【『アオペラ -aoppella!?- 』1周年記念！】今人気の『アオペラ』って何が良いの？「リルハピ」と「FYA’M’」のオリジナル楽曲の良さを全力で解説！

「「青春」×「アカペラ」純度100%の最強ボイスエンタテインメント！」と題し、豪華声優陣のアカペラが聞けることでも話題の『アオペラ -aoppella!?- （以下、アオペラ）』。3月でプロジェクト発足1周年を迎えます。

この1年でオリジナルCDを3枚、計6曲を発売し、YouTubeでは4曲の人気曲のアカペラアレンジを発表しました。さらに期間限定のグッズ販売やコミカライズも登場し、『アオペラ』はますます注目されています。

2022年2月10日には、最新CDが発売されたばかりということで、本記事ではそんな大人気の『アオペラ』の楽曲を振り返ります。作品に登場するふたつのグループ「リルハピ」と「FYA’M’」の1st、2nd、3rdCD収録曲のレビューに加え、より深く楽曲を楽しむため作曲作詞を手がけるアーティストをご紹介！
　
全6曲のレビューでは曲全体と歌詞の感想、ハモリやアカペラらしい技が聴ける箇所に焦点を当てていきます。低音が好みのアオペラファンである筆者がぜひ聴いて欲しい一押しをピックアップしてお伝えしていきます。

楽曲を聞けば、『アオペラ』のことがきっと好きになるはず……！　気になっている初心者の方も、生粋のファンのみなさんもぜひ『アオペラ』の魅力を堪能してみましょう！

作品魅力と各パート、メンバーをご紹介！これを読めば『アオペラ』がなんとなくわかる！

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まずおさえておきたい『アオペラ』の魅力！

『アオペラ』の魅力はいくつもありますが、まずはやはり声優さんとアカペラ音楽の組み合わせです！

11名の豪華声優陣が織りなす声だけを使った歌という素敵な楽曲を100%で楽しめるところは唯一無二。曲のバランスを考えられ、声優さんの歌声を存分に楽しめるように制作されています。

また、個性豊かなキャラクターのストーリーに合わせて歌割りされているところも面白いポイントです。シングルCDには『アオペラ』のドラマCDが収録されており、部活結成秘話や、キャラクター同士の人間関係などを聴くことができ、学生らしくて可愛い姿に癒されることでしょう。

個人的には「FYA'M'」の人間関係が描かれているところがお気に入りです。光緒が明におつかいを頼んだり、明を叱る由比、周囲が騒がしいのに落ち着いている朝晴など、1場面だけでもキャラクター性がわかる感じが作品の理解度を上げてくれます。

さらに、カバー曲も素敵です。既存の曲もアカペラにアレンジすることで深みが増したり、より聴かせる歌に変化したり……少し雰囲気が変わるのが特徴です。今回はオリジナル楽曲に焦点を当てますが、YouTubeにあるカバー曲もぜひお聴きください。

パートの良さが存分に聞けるのが魅力！　都立グループの「リルハピ」

爽やかで可愛い青春ソングが得意な都立音和高校グループです。FYA'M'のパフォーマンスを見てアカペラに魅了され発足しました。4人のコーラスとベースの5人で構成されています。主旋律を交代しながら歌うので、各音域の良さを存分に楽しめます。

リルハピの可愛さが詰まった青春ソング、1st「Playlist」

リルハピの可愛さがぎゅっと詰まった青春ソングです。ソーダのように爽やかで聴いたら心も浄化されちゃいます。リードを交代して歌うので、アカペラ曲を聴く機会がなかった方でもキャラクターの声をしっかりと聴き分ける楽しさを味わえるのが特徴です。

さらにキャラクターたちとリンクしている歌詞にも注目していただきたいポイント。2番の歌詞「心が叫び出したら　誰にも止められないから」と雨夜が歌う部分。これはアカペラを始めてみたいという溢れ出す思いなどが表現されています。物語と重なる部分を感情込めて歌われていますので、誰がどこを歌っているのかにも焦点を当てて聴いてみてください。

最後のサビ前の2：58〜「超えていくよ　今を」の「今を」をお聴き逃しなく！　雨夜の低音から徐々に音階が上がっていく歌声が綺麗です。しかも全員で1度音を高くしたあともう1度「真新しいPlaylistが今」で低音に落とし込む感じもかっこいいので、全体を通して聴いてみてください。

作詞作曲編曲しているのは橘哲夫さん

男性ボーカルグループ「AJI」のリードボーカル、コーラス担当の橘哲夫さんです。早稲田大学時代からアカペラサークルで活動していた経験があります。

また、ゴスペラーズさんの「約束の季節」の作曲も手がけている方です。柔らかな曲にゴスペラーズさんのハモリが合う素敵な楽曲になっています。

「Vocal Group AJI」公式Twitter

まるで青空のように爽やかさな2nd「キセキノウタ」

曲始めの「LALALALA」と手拍子が乗りやすい楽しい楽曲です。青空を連想させる爽やかさで心も晴れやかにしてくれます。「主役は誰だ　僕達だ」という歌詞とリンクするようにリードが交代するので、どのキャラが推しでも主旋律が聴けるというのがファンにとって嬉しいポイントです。

この曲で注目して欲しいのは1：25〜「輝いた瞳に　全身が震えて」の雨夜の低音「全身が震えて」に全員でハモらせるところ！　サビの燐の伸びやかな歌声からふっと低音に変わって歌詞に注目できます。その直後にハモリを使うとより曲を聴かせてくれるのです。

また、3:07〜の「僕らはひとつだ　”キセキノウタ”だ」という1フレーズだけで低音から高音へ音階変化していくところもおすすめポイントです。音域が広いアカペラならではの良さと声質の差を存分に聴き分けるチャンスなのですので、ぜひ聴き逃しなく！　

作詞作曲編曲しているのは杉山勝彦さん

アイドルの坂道グループやジャニーズへ楽曲提供されています。爽やか系からメッセージ性があるものまで幅広く作っていますが、「キセキノウタ」は透明感も感じさせる新しいタイプの曲だなと思います。

杉山さんは早稲田大学の学園祭にてOBアカペラグループで出演した経験もある方です。しかし、これまで手掛けられた作品から考えるとアカペラ楽曲の提供は珍しいのでぜひ注目してください。

楽曲提供の中で特に私がおすすめなのは乃木坂46さんの「制服のマネキン」です。女の子が恋愛に対して強い意思を持っていることを感じられるかっこいい楽曲です。

「杉山勝彦」さん公式Twitter

可愛らしいリズムに心も温まる3rd「リルリルHappy!」

冒頭から繰り返される「シャンラララララン」と「リルリルhappy」という可愛らしいリズムは思わず口ずさみたくなっちゃいます。暖かさを感じる曲調で優しい冬ソングです。楽しげなリズムは寒さも忘れられるくらい、冬のデートみたいにウキウキさせてくれます。

「息づく街並み　冬休み　陽は沈み　凍えた指先」と情景が連想やすい歌詞も素敵です。誰もが見たことのある冬の光景だからこそ曲の世界観を感じとりやすいと思います。「Real Happy!　僕ら積もらせよう　雪のように」と雪と人との心の距離をかけているのも可愛いところ。

この楽曲は字ハモ（歌詞でハモらせる技術）が多いのも特徴で、1：37〜「舞う粉雪ひらり　ビルに照らされてキラリ」などがわかりやすいと思います。「舞う粉雪ひらり」で「雪ひらり」や「ビルに照らされて」で「snow」とハモっていて、より雪の情景を感じやすく作られています。他にもルカの台詞の後ろなどの字ハモにも焦点を当てて聴くのもおすすめ！

制作しているのはRAG FAIRの引地洋輔さんと土屋礼央さん

「リルリルHappy!」はハモネプなども出演しているアカペラグループのRAG FAIRの引地洋輔さんと土屋礼央さんが制作しました。ふわっと可愛い曲調やルカの台詞を入れる遊び心があるところなどで、RAG FAIRさんらしさが現れています。私のおすすめの曲は「メリミー!!」。遊び心や楽しさが伝わるMVと結婚のドキドキした心情や情景が浮かぶ歌詞に注目です。

「引地洋輔」さん公式Twitter
「土屋礼央」さん公式Twitter