アーティストデビュー5周年を迎えた内田雄馬さんの、3rdアルバム『Y』発売記念インタビュー! 初挑戦した自作曲からの気づきとは……?
今年アーティストデビュー5周年を迎えた内田雄馬さんが、11月29日(水)に約2年ぶりとなる3rdアルバム『Y』をリリース。
既存シングルや6カ月連続デジタルリリースで発表済みの楽曲のほか、内田さんが初めて作詞作曲にチャレンジした「旅路」など新曲3曲を加えた全13曲を収録。進化を続ける内田さんのこれまでとこれからを形にした1枚に。
「作詞作曲を手がけたことで音楽活動に向き合うスタンスが変わった」という内田さんに、今回のアルバムに込めた想いやこだわりをじっくりお聞きしました。
5周年の集大成とこれからの進化を伝える1枚に
――約2年ぶりとなる3rdアルバムは、お名前の頭文字を取っての『Y』。“内田雄馬を象徴するアルバム”とのことですが、このタイトルに込めた想いからお聞かせください。
内田雄馬さん(以下、内田):1stアルバムが『HORIZON』。地平線から始まって、2ndアルバムが『Equal』と2本線になって、今回は3本線の『Y』。雄馬の“Y”ではありますが、今まで別々だった存在が1つになっていく。そんなテーマをこの『Y』だと描けるね、と決めたタイトルです。
僕は声優とアーティスト、2足のわらじでやらせてもらっていますけど、そこに加えて内田雄馬個人という軸もある。この3本がそろって初めて内田雄馬になるんですね。5周年を迎えての集大成はもちろん、その3つの軸が交わって今後どうなっていくのか。そんな進化の形も伝えられるアルバムになったのかなと思います。
――「Good mood」以降のシングルや6カ月連続デジタルリリースといった既存曲のほか、新曲も3曲とボリュームのある内容ですが、今回はなんといっても内田さん初の自作曲「旅路」が収録されているのが一番のポイントですね。
内田:制作は本当に大変でした。僕の個人的な解釈ですけど、声優は1から100を作る人たちで、求められれば1も出せれば、100も出せるという感じで、いただいたものから解釈を広げていく、という仕事だと思っているんですね。
でも、作詞作曲というのは0から1を作る仕事。まったく質の違うものなので、こんなにも大変なんだと改めて実感しました。クリエイターの皆さんって、本当にすごいですよね。
――そのなかでも一番大変さを感じたところは?
内田:ある意味、自由なんですよね。何をやってもいいから、それが一番困りました。あまりにも自由すぎて“宇宙”みたいな感じだなと(笑)。自分で作詞作曲するなんて、なんということを言ってしまったんだろうって、途中で心が折れそうにもなりました(笑)。
作詞作曲をしてみよう、という話が出てきたのは今年の春ごろでしたが、ツアーもあったのでなかなか本腰を入れられず。
落ち着いたら手を付けようと思っていたら締め切りギリギリというか、締め切りぶっちぎりみたいな状態で制作に突入してしまい……。結果、アルバムの中で最後に完成した曲になってしまいました。
――そんな苦労の末にできあがった「旅路」。どんな楽曲でしょうか。
内田:「旅路」には今まで出会った方への感謝やウダウダしている自分に対する鼓舞みたいなものを込めました。今、こうやってがんばれているのはここまで出会ってきたたくさんの温かい方々のおかげだし、それがあるからこそ今後もがんばろうと思える。そんな気持ちを歌詞に込めました。
1番の歌詞が、かなり内向きなんですよね。これまであまり見せてこなかった自分を出したというか。そんな自分を何とか鼓舞して、きついなと思っても突き進んでいったら、僕は1人じゃなかった。思い切って踏み出した結果、たくさんの出会いがあった。そういうことを伝えたいなと。
多分、昔の僕と同じような人って多いと思うんです。怖いからやめようとか。でも、僕は一歩踏み出して本当によかったと思っているので、今悩んでいる人の勇気になる曲になったらいいなと思っています。