八葉たちが舞台に再び集結！『ネオロマンス・ステージ 遙かなる時空の中で 舞一夜』が東京・なかのZERO 大ホールで再演

　劇場版アニメの舞台版となる、『ネオロマンス・ステージ 遙かなる時空の中で 舞一夜』の再公演が、8月13日～17日、東京・なかのZERO 大ホールにて行なわれた。異世界「京」で繰り広げられるヒロインの切ない恋物語と、彼女を守る“八葉”たちの活躍を描き、今年1月に東京、2月に大阪で公演されて大好評を博した同作品。今回の公演では、ヒロイン・元宮あかね役のはねゆりさんをはじめ、出演者、スタッフともに前回公演と同じキャストで「舞一夜」の世界を再現。パワーアップした八葉たちの華麗なアクションとともに、幻想的でドラマティックな舞台を再び作りあげて観客を魅了した。そこで今回は8月14日に行なわれた追加公演とミニトークライブの模様をお届けしよう。

●雅な「京」に咲いた、切ない恋の物語

　“龍神の神子”として異世界の「京」へと導かれた女子高生・元宮あかね（はねゆり）は神子を守る“八葉”と呼ばれる8人の男性とともに京を守るという運命を受け入れるようになるが、八葉にただ守られているだけの現状に不安と焦りを募らせていた。館を飛び出したある日、雨のなかで出会った神秘的な青年、多季史（木村啓介）とのふれ合いでひとときの安らぎを得たあかねは、次第に彼の存在に惹かれていく。一方、八葉たちは過去に何度も焼失している舞殿と京の町で多発する怪異の関係について調査を進めていた――。

　今回の舞台でも、華麗な剣術を披露する頼久（成松慶彦）や、拳で怨霊たちに体当たりする天真（中村誠治郎）をはじめ、戦いの最中でも軽口をたたいて場をなごませるイノリ（椎名鯛造）、陰陽師として冷徹に敵を倒していく泰明（八戸亮）、さらに殿上人の優雅さで京の怪異に対峙する鷹通（根本正勝）、友雅（寿里）、永泉（長谷部恵介）、優しくあかねを気遣う詩紋（河野弘樹）といった八葉たちの個性あふれるキャラクターを完全に再現。“龍神の神子”という運命と恋心に揺れるあかね、彼女を守りたいあまりに気持ちがすれ違ってしまう八葉、記憶をなくした孤独な青年。それぞれが抱える葛藤と切ない想いがドラマを盛りあげていく。

　そして舞台ではドラマの緊張感をときほぐすような笑いの演出もさらに追加され、舞台版のみに登場するオリジナルキャラの惨魏（ざんぎ・中村英司）と邪香妃（じゃこうひ・真山奈緒）、禍虫（まがむし・滝田明仁）たち怨霊のコミカルな掛け合いもパワーアップ。また、前回公演でも好評だった頼久と天真が客席まで飛び出して観客に聞き込みをするというシーンでは、ほかの八葉たちも日替わりで参加するという演出に。追加公演では泰明と永泉が客席に降りて「怨霊を見なかったか？」「好きなキャストは誰ですか？」といった質問をあびせて会場を沸かせていた。

●公演終了後にミニトークライブも！

　追加公演では終演後にミニトークライブが行なわれ、主要キャストがステージに勢ぞろい。脚色・演出のキタムラトシヒロさんを司会に、八葉を演じたキャストの面々と、元宮あかね役のはねゆりさん、謎の青年・多季史役の木村啓介さん、小天狗役のやまだまいこさん、藤姫役の森林永理奈さん、怨霊役の中村英司さん、真山奈緒さん、滝田明仁さんの総勢16名でトークライブがスタートした。

　トーク中、稽古場での思い出をそれぞれに語っていくという進行になったのだが、トップバッターの八戸さんが「稽古場では逆立ちが流行っていた」という言葉をうけて、寿里さんも「壁際で逆立ちの練習をしていたら、非常ベルに足を付けてしまって大変でしたね」とコメント。そして中村誠治郎さんが「鯛造（椎名さん）と逆立ち対決をしていたんですけど、まだまだ甘い」と豪語すると、「それなら勝負しましょうよ！」と椎名さんがリベンジを提案して会場は大いに盛り上がり、舞台で逆立ち対決が実現。ほかのキャストがトークを続けるなか逆立ちを続ける２人だったが、結果は中村さんの勝利！ 残念ながらリベンジは果たせなかった椎名さんだが、「くやしいです。でも次は絶対勝つので応援してください！」とコメントすると、会場から大きな拍手が送られていた。

　続いてはキャストが舞台中のシーンを演じるコーナー。ここではそれぞれのキャストが演じるキャラクターをチェンジして劇中のセリフを言うという趣向で、あかね役に真山さん、天真役に椎名さん、詩紋役に根本さん、頼久役に長谷部さん、小天狗役に寿里さん、藤姫役に成松さんというキャスティングで、悪夢にうなされるあかねを皆で起こすシーンを演じることに。「アハハ、ウフフ♪」とやけにハイテンションな根本さんの詩紋や、見た目とのギャップが激しすぎる寿里さんの小天狗といったキャスト陣の姿に会場は大爆笑となり、最後まで観客を楽しませていた。