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漫画編集者・林士平はアニメイトで一体何を買う?【店舗貸切!お小遣いアニメイト】

漫画編集者・林士平さんはアニメイトで一体何を買う?——林さんならではの視点で巡る池袋本店が面白すぎた! 嗜好から、仕事、老後の夢の話までたっぷりと語っていただきました!【店舗貸切!お小遣いアニメイト】

「アニメのことならアニメイト」をキャッチフレーズに、全国で漫画・アニメなど幅広いエンターテインメントグッズを取り揃えるショップ、アニメイト。

性別、年齢問わず多くのアニメファンのみなさんに足を運んでいただいていますが、学生のお客様も多く、中には修学旅行の自由行動で訪れる方もいらっしゃるようです!

頑張って貯金したお小遣いを握りしめ、アニメイトを訪れ、好きなキャラグッズや書籍、ゲームなどを購入した思い出、あなたにはありませんか?

そんな、あの頃の気持ちやアニメやエンタメに対する初期衝動を思い出して欲しい、学生のみなさんには共感をしてほしい……という編集部の想いで立ち上がったのが「店舗貸切!お小遣いアニメイト」!

本企画では、著名な方をアニメイト池袋本店にお呼びして、高校生の平均的なお小遣い金額と言われる「5千円」で各種グッズを自由に購入していただき、その模様をレポートします。

ゲストの熱いコンテンツ愛や、金額制限に葛藤しながらより欲しいグッズを選んでいく様子を通して、あなたも何か感じるものがあるかも!?

第4回のゲストは、『SPY×FAMILY』や『チェンソーマン』などの人気作品の担当編集を務める漫画編集者・林士平さん!

今回、林さんにはアニメイト池袋本店の2・3Fのマンガコーナーと、4Fのキャラクターグッズコーナーにてお買い物をしていただきました。

漫画編集のみならず、雑誌での連載など幅広い方面で活躍する林さん。林さんがどんな商品に手を伸ばすのか期待を膨らませながらお買い物に同行すると、林さんならではの商品・コンテンツへの触れ方が明らかに。

また、お買い物終了後に本日の感想を伺った際には、林さんのお話が面白すぎて、「もはやインタビュー記事なのでは?」というほどの、質問攻め状態に……! 林さんの普段のお仕事や、老後にやりたい"とある事"まで、たっぷりと語っていただきました!

本稿を読めば、あなたのモノの見方が少し変わるかも!? 林さんによるお小遣いアニメイト、スタートです!

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3Fマンガコーナーにて新刊・話題作をチェックーー林さんならではの分析、コンテンツへの向き合い方が垣間見える

買い物に1時間以上かけたことがないという林さん。我々が思い描く漫画編集者・林士平のイメージ通りのセリフに、一体アニメイトで何を購入されるのか俄然興味が湧きます。

まずは、少年漫画や話題作が陳列される3F・マンガコーナーに向かい、新刊をチェックすることに。すると、早速林さんならではの”見方”を伺えました。


林:いつも通り新刊を見ているだけなんですが、これで大丈夫なんですか?

ーーもちろんです! 普段はどういうところに注目して、新刊をチェックしているのですか?

林:帯を見ながら、どんな宣伝企画していて、何万部出ているんだろうな~みたいな感じですね(笑)。

ーー確かに、よく帯に書いてありますね。

林:帯を見るのは面白いですよ! 宣伝の仕方から、その作品の雰囲気がわかるんです。例えば、この『その着せ替え人形は恋をする』の帯には1000万部突破って書いてありますよね? でも宣伝ポスターには1100万部突破と書いてある。この帯とポスターのタイムラグは何なんだろうって気にしたりとか(笑)。

ーーなるほど、我々とは違った視点で面白いですね。林さんは書店に通っているとお聞きしましたが、アニメイトには来店されたことはありますか? 

林:もちろんありますけど、常に混んでいて中々入れないんですよね!(笑)

ーーすみません……。

林:ははは(笑)。昔は、新宿のアニメイトをよく定点観測していましたよ。あの店舗は1階に新刊コーナーがあったので、近くを通った時は立ち寄って、何が売れているのかチェックしていました。

ーーアニメイト新宿店は移転してしまいました。

林:そうですね。昨今はいろんな書店さんが閉店・移転していて、街が変化していくのを実感します。

ーー書店で漫画を購入することもあるのですか? 

林:今は、インターネットで電子書籍を買ってしまうことが多くなってしまいました、部屋にこれ以上、本が入らなくて……。最近は『ダンジョン飯』を一気読みしました。

ーー漫画をお読みになる際は、何を基準に選ばれるんですか?

林:基本的には乱読なので、気になったら買いますね。表紙で買うこともありますし、ちょっとでもおすすめされるとすぐ買っちゃいます。Kindleには2万冊以上入っています。

ーー人生をかけても読み切れない数かもしれませんね。

林:老後に読むことも視野に入れています(笑)。


『ダンジョン飯』関連の書籍はゲットしておきたいとのことで、「ダンジョン飯Walker TVアニメガイドブック」と、最近おすすめされて気になっているという漫画『どくだみの花咲くころ』、クロニクルという文言に惹かれた作品ガイドブック「鋼の錬金術師 CHRONICLE」を買い物カゴへ。冒頭の宣言通り、サクサクと商品を選んでいきます。

 

 

 
帯の文言に注目したり、平積みの高さを比較して、コミックスの売れ行きを予想するなど、漫画を作る側の視点も持ちながら、「すごく面白そうな、知らない作品がいっぱいあるんだな〜!」と純粋な漫画ファンとして商品のひとつひとつを手に取って、楽しそうに店内を回る林さん。新しい作品に出会おうとする姿勢がすさまじい!

ご自身の功績や読んできた名作たちに満足することなく、常に好奇心を持って作品に触れていく林さんに、コンテンツに携わる者として、同行者一同背筋が伸びる思いでした。


ーー先ほど、電子書籍がメインだとおっしゃっていましたが、今でも紙で購入することはあるんですか?

林:手元に紙で置いておきたい本や、資料として読み返したい本は、紙で購入します。また、新人作家さんに渡すために買ったりします!「これ良かったよ〜」って(笑)。あとは、装丁の良さだったり、付録が付いたアナログの仕掛けがあるものなど、現物ならではの良さがあると買っちゃいます。

ーー参考になりそうな作品を作家さんに購入して渡したりするんですね。

林:はい。先程から、ちらほらと過去の担当作品が棚に陳列されていて嬉しいな……。

ーーやはり担当した作品は応援したくなるものですか?

林:もちろん、過去自分が担当した全ての作品を覚えています。「負けるなみんな……! 生き残れよ……!」と思いながら見ています。

ーー「生き残れ」……! その他に気になった作品は?

林:目に留まる作品も多いんですが、知り合いの担当がやってる作品も多いのも気になりますね。

ーー(笑)。やはり意識されるんですか?

林:はい、知り合いの編集さんの担当作は、良いライバルだと思っています。ジャンルが違えばライバルって感じることは減りますが……。

自分で言うのはちょっと下品な気もしますが、僕が担当している『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』『ダンダダン』『幼稚園WARS』など、林の担当作をみなさんに応援していただけるとありがたいです。


店内を回りながら、自身が関わっていた作品を見つけては「21巻まで出ている!」「これは面陳列(表紙を向けて陳列されているもの)か、頑張ってるな」など、作家さんや作品のことを思い出しながら、コミックスに語りかける林さん。多くの作品に携わっている林さんの実力はもちろんのこと、膨大な担当作品の全てを記憶し、応援し続けているとは驚きでした。

また、お買い物のほうもかなり順調なペースで進行。書店に「短編集エリア」を作ってほしいと語るほど短編集が好きだという林さんは、「吉河美希短編集 SHOW TIME!! Leftside」をキープ。「短編集」とタイトルについているだけで、無意識にポチッと購入してしまうそうです。

 

<次ページ:BL・少女漫画フロアへ行く前に、キャラクターグッズフロアを分析!>
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