『城郭合体オシロボッツ』大張正己監督出演の「フクヤマニメ6」スペシャルトークショーレポート&終演後インタビュー
2023年10月21日、22日の2日間、広島県福山市で開催中のアニメイベント「フクヤマニメ6」に、お城×ロボットの『城郭合体オシロボッツ』が出展。グッズ販売を行ったほか、福山駅前シネマモードにてスペシャルショートアニメの監督を務めた大張正己氏と企画・原作の鵜飼恵輔氏のスペシャルトークショーが実施されました。
アニメイトタイムズではこのスペシャルトークショーの様子を取材! さらにイベント後には大張監督の独占インタビューも行いました。お城×ロボットが生み出す新たな魅力。その一端に触れてください!
福山ゆかりの福山城が新たに"参城"! スペシャルショートアニメの裏話も披露
MCのたいちさんと、フクヤマニメ公式コスプレアンバサダー・ミンミコ呼び込みのもと、企画・原案の鵜飼さんが自らキャラクターパネルを持って登場。
まずは『オシロボッツ』が何かを知ってもらうため、スペシャルショートアニメが上映されました。
上映後、鵜飼さんより、本作はお城×ロボットであると共に"推しの城"という意味も込めて『オシロボッツ』という名前にしたという話が。さらに特徴として、お城風のロボットではなく、実際のお城を変形させてロボットにしているというものが挙げられました。
また、お城とロボットのファンはかっこよさや強さ、歴史や人物など、楽しみ方に共通点が多いとも。お城好きにロボットの興味を持ってもらって、ロボット好きにお城を好きになってもらいたいと思って、本作を作ったそうです。
ここで大張監督も呼び込んで、話はスペシャルショートアニメに移ります。
冒頭のナレーションは林原めぐみさんが担当していますが、大張監督が林原さんと一緒に仕事をするのはアニメ『餓狼伝説』以来だそうで、観客からは驚きの声が。鵜飼さんもまさか林原さんに声を担当してもらえるとは思っていなかったそうで、大変驚いたそうです。
さらに、このスペシャルショートアニメは最初から大張監督に声をかけていたわけではなく、鵜飼さんがタツノコプロに企画の相談に行った際、紹介を受けたとのこと。まさか大張監督と一緒に仕事ができるとは思わず、何から何まで夢みたいな企画になったと語りました。
実は大張監督もタツノコプロから声をかけてもらったのは『テッカマンブレード』以来、30年振りくらいだそうで、自分もお城が大好きなため、お城風じゃなくて、お城が変形合体するところにロマンを感じてすぐにOKしたそうです。
内容の話しになると、アニメ全体の重要なポイントとして、お城の合体は絶対に入れたかったそう。また、お城は重要文化財のため絶対に壊してはいけないということがあり、お城同士戦ってるんだけど、高め合うために戦っているという裏話も語られ、観客から笑いが起こりました。
そしてここからは、福山でのイベントということで、新たに"登城"したばかりの福山城の話へと移っていきます。
福山城のデザインのポイントとしては、特徴的な鉄板張りや、鵜飼さんが伏見櫓がとても好きなので、そこを活かしたデザインにしてもらったそうです。
さらに初出し情報として、鉄板のあるなしで白と黒が変わる別モードの資料もお披露目。『オシロボッツ』は元のお城に存在していないものはできないことから、唯一といっていい2モードのあるオシロボットであると語られました。
さらに、福山城の学芸員の方と話していてアイディアが出たという盾を持った姿も初披露。さらりと出される新情報に、客席も大盛り上がりでした。
福山城のデザインを見て大張監督もぜひアニメで動かしたいし、模型として組み立てたくなると語ります。
そして、駅前の『オシロボッツ』ブースに朝から飾られており、本イベントの冒頭で鵜飼さんが持ってきていたキャラクターパネルに乗っているキャラクターたちも本日初公開となるパイロットとシロダマだと明かされ、どよめきが。
福山城といえばやはり武将は初代福山藩主・水野勝成であり、活躍の割に知名度が低いと思っているので、もっとみんなに知ってもらいたいと鵜飼さんは熱く語ります。さらにパイロットの少年・マサヒロは阿部正弘を名前のモチーフとしており、福山の名産である薔薇やデニムをあしらったデザインであると発表されました。
これを見て大張さんは、声が浮かんでくるといい、福山出身である福山潤さんの声が頭に浮かんだそう。福山城のオシロボットとあわせて映えるデザインであるので、ぜひ動かしたいとコメントしました。
さらに、福山城と同時に発表された名古屋城のデザインについても話が広がり、お城ごとに全然デザインや建築の思想が違うことが面白いと語られました
最後に観客に向けて、メッセージが。鵜飼さんは「地元福山でイベントをさせてもらえるなんて光栄です。みなさまが大事にしているお城なので、襟を正してお城ファン、ロボットファンを増やしていきたいと思います」とコメント。
大張監督は「広島出身としては広島城も出してほしいし、ぜひ福山城と広島城で合体攻撃してほしい。無限の可能性を感じるし、立体化やアニメ化も期待したいので、みなさん応援よろしくおねがいします」とし、イベントは終了となりました。