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漫画編集者・林士平はアニメイトで一体何を買う?【店舗貸切!お小遣いアニメイト】

漫画編集者・林士平さんはアニメイトで一体何を買う?——林さんならではの視点で巡る池袋本店が面白すぎた! 嗜好から、仕事、老後の夢の話までたっぷりと語っていただきました!【店舗貸切!お小遣いアニメイト】

もはや、インタビュー取材!? 感想をもらうはずが林さんのお話が面白すぎて、取材は思わぬ方向に……!

ーー本日はありがとうございました。アニメイトでのお買い物はいかがでしたか?

林:世界にここしかないですね。こんなお店は。

ーーありがとうございます……!

林:世界各国、どの都市に行っても漫画やアニメのショップを見に行くんですが、豪華ですねアニメイト池袋本店。全世界の人に来てほしいですね。漫画・アニメの聖地としていつまでもトップでいて欲しいなと。

僕は地元が吉祥寺だったんですけど、幼い頃からアニメイトに通っていたんです。当時はまんがの森とアニメイトが深いところのオタクや漫画文化を教えてくれた場所だったので、ノスタルジーにも浸りつつ見させていただいきました。好きなんだよな〜この空気、みたいな(笑)。

ーー雑多な感じもありますしね。

林:当時、吉祥寺には変わった書店がたくさんありました。BOOKSルーエとか、まだ数店舗しかなかったころのヴィレッジヴァンガードとか。その中でも、よりコアなオタク文化というか、幅広い作品を扱っていたのがアニメイトだったので記憶に残っています。

あの頃の店舗よりもかなり広いですよね。ここまでデカいとやっぱ楽しいですよ(笑)。

ーー当時はアニメイトでどんな商品を買われていたんですか?

林:何買ってたかな〜。それこそジャンプタイトルだったと思います。あの頃は、過去作品が書店ですぐなくなってしまうので、そういう過去の名作を探して買っていたと思います。あとは、『ドラゴンクエスト』のノベライズとか買ってましたね。自分の中で物語を深掘りしたいな〜なんて思って(笑)。

ーー今回購入したラインナップはいかがですか?

林:「ダンジョン飯Walker TVアニメガイドブック」は、連載終了のタイミングで『ダンジョン飯』を一気読みさせていただいて、とんでもない名作だなと思ったので買いました。アニメも素晴らしいクオリティだったので、ガイドブックも衝動買いですよ。「ダンジョン飯Walkerだと!? なにィ〜!?」って(笑)。

ーーまさかのコラボですよね(笑)。

林:この本の存在を知らなかったので良かったです。僕も仕事柄、キャラブックとかファンブックを作るので参考にもしたいですし。本作の「ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル 完全版」を電子で買ったんですけど、めちゃくちゃ豪華だったんです。

原作の九井諒子先生がすごい数のイラストをこの本のためだけに描き下ろしているんです。

ーーえー!

林:元々出版されていたものに、原作終了と同じタイミングで描き下ろしを追加して完全版という形で発売されているんですが、こんな本よく作れるなと。先生が完全協力でやらないと到底無理で、キャラクターの立ち絵も全部描き下ろしている。とにかく九井先生の絵が全部素晴らしいので、『ダンジョン飯』関連のものは買いたいなと。

ーー仕事の参考になりますね。

林:それもそうですし、単純に作品のファンとして楽しみたいと思います。次は、吉河美希先生の短編集ですね。僕は作家さんの初期の短編集が大好物なんです。

ーーそれはどうしてですか?

林:売れた先生の短編集は必ず買っています。これもアニメ化までされた先生が一番最初の方に何を描いていたのか気になってという感じです。

初期にこういう作品を描いていた人が、数年後に変化・成長して、多くの人に届くような作品を描くと。いろんな作家さんの初期衝動を目の当たりにすることによって、新しい作家さんと出会った時に「この人も何度も打ち合わせを重ねることによって、素晴らしいところに到達するかもしれない」って勇気をもらえるといいますか。

ーー藤本タツキ先生の短編集もすさまじかったです。

林:ありがとうございます。藤本さんも2冊出しましたね。単純に、作家の初期衝動って面白くないですか? 若い頃に描いたものって、そのまんまが出ているような気がして僕はすごく好きですね。小説家のデビュー作なんかも大好きです。

あと今日買ったのは、『どくだみの花咲くころ』も作家さんにおすすめしてもらっていましたし、『ENNEAD』も今日おすすめしていただいたので買いました! 大体誰かが面白いって教えてくれたものは買うようにしています。

ーー『ENNEAD』、ありがとうございます(笑)。

林:だって、エジプト神話BLという言葉、人生で聞いたことがないじゃないですか? これだけ生きてきて、聞いたことのない言葉を冠した作品があるのなら買わなければいけないじゃないですか(笑)。

ーー流石です。

林:でも、すごくキャッチーな絵ですよね。なんだろうこの魅力。

ーーBL的な要素もありながら、神話をベースにしているので、勉強にもなりますし結構ダークな展開も楽しめます。

林:あとでしっかり読みたいと思います。楽しみだな〜(カバーを外し本体表紙をチェックする)。

ーーしっかりとカバーを外して表紙を確認するんですね。

林:このスペースで何やってるのかな〜ってめちゃくちゃ気にします(笑)。最近は帯まで電子書籍に含めてくれるので助かりますよね。帯まで集めて保管しておくタイプなんですよ。

ーー店舗を回っている時から、かなり帯を注視していましたよね。ご自身でも考えられるんですか?

林:考えますね。コミックスに限らず、新書や小説など売れている本の帯は見ちゃいますね〜。

<次ページ:林さんのお仕事について深堀り! 絶対にやめたくない"漫画編集"の魅力>
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