合言葉は「何があってもライブだから!?」山川琴美さん、岩村琴美さんのユニット「でちことっ」ファーストアルバム発売記念ライブレポート
声優の山川琴美さん、岩村琴美さんによるユニット「でちことっ」が、2008年9月21日、渋谷TAKE OFF 7にて、アルバム先行発売ライブを開催した。
「でちことっ」は声優の山川琴美さん、岩村琴美さんによるユニットで、20cmの身長差がある2人のニックネーム「でかこと(山川)」「ちびこと(岩村)」からつけられたものだ。今回のライブはファーストアルバム『KOTONONE』の発売を記念したもので、ライブ終了後にはアルバムの先行発売が行われた。
●手作り感あふれる暖かいライブ
会場の渋谷TAKE OFF 7は、ステージまで手が届きそうな距離のライブハウス。こうしたファンと演者が近い箱でのライブを何年も継続してきただけに、ステージと客席の距離が近い、暖かい雰囲気のライブだ。だが「でちことっ」のライブは、ギター、ベース、ドラムによる生バンド。この距離で聞く生音をバックにしたライブは流石の迫力だ。歓声の中登場した2人は、まずはアルバム『KOTONONE』から1曲目の「DISTANCE」を披露。続いては山川さんが「ベスト オブ ユニバース」、岩村さんが「One Two Three」とそれぞれのソロ曲を披露する、いつもとは少し違った構成だ。
「4年分の「でちことっ」が詰まったライブと言っても過言ではありません(岩村さん)」「新曲もありますんで、初めての人もノっていってください(山川さん)」とのMCから、新曲の「砂の欠片」をしっとりと聞かせれば、一転次の「明日も頑張れ」では客席を立たせ、オールスタンディングで手拍子を交えて盛り上がっていく。「砂の欠片」は山川さんの作詞で、かなり煮詰まりながら作った詩とのこと。MCでは山川さんが収録中、スタジオに毎日同じせんべいを差し入れしていた話や、今回のライブ当日、岩村さんが雨でおもいっきり滑ってズズズ…と転倒したエピソードを紹介。あまりに見事な滑りぶりに「ライブ当日に滑るって。でもうちらお笑い芸人じゃないんで!」と笑いを取る山川さんだった。
続いての新曲は、岩村さんが作詞した「七色クレパス」。メリハリのある曲調で見事なハーモニーを見せた2人。ライブ中は時々山川さんが出だしを見失うことがあったそう。しかしそういう時は、すかさずバンドメンバーがアレンジを変えて助けてくれたそうで、これもライブの醍醐味だろう。山川さんは「何があってもライブだから!」と力強く宣言、その後トチりそうになるたびに「ライブだから!」とフォロー? して笑いを集めていたのだった。
7曲目の「愛する人へ」は、1番を岩村さん、2番を山川さんが作詞したそうで、「最初に1番を私が作って、それになぞらえて2番を作ってくださいって(岩村さん)」「そういう風にしてくれたらできる子なんです(山川さん)」とのこと。新曲ということもあり、この曲でも実は、バンドメンバーにかなり助けてもらったという2人。ライブこわい! と2人で笑いながらも、「合わせてくれるのが生バンドの良さですね(岩村さん)」「こんなに長くステージに立つのは珍しいので、いっぱい歌わせてもらってありがとうございました(山川さん)」と満足げな2人だった。そしてラストは、もちろん定番曲の「CLAP」。客席が手を打ち鳴らしながら、暖かい盛り上がりの中でライブは幕となった。
そして、ライブ終演後は、2人によるアルバムの先行販売会。「「でちことっ」が初めてポスターになりました!(山川さん)」とのポスターに1枚1枚サインを入れながら、ファンと言葉をかわしていたのだった。「でちことっ」ライブのファンと出演者の近さはやはり特筆物で、アットホームな雰囲気が印象に残るライブだった。なお、2人のアルバム『KOTONONE』は、10月21日にリリース予定だ。
<セットリスト>
01 DISTANCE
02 ベスト オブ ユニバース
03 One Two Three
04 砂の欠片
05 明日も頑張れ
06 七色クレパス
07 愛する人へ
08 CLAP