田中の原動力は妬み・嫉みから来ていると思う｜TVアニメ『ひとりぼっちの異世界攻略』連載第6回：遥役・梅田修一朗さん×田中役・葉山翔太さんインタビュー

梅田くんのお芝居のおかげで田中として敵意、殺意を向けることができた

──第7話の収録はいかがでしたか？

梅田：ふだんの収録はクラスメイトのみんなもいて、割とワイワイしているんです。ただ、田中戦のときは、僕と葉山くんの二人きりで収録しました。収録のスタイルから、シリアスな空気を作っていただいたんです。

葉山くんとは現場で色々な話をしていたけれど、第7話の収録前はちょっと口数も減った気がします。実際、僕は集中している葉山くんを邪魔しちゃいけないなと思っていたし、これから死闘を繰り広げるという空気も大事にしたくて。切り替えが上手にできる人もいますが、僕はそういうのができないタイプなので、休憩中もあまり喋らないようにしていました。

葉山：そうだったんだ。

　
梅田：でも、葉山くんとがっつりお芝居するのは初めてだったけれど、テストの段階からすごく息が合っていたという印象があって。

葉山：嬉しいです。バトルシーンやこれまでの物語を含めて、遥の柔軟さや細やかさ、そして何事もチャレンジする素直さを感じていました。それが、1＋1＝2が絶対の正解だと考えていて、自分が誰よりも上でありたい田中と正反対過ぎて。同じぼっちなのに全く違うという対比がいいなとも思っていたんです。

梅田くんのお芝居からは、そういう遥らしさをひしひしと感じました。だからこそ、田中として敵意、殺意を向けることができたんです。第7話のかけ合いはすごく楽しかったですね。

梅田：ありがとうございます！

──現場ではどのようなディレクションがありましたか？

葉山：第7話のバトルシーンを最初に演じたとき、「田中にとって、ここがラストスパートだ」と思い、冒頭からガンガンにあおりまくっていたんですよ。そしたら、音響監督のひらさわ（ひさよし）さんから「最初はもうちょっと抑え気味でどんどん苛烈になっていく感じで。段階を踏んでギアを上げていきましょう。手札を変えていく感じで」というディレクションがあって。

──手札を変えていく感じ。

葉山：はい。ひらさわさんからは、演じるときの考え方のひとつとして、手札を用意してデッキを組んで挑むような捉え方があることを教えていただきました。手札にはレア度もあって、それをいつ出すのか、どのタイミングで出すのかを考えてみたらいいというディレクションもしていただいたので、今回は台本に自分の手札を書いて収録に臨んだんです。

梅田：僕もひらさわさんから「持っている切り札をどこで使うのか考えてみようか」と言われたんです。本作では、相手のお芝居に対してどの手札を出すのか、どのタイミングで切り札を出すのかと考えながらアフレコに臨んでいました。

葉山：デッキを組んで手札を出すというのは、これまでにない発想だったので「なるほどな」と思いました。考えながら演じるのは難しかったですが、梅田くんと息を合わせて、いいかけ合いができたと思っています。

梅田：ありがとうございます！　僕も葉山くんのお芝居のおかげで、より息づいたバトルになった気がしていて。今回一緒にかけ合いができて、本当によかったです。

──田中との戦いを終えて、物語は新たな展開へと進みます。お二人が思う今後の見どころを教えてください。

葉山：これまでは森や川など自然の中での戦いが多かったですが、今後はダンジョンに挑むという話になっていきます。景色が変わることで、また見え方も変わってくるんじゃないかな。

梅田：にぎやかさに変わりはないけれど、ダンジョンにはモンスターもたくさん出てきて、より異世界の雰囲気を感じられるようになる気がします。ここからはクラスメイトだけでなく異世界の住人もたくさん登場するので、ぜひご注目ください！

葉山：田中が退場となってからの遥の新たな出会い。僕もすごく楽しみです。

梅田：あとは遥と委員長の今までとはちょっと違った関係が見られる！……かもしれないので、そこも楽しみにしていてください（笑）。

　
【取材・文 M.TOKU】

作品概要

あらすじ

高校生活を“ぼっち”で過ごしていた遥は、授業中に突然クラスメイトと共に異世界召喚に巻き込まれてしまう。

チートスキルが並ぶリストから好きなスキルを選んで神様から与えられる――はずが、チートスキルは早い者勝ちで既にめぼしいものはクラスメイトに取り尽くされていた!?

神様の逆ギレで残ったバッドスキルを全て押し付けられた遥は、スキル『ぼっち』のせいで、異世界でも孤独に冒険することに……。

チートに頼らず、チートを超えてやる――

最強”ぼっち”の異世界HARDモード攻略譚、開幕！

キャスト

遥：梅田修一朗
委員長：白石晴香
副委員長A：阿部里果
副委員長B：高尾奏音
副委員長C：髙橋麻里
ギャルリーダー：直田姫奈
ギャルA：菅野真衣
ギャルD：中島由貴
バレー部っ娘A：岩橋由佳
バレー部っ娘B：三川華月
新体操部っ娘：倉知玲鳳
裸族っ娘：指出毬亜
ギョギョっ娘：汐入あすか
オタA：夏目響平
オタB：市川太一
オタC：岡野友佑
オタD：徳留慎乃佑
脳筋莫迦A：峯田大夢
脳筋莫迦B：濱健人
脳筋莫迦C：石谷春貴
脳筋莫迦E：岩村圭佑
不良A：山口智広
不良B：今井文也
不良E：松岡洋平
不良F：酒井広大
盾っ娘：古木のぞみ
図書委員：寺田晴名
手芸部っ娘：内田愛美
料理部っ娘：仲田ありさ
田中：葉山翔太
アンジェリカ：早見沙織
メリエール：大西亜玖璃
ガテク：山口翔平
オフタ：伊丸岡篤
ギルド長：稲田徹

(C)五示正司・オーバーラップ／ひとりぼっちの製作委員会

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