『映画オッドタクシーイン・ザ・ウッズ』三矢ユキ役村上まなつさんインタビュー｜今作は証言なども加えて新しい切り口でわかりやすく！ユキの謎の行動の理由にも注目

今作は証言なども加えて新しい切り口でわかりやすく。ユキの謎の行動の理由にも注目を！

――この後、木下麦監督にもお話をうかがう予定です。監督にお聞きしたいことやメッセージなどお願いします。

村上：まずは「世界の麦監督、お久しぶりです」というごあいさつから(笑)。「プレスコの映像の中に監督の声でセリフが入っていたのが印象的で、あのセリフはいつ録っていたのかな？　とか録っている時の雰囲気が気になるので、聞かせてください。

あとはユキというキャラがどう生まれたのか、見た目や性格など、どう作られたのか、知りたいです。そして私の声が入ったユキちゃんの印象や監督がどう感じたのかも個人的に気になります。

――今作の見どころや注目ポイントのご紹介をお願いします。

村上：まずはTVアニメのエピソードの気になるその後が描かれていることです。途中に各キャラクターの証言が入ったり、新しい切り口になっていますが、丁寧に時系列や事件を追っているので、わかりやすいですし、ドキドキしてもらえるのではないでしょうか。

またTVシリーズでは明確に行動の理由や事件の動機が明示されていないところもありましたが、今回証言が加わることで、TVシリーズをご覧になっていた方にも「アレはそういうことだったんだ！」と理解や納得がしやすくなっていると思います。

ユキちゃん的な見どころとしては、これまでの彼女の行動にはいくつか謎もありましたが、その理由も今回語られていますので、お楽しみに。

TVシリーズでモヤモヤした方はスッキリと、考察もよりはかどるはず。伏線ばかりの映画を一瞬たりとも目を離さずに見てください

――改めて、『オッドタクシー』がたくさんの人をひきつける魅力とは？

村上：会話のおもしろさが魅力の1つじゃないかなと思います。普通のアニメとは違う会話や間の取り方で、くすっと笑える部分やエッジが効いた言葉があって、それが違和感につながっていたり、物語のフックになっていたりして。小戸川が好き度の大きさを「米国のサプリくらい」と例えたセリフの後、柿花が「ある種でかめじゃん」と驚愕したシーンもおもしろくて。またラップ調でしゃべるヤノというキャラは、ほぼ全編に渡ってセリフをラップでしゃべるキャラクターなんてこれまでにいたのかなと思ったくらい衝撃的ですし。目と耳が離せない作品です。

あと何気なく登場したキャラクターが重要だったり、意外なところで事件につながっているところもおもしろいんですよね。話が進んでいくと「えっ、あのキャラクターが!?」と驚きの連続で。

こういうタイプのアニメって珍しいと思うので、キャラクターと物語の不一致に違和感を覚える方もいるかもしれませんが、見続けていくとこのキャラクターじゃなければこの作品は描けなかったと納得していただけると思います。

そしてキャラクターの見た目がかわいいので、女子にも入りやすいのかなと。それゆえにゆるふわ系かと思いきや、本格サスペンスでビックリされた方も多いと思いますが(笑)。でもそこにひき付けられた方も多くて、「他の人に語りたい」、「知ってほしい」と思って、口コミが広がったのではないでしょうか。

――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。

村上：遂に『オッドタクシー』の気になるその後が映画で見られますよ！　またあの独特の世界観に浸れると思うとすごく嬉しいです。皆さんの期待の大きさを感じていますし、きっとそれに応えられる内容になっていると思います。オンエアやサブスクなどでご覧になってくださった方もモヤモヤしたり、たくさん考察されたと思いますが、今回1つの可能性が提示されたことで、スッキリしたり、より考察がはかどると思います。

まだ本作をご覧になっていない方も、この映画から十分楽しんでいただけます。きっとこの絵とストーリーのギャップにビックリされると思いますが、その先にあるおもしろさにのめり込んでください。そしてこの映画からあなたも『オッドタクシー』フリークに(笑)。

至るところに伏線が散りばめられているので、スクリーンから1秒たりとも目を離さずにご覧ください。そして余裕がある方はTVシリーズを見たり、YouTubeでオーディオドラマも配信されているので予習・復習したり、樺沢のツイッターや、コミックなどもありますのでそれらをチェックしながら公開日を楽しみにお待ちください。

『映画オッドタクシーイン・ザ・ウッズ』作品情報

公開情報

2022年4月1日（金）TOHOシネマズ新宿ほかにて全国公開！

★TVアニメ『オッドタクシー』はAmazon Prime Videoにて全13話見放題独占配信中！

■STORY
偏屈で無口な変わり者<小戸川おどかわ>。

個人タクシーの運転手として街を流しながら、なるべく他人と関わらないように、平凡な日々を過ごしていた。

ところが、ある日思い掛けず『練馬区女子高生失踪事件』に巻き込まれてしまう。事件には、億を超える巨額の金、目的不明の半グレ集団、売り出し中のアイドル、カリスマ化されていく大学生など、様々な事物が絡み、混沌としていく。

それでも、ある計画の実行をきっかけに、事態は一気に収束。一連の出来事は、多くの悲しみや不条理をはらみながら、いったんの結末を見た。

――かに思われた。

関わっていた人々は、口々に証言する。“あの時一体何が起きていた”のかを。

それらを繋ぎ合わせることで浮かび上がってくる、事件の新たな輪郭。

一人のタクシードライバーの “人生を一変させるような出来事”がカタチを変え、運命の歯車は再び揺さぶられていく。

スタッフ

企画・原作:P.I.C.S.
脚本：此元和津也
監督：木下麦
副監督：新田典生
キャラクターデザイン：木下麦・中山裕美
美術監督：加藤賢司
色彩設計：大関たつ枝
撮影監督：天田雅
編集：後田良樹
音響監督：吉田光平
音響制作：ポニーキャニオンエンタープライズ
音楽：PUNPEE VaVa OMSB
音楽制作：ポニーキャニオン
音楽制作協力：SUMMIT, Inc.
アニメーション制作：P.I.C.S. × OLM
配給：アスミック・エース
製作：映画小戸川交通パートナーズ