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不朽の名作『陳情令』ブロマンスならではの極上の“萌え”とは?

本国配信4周年! 今でも愛されるには理由がある! 肖戦&王一博主演で耽美な世界観を描く不朽の名作『陳情令』──ブロマンスならではの極上の“萌え”とは?

世界が熱狂するファンタジー時代劇『陳情令』。2019年6月に中国で配信がスタートし、動画再生回数は100億回を突破。4周年を迎えた今も深く愛され続けています。

自由奔放で快活な魏無羨(ウェイ・ウーシエン)と、品行方正で寡黙な藍忘機(ラン・ワンジー)の交差する思いと激動の運命を丹念に描き、原作小説『魔道祖師』の魅力がたくさん詰まった本作。

ストーリーの分かりやすさや、音楽&映像の美しさに加えて、ブロマンスとして織りなす魏無羨と藍忘機の関係も醍醐味のひとつ。ここから生まれる“萌え”は極上のものとなっています。

本記事では、そんな『陳情令』のブロマンスならではの魅力に着目。地上波での初放送や公式設定資料集の発売など、まだまだ話題沸騰の『陳情令』を存分に楽しみましょう。

※本記事には『陳情令』の一部ネタバレが含まれます。ご了承ください。

 

『陳情令』あらすじ

 

物語の舞台は架空の古代中国。五大世家(姑蘇藍氏・雲夢江氏・岐山温氏・蘭陵金氏・清河聶氏)によって世の中の秩序は統治されていました。温氏の謀略によって徐々に均衡が崩されていくなか、藍氏・江氏・金氏・聶氏ら仙門の修行者たちは共闘し、射日の征戦で温氏を討伐することに成功。

詭道を修め夷陵老祖と呼ばれる魏無羨は、この戦いで勝利に貢献するも、やがて人々の脅威に。そんななか、姑蘇藍氏の第二公子・藍忘機だけが彼をまっすぐ見つめ、正道へと引き戻そうとしていました。しかし、己の信念を貫き通した魏無羨はその身の破滅を招き、断崖の底へと姿を消します。

それから16年後、伝説の夷陵老祖が復活。目覚めた魏無羨は、知己である藍忘機や義弟・江澄(ジャン・チョン)と再会。前世では衝突していたにも関わらず、なぜか藍忘機は魏無羨のそばを離れようとせず──。

 

 

原作小説『魔道祖師』

原作は、墨香銅臭先生による中国BLファンタジー小説『魔道祖師』。日本語翻訳版が累計50万部を突破するなど、日本でも人気を集めています。

実写ドラマ『陳情令』の他にも、アニメやラジオドラマなどのメディアミックスも展開。世界中でファンを獲得するメガヒット作品となっています。

 

 

『陳情令』ブロマンスならではの萌えとは?

ブロマンスとは

中国BL小説を原作としたドラマやアニメに多く見られるブロマンス作品。『陳情令』をはじめ人気作品が次々と上陸し、ここ数年で日本でも馴染み深いものとなってきました。

ブロマンスとは、「ブラザー」と「ロマンス」を組み合わせた造語。恋愛関係ではない、男性同士の友情や信頼で結ばれた強い絆を意味します。

 

 

知己としての魏無羨&藍忘機の耽美な描写

肖戦(シャオ・ジャン)さん演じる魏無羨と、王一博(ワン・イーボー)さん演じる藍忘機。目を引くその美しさも本作の見どころのひとつであり、姿勢から所作まで、全てにおいて“美”を感じさせます。規律に囲まれ、厳粛な姑蘇藍氏で育った藍忘機はもちろんのこと、雲夢江氏の一番弟子として快活に育った魏無羨もまた、自由奔放のなかにも気品がきちんと土台としてあるのがうかがえます。

原作のキャラクター特性を見事に体現するなかで、魏無羨の笑顔や愛くるしい表情は見る者を魅了。滑らかな口調は聡明さを醸し出しています。無口な藍忘機は「視線」で語り、時が経つにつれて表情が豊かに。二人の「慎ましさ」が印象深く、『陳情令』ならではの魅力も詰まっています。

 

 

「知己」の関係として絆を深めていく魏無羨と藍忘機の距離感が絶妙で、ブロマンスだからこそ少し肌が触れるだけでもドキっとしてしまい、わずかな動きからも目が離せません。実写ならではの数ある珠玉の名シーンは視聴者の心をさらい、今も多くの人々を魅了。美しい二人が見つめ合う姿も、ぜひ堪能してください。

また、主役のお二人で歌う主題歌「無羈/忘羨」の歌詞と旋律に、魏無羨と藍忘機の語り尽くせない思いを乗せ、作品はより耽美的に。「強すぎる思い」と「奥ゆかしさ」が共存しているのもたまりません……!

 
肖戦&王一博/主題歌「忘羨(無羈)」

 

巧みに描く感情の変化と、余白の部分から得られる極上の“萌え”

少年時代、姑蘇藍氏の座学で藍忘機と出会った魏無羨は、彼のことが気になって仕方がない様子でした。一方、ちょっかいをかけられて藍忘機は苛立ちを見せ、魏無羨のことを意識していて平常心ではいられない。そんな二人のかけがえのない時間をじっくりと描き、ここで築き上げた関係がお互いの心に刻まれているのが伝わります。

 

 

いつも藍忘機を気にかけていて、チラチラ視線を送る魏無羨が印象的でしたが、いつしか藍忘機が魏無羨を心配してじっと見つめる側に。藍忘機の思いが上手く伝わらず衝突することもあった二人ですが、時が経ち、距離感がどんどん縮まっていきます。巧みに描写される彼らの感情の変化は大きな見どころとなっています。

映像に込められた“萌え”の要素を感じとり、深読みすることも本作の楽しみのひとつと言えそうです。視聴者に委ねる余白の部分からも、極上の萌えを得ることができるでしょう。

 

重厚なストーリーがあってこそ際立つ“萌え”

魏無羨の過酷な運命を描き、また群像劇とも言える本作は複数のキャラクターそれぞれのストーリーが濃厚。魏無羨と藍忘機の関係に重ねてしまう部分もあったりと、どこまでも奥深い作品となっています。

かつて、「一生心に恥じることなく正義を貫けるように」(日本語吹替版第7話より引用)と誓った魏無羨と藍忘機。二人は志を同じくし、正義のために力を尽くしていきます。後に、魏無羨の選択に藍忘機は苦しみ葛藤し、二人はいったん別々の道へと進むのですが、根底にある思いはずっと同じ。この部分は二人を結びつけるものでもあり、それぞれの選択に関わるものとして、『陳情令』において印象深いものとなっています。

 

 

詭道術法を修めた魏無羨を正道に引き戻そうとしていた藍忘機が、やがて物事の正邪を見極めて己が信じる道に進むという側面が丁寧に織り込まれている本作。二人の根底にある義侠心と、重厚なストーリーがあってこそ“萌え”の部分がより際立ち、過去の後悔の先に辿り着いた藍忘機の思いにキュンとなってしまいます。

 

“尊さ”が詰まったシーンがたくさん

魏無羨と藍忘機の出会いや復活後の再会シーンは、改めて観ると非常に感慨深いものがあると思います。全編を通して尊いポイントは本当にたくさんありますが、様々な受け取り方ができる耽美な注目シーンを2つピックアップしてご紹介します。

 

雪見酒

 

『陳情令』ファンの方々から特に注目を浴びる、美しい雪見酒のシーン。魏無羨が藍忘機に気持ちを伝える大切な場面となっています。

藍忘機の兄・藍曦臣(ラン・シーチェン)から、藍忘機の体にある戒鞭の痕のことなどを聞き、彼の深い思いを知った魏無羨。気持ちを藍忘機に伝えようとするも、上手く言葉にできずにいました。

魏無羨にとって何より大事なのは、他に味方はいなくても藍忘機がそばにいて信じてくれることと、自分の心に恥じないこと。

「藍湛 お前に捧げる 人生で1人の知己を得れば満足だ」(日本語吹替版第43話より引用)

全てを捧げてきてくれた藍忘機への思い。雪が降る美しい夜、長年のすれ違いの末に心を重ね合う二人は本当に尊いです。

 

ラストシーン

 

最終話で一連の事件が解決したあと、藍忘機の選択に魏無羨は驚きを隠せずにいました。今にも泣き出してしまいそうな魏無羨の表情も印象的。共にありたいのは二人とも同じですよね、きっと。再会した二人のラストシーン「忘羨」の合奏は胸アツで、言葉を交わす二人の表情もたまらないものがあります。

中国版のエンディングは日本版とは少し違い、最後は視聴者に委ねる形となっています。その後の魏無羨と藍忘機のストーリーを想像するのも楽しみのひとつで、妄想は無限大です。魏無羨の最高の笑顔が、我々の心を捉えて離しません。

 

おわりに

信頼を寄せ合う知己の二人は尊く、魏無羨と藍忘機の関係の変化に悶えてしまう人も多いはず。壮絶な彼らの過去を乗り越えた視聴者は皆、現世の安心感に包まれるでしょう。

現世で謎を追いかける魏無羨と藍忘機が、義城から金鱗台、雲深不知処、乱葬崗、蓮花塢、観音廟へと旅を続けるなかで、二人の絆はより深いものへ。小説を読んだ方はさらなる妄想が滾ることと思います。小説でも想像を超えることが起きていますので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。

 

数年前にBLと出会い、心に潤いを取り戻しました。BLとブロマンスを愛し、大好きな作品はたくさんありますが『チェリまほ』が心のよりどころです。そして『魔道祖師』をはじめ中華BLの沼へ。趣味は国内外のBL漫画や小説を読むこと&ドラマ観賞で、これまでに執筆した記事は『チェリまほ』『美しい彼』『魔道祖師』『陳情令』『ENNEAD』など。

この記事をかいた人

藤崎萌恵
数年前にBLと出会い、心に潤いを取り戻しました。BLとブロマンスが癒し。主な記事は『チェリまほ』『陳情令』等。

担当記事

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