殺伐、コメディ、ラブ……複雑すぎるW主人公の関係性が面白い! TVアニメ『殺し愛』リレーインタビュー│第1回:シャトー役・大西沙織さん&リャンハ役・下野紘さん
リャンハの「好意」の裏には何かが潜んでいる……?
――お二人が感じたシャトーの魅力についても聞かせていただけますか?
大西:ただ強いだけではなく、弱い部分もあるところです。クールで腕も立つ賞金稼ぎですが、たまにピンチに陥ってリャンハに助けてもらうことがあるんです。強がりつつも、知らず知らずのうちにリャンハを頼っている、そのギャップに魅力を感じます。
下野:そうそう。この作品は殺伐としてる瞬間と、ちょっとコメディチックになる瞬間があって、コメディよりのシャトーがかわいいんです。あと、ふいに感じられる「儚さ」もいいですよね。
大西:わかります!
下野:アフレコをしていて、どこか影を背負った少女という印象を受けたんです。僕はあまりクールな女性キャラクターにハマることがないんですが、シャトーは儚さやかわいらしさをそっと見せてくれるからか、グッときてしまって。
大西:あら~。
下野:まさに大西が言っていた、ギャップ萌えというやつですね。僕、ギャップ萌えに弱いんです。
大西:嬉しい! でも、シャトーがギャップを見せてくれるのは、リャンハがいるからこそなんですよね。リャンハに出会ったことでペースを乱され、素が出てしまうんです。腕も立つし、大人ぶっているけれど、根は純粋なまま大人になってしまったような、そういう女性なのかなと思います。
――では、リャンハについてはいかがでしょうか?
下野:リャンハのように表面上は飄々としつつも、実はクール……といったキャラクターって、あまり演じたことがなかったので、緊張しました。実際にアフレコをしてみると、掴みどころがなくて改めて難しいキャラクターだなと思いました。
大西:アフレコ現場でもおっしゃっていましたよね。
下野:現時点だとリャンハは基本的に感情を表に出さないですし、表に出した瞬間があっても、どういう思いで出しているのか、それは本当の感情なのか、確信が持てないんです。クールなように見えて、シャトーの前ではおどけた雰囲気も出している。でも、すごく好きなのかというと、そうとも言い切れない。彼の真意はどこにあるのか、ぜひ皆さんにも注目していただきたいですね。
大西:私の、リャンハの「ヤバい、好き!ポイント」を語らせていただくと、ときどき番犬のような表情を見せるんです。なんでしょう、シャトーを守る番犬のような顔をするときがあって……。
下野:熱く語るね~(笑)。
大西:いや、もうそれがすごくいいんですよ! 先ほど下野さんがおっしゃったみたいに、確かに普段は飄々としていて掴みどころがないんです。でも、シャトーがピンチになると、鋭い目つきで、何かしらの感情が見えて。私は、「リャンハ……」(口元を押さえながら)ってなるんです。
一同:(笑)。
大西:アニメはこの先どうなるのかわかりませんが、個人的にはリャンハの首輪を握っているのはシャトーなのではと思っています。
――実はシャトーがリードしている?
大西:単純にリードしているというよりも、自覚はないけどリードしている感じになっていたらいいなという理想です。自覚のなさ、というのがポイントです! ……ただのファンが語っているみたいですけど、大丈夫ですか?
下野:大丈夫、大丈夫、作品愛が伝わってくるよ。
――実際にアフレコで掛け合いをされての感触はいかがでしたか?
大西:シャトー役に決まったときに、どうしてもリャンハ役が気になったので、事務所に「リャンハ役はどなたがやられるんですか?」と聞いたんです。「下野さん」と言われて「ウソだ~‼」、って思いました。
下野:事務所の後輩じゃなかったら、怒ってますよ(笑)。
大西:(笑)。でも、アフレコが始まったら、リャンハは下野さんだなと思うようになったんです。下野さんの色も出つつ、リャンハにしっかり寄り添われていて説得力を感じました。
下野:確かに、そういうことはありますよね。シャトーも大西さんと全然違うじゃないですか?
大西:結構、素の自分と真逆の役をやらせていただくことが多くて、シャトーも例に漏れず、私とは全然性格の違うキャラクターですね。
下野:うん。大西は休憩時間、喋らないときがないよね?
大西:ずっと喋ってますからね(笑)。
下野:もちろん、大西ならシャトーを演じられるだろうなと思っていました。でも、想像以上に新鮮なシャトーで驚いたんです。先ほどもお話ししたとおり、シャトーはクールさの中にどこか少女の面影が感じられるので、リャンハよりずっと年下のイメージがあったんです。大西さんはどう演じるのかなと思ったら、「クールな少女」とは別の、でもちょうどいい案配のシャトーで、そのお芝居が自然と入ってきました。
大西:嬉しいです! アフレコを通して、お互いがお互いに納得していったのかもしれないですね。
――では、第1話を振り返られての好きなシーンや印象に残っているシーンなどを教えていただけますか?
下野:リャンハとシャトーのやりとりはどれも印象的で、特にAパートの後半、公園のカフェのシーンはリャンハの見方がかなり変わりました。オーディションのときは、今よりもクールな部分と飄々とした部分にもう少し色をつけていて、若干、振れ幅を大きくしていました。でも、そのシーンを演じて、振れ幅は少ないほうがいいだろうと思ったんです。たんにシャトーのことが好きというだけではない、何かほかの目的があるのかもしれない、と。
大西:映像がほぼできあがっているのもお芝居のイメージがしやすいのでありがたいですよね。
下野:そうなんです。表情もわかりやすくて、リャンハも何かを背負っていることが伝わってきました。それこそ、公園のシーンでは大好きなシャトーと会話をしているのに、なぜか顔に陰がかかるんです。シャトーに好意があるのは間違いなさそうだけど、その感情は一体なんなのか。リャンハの抱えているものが画からも漂ってきて、演じやすさもありつつ、新たに探るべきことも増えたなと感じています。
大西:私もまさにそのシーンが印象に残っています。テーブルを蹴り上げたシャトーを押さえ込むリャンハが素敵で……ちょっと萌えました。「殺し愛」の原作は、リャンハがシャトーを力づくで止めようとするけれど、傷つけないようにギリギリを攻めるという場面が結構あるので、この先の展開も楽しみです。
連載バックナンバー
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放送・配信情報
2022年1月12日(水)より TOKYO MX、サンテレビ、KBS 京都ほかにて放送開始
dアニメストアにて地上波先行・単独最速配信決定
<放送情報>
TOKYO MX:1月12日より 毎週水曜 24:00~
サンテレビ:1月13日より 毎週木曜 24:00~
KBS 京都:1月13日より 毎週木曜 25:00~
BS 日テレ:1月12日より 毎週水曜 24:00~
AT-X:1月13日より 毎週木曜 22:30~ ※リピート放送:(月)10:30/(水)16:30
<配信情報>
dアニメストア:1月12日より毎週水曜 23:30~
その他サイトも順次配信予定
※放送・配信日時は番組編成の都合等により変更となる場合がございます。
INTRODUCTION
とある「仕事場」で対峙する2人の殺し屋。クールな賞金稼ぎの女・シャトーと謎多き最強の男・リャンハ。
シャトーはこの交戦をきっかけにリャンハと敵対――するはずが、なぜか彼に気に入られ、つきまとわれることに。
彼女はなし崩し的にリャンハと協力関係を結んでしまうが、彼を狙う組織との抗争に巻き込まれていく。さらにその戦いは、彼女の過去とも関係しているのだった。
リャンハはなぜシャトーに接近するのか。シャトーに秘められた過去とは。相性最悪の2人が織りなす、「殺し屋×殺し屋」の歪なサスペンス。奇妙な運命の歯車がいま動き出す。
STAFF
原作:Fe(月刊コミックジーン/KADOKAWA 刊)
監督:大庭秀昭
シリーズ構成・脚本:久尾 歩
キャラクターデザイン:佐藤陽子
サブキャラクターデザイン:小林利充
総作画監督:佐藤陽子・小林利充
アクション作画監督:才木康寛
3D・プロップデザイン:杉村友和
美術監督:黛 昌樹
色彩設計:山上愛子
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:髙桑 一
音響効果:和田俊也
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:吉川 慶
音楽制作:TOY'S FACTORY
音楽制作協力:ミラクル・バス
アニメーション制作:プラチナビジョン
製作:殺し愛製作委員会
オープニングテーマ:増田俊樹「Midnight Dancer」
エンディングテーマ:小林愛香「マコトピリオド」
CAST
シャトー・ダンクワース:大西沙織
ソン・リャンハ:下野紘
エウリペデス・リッツラン:堀内賢雄
ジム:天﨑滉平
ホー:前野智昭
ジノン:村瀬歩
ニッカ:森田成一
ミファ:日笠陽子
ドニー:大塚芳忠
原作コミック情報
『殺し愛』1~11巻好評発売中!
著:Fe(月刊コミックジーン/KADOKAWA 刊)