TVアニメ『異世界食堂２』ファルダニア役 日笠陽子さん×アリス役 戸田めぐみさん インタビュー｜6話ではファルとアリスが出会い、お互いにどう変化するのかが見どころ！2人がライスバーガーを頬張るシーンのかわいさにも注目【連載05】

通称「飯テロ」として話題になったアニメの新シリーズ『異世界食堂２』(原作：犬塚惇平／主婦の友インフォス　ヒーロー文庫刊) が2021年10月より放送中！　アニメイトタイムズではアニメ復活を祝して、前シリーズに引き続き、連動インタビュー連載企画として出演キャストなどアニメに関わる方々をお招きしてのトークをお送りしています。

第5回にご登場いただくのは、前シリーズにも出演&これから放送される6話でもファルダニア役を演じる日笠陽子さんと、新キャラクターのアリス役の戸田めぐみさんです。

『異世界食堂２』の作品やキャラクターの印象、放送直前の6話の見どころのご紹介のほか、料理にまつわる質問にもお答えいただきました。

店主の料理を食べる人たちのリアクションに共感できるアニメ。描写が難しい料理への熱意やこだわりも！

――まず日笠さんが原作を読んだり、実際に演じて感じた作品の印象や魅力とは？

ファルダニア役 日笠陽子さん(以下、日笠)：オムニバス方式になっていて、1回の放送でA、Bパートそれぞれで1つの料理にフォーカスを当てたお話になっているところがまず珍しいなと思いました。いろいろと違う状況や何かを抱えた異世界の人たちが「ねこや」にやってきて、初めて見る料理を口にするのですが、その感想を聞いていると思わず共感できますし、「そうそう！　私たちが食べているご飯って、おいしいでしょ！」と言いたくなるんですよね。そして飯テロと呼ばれているように収録やオンエアを見ると、その料理が食べたくなる作品だなと思います。

また私は料理マンガが大好きで、よく買って読んでいるのですが、料理もののアニメって意外と少ないなと思っていて。きっと料理や食材をアニメとして描くのは私たちの想像以上に難しいのが理由なのかなと。ですが、このアニメはスタッフの皆さんの「おいしそうに見える料理を描くんだ！」という熱意やこだわりを感じました。

――戸田さんが作品に感じた印象は？

アリス役 戸田めぐみさん(以下、戸田)：ファルは種族の特性上食べられない食材があります。ここからはややセンシティブなお話になりますが…きっとファルと同じようにーーアレルギーなど体質による理由や、体の数値的な理由など理由は様々ですが、特定の食材や料理が食べられなくなってしまい、食に対して何かあきらめなくてはいけない方もいらっしゃると思うんです。

日笠：ベジタリアンの方も世界中で増えていますが、ベジタリアンの方の要望に対応してくれるお店が少ないという話も聞くしね。

戸田：私の家族にもやはり体質的な理由で食べられないものがありまして。歳を重ねるとそう言う食材ってどんどん増えていくんですよね。
一生で食べられる食事の回数は決まっているという話をよく聞きますが、「今のうちにしか食べられないものって意外と多いんだな。これからは考えて食べなくてはいけないな」と思っていた時にこの作品と出会って。

自分が食べたいけど食べられないものを、周りの人がおいしそうに食べるのを見るのは複雑な気持ちかと思うんですけど、「ねこや」の店主は、ファルが食べられない食材を告げるとすぐにトーフステーキを出してくれて。いろいろな事情で食事を規制されたり、食べるものに制約がある人にとって「食をあきらめなくていいんだ」と希望になる作品だなと思いました。

あと最近は、YouTubeでご飯を食べている動画を観ながらご飯を食べるのが楽しいという声も聞きますし、この『異世界食堂2』を観ながら食事をしたり、「今度これ食べてみようかな？」と、食べる楽しみや希望を与えてくれているんじゃないかなと思います。

アリスとの出会いと4年の歳月でファルダニアを無理なく演じられるように。収録ではなぜかイジられまくり？

――日笠さんがファルダニアを演じるのは約4年ぶりとのことですが、今回の収録で意識された点や印象に残っているディレクションなどお聞かせください。

日笠：4年前の1期の時はちょっと大人を演じようという気持ちでした。また、お父さんも登場していたので娘という視点から見るとちょうどよかったのかなと思うのですが、4年経った2期ではアリスという旅を共にする少女と出会って。アリスは妹のようであり、何も知らない赤ちゃんのような存在で、ファルダニアは、時には姉であったり、母のような心境で接していると思います。私自身も前シリーズから年齢を重ねたことで、後輩の子と接する機会や、そういった役どころも増えて。自分の心境の変化も加わり、ファルダニアを無理なく、余計なことを考えずに演じられるようになって、しっくりきています。収録では具体的なディレクションというより、まず「覚えている？」と。

一同： (爆笑)

日笠：もちろん「はい！」と即答しました。でも久しぶりに演じるとドキドキしますね。レギュラーキャラではないですし。「違うよ」と言われることはなかったので、自分の見解で合っていたのかなと思っています。むしろ、最初にすごくイジられていたよね？

戸田：ブースには、ひよさんと私と(店主役の)諏訪部(順一)さんしかいなかったけど、全力で。「名前読める」とか(笑)。

日笠：諏訪部さんと音響監督(土屋雅紀さん)からの愛がビシバシと。

戸田：皆さん、イジっていらっしゃいましたけど、ひよさんがお芝居されてから「忘れてただろ？」というのはなかったですね。

日笠：だまらせてやったぜ！(笑)