2つのフラグが立った第9話。水虫対策に向き合うダリヤに衝撃! TVアニメ『魔導具師ダリヤはうつむかない』大西沙織さん&田丸篤志さんインタビュー
異世界に転生して魔導具師になったダリヤが父の死や婚約破棄などの困難を乗り越えて、
騎士のヴォルフレードなどと出会い、助けてもらいながら魔導具師として成長していく様子を描いたTVアニメ『魔導具師ダリヤはうつむかない』。
先日放送された第9話では、これまで距離をとっていた兄、グイードの元を訪れたヴォルフ。グイードの苦悩が明かされ、謝罪を受け入れてわだかまりが解けました。
またダリヤは発明した泡ポンプボトルの改良と共同開発を小物工房のフェルモに申し出るも、お互い考え方の違いから拒絶されそうになりましたが、ダリヤの説得で最後はフェルモも笑顔で契約。感動とドキドキが詰まったエピソードでした。
そんなTVアニメ『魔導具師ダリヤはうつむかない』は残すところ3話。終盤を迎えたところでダリヤ役の大西沙織さんとヴォルフ役の田丸篤志さんの特別対談が再び実現!
ここまでの振り返りや印象的なシーンを挙げていただきつつ、今後の見どころなど語っていただきました。
ダリヤとヴォルフの接近にドキドキしたり、ヴォルフの変化が見えた第9話
――先日放送された第9話を振り返った感想と印象的なシーンを教えてください。
ダリヤ・ロセッティ役 大西沙織さん(以下、大西):お話のボリューム感がすごく、内容が詰まった回でした。ヴォルフとお兄ちゃんのグイードの和解のシーンから始まり、ダリヤがフェルモさんという職人さんに泡ポンプボトルの共同開発をお願いしに行き、了承してもらいつつ、斬新なアイデアの提案もいただいて。
後半ではダリヤがヴォルフと会った時に腕輪製作で負ったケガを心配されましたが、二人の物理的な距離がぐっと縮まったので、それにドキドキしたり、ときめいた方も多かったのではないでしょうか。
――ダリヤは魔導具の腕輪に魔法付与するために「失敗しても気絶するだけなら無茶のうちに入らないよね」と結構、無鉄砲ですね。
大西:根っからの職人気質で、いい魔導具を作ることが彼女の中で一番なんです。だから魔導具を作るためには少しくらいケガをしても仕方がないくらいの気持ちで、ブラックスライムに果敢に挑んでいきますし。普通の女の子はケガをしたくないし、顔に傷を付けたくないはずなのに、そんなことも気にしないくらい、魔導具作りに夢中で、女の子女の子し過ぎていないからヴォルフともいい関係を築けているのではないかなと思います。
ヴォルフレード・スカルファロット役 田丸篤志さん(以下、田丸):ヴォルフは兄弟が互いに過剰に気を遣って、距離をとっていました。二人きりで話す機会があって、グイードが幼少期に盗賊に襲われた時、ヴォルフと母のヴァネッサを助けられなかったことを今でも悔やんでいると初めて明かされて。大人になったヴォルフもグイードのせいではないと理解していると思うし、その時の悪夢を今でも見るのは同じなんだと気がつけたのかなと。兄との関係修復が一歩近づいた気がします。
――ヴォルフとグイードの対話シーンはヴォルフのモノローグも多くて、兄への葛藤や気持ちが氷解する様子が感じられました。
田丸:これまでグイードに嫌われているかもしれないと思い込んで、自分から遠ざけてしまっていたけど、もう一度近づけるきっかけをグイードからもらえて。ヴォルフのモノローグで「無理に兄を演(や)ろうとしているのか」というセリフがありましたが、それまでそう思っていたでしょうし、母のことで途中、声を荒げたりしました。けれど自分自身の弱い面をさらけ出してもらうことができ、グイードも苦しかったことがわかって。別れ際には笑顔であいさつし合えて、会話劇として、すごくいいシーンだなと思いました。
あとヴォルフが「見たくない夢を見ない方法があればいいのですが」と話した時、「それなら結婚を勧めるよ。大切な人ができてから回数が減ったから」とグイードに言われて、ダリヤと会ってから悪夢を見ていないことに気付くという。ダリヤとヴォルフのシーンと合わせて、2つフラグが立った回だったなと思います。劇的ではないけど、ヴォルフの変化が現れ始めているのかなと。