冬アニメ『便利屋斎藤さん、異世界に行く』カインズ役 松岡禎丞さん×ライチ役 芹澤優さん×モンプイ役 本多力さん第4話振り返りインタビュー前編｜個性的でバラバラに見える勇者一行の共通点は「自分に正直なこと」【連載第4回】

一智和智先生が、KADOKAWA「ComicWalker」等で連載中の漫画『便利屋斎藤さん、異世界に行く』がTVアニメ化！　2023年1月より放送中です。

異世界に転生した主人公・斎藤（サイトウ）は、前世で培った便利屋としてのスキルを活かし、冒険者として新生活をスタートさせる本作。サイトウは、冒険者・ラエルザ、モーロック、ラファンパンと出会い、彼らのパーティーに加わり、一緒に冒険することに。特別な力もなく、魔法も使えないサイトウですが、自分が仲間たちのためにできることへ真摯に向き合い、便利屋で磨いた技術や機転で、仲間たちのピンチを救っていきます。

第4話では、サイトウたちが大迷宮の新しいルートを開き、冒険者たちが続々と探索をスタート。途中ではぐれたサイトウとモンプイの元に、必死になって駆け付ける仲間たちのシーンは感動的でした。そして、サイトウたちはここまで多くの冒険者を襲ってきたキスルギたちと遭遇しピンチに。そこに自称モーロックの弟子・ギブングルが登場したところで終わりました。

アニメイトタイムズでは、本作の連続キャストインタビュー企画を実施中！

第4回は、国家公認の勇者パーティを組む、カインズ役の松岡禎丞さん、ライチ役の芹澤優さん、モンプイ役の本多力さんら、勇者ご一行が登場です。放送されたばかりの第4話を振り返っていただきつつ、演じるキャラの印象や今後の見どころなどご紹介いただきました。大盛り上がりとなったインタビューを前後編に分けてお届けします。

初登場時のカインズはイケイケのウケウケ!?　浮いていたモンプイを探しにやってきたカインズとの再会が感動的だった第4話

――まず放送を終えたばかりの第4話を振り返ってみての感想と、印象的なシーンをお聞かせください。

カインズ役 松岡禎丞さん(以下、松岡)：まず僕らが初登場した第3話の話からでもいいですか？　カインズの第一印象はクズでイケイケなのかなと思っていました。でも第3話のライチと二人きりのシーンでは意外と押されていて。

モンプイ役 本多力さん(以下、本多)：あのシーン、最初はイケイケで演られていましたね。

松岡：でも違うんだと分かったんです。「あっ!?　そこ！　あっ！」みたいなアドリブもウケウケで。

一同：(爆笑)

松岡：アレで役が固まりました。

――第3話では、3人が国家公認勇者パーティに選ばれた理由にも驚きましたし、その後のカインズとライチのシーンは、「登場初回であそこまで見せるんだ!?」と驚きました。

松岡：3人は「勇Tube」の配信までしていて、異世界にもYouTuberがいるんだなと思いました。

ライチ役 芹澤優さん(以下、芹澤)：確かに。

松岡：モンプイさんには、ライチとのシーンまで密かに配信されていて、やられてたなと(笑)。

本多：あれはカインズとライチにぞんざいに扱われていると思っていたモンプイの復讐でした。けれど、第4話で二人とはぐれてしまったモンプイを、カインズが探しに来てくれるんですよね。

芹澤：カインズはすごくいい人ですよね。

本多：あのシーンで、「カインズはきっと田舎から出てきて、純朴なまま育ってきたんだな」と印象が変わりました。

松岡：第3話のライチとのシーンで、カインズがイケイケではなく、本当に仲間のことを大切に思っているんだと分かったからこそ演じられました。それがライチというひどい女性のおかげで。

本多：一番よくないですよ。今日、収録した回も(ライチは)悪かったし。

芹澤：全体的によくないですね(笑)。カインズとモンプイは真っすぐだけど、ライチはかなりねじ曲がってしまっているんです。音響監督の今泉(雄一)さんからも「わがままな感じでお願いします」とディレクションがありましたし、カインズとの例のシーンも「ハニートラップに引っ掛けるような感じで」と言われました(笑)。

カインズがモンプイを探しに出る時も「行くの～？」みたいな、やる気のなさなんですよね。それでもこの3人でパーティとして冒険を続けているのは、きっと楽しいからなんだろうなと思います。

個性的でバラバラに見える勇者一行のメンバーの共通点とは？

――自己主張が強く、個性的なメンバーが集まっているパーティはおもしろいですね。

本多：僕のイメージでは、冒険のパーティって最低でも4人はいる気がしますが、3人というのは少ないと思うんです。

松岡：魔術師くらいは欲しいですよね。

芹澤：ちょっと待ってください！　ライチは魔術師なんですけど。

松岡：あっ!?　そうか！　ただの悪い女としか思ってなかったから。

芹澤：ひどい！

――ライチは、どの魔法も中級で、氷の魔法も使えないのに、ルックスのかわいさだけで選定員から選ばれていますから。

芹澤：しかも怖い敵は倒せないし。よく「ドラゴンが嫌い」「トカゲが嫌い」とか言っているんですよね。

本多：冒険中に登場する敵はだいたい怖いのに。

芹澤：この異世界に出てくるのはまがまがしい見た目の怪物が多いから、ほとんど無理ですね(笑)。

――モンプイも、第4話でサイトウと握手する手に毒針を仕込んでいたり、迷っている最中にサイトウと会った時も自分だけに効く結界を張ったりして、結構あくどいですよね。

芹澤：モンプイも結構ひどいですよ！

本多：でも手の仕掛け針にひっかかった人がいるわけですよね。あれくらいしか方法がなかったのかな？

勇者パーティの中でもコネで選ばれた、おぼっちゃん系の嫌なヤツなのかなと思っていたら、サイトウとのシーンで、「カインズとライチに信頼されたければ、まずは自分が信用しないといけない」と反省したり、カインズが来てくれた時に涙をこぼしたりと、意外といいところもありますよね。

松岡：モンプイさんは純粋ですよね。それとも優しくされたことがなかったのかな？

本多：家族や周りの人たちから愛情を注がれたことがなかったのかも。

松岡：教育も厳しかったんでしょうね。

――カインズとモンプイは良いところも描かれていましたが、今のところライチは短所やマイナスポイントばかりですね。

芹澤：そうですよね。

松岡：でも視聴者の方は「ライチ、かわいい！」と思っているはずですよ。

芹澤：なるんですか？　ずっと性格が悪くても？

松岡：本人に悪気がまったくないから。好き嫌いはハッキリ出るかもしれないけれど、好きな人もいるはず。ふと考えるとこのパーティは3人共、自分に正直ですよね。方向性は違えども。

本多・芹澤：確かに！

――第3話でサイトウたちが大迷宮を拡張したおかげで、冒険者たちが集まってきて、サイトウと様々なパーティとの交流がありましたが、謎の忍者のキスルギがサイトウたちにも襲い掛かってきたりと他にも見どころがありました。

松岡：キスルギたちの謎や戦いも今後描かれていきます。僕たち、国家認定勇者パーティがどう関わっていくのか、活躍するシーンがあるのか？　など楽しみにしていただけたらと思います。