2009-10-02 17:36

何気ない優しさ、忘れかけた幸せ――。そんな大切なものを思い出させてくれる癒し系アニメが登場！TVアニメ『こばと。』アフレコレポート

　今年で20周年を迎える大人気クリエーター集団・CLAMPが贈る、癒し系コミック『こばと。』がTVアニメ化。2009年10月6日（火）夜8時から、NHK・BS-2で放送開始予定となっている。

　『こばと。』は2005年から月刊ニュータイプ（角川書店刊）で連載が開始され、これまでにコミックスが3巻まで発売、12月には4巻の発売が予定されている。
　
　物語は、人々を癒すために奮闘する天真爛漫な少女・花戸小鳩と相棒のぬいぐるみ（？）・いおりょぎ、そんな彼女たちを取り巻く人々が織り成す、ハートフルな物語。小鳩には“行きたい場所”があり、それをかなえるためには、傷ついた人の心を癒やし、コンペイトウをビンいっぱいに集めなければならない。小鳩の奮闘、そして彼女を導く“いおりょぎ”の謎にも注目だ。

　今回は、放送に先駆けて、ヒロイン・花戸小鳩を演じる花澤香菜さんをはじめとするキャスト陣、そして増原光幸監督にその魅力について語っていただいた。

――皆さんの役どころについてお聞かせください。

花澤香菜さん（花戸小鳩役）：小鳩ちゃんはすごく天真爛漫で……天然ボケですね。いおりょぎさんに随時突っ込まれながらでもあんまり気にしていないという。（周囲：笑）そんな女の子です。

稲田徹さん（いおりょぎ役）：そんな小鳩に、ツッコミというレベルを超えたツッコミを入れている（笑）、ちょっと凶暴だけど可愛らしいぬいぐるみ（？）の、いおりょぎを演じています。ツッコミを入れている時は、鬼のような形相になっています。

前野智昭さん（藤本清和役）：そんな小鳩を冷たい視線で見ている（笑）、藤本清和役の前野です。今の段階ではすごくぶっきらぼうで冷たい印象ですが、今後人間臭さが現れてくると思うので、その辺を楽しみにしていきたいです。

折笠富美子さん（沖浦清花役）：そんな皆を温かく見守っている（笑）、沖浦清花役の折笠富美子です。よもぎ保育園の園長先生です。

中島愛さん（三原千帆・千世役）：小鳩ちゃんが住んでいるアパートの管理人さんの娘、千帆・千世役の中島愛です。双子の役を2人とも私が担当させていただいています。幼いながら、結構しっかりした女の子たちです。

斎藤千和さん（琥珀役）：琥珀はまだ謎です……（笑）。（監督：まだ謎ですねぇ）

増原光幸監督：僕は絵コンテを起こすときに、（心の中で）全部の役を演じているので……（一同：おぉ！）　描きながら、いおりょぎさんのツッコミをやりつつ、「小鳩、頑張ります！」って夜中に一人で言ったりすると、後ろの席で仕事している人がビックリしたりするという。（一同：爆笑）

――本作品の魅力はどのようなところですか？

花澤さん：テーマが癒しということで、癒されます！

稲田さん：癒しはもちろん、すごく個性的なキャラクターやぶっとんだノリの部分も、ぜひ楽しんでください。

前野さん：相手への無心の行動が結果的に癒しになるというのを、この作品で改めて感じました。下心のない、純粋な優しさを見ていただけたら嬉しいです。

折笠さん：小鳩ちゃんの純粋さに触れて、周りのキャラクターも、最終的に純粋な笑顔になれるところが、魅力だなと思って。それをテレビを通して、皆さんに伝えていければと思います。

中島さん：小鳩ちゃんの優しさは現実の人の心の中にもあるんじゃないか、と思えますし、いおりょぎさんが喋ったりするファンタジーな部分も楽しいですし、現実とファンタジーがぴったり重なる……そんな両面を楽しめるのが魅力かなと思います。

斎藤さん：小鳩ちゃんみたいに、人に優しくしたりきれいなものをきれいと言ったりすることって、大人になるにつれて、だんだん素直にできなくなってきてしまうじゃないですか。でも、そういうことが出来るのはすごく素敵なことなんだ、って改めて教えてもらえるところが、この作品のすごく魅力的な点だと思います。

増原監督：忘れかけている優しさというものは、本来皆が持っているものだと思うんです。この作品で、それを引き出すきっかけとなるのが小鳩。そういうものが見ている視聴者の方の心に響くようになれば、そこが魅力になると思っています。

――最後に見てくださるファンへの一言を

花澤さん：私自身も毎回『こばと。』の物語で起きるいろんな出来事に癒されています。会社帰りのサラリーマンの方ですとか、友達とうまく行かなくて悩んでいる女の子ですとか、いろんな方に見ていただけたら良いなと思います。すごく癒される作品だと思いますので、ぜひ皆さん楽しみにしていて下さい。

稲田さん：この作品では、小鳩が集めた人の傷ついた心が、コンペイトウのようなものになってビンに詰まっていくのですが、1話の収録のときにコンペイトウをいただきまして、それを食べるたびに幸せな気分になるんです。皆さんもきっとコンペイトウを食べたら、作品を思い出して幸せになると思います（笑）。

前野さん：バタバタした世の中で、こういう風にまったりとした作品というのは貴重だと思います。、普段、アニメを見ない方にも見ていただきたい作品です。原作共々、ぜひ、ご覧ください。

折笠さん：『こばと。』を見て癒されて、そしてそこで受け取ったものを、少しでも皆さんにお届けして……。そんな “癒しのリレー”のきっかけになれば良いなと思います。

中島さん：今回、EDテーマ曲と声とで参加することができて、本当に嬉しく思っています。この作品のテーマである癒しや優しさを、私も皆さんに伝えていけるように頑張ります。皆さんも『こばと。』を見て癒されて、誰かに優しくしてあげてください。

斎藤さん：幸せってきっと、自分ひとりでなるものじゃなくて、誰かを幸せにすることでなれるものなんじゃないかなって、この作品を見ていて思います。自分から出てくる優しさが回りまわって自分に返ってくるんだよ、って。そんな自分の中にある優しさを思い出すきっかけとして、ニュートラルな気持ちでご覧になってください。

増原監督：小鳩というキャラとそれを取り巻く人たちが、彼女と過ごすことでだんだんと変わっていく。視聴者の皆さんがそれを見て、そういう優しさが大事だということに気がつく。そして周りの人に優しくする、もしくは優しくされたことを思い返すキッカケになれば……。そう思います。そのためにもぜひ、番組を見ていただけると嬉しいですね。

TVアニメ『こばと。』
2009年10月6日よりNHK BS2にて毎週火曜午後8:00から放送。

＜STAFF＞
原作：CLAMP
監督：増原光幸
アニメーション監修：浅香守生
シリーズ構成：横手美智子／大川七瀬
脚本：吉田玲子・池田眞美子・山田由香・平見瞠・水島努
キャラクターデザイン：加藤裕美
総作画監督：田崎聡
色彩設計：大野春恵
美術監督：上野秀行
撮影監督：棚田耕平
編集：木村佳史子
音響監督：三間雅文／中嶋聡彦
音楽：はまたけし
オープニングテーマ：坂本真綾「マジックナンバー」
エンディングテーマ：中島愛「ジェリーフィッシュの告白」
音楽制作：FlyingDog, Inc.
アニメーション制作：マッドハウス
製作：こばと。を守る会

＜CAST＞
花戸小鳩：花澤香菜
いおりょぎ：稲田徹
藤本清和：前野智昭
沖浦清花：折笠富美子
三原千歳：桑島法子
三原千帆・千世：中島　愛
沖浦和斗：三木眞一郎
琥珀：斎藤千和

>>TVアニメ『こばと。』公式サイト
>>NHKアニメワールド『こばと。』
>>『こばと。』アニメ放映記念こばと＆Wishキャンペーン公式サイト
>>CLAMP公式ウェブサイト

(C)2009 CLAMP・角川書店／こばと。を守る会