アニメ『リコリス・リコイル』第7話放送後インタビュー:さかき孝輔さん(ミカ 役)|リコリコフリークとして、毎週大興奮しながら観ています【連載 第7回】
監督・足立慎吾さん(代表作『ソードアート・オンライン』)×ストーリー原案・アサウラさん(代表作『ベン・トー』)×キャラクターデザイン・いみぎむるさん(代表作『この美術部には問題がある!』)×制作・A-1 Pictures(代表作『かぐや様は告らせたい』)という魅力あふれる布陣が贈るオリジナルTVアニメーション『リコリス・リコイル』。
千束の命を救った吉松、そして吉松とミカの過去の関係が少しずつ明らかになってきた第7話。ミカの「すまない」に込められた想いとは何だったのか……。
アニメイトタイムズでは、本作の毎話放送後に声優陣のメールインタビュー連載を掲載中! 第7回目に登場するのは、ミカ役・さかき孝輔さんです。
監督はかなりの映画マニア、カット割や構図に脱帽
――台本を読んだときの印象を教えてください。
さかき孝輔さん(以下、さかき):今でもハッキリ覚えています。「オレなんかで本当にいいの? 大丈夫っすか!」って思わず声を上げました(笑)。自分にとって大きな挑戦であり貴重な経験になることは確信していましたけど、「こんな無名のおじさんに任せてくれるの?」ってね(笑)。
ですから、僕にとっては初回の収録がオーディションのような感覚で、ド緊張して臨みましたよ。終わったあと、監督の足立さんから「思っていた以上にミカでした」と言っていただき、ホッと胸を撫で下ろしたんですが……。
第2話の収録がその翌週でなく、翌々週だったんです。「ヤバい、やっぱり交代かぁ」って、実際に台本を受け取るまで気が気じゃなかったです(笑)。
――SNSなどではものすごい盛り上がりを見せています。ファンの盛り上がりをどう見ていますか?
さかき:あまりのコメントの多さに、とても全部はチェックできませんが、オンエア後のSNSは楽しく拝見しています。
ミカと楠木司令の言葉遣いから過去の関係性を推察していたり、聞き流してしまいそうなTVニュースのコメントから事件を解析していたり……。
みなさん素晴らしい!
最も驚いたのは第4話、たきなのスマホ画面上に描かれた文章から、アラン機関の詳細を考察されていて……こちらもとても勉強になりました。
反響の大きさに正直驚いていますが、それだけの影響力を持った作品に参加させてもらったことには、ただただ感謝!です。
――アニメの映像を見て、いかがでしたか?
さかき:いやーもう素晴らしい!!の一言です。
作画やキャラデザインはもちろん、カット割とその構図には毎回唸らされます。ご本人も仰ってましたけど、足立さん、かなりの映画マニアですね。
あと、どうしても設定や背景を説明する必要があるワケですが、さりげない会話に潜んでいたりと、その構成も実に巧い!
出演者ではなく、もはやリコリコフリークとして、毎週大興奮しながら観ています。
――ミカを演じているときに意識していたこと、大事にしていたことはどんなことですか?
さかき:ヤンチャな少年時代を経て、数々の修羅場をくぐり抜けて来たからこその、懐の深さ。
娘たちに突っ込まれる昭和のお父さん像でもあり、彼女たちを包み込む愛は母性のようでもあり……ボクとはまったく違う人間像ですが、実は演じるにあたって、"ミカはこうであろう"とか"ミカだったら"と意識したことは、ほとんどないんです。
収録のたびに新たな発見があり、自分の中でミカがジワジワと根を張っていくようで…。(収録が)終わってから随分経った今も、それが続いています(笑)。
足立さんや音響監督の吉田(光平)さんからは時折、「もっとハードボイルドに」とか「生っぽく」といった指示をいただきました。
僕のちょっとした違和感を察してくださったのか、それが実に的確で本当に助かりました。お二方のおかげで、何とかゴールまで辿り着けたんだと思っています。