全力でバンド活動に打ち込む高校生たちの青春&音楽奮闘ドラマ──漫画『ふつうの軽音部』のふつうじゃないポイント3つを紹介!
『ふつうの軽音部』をご存知でしょうか?
同作は漫画アプリ「少年ジャンプ+」で連載中のバンド漫画。
渋めの邦ロックを愛してやまないギター初心者の女子高校生・鳩野ちひろが、高校の軽音部に入部し、バンド活動に奮闘する様が描かれます。
そんな本作はタイトルに「ふつう」を冠していますが、実は、ふつうじゃない魅力を持っているのです。
本稿では大注目のバンド漫画『ふつうの軽音部』のふつうじゃないポイントを3つ紹介!
何気ない日常を描きつつも、高校生たちが織り成すドラマに心揺さぶられる作品の魅力に迫ります。
『ふつうの軽音部』とは?
【告知】「ふつうの軽音部」、ジャンプ+で1/14(日)より連載開始します!!初回は一挙4話配信です!!
— クワハリ (@kuwahali) January 2, 2024
私は原作担当で、作画は「野球場でいただきます」の出内テツオ先生(@675pixel )が担当します!!
毎週日曜更新の週刊連載となりますので、これからどうかよろしくお願いいたします!! pic.twitter.com/XuEwv07rBR
本作は原作・クワハリ先生、漫画・出内テツオ先生によるバンド漫画です。
2022年12月、原作担当のクワハリ先生が前身漫画を自身のSNSに投稿、2023年1月からは漫画投稿サイト「ジャンプルーキー!」にも同漫画の投稿を開始(2023年9月まで)します。
その面白さから人気に火が付き、2024年1月からは出内テツオ先生を作画担当に迎え、本作の連載が満を持して「少年ジャンプ+」にて始まりました。
コミックは2024年7月現在、2巻まで刊行中です。
ふつうの軽音部コミックス2巻、本日6/4(火)発売しました‼️🥁
— クワハリ (@kuwahali) June 3, 2024
青春の全てが詰まっているかと言われると疑問が生じますが、青春以外の色んなものは詰まってます‼️宜しくお願いします‼️ pic.twitter.com/DVGb0vNOt8
ふつうじゃないポイント➀:徹底的に「ふつう」を描きつつ展開する予測不能な物語
丁寧に描かれる軽音部での活動
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— 少年ジャンプ+ (@shonenjump_plus) January 13, 2024
⚡️㊗️ 新連載 ㊗️⚡️
『ふつうの軽音部』
クワハリ・出内テツオ
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ちょっと渋めの邦ロックを愛する新高1・鳩野ちひろ。新品のギターを背に軽音部の門を叩くも…⁉︎
超等身大の青春&音楽マンガ📚
初回は1〜4話一挙配信🔥#ふつうの軽音部 #ジャンププラス
▼今すぐ無料で読む… pic.twitter.com/CVHoK3Zss7
物語の舞台は、大阪にある高校の軽音部。
作中では軽音部での活動がしっかりと描かれていきます。
男女問わず入部者が多い軽音部は、熱心に練習に励む人から、やる気がない人まで様々。
大所帯の部活の中で、鳩野は地道な楽器の練習、バンドの結成、人間関係の問題、果てはバンドの解散など、バンドにまつわる様々な経験をすることになります。
そんな本作は徹底的に「ふつう」を描いており、ふつうの漫画なら物語を大きく展開させられる場面でも、そうはなりません。
軽音部で鳩野は45人いる新入部員のうちの1人であり、ギターもバンド経験も初めて。
物語を盛り上げようとするなら、何も持たない主人公が隠れた才能を発揮し、いきなり周りをあっと驚かせるような演奏を披露する展開もあるでしょう。
しかし、鳩野には現実と同じように、そうした奇跡は残念ながら起こりません。
ギターは練習しても中々上手くならないし、バンドの練習でもミスばかり。
失敗や挫折と直面しながら成長していくのですが、それも一歩ずつです。
このように描かれる軽音部での活動は、私たちが生きる現実と地続きであり、自分ごとのように感情移入してしまうこと必至!
だからこそ、読者は軽音部経験の有無に関わらず、物語の世界にすっと入ることができるのです。
等身大の高校生たち
話題沸騰の青春ドラマ新連載
— 少年ジャンプ+ (@shonenjump_plus) February 4, 2024
『ふつうの軽音部』🎸
第9話「軋轢が生まれる」配信🎊
入部後初の校内ライブが開催されるなか、
軽音部内にはなにやら不穏な空気が漂いはじめ…?#ふつうの軽音部 #ジャンププラスhttps://t.co/BuFVYW4bwt pic.twitter.com/OJzSWZ9rB6
そんな軽音部に所属するのは、等身大の高校生たち。
であれば、彼ら彼女らのキラキラした青春にスポットが当たりそうな気もしますが、本作ではそうならず高校生たちの「ふつう」の青春に重きが置かれています。
例えば、第1話冒頭の鳩野がギターを買いに訪れた楽器店で、ギターの才能あふれるイケメンの少年・鷹見項希に遭遇する場面。
偶然にも鷹見は、鳩野と同じ高校の同級生で軽音部でもあるのですが、すぐさま作中ナレーションでいい感じの仲にはならないことが強調されます。
普通の漫画ならここで出会ったイケメン男子と軽音部で運命的な再会を果たし、お互いを意識し合うように・・・といった形で物語を動かすこともありそうですが、本作はそれをきっぱりと否定!
現実ではドラマチックなことは意外と起こらないもので、それは本作の高校生たちについても例外ではありません。
そんな彼ら彼女らの抱える悩みや葛藤は切実で、どれもリアル。
例えば、鳩野のクラスメイトで同じく軽音部の友人・内田桃は明るく元気いっぱいな印象を受けますが、後に恋愛への苦手意識を持つことが明かされます。
ふつうの軽音部、最新13話が更新されてますよ~!
— 出内テツオ②巻発売中‼️ (@675pixel) March 2, 2024
そして本日3月3日は桃のお誕生日です!おめでと~~!!!!いいジャンしてね~~!!
[第13話]ふつうの軽音部 - クワハリ/出内テツオ | 少年ジャンプ+ https://t.co/i5rZRf6Knn pic.twitter.com/uxUSBwQBlU
このように、登場人物たちは第一印象とは違う面を持つのも特徴で、多感な時期ならではの悩みやコンプレックスと向き合う姿は見逃せません。
それぞれの人物の内面や過去が丁寧に描かれることで、読者は自然と登場人物たちに共感し、感情を揺さぶられるのです。
予測不能な展開を見せる物語
恋愛のイザコザと策略でバンドが解散して神が誕生する話(1/6)#漫画が読めるハッシュタグ#ふつうの軽音部 pic.twitter.com/aiJRLG0Ltm
— クワハリ (@kuwahali) April 5, 2024
ここまで紹介したように、軽音部や登場人物など、土台となる部分で徹底的に「ふつう」を描く本作。だからこそ際立つのが、予測不能な展開を見せる物語です。
作中では高校生たちの日常に寄り添いつつ、感情を揺さぶるドラマが次々と展開されていきます。
その展開にはふつうとは違う、意外性に富んだものが登場することもしばしば。
例えば、鳩野にとって初めて組んだバンドが、あっという間に解散の憂き目にあってしまう展開はありそうで無いものでしょう。
ふつうなら中盤以降に出てきてもおかしくない展開ですが、本作では物語序盤で突然の解散劇となってしまうので、その衝撃たるや計り知れないものがあります。
軽音部や登場人物といった要素が丁寧に描かれているからこそ、予想外の展開に対する驚きはより大きなものに。
こうして、読者は少しずつ成長する鳩野に感情移入しつつ、意外な展開やドラマチックな場面で驚きや感動を味わうことになります。