LiSAさん 10周年ミニアルバム『LADYBUG』インタビュー｜B’zの松本孝弘さん、ゆずの北川悠仁さんなど豪華アーティストとの夢のコラボが実現＆10年の軌跡と未来が感じられる1枚に！

B’zの松本さん作の「Another Great Day!!」はスタジアムを彷彿とさせるサウンド

――「Another Great Day!!」はB’zの松本孝弘さん作・編曲ですが、どういう経緯でコラボが実現したのでしょうか？

LiSA：映画『地獄の花園』の主題歌ですが、作品が巡り会わせてくれた出会いでもあって。正直、お話を聞いた後も信じていなくて、松本さんのような誰かなんじゃないかと。実際に松本さんから楽曲が送られてきて、サウンドを聞いて、ギターのリフやメロディなど、最後まで聞き終わってやっと「本当だったんだ」と確信しました(笑)。

――アメリカンロックをイメージさせるサウンドと、あのギターソロは松本さんらしいなと思いました。でもAメロのロックテイストからBメロではテンポが落ちて、雰囲気がガラりと変わって。

LiSA：Aメロ、Bメロ、サビと、どれも違う楽曲のような、おもしろさがありますね。また無条件でスタジアムを彷彿とさせるサウンドとリズムなので、今後この曲をスタジアムで歌う自分を想像するようになりました。

――その時はギターからレーザー光線を出したり、フライングしたり？

LiSA：うちのギタリストに電動ドリルも使ってもらわないと(笑)。

――ご自身で作詞されていますが、タイトルがずっと大切にしてきた座右の銘でもある「今日もいい日だっ」の英訳で。歌詞も映画の世界観に加え、「疲れた心を飽きるまで褒めちゃいましょう」や「本気(ホンキ)で生きてる貴方も、本気(マジ)美しい」など必死に日々を生きる人たちにも刺さるような。

LiSA：バカリズムさんが脚本を書かれた『地獄の花園』は、OL戦国時代のヤンキーというテーマがあったので、「ヤンキーとは何ぞや？」と考えてみたところ、いろいろなことにケンカを売りたくなるのは自分の中の軸があって、譲れないものや熱いものがあるからかなと。

私も「今日もいい日だっ」と信じながら歩んできて、本気で生きてきたからこそ、1つひとつの出来事に喜んだり、悔しい想いをしてきました。そんな先にこんな素敵な作品と出会って、松本さんに楽曲を作っていただく幸せな機会をいただいて。自分が歩んできた道が間違いではなかったという確信と、「今日もいい日だっ」と改めて言える楽曲になりました。

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「サプライズ」は『夏への扉』の時代感と自身の今までと未来への想いを込めたバラード曲

――「サプライズ」は映画『夏への扉』の主題歌ですが、制作サイドからオーダーはあったのでしょうか？

LiSA：「王道なJ-POPのバラードで」というサウンド面でのオーダーをいただいたくらいでした。

――原作がタイムリープもののSF作品らしく、「大丈夫だと扉を開く」や「キミとならみたいミライ」というワードもあって。どんなイメージで作詞されたのでしょうか？

LiSA：映画の中で時代を感じる音楽が流れていたり、節々に懐かしさを感じる背景があったり、時代感が落とし込まれている作品だったので、時代を超えても愛されるロックバラードにできたらいいなと。また映画を見る前で見終わった後で、受け取り方も違ってくると思います。ぜひ映画を見終わった後に歌詞カードを見ながら、タイトルの意味や込められたメッセージを感じていただけたら。

ミニアルバムに収録されるということで、私の気持ちも入っていて。いろいろな記録が更新されていく中で、自分1人で成し遂げたわけではなく、ファンの方や出会ってきた人たちが作ってくれた未来で。そういう素敵な景色をたくさん見せてもらいながら、私自身も頑張ってその先に期待して生きてきたなという想いも込めています。

「GL」は女王蜂のアヴちゃんの言葉を借りて叫びたいという想いから!?

――「GL」は女王蜂のアヴちゃんが作詞・作曲とプロデュースを手掛けています。

LiSA：自分自身がやりたいことを叫ばせてもらえる楽曲がこのアルバムに必要だなと思って。女王蜂の曲は、普段は自分の言葉では言えないことを、筋を通して言ってくれているような気がしていたし、全然違う自分を見てみたいなと思ったのでアヴちゃんにお願いしました。

――収録曲はご自身での作詞か、共作の形でしたが、この曲だけアヴちゃんに作詞を委ねています。

LiSA：いつもなら私がわからない状態で作詞を託すことはありませんが、それだけ信頼していました。アヴちゃんの楽曲は、アヴちゃんの人間性が全面に出ていて、そんな曲にいつも背中を押してもらっているし、私1人では叫べないことも代わりに叫んでくれている気持ちにさせてくれたので、すべてを預けたいなと。アヴちゃんの言葉を借りて叫びたいなと思ったんです。

――「やだ！ちょっとたんま楽しいわ」など、LiSAさんが言いそうな。

LiSA：歌詞を書いてもらう前に、アヴちゃんに私の日頃のうっぷんを聞いてもらうことから始めました(笑)。私の口グセの「ねり練り」や、私の楽曲「say my nameの片想い」、好きな映画の『天使にラブ・ソングを…』など散りばめた歌詞を書いてくれて。私のためにオーダーメイドで作ったと言っていました。アヴちゃんも感じるし、アヴちゃんが私に憑依して書いてくれたんだなと思える歌詞に、深い愛情を感じました。

――歌詞には曲名の「GL」もたくさん入っています。

LiSA：そうですね。「Good Love」や「Good Luck」、それにアルバムタイトルの「Lady buG」とか。

――コール&レスポンスできるポイントもあって、ライブで盛り上がりそうです。

LiSA：この曲の行き先がとても楽しみです。

――聞いているとこちらも「これ。LiSAさんの声かな？」と思う瞬間もあって。

LiSA：基本的には私の声ですが、私では担えない部分はアヴちゃんがコーラスを入れてくれました。アヴちゃんはレコーディングにも来てくれて、私の声なのか、アヴちゃんの声なのか、わからなくなる瞬間があって。初めて歌うような歌い方や声の出し方など自分にない表現をたくさん引き出してくれるディレクションでした。