四季の移ろいを感じる情緒的な演技。童心に帰る大切さを想い起こさせてくれる温かさ――安野モヨコさん原作、スタジオカラー制作のアニメ『オチビサン』塙真奈美さん×岡本信彦さん×井澤詩織さんインタビュー

忘れかけていた”日本の季節感”を取り戻せるアニメ

――これから秋編、冬編と続きますが、見どころや注目ポイントのご紹介をお願いします。

井澤：先ほどランダムな収録だったとお伝えしましたが収録の最後が秋編でした（笑）。

岡本：秋ということで謎のうさぎ、アカメちゃん（CV.小倉唯）の出番も増えます。

井澤：お月見のエピソードとかありますからね。

塙：あとオチビサンの頭のポンポンに関する衝撃的なエピソードも（笑）。

岡本：ここ数年、秋が段々短くなってきて、2023年は秋を感じられたのはわずかだったので、この秋編でたっぷり秋を満喫してほしいですね。

井澤：シロッポイが膨らんじゃうのは？

塙：秋ですね。

　
井澤：このアニメがスタートした10月から春編がスタートしましたが、終盤で今の季節とアニメが追いつきます。年末の第10話ではかき氷を食べてましたから（笑）。アニメの放送前に原作の安野モヨコ先生が今日の見どころとかポストしてくださっているのが嬉しくて。原作の先生が喜んで、キャラクターがかわいいと言ってくださるとテンションが上がりますね。

塙：先生は季節のお花もたくさんポストしてくださるのも嬉しいです。

岡本：あと意外かもしれませんが、冬編ではバレンタインのエピソードもあります。

塙：キャラクターが勢ぞろいする回もあって。なかなか全員そろうことがないので、楽しかったです。

井澤：秋・冬編は全体的に人恋しくなるエピソードが多いかもしれません。

岡本：寒いからなおさらね。

四季折々の風情や懐かしさ、何気ないものの素晴らしさを感じさせるアニメ。毎回5分間の癒しタイムを楽しんでください

――皆さんへメッセージをお願いします。

塙：『オチビサン』は春夏秋冬、四季の美しさなど風情がとても感じられる作品です。また子供の頃は普通に見えていたり、感じていたものが大人になって見えなくなってしまうというメッセージが多くて、童心に帰る大切さを想い起こさせてくれます。アニメの公式ページに「春夏秋冬、毎日がたからもの。」と書かれていますが、特別なことではなく、日常にある当たり前にあるものでも、いったん止まって見てみたら素敵なものがあるんだよと教えてくれる素敵な作品です。

新版画風の独特な映像ですが、安野先生が描く原作のあの素敵な雰囲気をアニメでどう表現するのかをスタッフの皆さんがすごい熱量で突き詰めて、作ってくださいました。作品はここから秋ということで折り返し地点に入りました。ここまでご覧になってくださった方は引き続き、よろしくお願いします。まだご覧になったことがない方はぜひ一度ご覧になっていただいて癒されてください。お子さんがいる方は一緒に、そしてお一人でご覧になる方も楽しめる作品になっています。オチビサンたちの世界に気軽に入ってきてください。

　
岡本：心や体が疲れた時、何となくぼーっと見ていると少しだけ温かいものをもらえたような気分になる作品です。放送は土曜深夜ですが、何気なく見ていると「楽しいな」とか「見て良かったな」という気持ちにつながると思います。

第1話から見ていただいている方には感謝の気持ちと共に、これからもよろしくお願いします。まだ見たことがない方はこの記事をきっかけに見ていただけたら嬉しいです。深夜なので大人は見やすいかもしれませんが、録画して翌朝、お子さんと見ていただけたら優しい気持ちになってもらえるかなと思います。これからも『オチビサン』をよろしくお願いします。

　
井澤：皆さん、お仕事や学業などでお忙しいと思いますが、『オチビサン』は1話5分なのでお時間は取らせませんし、春と夏の12話を60分で見られます。今からでも遅くないので、配信で春・夏編を見ていただいて、これから放送で始まる秋・冬編を見ていただければと。秋編はまだ一気見できませんが、毎週1話ずつリアルタイムで見ていただいて、なんだったら実況する方も5分で済みます（笑）。毎週5分だけ時間をいただいて、一緒に楽しみながら盛り上げていただけると嬉しいです。

もし響かない方はだいぶ疲れていると思うので、心や体を休ませながら毎週『オチビサン』を見て健康チェックをしてください（笑）。毎回、オチビサン、ナゼニ、パンくいたちがあなたを待っています。

塙真奈美　衣装：
ニット、スカート／Ready me go！
パンプス、イヤリング／スタイリスト私物

作品情報

あらすじ

2007年より「朝日新聞」で連載を開始し、途中連載媒体を変えながら、2019年末まで12年もの間、愛され続けたロングセラー作品です。

鎌倉のどこかにある小さな町“豆粒町”を舞台に、主人公のオチビサンと仲間たちは、夏は蝉とり、秋は落ち葉で焼き芋と、毎日遊びに大忙し！

どこか懐かしい日本の原風景や、季節の風情をオチビサンの目線を通して描きます。