声優
蒼井翔太が語る音楽ライブの作り方/インタビュー

声優・アーティストの蒼井翔太さんが最新ライブツアー千秋楽を振り返りつつ、WOWOW特集の見どころを語る/インタビュー

声優・アーティストの蒼井翔太さんが2023年6月にアーティストデビュー10周年を迎えます。それを記念したスペシャル番組をWOWOWで3月と4月にオンエア!

まず3月26日は、1月から始まった全国ツアー『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden』の最終日、2月18日の両国国技館公演を放送・配信。そして4月13日は『蒼井翔太 Live Archives ~SHOUTA & FAN's Selection~』と題して、過去のライブから自身とファン投票によって選ばれたパフォーマンスを、自身の解説を交えてお送りします。

放送を控えた蒼井さんに、ツアーを振り返った感想や各番組の見どころ、「蒼井翔太のライブの作り方」などのお話を伺いました。

10年分の感謝をお返しするツアー。ツアータイトルやセットに込められた想いとは?

――まずツアー『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden』を終えたばかりの感想、そして最終日の両国国技館公演を振り返った感想をお聞かせください。

蒼井翔太さん(以下、蒼井):ライブではいつも皆さんへの感謝を、歌やパフォーマンスで届けようという気持ちでやっていますが、今回は10周年を迎えるということで、10年分の感謝を全力でお返しできたかなとツアーが終わった後、思いました。

ツアーファイナルの会場、両国国技館は『蒼井翔太 LIVE 2017 WONDER lab. Ø』のツアーファイナル以来で、その時とは景色が違って見えたんですが、それは時間が経ったんだなというのと同時に、雰囲気の違いを感じられる、いい意味での余裕が生まれてきたのかなと思いました。

――ツアータイトルの「Garden」にちなんだ、ステージ上の巨大な樹木のセットがそびえたっていて、大きな存在感と緑のもたらす安心感や癒しも感じられました。

蒼井:「Garden」という言葉から、お城の中にそびえる広い庭園を思い浮かべる方もいらっしゃったかもしれませんが、僕の中では「森」のイメージで。また蒼井翔太自身や、蒼井翔太のこれまでの活動とこれからを表現する時に、大きな樹や幹に例えることが多いので、そこに繋げられるかなと思って。そして木に花が咲いていないのは、ファンの方に感謝を伝えたいライブなので、皆さんがいないと成り立たないからこそ、必要なものは皆さんが咲かせてくれる笑顔の花だなと。それらを象徴する樹になりました。

――樹のつるや茎は、蒼井さんの中にエネルギーや想い、音楽などが脈々と流れている様子も表現されているように思えて、力強い生命力も感じました。

蒼井:生命感を感じていただけたのなら嬉しいです。

――両国公演では、会場の上方に並んだ力士の絵など会場の雰囲気とのギャップがおもしろいなと思いました。まさに「洋」と「和」が混在しているような。

蒼井:ダンサー紹介の時に流れていた曲やヴァイオリンの方に弾いていただいた曲も僕の曲をオマージュしていただきながら北欧っぽい雰囲気も出せたように思います。ギャップや新鮮さを感じていただけたのかもしれませんね。

――今回はいつものツアーのようにアルバムリリースを記念したものではないので、セットリストも自由度が高かったと思いますが、1曲目の「Virginal」は1stシングルで、その後も1stアルバム『UNLIMITED』や2ndアルバム『Ø』の曲など初期の楽曲が続いた前半、後半では最新デジタルシングル「Key to My Heart」など新しめの曲が並んでいました。

蒼井:やっぱり10周年直前ということが念頭にあって、1stシングル「Virginal」から始まったのもこだわったポイントでした。ライブではまだ歌ったことがない曲もあったので、最終的にこのライブで皆さんが聴きたいだろうなと思う曲を詰め込みました。そして「Melodia」などメッセージ性が強い曲も織り交ぜることで、ここまでを振り返りつつ、10周年から先の1歩につながるセットリストにできたかなと思っています。

そのため、会場でこのセットリストに触れた方は驚きの連続だったり、感情がついていけなかったかも(笑)。でも初めて蒼井翔太のライブに来てくれた方も「この曲知ってる!」とか「聴いたことがある!」と入りやすかったり、ずっと応援してくださった方にも耳なじみのある曲や懐かしさを感じていただけて、みんなで一緒に楽しんで、一体感があるライブになったと思います。

衣装なども今しかできないことを、可能性を楽しみながら制作。

――蒼井さんはCDのジャケットだけではなく、ライブの衣装もご自身でアイデアを出されていますが、今回は「Garden」にふさわしい植物的なイメージの衣装でしたね。

蒼井:一着目はまるで花束のような衣装で。タイトルが「Garden」に決定する前は、「ブーケ」という言葉も考えていたので、花束のイメージは残したくて。またステージセットの森に住む妖精のような幻想的なイメージだったり、締めるところは締める意味で真っ黒な衣装だけど光が当たるとキラキラ輝いていたり、黒いバラの花びらに見えるような肩から腰に向けての飾りなど、花や森、生命力を取り入れた衣装にしました。

――常々、「蒼井翔太」という人はワイルドさ、しなやかさ、かわいさなどいろいろな面を持っていますが、その魅力のすべてを堪能できるのがライブだなと。そしてこのライブでは余すところなく、蒼井翔太を感じられたツアーだったのでは?

蒼井:そういっていただけて嬉しいです。1曲1曲の振れ幅が大きいのですが、いろんな表情を見せることができるセットリストと衣装になったと思います。

――いつもライブごとに新たな挑戦もありますが、今回はヴァイオリニストの方がゲストミュージシャンとして参加されました。蒼井さんの楽曲の演奏だけではなく、幕間に蒼井さんの楽曲をアレンジして演奏されたことで、ミュージカルのようなストーリー性も感じました。

蒼井:最初のリハでは完全オリジナルの曲を弾いていただいて、その曲もとても素晴らしかったんですけど、「可能であれば、このライブで歌っている曲や皆さんが知っている曲をアレンジして繋げていくのはどうでしょうか?」と提案したら、各曲にリスペクト・オマージュしながら、生まれ変わったものを繋げてくださったので本当に感謝しています。

――あと思ったのは、このツアーだけでなく、前回の『蒼井翔太 LIVE 2021-2022 WONDER lab. coRe』でも前半はあんなに激しい熱唱とダンスをほぼノンストップのパフォーマンスで。体力的に大変ではないですか?

蒼井:全然です。むしろライブが終わった後、もう1公演できそうな感じでした。ライブはすごく楽しいし、感謝の気持ちは伝えきったとしてもすぐにあふれてくるので、その気持ちで何曲でもできるんですよね。

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