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『ガル&パン 最終章』第4話、3DCGI監督&音響監督登壇の試写会公式レポート!

アニメ映画『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話、興収第4位&初日満足度第1位! 3DCGI監督・柳野啓一郎さん&音響監督・岩浪美和さんによるティーチイン付き試写会実施、新PV「ノンストップアクション編」も公開!

10月6日(金)に劇場上映を迎えた『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話。全国週末興行成績(興行通信社提供/2023年10月6日-10月8日)で、興行収入ランキング第4位、Filmarks 映画初日満足度ランキング発表(10月第1週)第1位を獲得と、好スタートを切っています。

この度、10月3日(火)に開催された、3DCGI監督・柳野啓一郎氏と音響監督・岩浪美和氏によるDolbyAtomos版ティーチイン付き試写会のオフィシャルレポートが到着しました。ゲストのお2人は、第4話の音響やCGの作りこみについて語ってくれています。

▲左から柳野啓一郎さん、岩浪美和さん

▲左から柳野啓一郎さん、岩浪美和さん

ドルビーアトモスはいいぞ! 『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話マスコミ向け試写会公式レポート!

10月3日、「竹芝メディアスタジオ」にあるIMAGICA第2試写室にて、10月6日から上映が開始された『ガールズ&パンツァー 最終章(以下、最終章)』第4話のマスコミ向け試写会が開催された。

今回上映されたのは、新宿バルト9、グランドシネマサンシャイン池袋など、一部劇場で採用されている立体音響技術「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」バージョン。本編上映後には、本作の3DCGI 監督・特技演出を手掛けた柳野啓一郎さんと、音響監督・岩浪美和さんによるティーチインも実施され、『ガルパン最終章』の音響と、CG を活用した映像制作についてトークが繰り広げられた。レポートでは、その一部始終をお伝えする。

ドルビーアトモス版の音響とは?

2017年に第1話が劇場上映された『最終章』(全6話予定)の後半戦、第4話となる今回は、「冬季無限軌道杯」の準決勝を描いたもの。大洗女子学園VS継続高校による雪原の戦いに加え、黒森峰女学園VS聖グロリアーナ女学院による渓谷での激しいバトルをフィーチャーした構成となっている。上映時間(54分)の大半が戦車戦に割かれ、そのハイスピード・ハイテンションのド派手なアクションが本話の大きな特徴と言えるだろう。

戦闘シーンでは敵・味方問わず多彩な戦車が入り乱れるパートも多いが、そこで鑑賞者の助けになっているのが、ドルビーアトモスによる音響である。砲撃の位置や場所に応じて細かく音の“出どころ”が変化するほか、恐怖すら感じられる低音、耳が痛くならない高音など、音の分離と質感にもこだわられた設計となっているのだ。

本編の上映が終わると、まずは『最終章』の音響監督を務める岩浪さんが登壇。ここではドルビーアトモスの特徴をわかりやすく伝えるため、2分程度にまとめた5.1ch版、ドルビーアトモス版の本編映像を続けて上映。その音響の違いを丁寧に解説した。

5.1ch版は、すべての音を文字通り5.1chの中に振り分けるシステム。一方でドルビーアトモス版は、タテ×ヨコ×高さの位置(空間)情報が紐付けられた音源を使用する。

これを、スクリーン裏をはじめ、サイドや後方の壁、天井に設置された劇場のスピーカー群を個別に制御することにより、位置情報通りに音を再現するという仕組みだ。

この位置情報はタテ、ヨコ、高さそれぞれ1000段階で設定できるため、「実質10億個のスピーカーを使っていると考えてもらって良い」と岩浪さんは説明する。例えば、「後方から(鑑賞者の)真上を通過して前方へ移動する音」を、位置情報に沿って制作者の意図通りに正確に再現できるということ。

イマーシブ(没入型)サウンドと言われるこのシステムが、『最終章』第4話の高速戦闘では特に活きていると言えるだろう。

映像と音の組み合わせは過去最高の完成度

岩浪さんの説明のあと、3DCGI監督の柳野さんも登壇。ここからは、CG制作を中心とした『最終章』第4話の制作についてのトークがスタート。

シナリオや絵コンテにも目を通しているという岩浪さんは、まず「(元の)コンテより盛っていますよね?」と、柳野さんに直球の質問をぶつける。これに対し、柳野さんは「だいぶ変わっていますね。でも、監督の了承は取っています(笑)」と回答。

その理由に関して、コンテに描かれた戦車の動きから意図を読み取る中で、「自然と演技ができてくる。勝手に戦車が動きはじめる」と説明し、それに合わせて絵コンテを修正していると語った。

また、戦車の3Dモデル自体も、TVシリーズからは細かくバージョンアップが行われているということだ。

ちなみに、『最終章』第4話の合計カット数は1000カットを超えるが、そのうちの約800カットがCGで制作されたカット。それだけ戦闘シーンに力が入っていることの証明と言えるだろう。

一方、これまで音による『ガルパン』らしさを追求してきた岩浪さんも、映像の情報量が膨大なこともあり、第4話では「今までのように出しゃばってはいけない。音でドヤってはいけない」と、映像をサポートする役割に徹したそうだ。

特に、画面外やフレーミングアウトしていく戦車の動きを音でフォローアップ。柳野さんも、「立体的に包まれるような音響によって、映像がさらに分かりやすく、より楽しめるようになっている。映像と音との組み合わせの完成度はかなり上がったのではないか」と感想を述べていた。

戦闘シーンは「板野サーカス」ならぬ「柳野サーカス」!?

さらにふたりのトークは、大洗VS継続の戦闘シーンについて掘り下げるものに。

そのアクロバティックな戦闘シーンの組み立てについて聞いた岩浪さんは、柳野さんの師匠筋にあたる板野一郎氏のアニメ演出「板野サーカス」をなぞり「柳野サーカスだね!」と表現。これには柳野さんも思わず「怒られる」と苦笑いを浮かべていたが、迫力ある、新たな映像表現への追求という意味でその志が受け継がれているのは確かだろう。

話はさらに、準決勝のもう一試合である黒森峰VS聖グロリアーナの戦闘シーンにも及んだ。その中で、柳野さんは「特技演出」という肩書についても言及し、「映像としてどうやって見せるべきかを計算した上で、CGが一番効果的に使えるように検討・実行する」と、その包括的な役割を説明。本作におけるCGが、どれだけ重要なポジションであるかをうかがわせる回答となった。

また、岩浪さんも、「アクション映画という映像芸術の映画では間違いなく最高峰だ」と断言。会場を埋めた記者からも拍手が送られていた。

その後、記者からの質問に答える形で、「雪原と渓谷での砲撃音の違い」についても説明。「雪は吸音体なので音は響かない。逆に渓谷や砂漠は周りに岩山があるので音が反射する。そういう想像上のリアリズムを意識した」(岩浪さん)と、その舞台環境における音の違いを語っていた。

ドルビーアトモスはいいぞ!

上映後、30分程度の時間ながら、楽しくも深いトークが繰り広げられた今回のティーチイン。最後に本作の見どころを改めて問われたふたりは、このように語って試写会を締めくくった。

「今までにないぐらい、アクション密度が高い内容です。初見では迫力や戦闘の展開を楽しんでいただけると思いますし、2回目以降も、キャラクターや戦車のひとつひとつの行動にすべて意味があるので、必ず発見があると思います。そうやって何度も楽しめる作りになっています」(柳野さん)

「(記者の)みなさんのお力で、ドルビーアトモスは良いよ! というのを広めてください。それだけです。お願いします!」(岩浪さん)

10月6日に劇場上映がスタートし、すでにそのアクションシーンが話題となっている『最終章』第4話。制作の中心にいる岩浪さん、柳野さんの言葉からも、ドルビーアトモス版の魅力が存分に伝わる内容となった。(10月3日@竹芝メディアスタジオ/IMAGICA 第2試写室にて)

『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話 新PV「ノンストップアクション編」を公開!

現在大ヒット上映中の『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話。シリーズ最速の戦車戦とも呼び声高い、本作のアクションシーンをまとめたPV(60秒)が公開されました。高速で繰り広げられる、激戦の結末は是非劇場でご覧ください。

『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話PVノンストップアクション編(60秒)

『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話作品情報

大ヒット上映中!
製作年度:2023年
上映尺:54分

★上映館情報はこちら

第4話あらすじ

要のあんこうチームを序盤で失うという、かつてないピンチに陥った大洗女子学園。

不敵に迫りくる継続高校に対し、残ったメンバーに打つ手はあるのか……?

冬季無限軌道杯準決勝、波乱の幕開けの結末やいかに……!!

一方、黒森峰女学園vs 聖グロリアーナ女学院戦も、息もつかせぬ激戦に。

自分なりの戦車道を見つけた黒森峰隊長・逸見エリカを、難敵である聖グロ隊長・ダージリンが迎え撃つ。

どちらのカードも、一瞬たりとも目が離せない! 決勝戦への切符をつかむのは、誰だ――!?

スタッフ

監督:水島 努
脚本:吉田玲子
キャラクター原案:島田フミカネ
キャラクターデザイン・総作画監督:杉本 功
考証・スーパーバイザ
ー:鈴木貴昭
キャラクター原案協力:野上武志
ミリタリーワークス:伊藤岳史
プロップデザイン:竹上貴雄、小倉典子、牧内ももこ、鈴木勘太
3D監督:柳野啓一郎
モデリング原案:原田敬至、Arkpilot
3DCGI:STUDIOカチューシャ
色彩設計:原田幸子
美術監督:平栁 悟
撮影監督:棚田耕平
編集:吉武将人
音響監督:岩浪美和
音響効果:小山恭正
録音調整:山口貴之
音楽:浜口史郎
アニメーション制作:アクタス
製作:ガールズ&パンツァー 最終章 製作委員会
配給:ショウゲート

主題歌情報

「Never Say Goodbye」/ChouCho
作詞・作曲ChouCho
編曲:村山☆潤

キャスト

西住みほ:渕上 舞
武部沙織:茅野愛衣
五十鈴 華:尾崎真実
秋山優花里:中上育実
冷泉麻子:井口裕香
角谷 杏:福圓美里
小山柚子:高橋美佳子
河嶋 桃:植田佳奈
磯辺典子:菊地美香
近藤妙子:吉岡麻耶
河西 忍:桐村まり
佐々木あけび:中村 桜
カエサル:仙台エリ
エルヴィン:森谷里美
左衛門佐:井上優佳
おりょう:大橋歩夕
澤 梓:竹内仁美
山郷あゆみ:中里 望
阪口桂利奈:多田このみ
宇津木優季:山岡ゆり
大野あや:秋奈
園 みどり子:井澤詩織
ナカジマ:山本希望
ねこにゃー:葉山いくみ
お銀:佐倉綾音
蝶野亜美:椎名へきる
ミカ:能登麻美子
アキ:下地紫野
ミッコ:石上美帆
ヨウコ:若山詩

公式サイト
公式ツイッター(@garupan)
10周年特設サイト

(C)GIRLS und PANZER Finale Projekt
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