アニメ『ゴジラS.P＜シンギュラポイント＞』小ネタまとめ！ 特撮＆ゴジラファンを唸らせる仕掛けが盛り沢山！

13話「はじまりのふたり」

いま、あなたがこれを読んでいるということはきっと、『ゴジラS.P』の最終話を観て得も言われぬ妙な気持ちになっていることでしょう。だって私がそう思いながら書いているのですから……。

ついに約3ヶ月の放送が終了しました。改めてみなさんどんな感想を持ったでしょうか。さすが脚本・円城塔さんだけあって見事などんでんがえしで鳥肌が立ちましたね。また「ゴジラシリーズ」ファンへの愛が溢れた”ジェットジャガーPP”の戦闘も熱かったです。

そして結末に出てくる”アレ”もいろいろな解釈ができますよね。ぜひ友人や家族と『ゴジラS.P』が一体どういう終りを迎えたのか、談義に花を咲かせていただきたいです。そしてよろしければ、こちらの記事もお読みいただきたいと思います（おこがましいので無くてもOKです。）

さて今回も通常通り、ちょっとマニアックなシーンを見つけていきますよ！

サブタイトル予測

放送開始から、約半分ほどが経過してから考察が盛んになったのが「サブタイトル」の予測でしたね。EDテーマに謎の立方体の図が出てきますが、あの立方体の各辺にそれぞれのサブタイトルを当てはめていくと、ある言葉が浮き出てくるというもので、立方体の頂点に当たる文字を並べ替えると「はじまりのふたり」になると予測されていました。

見事的中ですね。ざっくりと説明したため、わかりにくい！　と感じた方はぜひSNSなどで検索してみてください。多くの人が考察されているのでわかりやすいですよ。

天を穿つ！

空中戦対応型ジェットジャガーPPを荷台に積んで走行する大滝ファクトリーの一向。大量のラドンに追われながらも、ゴジラに近づいていきます。しばらく走っているとこの先の道路がゴジラによって破壊されており行き止まりに……

大滝のおやっさん「ジャンプ台だ！」

そうでなくっちゃですよね。行き止まりだ危ない！　ではなくジャンプ台って思っちゃうんですよ。これだから大滝ファクトリーはやめられないですよね。そのままトップスピードでジャンプ台から飛び出し、怪力・ハベルの一押もあってジェットジャガーPPはODを持ったユンを載せて無事テイクオフ。東京駅上空に一気に近づきます。

それを察したゴジラは紅塵の中から現れ、熱線で全てを焼き尽くす！　守るようにして飛んでいたラドンも跡形もなく消し炭にしてしまいます。そしてゴジラは上を向き咆哮とともに熱線で天を穿つのです！　すごい！　かっこいい！　これを待ち望んでいたファンの方も大勢いたと思います。

そしてこのゴジラの姿を、ズームアウトしてみせているのがまたかっこいいですよね。これ先日テレビ放送もあったモンスターバースシリーズの『ゴジラ　キングオブモンスターズ』（2019）と『GODZILLA ゴジラ』（2014）のポスターオマージュになっています。

巨大生物らしさ

おそらく人類史上初、ゴジラの上を走った男として語り継がれるであろう主人公のユン。叶うことならあの背ビレの周りを走り回りたいですね。もうちょっと欲張るとゴジラの上でピクニックとかサバゲーとかしてみたいです。

そしてゴジラの背中に謎の生命体がいましたね！　『ゴジラ』（84年）に登場したショッキラスと設定は似ていますが、ビジュアルで言うと『空の大怪獣ラドン』などに登場するメガヌロンが近いかも知れません。ここに来てまだファンサービスをしてくれる『ゴジラS.P』太っ腹すぎます。もしかしたらその他怪獣の要素もあるかも知れないので何度も見返したいシーンです。

きせきのりゆう

ODのコードを見つけることができずに、ゴジラと相対するユン。万事休すかと思われたその時……

巨大ジェットジャガーPPのケンカキックが炸裂‼　

やってくれました。放送開始前からジェットジャガーがでっかくなったりしないかなーなんて言ってたファンの皆さん！　おめでとうございます。何十年の時を経てジェットジャガーはこんなに大きくなりました。

この一連の出来事は、どうやら計算に必要な「時空」という要素を求め過去方向に潜っていったペロ２がユンの作りかけのジェットジャガーの最強プロトコルと共にシンギュラリティ（劇中セリフの何度も何度も誕生を繰り返すということ）を迎えたた結果でした。つまり過去からあの曲を発信していたのは、ペロ２達だったのです！　

『ゴジラ対メガロ』では奇跡の力で巨大化したとしか言えなかったジェットジャガーは今回、作ってくれた人間を救うという目的はそのままに、その理由も説明されて巨大化したのです。あの良心回路の理屈付けも今作のテーマではないか、との考察もあります。この巨大化に関しては、ゴジラやラドンが一瞬にして身体変化をしたようにアーキタイプや高次元的な操作があるものと思われます。

これまた、考察や解釈が必要な比較的難解な部分にもなるので、解説や視聴者の感想、友人家族との談義に花を咲かせていただきたいです。

やはり、人類の敵は人類なのか？？

破局を回避し、平和な世界が訪れた。

かと思いきや、ED後にまさかの光景が……
なんとメカゴジラが登場です。スティーブンと海、そして葦原がメカゴジラを建設しているではありませんか。衝撃です。

あのメカゴジラを使って一体何をするんでしょうか。やはり人類を滅ぼすのは怪獣ではなく、人類自身なのか……このあたりの解釈も幅広いものができると思います。ぜひ、自分が１番納得できてかつ、おもしろい結末を導き出しましょう。

ラストに出てきたメカゴジラの設定は『ゴジラ×メカゴジラ』『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ　東京SOS』　かと思われます。おそらく一番最初に現れたとされる「ゴジラ」の骨を海が回収していたのでそこから製造されているはず。これは上記に作品に登場したメカゴジラ、通称三式機龍も同様の設定です。しかし見た目は『ゴジラ対メカゴジラ』に登場する宇宙人が作成したメカゴジラに似ていましたね。これも細かいおもしろさです。

　
この３ヶ月、考察に頭を悩ませたり、過去のパロディを見つけて楽しんだりと今までとは違う、「ゴジラ」のおもしろさを見せてくれました。TVアニメという形態をフルに生かしたこれまでにない新たな「ゴジラ」。昔ながらのファンにとっても新しく「ゴジラ」沼にハマった方にとっても印象的な作品になることは間違いありません。長いようで短かった『ゴジラS.P』もこれにて終了です。しかしみなで語り合ったこの時間は、一生忘れない素敵な「ゴジラ体験」として残っていきますよね。あのセンセーショナルな第一話で私達はこの作品がとてつもない作品になることを初めから知っていたはずです。ありがとう、『ゴジラS.P』‼　これにて終劇！