「きっと今の凪は自分の“エゴ”の虜になって、夢中なんじゃないですかね」『劇場版 ブルーロック -EPISODE 凪-』凪 誠士郎役・島﨑信長さんオフィシャルインタビュー!
コンビとしては、ままならないことばっかりなんですよね
――今回は、凪の中でサッカーの面白さや悔しさなど、いろんな感情が目覚めていくところが大きな見どころになっていると思います。そんななかで、島﨑さんは凪の持つ“エゴ”について、どんなふうに考えてらっしゃいますか?
島﨑:“エゴ”自体は、誰もが持っているものだと思うんです。ただ、それを強く表に出す人、覚悟を持って“エゴ”に向き合える人、抑えちゃう人、隠しちゃう人、目を背けちゃう人など、いろんな向き合い方があるんじゃないかな。
凪 誠士郎という人は、これまであまり自分の強い意志や“エゴ”と向き合ってこなかったというか、その実感を持てない人生を送ってきたんですよね。でも“ブルーロック”での出会いを経て、サッカーで強烈な楽しさや悔しさを知って、自分の“エゴ”を実感できるようになった。
こんなに気持ちが大きく動く経験も今までなかっただろうから、きっと今の凪は自分の“エゴ”の虜になって、夢中なんじゃないですかね。
――『ブルーロック』には潔と蜂楽など、様々なコンビがいますが、今回は凪と玲王にフォーカスした物語になっています。島﨑さんから見た凪・玲王コンビの魅力について教えてください。
島﨑:この2人は、これが『ブルーロック』という作品じゃなかったら、もっとスムーズに先へ進めたのかもしれないなと思います。
だって、パズルのピースが噛み合ったというか、出会うべくして出会ったような2人じゃないですか。スーパープレーヤーの2人が夢に向かって邁進して、勝利を積み重ねて、負けることがあっても2人で上を目指すというのが王道のストーリーだと思うんですが、『ブルーロック』だとそうはいかない(笑)。1人しか勝ち残れない環境ですし、その前の段階だってままならないことだらけですよね。
例えば、凪がサッカーに興味を持ったきっかけは間違いなく玲王ですが、自分の“エゴ”を自覚して夢中になっていくきっかけは、潔 世一だったわけです。さらに凪は、より強くなるために、玲王じゃなく潔と行動する。コンビとしては、ままならないことばっかりなんですよね。
――最後に、『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』をこれからご覧になる方に向けて、メッセージをお願いします。
島﨑:原作やアニメで『ブルーロック』にすでに触れている方にとっては、間違いなく楽しいポイントがあふれている作品だと思います。
まずは素直に楽しんでいただいて、もし「また観たい!」と思っていただけたなら、2回目は潔 世一の視点で描かれている原作やTVシリーズと、今回の凪 誠士郎の視点で描かれている『-EPISODE 凪-』の違いにぜひ注目してみてください。
凪の視点なので、彼の日常や心情が描かれているのはもちろんですが、同じ試合の同じプレーであっても、視点が違うだけで演出も大きく変わっているんです。僕らの芝居もTVシリーズとは変えている部分がありますし、そこの差異も意識してもらえたら、新たな楽しみが見つかると思います。
僕は『ブルーロック』の最大の魅力は、キャッチーな設定や映えるシナリオの中で、しっかり個々のキャラクターの人間味を描いているところだと感じていて。今回は凪 誠士郎と御影玲王という2人の関係性に焦点を当てた作品なので、まだ『ブルーロック』をよく知らない方でも、きっとその人間ドラマを楽しんでもらえると思います。
劇場版という限られた尺の中で、2人の才能あふれる原石が出会って、サッカーを始めて、“ブルーロック”というトンデモ施設に招集されて、びっくりするようなことが起きる過程を、また新たに描いていますから。サッカーのルールがわからなくても大丈夫です。
そして、劇場版で興味をもってもらえたら、ぜひ他の『ブルーロック』の作品群も手に取ってほしいですね。そうすることで、『-EPISODE 凪-』もさらに深く楽しめると思います!
作品概要
あらすじ
W杯優勝を夢見る同級生の御影玲王が、その才能を見つけだすまでは。
玲王に誘われるがままにサッカーを始めた凪は、圧倒的なサッカーセンスを発揮。
ある日、“ブルーロック(青い監獄)”プロジェクトの招待状が届く。
そこで待ち受けていたのは、潔世一、蜂楽廻、糸師凛ら、全国から集められた選りすぐりのストライカーたちとの出会いだった。
玲王とはじめた世界一(ゆめ)への挑戦が、凪(天才)をまだ見ぬ世界へと連れて行く・・・。
<天才>は見つける者がいて初めてその輪郭を成す──。
今、天才ストライカー・凪誠士郎のエゴが世界をアツくする!!
キャスト
(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会