この記事をかいた人
- 万木サエ
- 旅行、グルメ、テーマパーク系のライターを経て、アニメのジャンルへ出向。ネコとハワイと『バクテン‼︎』が大好き☆
連載開始10周年で盛り上がる中、ついに待望の続編が決定し、2部作での映画公開と発表され、ファンのみなさんは期待に胸を膨らませていることと思います。
10年経った今でも色褪せることなく、新たなファンを獲得し続ける『ハイキュー!!』。ファン暦が浅い新参者の筆者ではありますが、作品にハマった一人として、私が注目しているキャラクターについて語りたいと思います。
誰が好きか談義で何時間でも語れてしまうほど、個性あふれるキャラクターが多い本作品ですが、今回私が注目するのは、烏野高校バレー部に欠かせない存在、監督・顧問の武田一鉄先生です。バレーの経験も知識もない中で顧問を引き受け、チームのためなら土下座もいとわない。バレー部のために自分が出来ることを全力で行う先生の姿は、チーム烏野を奮い立たせます。
本記事では、そんな“武田一鉄”の名言を紹介します。私たちの日常に置き換えても背中を押してくれる言葉が多いので、ぜひ心に留めておいてください!
『僕はまだバレーボールに関して素人だけど、なにか、なにかすごいことが起こっているんだってことはわかったよ。
バラバラだったら何てことのないひとりひとりが出会うことで、化学変化を起こす。今もこの瞬間、どこかで世界を変えるような出会いが生まれていて、それは遠い遠い国のどこかかもしれない。・・・そんな出会いがここで、烏野であったんだと思った。根拠なんかないけど、信じないよりはずっといい。きっとこれから君らは、強く、強くなるんだなぁ』
顧問になって初めての試合。最終セット、青葉城西の主将で、影山が攻撃もトップクラスと認めるセッターの及川徹が手も足も出なかった日向と影山の“変人速攻”で点を決め、烏野の勝利で試合終了。日向と影山の攻撃を初めて見た先生は、なにか高評をと言われ、感じたことを思いのまま口にした言葉です。
出会いの素晴らしさと、チーム烏野の可能性を感じ、これからみんなが強くなることを確信した先生の真っ直ぐな言葉は、人は人と出会うことで無限の可能性が広がる、と思わせてくれました。
言ったあとに「ポエミーだったかな」と照れるところも、武田先生が“武ちゃん”と呼ばれてみんなに愛されるポイントです!
『負けは弱さの証明ですか? 君たちにとって負けは試練なんじゃないですか? 地に這いつくばったあと、また立って歩けるのかという。君たちがそこに這いつくばったままなら、それこそが弱さの証明です』
最終セット、青葉城西のマッチポイント。最後は絶対に日向と影山の速攻でくると読んだ青葉城西は、ブロックを見事に成功させ試合終了。死闘の末、烏野は敗北してしまいます。この言葉は、試合後に日向と影山に向けて伝えた、先生の名言中の名言です。
人は負けたとき後悔ばかりしてしまいます。あの時の日向と影山もそうだったのでしょう。そんな二人に、「強くなれ、負けた悔しさを前に進む糧にしろ」と背中を押してくれた言葉。伝えたあとの先生の笑顔にも救われます。
『みなさんはここにいるチームの中で一番弱いですね。どのチームも公式戦で当たったらとても厄介な相手。彼らをただの敵と見るのか、それとも技を吸収すべき師と見るのか。君たちが弱いということは伸び代あるということ。こんな楽しみなことはないでしょう』
日向と影山の速攻が警戒され弱腰になっていたとき、日向が何気なく言った「今のままじゃダメだ」いうひと言。その言葉を聞いたチームに緊張が走ります。烏養コーチも行き詰まった今が成長のチャンスと思っているものの、どう言ったらいいか迷っていたとき、先生がズバッと言い放ちます。
自分たちの弱さを受け入れ、強者から得られるものはすべて得るべき、と導きながらも、みんなの可能性を信じていて、強くなっていく過程が見られることを楽しみにしている――。先生の頼もしくて温かい言葉に、みんなは前向きに進化を求めて挑戦していくのでした。
『今、君たちはサーブもコンビネーションも他のチームには敵わない。・・・でもやめてはいけません。自分の力はこのくらいと思ってはいけません。
色は混ぜると濁って汚くなっていきますよね。でも混ざり合った最後はどの色にも負けない黒です。烏らしく、黒のチームになってください』
先生のセリフの中で、私が一番好きな言葉。みんなの力を“色”に置き換え、そして混ざり合ったときの“強さ”を“黒色”で表現し、それを“烏”に例える。ポエミーでおしゃれすぎます!
自分の存在がチームにとって必要な存在と思わせてくれる言葉です。日向と影山には例えが難しすぎて少しも響いていないようでしたが……。
『かつて折られた翼は癒え、烏はひと回りもふた周りも強くなりました。この日のために鍛えてきた体と技と心、思う存分発揮して大空を駆けてください。やるべきことをやりさえすれば結果はついてくる。僕はそう信じています』
インハイ予選では、全力を出し切って敗北……。悔しくて強くなりたくて、4ヶ月練習に励んだチーム烏野。試合前の先生の言葉にみんなは鼓舞され、リベンジするべく戦います。
今のみんなには青葉城西に勝てる力がある、だから安心して戦ってきなさい、という先生の思いが込められた言葉です。ずっと自分たちを見てきてくれた人の「強い言葉」は何よりも励みになりますね。
『遠きに行くには必ず近きよりす。何かを成すには一歩一歩順を追って進まねばならない』
影山が全日本ジュニアユースの強化合宿、月島が宮城県強化選抜の合宿に呼ばれ、焦る日向は、月島が参加する合宿に勝手に押しかけます。翌日、先生は日向を呼び出し、この「ことわざ」を伝えました。
また、日向が合宿先の白鳥沢高校にいると知り、電話をかけて言ったひと言、
『一生懸命と無鉄砲は別物です』も印象的な言葉です。
自分ひとりが取り残されているように感じ、焦るあまり勢いで行動してしまうことは誰にでもあります。そんな日向を諭し、自分に置かれた環境で、ひとつずつ課題をクリアしていくことが大切だと教えてくれました。
小柄で普段は温厚で優しい武田先生。実は怒るととても恐い人でした。優しい人が、優しい口調のまま怒ることほど、恐ろしいものはありませんね……。
『ハイキュー!!』は、試合を重ねるごとに成長していく姿に胸が熱くなる作品。
キャラクターたちの一生懸命な姿と、優しく強く熱く励ます武田先生の言葉が、日々頑張るみなさんのエールになりますように!
[文/万木サエ]
アニメイトタイムズのお仕事のほか、旅行、グルメ、ウェディング、テーマパーク系のライターをしています。 旅行に行けなくなって、漫画やアニメにハマリ、今はもっといろんなジャンルを知るべく武者修行中! スポコンアニメを見て、一緒に泣いたり熱くなったりするのが最近のストレス発散方法。 ネコとハワイと『バクテン‼︎』が大好き☆