【連載】TVアニメ『ゾンビランドサガ』源さくら役 本渡楓さん×二階堂サキ役 田野アサミさんインタビュー【SAGA. 02 RE_前編】｜二人で語る1期収録当時の裏話

田野さんのさくら評は「信頼できてもっている子」。本渡さんのサキ評は「メンバーのモチベーションを支える存在」

――お互いのキャラクターについての印象もお聞かせください。田野さんはさくらについてどう思われましたか？

田野：普通の高校生だった子がサキに「おい！」と絡まれたら怖いと思うんですよね。でも「ダメだよ。サキちゃん」と真っすぐ伝えることができるからサキも心を開いたし、もしかしたらメンバーの誰よりも信頼している存在じゃないかなと思います。

サキとさくらは2話から急に距離が縮まって、サキは自分がリーダーと言っているけど、みんなを突き動かす心のリーダーはさくらじゃないかなと思っているんじゃないかなと。そんなさくらだから、みんなが助けようと頑張るのだろうし。楓と同じように、さくらは「もってる」と思うし、誰よりも生きることにどん欲な子じゃないかなと思います。

――では本渡さんから見たサキは？

本渡：フランシュシュになる前、グリーンフェイスだった時の2話で、デスメタルのライブで対バンすることになって、すごくアウェイな状況なのにメンバーを守ろうとするところは特攻隊長らしくてかっこよかったです。客席からブーイングがとんでも「私たちはこれをやっていかなきゃいけねえんだ！」と堂々と言えるのはすごいし、ありがたいなと。フランシュシュの中ではお父さんみたいな存在だと感じていました。

アイドル経験がある愛や純子がナイーブになってしまう時も支えてくれたのはサキで、リーダーとしてみんなのモチベーションを支えてくれる子だなと思っています。でも、17歳で亡くなってしまったので、まだ大人になりきれていないところも随所にあって、そういうシーンを見るたびに抱きしめてあげたくなるし、守ってくれるサキを守ってあげたくなります。サキは真っすぐすぎて止まれないけど、ダメだよと止めてあげられるのがさくらで、いい関係性じゃないかなと思います。

サキのセリフが現場でのブームに。宮野真守さんと三石琴乃さんの演技はお手本！

――収録現場でのエピソードをお聞きしたいんですが、以前、サキの「やべ！やべ！やべえ！」が現場で流行っていたとおっしゃっていましたね。

本渡：宮野さんを筆頭に(笑)。

田野：さっきの収録後も「やべ！やべ！」言いながら帰っていきました(笑)。

本渡：あとアサミさんの「ぶっ殺すぞ！」の言い方もだんだん悟●っぽくなっていって。聞くたびにこらえるのが大変でした。

田野：アフレコの時はみんな、持ってきたものを「今だ！」と出してくるので、笑いを必死にこらえつつも、「そうくるんだったら、今度は準備しておかなきゃ」と思わされていました。

本渡：だからずっと気が抜けないんですよね。でもテストの時は笑っちゃって。一応、システム上はテストも録音されているので、本番よりも良かったら使うこともあるかもしれないけど、この現場ではテストでいつも誰かの笑い声が入っているので使えないと言われて。申し訳なくもありつつ、この現場ならではでおもしろいなと思っています。

田野：また宮野さんや(三石)琴乃さんが「こういう時はこういうアドリブをするんだ」という、お手本を見せてくれるんですよね。この現場ではテンプレやコピペが一切ないし、みんなが考えているのがアフレコで顔を見るとわかるし、勉強になる場所であり、高め合える場所だったなと思います。

本渡：あと台本のト書きにSEと書いてあるところは基本的に口で言っていくスタイルになってます(笑)。