葛藤に心惹かれます。
馬場:シリーズ第2話『革命のダルカ』に登場するルドルフです。理由としては自分の家族に手を掛けた種族の王子にさえ情を抱き、その王子を守るために親友の手に殺される道を選ぶ、しかも親友には悟られないように…。そんなどこまでも深い優しさに心を動かされたからです。後は朗読公演で自分が演じさせて頂いたというのも理由の1つですね。
有隅:シリーズ第2話『革命のダルカ』に登場する、ヴァンヒールのヴィルジールというキャラクターに個人的に思い入れがあります。ただ冷徹なだけではなく、どこか暗い過去を想起させるような陰のあるキャラクターに演じる中でも心動かされました。MV中の嗜虐的な笑みも素敵です。
――レコーディングで難しかったことや苦労したことなど、制作時のお話を聞かせてください。
木暮:歌を歌う事に加え、登場人物になりきり、感情をうまく乗せていく事が難しかったです。うまく両立させ音に乗せられるよう頑張りたいです。
折原:自分はカラオケに行くこともほとんど無かったので、歌と向き合い、腰を据えて歌うことがいかに難しいかを実感しました。歌中のセリフもレコーディングの際に録ったのですが、収録中にセリフが追加されて、無茶振りされたのはいい思い出です。
馬場:全ての楽曲でリズムキープには苦戦しました。ボイストレーニングを通してリズムキープについて深く指導を頂いた分、余計に意識しすぎてしまっていたのかもしれません。その点に関してはライブ等で歌いこんでいくうちに少しずつですが成長出来ているのかなと思います。
有隅:楽曲を奏音69さん、MVをsakiyamaさんと、著名なクリエイターの方々が作り上げてくれました。その世界観、歌詞やMVにも表現されている登場人物の心情をどう歌としてアウトプットするか、というところが難しいところだったかなと思います。
――歌唱、朗読、ライブなど、それぞれのパフォーマンスをする上で意識する部分に違いはありますか? どのようなことを意識していますか?
木暮:声の発声を僕は切り替えています。しかし、気持ちは歌唱、朗読とどちらも引き継いでおります。ダンスでは、歌詞と踊りをリンクさせ、歌詞を体で表現するよう意識しております。
折原:同じストーリーでも、歌唱であればメロディーがあり、朗読であれば間や掛け合いがあります。その、それぞれにしかない表現方法を意識しています。そしてライブであれば、その場でしか味わえない空気を感じられるよう努めています。
馬場:全てお芝居で台本を読むのと同じような気持ちの組み立て方をしているので、気持ちの面では大きな違いはありません。違いがあるとすれば、歌唱(レコーディング)ではお客様のいない閉じた空間での収録なので意識は世界観の表現に全てを捧げている、対して朗読やライブではお客様がいらっしゃるので、世界観の表現に加えてお客様に届けるために声の飛ばし方や表情なども意識しているという点ですね。
有隅:歌唱ではダンスも伴うので動きながらでもしっかりと表現をしていくことを意識しています。朗読に関しては兼役もありますので特に登場人物の演じ分け。ライブでは観てくださる方がより楽しめるように、ということを第一に考えています。
――朗読ライブやネットサイン会などで、ファンのみなさんと対面・交流してみて、いかがでしたか?
木暮:活動を始めて1年経ったばかりというのに、たくさんの方々からの温かいコメントや応援の声を聞けて大変嬉しく感じております。
折原:朗読ライブでは、来場してくださった方々の笑ったり泣いたりといった反応が見えて、とても新鮮でした。ネットサイン会では、たくさんの方々から質問やコメントをいただき、初めて双方が通じる形で交流を持てたのでとても良い機会となったと思います。そして、多くの方が作品やグループに興味を持ってくださっていることが、なによりも嬉しかったです。
馬場:朗読ライブでは、自分達の表現を通して何か感じて頂いているということが直に伝わってきてとても感動した記憶があります。ネットサイン会では初めてお客様とコメントを通してやり取りが出来て本当に嬉しかったです。……でも僕は人見知りですがおしゃべりでもあるので、まだまだ話したいことが沢山あるのに……! という状態で終わってしまったので、今すぐにでもやらせて頂きたい!(笑)
有隅:色々な方にご興味を持っていただいて本当にありがたいことだなと感じています。SNS等でも温かい言葉や、楽曲への感想などいただけているので、すごく励まされています。