
25年ぶりの新作は“奇跡”。TVシリーズの先にある「人間と人間の戦い」――『アギト—超能力戦争—』白倉伸一郎さん×武部直美さん×塚田英明さんインタビュー
『アギト』の現場は「毎日が“激震”の日々」
ーー今作では当時のオリジナルキャストが集結しています。改めて当時の『アギト』のキャスティングについて印象に残っていることはありますか?
塚田:自分はプロデューサーとして3番手だったので、当時はゲストのキャスティングを日々やっていました。とにかく『アギト』はキャストが多かったんですよ。
白倉:「あかつき号」とか出てくるので。
塚田:その辺りのキャストスケジュールをメインの出番の後でも調整しないといけなくて。今思うと「あかつき号の回、よくメンバーが揃ったな」と思います。
白倉:どこかで“大集合の回”が必ずやってきますからね。賀集(利樹)くんに関しては、塚田が京都から東京に移動する時に、京都駅でマネージャーさんに声を掛けたみたいです。
塚田:たまたま会った時、「今、仮面ライダーのオーディションをやっていまして」と言ったら「参加させてください」と。
塚田:個人的な手柄としては、神木隆之介くんを連れてきたことですね。取材前に第43〜第46話を見返したんです。色々やってもらいましたが、アギトの“素(もと)”になって飛んでいくシーンなんかは、今見ると「どういう扱いなんだ!?」と(笑)。
白倉:子役をセットで吊り上げて(笑)。
武部:当時キャスティングで覚えているのは、要くんはオーディションで「少し滑舌が……」という話もあったのですが、白倉さんは「要くんでいく」と言っていて。塚田さんが賀集くんを連れてきて、私やテレビ朝日の女性プロデューサーは「友井(雄亮)くんがいい」と。3人それぞれで推したキャストのバラバラ感が良かったのかもしれません。あとは全てが初めての体験だったので、余りよく覚えていないというか……。
ーー大変な日々だったんですね。
塚田:昔のノートを引っ張り出して見たら、打ち合わせのたびに喫茶店で飲み物を頼むのですが、全部私がメモしていて。「アイスコーヒー」とか、そういうことばかりが書いてある(笑)。
武部:あの当時はテレビスペシャル(『仮面ライダーアギト スペシャル 新たなる変身』)もありましたよね。私は別のことをやっていましたが、「すごく大変そう」と思っていました。映画も初めてでしたし、毎日が“激震”の日々だったなと。
塚田:あまり採用されませんでしたが、自分も「不可能犯罪」のアイデアを出していた気がします。結構色々な殺し方をしていますからね。
白倉:私も『仮面ライダークウガ』の時に出したアイデアは大体採用されませんでしたよ。「お前のは理屈っぽい」と言われましたが、理屈っぽくて何が悪い!(笑)
ーー(笑)。ちなみに、今作で重要なポジションを担うゆうちゃみさん(葵るり子/仮面ライダーG6役)のキャスティングはどのような経緯で決まったのでしょうか?
塚田:吉川史樹プロデューサーが頑張りました。それこそ「子供の時に『アギト』が大好きだった」というパワーでフル回転していましたね。
白倉:候補の中に、ゆうちゃみさんの名前を吉川プロデューサーが入れていて、田﨑監督が「この人だ」と。イチ推しだったそうなのですが、まず候補の中に入れるということ自体がすごい。少なくとも私には発想として無かったです。
武部:Gシリーズのスーツは見栄えがすごく大事で。「身長が165センチは欲しい」という話をしていたのですが、ゆうちゃみさんは176センチあるので、ピッタリだったと思います。撮影も大変だったり暑かったりしたのですが、現場では何一つ不満をおっしゃらず、本当に明るい方でした。ご本人は、ずっとドッキリだと思っていたようです。
塚田:でも、映画ってそういうことがありますよね。自分は『仮面ライダーW』で高橋(一浩)プロデューサーが吉川晃司さんの名前を出した時には「いやあ、やってくれないでしょう」と思ってたら、やってもらえましたし。
武部:我々も「聞くのはタダですから!」とよく言います。





































