劇中歌から見るエンドオブザワールドと「エグミレガシー」の正体……江口拓也さん×モリ・マサ監督による超話題作『エグミレガシー』第1話「消えた歌姫」を徹底考察！

数々の有名アニメにおいて主演を務め、幅広いファンを持つ大人気声優・江口拓也さん。江口さんの魅力といえば、様々なキャラクターを演じ分ける演技力や歌唱力、もちろん声の格好良さなどなど、挙げだすとキリがありません。

しかし、江口さんの持つもうひとつの顔をご存知でしょうか。出演イベントなどで披露されたもはや才能と表現すべき魅力……この記事を読んでいるあなたならば、アレだ、とお気づきでしょう。

もうひとつの顔とは、江口拓也“画伯”としての顔！　江口さんの描く絵……それは我々の深層心理に眠る「不安」や「懐疑心」、「怒り」や「葛藤」を繊細に表し、その絵を見てしまった否、見た者の心を掴んで離さない個性的……特徴的……？　なものなのです！

その江口画伯が生んだ数々のキャラクターたちが、このたび衝撃のアニメ化を果たしました！『貝社員』のモリ・マサ監督とのタッグで生み出される超話題作『エグミレガシー』が2024年7月より放送中です。

こちらのアニメ、キャラクター原案が江口画伯ということで、キービジュアルの一枚からすでに、独自の世界観による異様な雰囲気が漂っております。公式サイトのキャラクター紹介欄を見ても、一癖も二癖もあるキャラクターたちが名を連ね、ツッコミどころが満載！

だからこそ、私はこの『エグミレガシー』を深く理解したい……！　そして江口画伯とモリ・マサ監督が本作に込めた情熱、思い、衝動を感じたい……！　そう思ったのです。

ということで、本稿では『エグミレガシー』第1話を徹底考察！　劇中歌と本編からの映像から、あることないこと妄想して、極めて冷静に『エグミレガシー』の世界にどっぷりと浸かっていきたいと思います！

※本稿は、アニメ『エグミレガシー』第1話のネタバレ内容を大いに含みます。本作ご視聴前の方は、十分にお気をつけください。

『エグミレガシー』Introduction

“エンドオブザワールド”は誰の手に……!?とある海にぷっかりと浮かぶ「エグー島」。この島の唯一の娯楽は歌姫“エンドオブザワールド”。村人たちは日々、彼女の歌声に酔いしれていた。

しかし、そんなのどかな時間は一瞬で壊れる。

－歌姫の失踪－

この事件以来、島は『怒り』『疑心』『不安』で溢れてしまう。 そして、それぞれの思惑が動き始める……。 “エンドオブザワールド”を巡る、ペロペロ大戦争！　その運命を握るのは……伝説の遺産『エグミレガシー』

『エグミレガシー』PV

劇中歌「あなたが私のエグミレガシー」から見る、「エグミレガシー」の正体とは

本作第1話は、「うっかりハチベー（CV：斉藤壮馬さん）」「ゴールデンレトリーバー（以下、レトリ）（CV：芹沢優さん）」「招かれざる客（CV：西山宏太朗さん）」によるアバンのあと、「エグー島」唯一の娯楽である“歌姫”エンドオブザワールド（以下、エンドちゃん）のライブからスタートします。

エンドちゃん（CV：青山吉能さん）が歌うのは、「あなたが私のエグミレガシー」。こういった劇中歌に、物語の秘密が隠されていることもあるのではないでしょうか……！

本作のタイトルにもなっている“伝説の遺産”「エグミレガシー」。この遺産の正体が、本作最大の謎であり、物語の鍵と言えます。歌詞から読み取れる「エグミレガシー」の情報は

・「エグー島」に眠っている
・絶頂を教えてくれるほど強力な効果・影響力（？）を持つ
・「エグミレガシー」をめぐり、争いが起こったことがある

……らしい、ということ。これだけでは「エグミレガシー」がなんなのか、皆目検討もつきません。しかし、

寝言と真に「？」が付いているということは、この2つが綯い交ぜになっている状態ということ……？　「エグミレガシー」が「絶頂を教えてくれる」ほどの強力ななにかであるとしたら、副作用的な効果もあると予想できます。「絶頂を教えてくれる」代償として、錯乱状態になってしまうとしたら、ある程度の辻褄が合うかもしれません。

そしてそれを全て見ていた星とは……。2024年7月初旬現在、アニメ『エグミレガシー』に登場することが決定しているキャラクターの中で「星」にまつわるキャラクターは、原案の江口拓也さんが演じる「レジェンダリー・ファイナル・クライマックス・ボム」ですが、果たして。

歌は進み、サビの部分。この部分だけ、「エグミレガシー」についての言及ではないような気がして、少しだけ違和感を覚えます。どうも、エンドちゃんが自分自身のことを歌っている気がしてなりません。

エンドちゃんはその見た目からしておそらく、ソフトクリームがモデルのキャラクターです。であれば、「いずれ溶けてく」のは運命。花や猫、過去、意志といった自身の胸の内に秘めるアイデンティティなども一緒に流れてしまうと解釈すれば、矛盾もありません。

問題は、なぜ「エグミレガシー」を歌っている歌の中に、エンドちゃん自身のことが書かれているのか……。

最後のこの部分。字面だけを見ると、「あなたがいるこの世界」＝「エグミレガシー」のように見えるのですが、そうではないと考察します。

エンドちゃんの歌う「あなたが私のエグミレガシー」の旋律的主題は、まさにこの「エグミレガシー」のメロディ（※）となっており、Aメロなどでも旋律的主題が多用されています。「あなたがいるこの世界こそ」はサビの終わりであり、主題とは間が空くのです。

※F G F B♭ G F（ファ ソ ファ シ♭ ソ ファ）の音運び

メロディ的に地続きではない2つの単語が結びつかないと考えると、エンドちゃんが歌う「この世界」とは結局なんなのか。そして「エグミレガシー」がなんなのか、疑問が残ってしまいます。やはり、今後明かされる秘密であると信じたい、そんな歌詞でした。

ここまでの情報まとめ

「エグミレガシー」とはなんなのか。やはり、本作の最大の謎であるこのテーマは、劇中歌だけでは判明しませんでした。しかし、この劇中歌には「エグミレガシー」の真実にたどり着く様々な情報が潜んでいましたね。

劇中歌から抽出した情報まとめ

・「エグー島」に眠っている（らしい）
・絶頂を教えてくれるほど強力な効果・影響力（？）を持つ（らしい）
・「エグミレガシー」をめぐり、争いが起こったことがある（らしい）
・寝言と真が綯い交ぜになる（などする）力がある
・それを全て見ていた「星」がいる