舞台からWebラジオにスピンオフ! Webラジオ「SPIN OFF 乱童」第1回目収録現場にてパーソナリティの森田成一さん、岩本達郎さん、藤原祐規さん、庄司宇芽香さんにインタビュー!!
2009年10月に東京・銀河劇場での初演で多くの声優ファンや舞台ファンを熱狂させた舞台“シャーマンビジネスマン「乱童 RAN-DOH」~Voice in City~”。人気劇団「扉座」主宰者・横内謙介氏が企画・演出を手がけ、横内氏が劇作家の上原英司氏と共同で脚本を書いたオリジナル作品だ。
森田成一さん、高橋広樹さん、三木眞一郎さんら人気声優陣をメインに据え、扉座の役者陣も出演するこの舞台が2010年1月、青山劇場に劇場を移し、再演される。
再演を迎えるにあたり、アニメイトTVでWebラジオ配信が決定。メインキャスト3名をパーソナリティに迎え、舞台の制作秘話などを聞かせてくれる。
今回、ラジオ第1回目の収録現場にお邪魔して突撃インタビューを敢行!パーソナリティの森田成一さん、岩本達郎さん、藤原祐規さん、庄司宇芽香さんにラジオのお話は勿論、1月から行なわれる舞台についてもお話を伺った!
――ラジオ収録を終えての感想をお願いします。
森田さん:今回、Webラジオ「スピン オフ・乱童」第1回目の収録をやらせて頂きました。乱童チームのメンバーと一緒に番組を作っていくことが出来て、非常に面白く、内容の濃い番組になったなと思っています。30分くらいの番組なのですが、本当に内容が濃いんです。このラジオを聞かないと年は越せませんよ!(笑)
是非、聞いて頂きたいと思います。本当に楽しく収録させて頂きました!
岩本さん:僕はこういう場での収録というのは慣れていないので、とても緊張したのですが、メンバーが『乱童』で関わらせて頂いた皆さんなので、とても和やかにやることが出来ていい経験をさせて頂きました。また、スピンオフの内容というのもとても興味深くやらせて頂きました。「あ、俺はワタルとそうだったの…?」みたいな再発見があったりと、今後も、是非続けてほしいなと思う内容でした。本当によかったですよね。
森田さん:そう?俺が原案とプロットを考えたの。
岩本さん:え、そうなんですか?
藤原さん:凄い!
森田さん:その後、上原さんに脚本化して頂いたんですよ。全部丸投げして(笑)。言いたいこと全部言っておいて、後は上原さんにお願いしました(笑)。
岩本さん:いやぁ、本当に凄いですね。とても楽しかったですよ!
藤原さん:ラジオというか、まるで飲みながらのトークみたいにまったりとした感じで楽しくやらせて頂きました。今回、第1回目ですけど、普通に2回目、3回目といちリスナーとして聞きたいなという内容になっています。凄く楽しい番組になっていると思うので、是非、聞いてみて下さい!
庄司さん:私は今回、色々な役で出させて頂いたんですけど、このメンバーと共演するというのも久しぶりだったので何だか新鮮に思えましたし、マイク前でやるというのは本当に新鮮な感じでした。色々なお話が展開されていて、『乱童』って凄く面白いなってまた改めて思いました。
森田さん:俺が原案、考えたの!
岩本さん:(笑)。結構押しますね、そこ。
庄司さん:(笑)。でもそこが大事な所ですからね!
ラジオ第1回目は、このメンバーでこんな感じで収録を終えましたけど、2回、3回と全然カラーの違うものになると思うんですよね。
岩本さん:そうですよね。都市伝説の数だけお話が作れますからね。
森田さん・庄司さん:おっと!(笑)
岩本さん:だから、兄貴!続編、宜しくお願いしますよ?
森田さん:よし!じゃあ、次回の都市伝説は…どうしようね?
庄司さん:たくさんあるので、色々とお話は作れますからね。だからこそ、2回目も3回目も面白そうだなって思いました。
――今回のラジオは、舞台同様、声優と役者の共演ラジオになっていますが、お互い、それぞれ相手に対してどのような印象をお持ちなのでしょうか?
森田さん:僕はこのメンバー「チーム乱童」をファミリーだと思っていますが、みんなの印象は「気の置けない仲間」だと思っています。昔、「気の置けない仲間」という言葉を逆の意味に捉えていたことがありまして…「気を許しちゃいけない相手」という意味だと思っていたんですよ。気を許すと何か起こるんじゃないかなって(苦笑)。でも、本当は逆の意味だったんですよね~。
岩本さん:じゃあ、「気の置けない仲間」っていうのはどういう意味なんです?
森田さん:例えるなら、手紙を書くときに「Dear」って書く相手のこと。「To」じゃなくて。
庄司さん:……分かりづらい……
一同:笑
森田さん:「Dear」って「親愛なる人へ」ってことでしょう?「To」は「○○へ」じゃん?
藤原さん:何か、段々と分かってきました(笑)。
森田さん:だから、僕としては、皆さんに対しては「Dear」って思ってます。
岩本さん:(笑)
僕のメンバーへの印象ですが、まず森田の兄貴は暑がりだなって。稽古場で何かペタ~とした洋服着てましたよね?
森田さん:ボディテックっていう、昔、某メーカーさんが売っていた洋服で、筋肉をサポートしてくれるという運動に適した服なんですけど…まぁ、モジモジ君的な感じね?
岩本さん:そうそう。稽古中、兄貴を見たらピッタリした服を着ていて、その洋服1枚だけで稽古をしていたので、暑がりだなって。みんなそういう服の上に稽古着を着るから。次にうめちゃん(庄司さん)ですが、第一印象はジャージがたっぷりしているなって(笑)
一同:笑
岩本さん:ジャージのズボンなんですけど、かつてMCハマーが履いていたような、お尻の所がたっぷりとしたジャージを着ていて、それが凄い気になっていたので、いつか話題を振ろうと思っていたんですよ。で、稽古中盤過ぎくらいにジャージの話題を振ってみたんですよ。そうしたら、「…ですが、何か?」みたいな態度で接せられたんで…僕が話題を振るにはまだ早かったかなって(笑)。稽古中盤だったので、もううめちゃんとも打ち解けたかなって思ったんですけど、まだ駄目でしたね。
最後にワタル君(藤原さん)ですが、稽古を見ている時に僕たちが待機している待機場所にいなくて、いつも稽古場の端っこの方で体育座りをしてみんなの演技を見ているんですよ。ニコニコしながらとか真面目に見ていたりとかして、その姿を見て、「ワタル君に近いな」って思いましたね。
藤原さん:僕、たぶん、元々端っこが好きなんですよ。前世が魚とかなんですよ。
森田さん:確かに端っこって落ち着くよね。
岩本さん:彼の“たたずみずまい”がまたいいんですよ~
※“たたずまい”が正しい
森田さん:“たたずみずまい”?
一同:笑
岩本さん:あ~日本語って難しいですね(笑)
森田さん:ちなみに庄司はどう?ここのメンバーだけじゃなくて他にもメンバーいるけど、みんなの印象とかさ。
庄司さん:あ~…まぁ、森田さんは森田さんなので…
森田さん:俺、瞬殺だよ、瞬殺!
庄司さん:いえいえ、森田さんは森田さんなので…(笑)
私、声のお仕事は色々とさせて頂いているんですけど、劇団の方々と一緒に舞台というのは初めてだったので、稽古場でどうしたらいいのか分からない日々でした。
藤原さん:だから、ジャージがたっぷりしてたんだ?
庄司さん:違うの。あれ、大きいんですよ~だから次の稽古では変えます、ジャージ。
一同:え!?
庄司さん:もう二度と履きません!
岩本さん:駄目!あれは乱童の稽古場になくてはならないものだもん。
森田さん:あのたっぷりした“たたずみずまい”がね(笑)
庄司さん:何か凄い嫌な感じ……
藤原さん:でも僕、そのたっぷりに気付かなかったので、是非見たいです。
庄司さん:いやだ。もう始末します!で、本題に戻りますけど、ワタルさんはどうなんですか?
藤原さん:僕はこの3人のメンバーでいきたいと思います。
まず、うめちゃんは凄くストイックで、自分をあまり上に見ないというか、凄く謙虚な所があるじゃないですか。だから、本番でも「駄目だ、駄目だ!」って言うんですけど、全然駄目じゃなかったんです。初舞台であれだけ出来るってなかなかないですから。それに、森田さんがうめちゃんに「最高の初舞台だよ」って声をかけていたのを聞いて、僕も「うん」って思ったんですよ。それくらい、僕は本当に良かった!って思いました。
庄司さん:ありがとうございます。
藤原さん:岩さんは、扉座のメンバーの中でも、凄い色々なものを背負っていた人だったんだなって。台詞覚えも早いですし、駄目出しのクリアも早いですし、役作りも凄い真剣にやってらっしゃって。だからこの人すげえな!って思ってたんです。
岩本さん:そういう風に思ってもらえていたなんて、ありがたいです。
藤原さん:森田さんは、座長が初めてっておっしゃっていたじゃないですか。でも、僕はこんなに座長に向いている人はいないなって思いました。森田さんも色々と背負っていらっしゃって、最初から皆を盛り上げること、その場を締めることのメリハリをしっかりつけて、周りをちゃんと見ていて。そういう姿を見ていて、リーダーとしての資質を持っている方だなって思いました。あと、僕が個人的に好きなのは、その時の感情に素直な芝居をされるじゃないですか。そのせいで僕がちょっと困った時もあったんですが(苦笑)、でも、そこは、僕が一番好きな所なんです。
森田さん:それはね、ワタル君を見た時に「こいつは感情で物を言うタイプだろうな」って思ったので、それをくすぐってやろうと。打てば響く人なので、それが僕の楽しみだったんだよね。言ってみれば僕の趣味だったんです。こっちが訴えかけるとそれに対するリアクションが、とっても大きく返ってくるので…やればやるだけ返ってくる人なので、それを凄く楽しくやらせて頂きました。
藤原さん:僕も森田さんとの絡みはとても楽しくやらせて頂きました。
森田さん:あ~俺、今日、ワタルに焼肉おごんなきゃな!(笑)
一同:笑
――最後に、舞台、ラジオと楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。
森田さん:“シャーマンビジネスマン「乱童 RAN-DOH」~Voice in City~”という作品は、「聞く」ということをコンセプトに打ち出した演劇です。これは企画脚本・演出をされた横内謙介さんの案で、普段は声の仕事、つまり「話す」のを生業としている人間が、「聞く」という作業をしたらどうなるんだろうか?という所が、コンセプトの一つになっています。
「聞く」というのは、人と人がコミュニケーションを取る中で非常に難しいものだと僕は思っています。人間の行動を能動的なものと受動的なものとに分けた場合に、「話す」ことは能動的な作業ですが、工程としては概ね2つくらいの工程しかないんです。物を話すために考えて、言葉を発するという工程です。しかし「聞く」という作業は、4つ5つの工程を経ないといけないんです。それを詳しく話すと長くなってしまうので割愛しますが(笑)、それだけ「聞く」という作業は、エネルギーを要する作業なのです。今回はその「聞く」という作業をフィーチャーしていくことに、この芝居の意義があると思っています。同時に芝居の中でも「聞く」ということが大事なファクターになっています。「聞く」という作業をピックアップし、それを意識して演技していくということが、非常に難しい芝居だと考えています。
初演の時に超えられなかった部分が自分でも多々あります。それを今回の再演できっちり超えて、「聞く」ことを僕がしっかりと認識し、それを表現したいと思っています。皆様も「聞く」ということを今一度考えて頂ければと思います。是非、御覧下さい!
岩本さん:乱童という人物が怪奇現象を解決する、という分かりやすいお話なんですが、そこには幽霊や人ではないものが出てきたりします。彼らとの事件を通して、人間らしさというものが見えてくる作品になっていると思います。僕は初演の時にそう感じて、再演が決まったときはとても嬉しかったので、また同じメンバーでやれることを楽しみにしていました!
僕らが演じている充実感というのが、お客さんにも伝わると思いますので、是非、見に来てください。
藤原さん:色々と見所のある舞台なのですが、乱童が聞き届けるシーンが抽象的に描かれているシーンあります。音が鳴って照明が光ると、センターに森田さんがいて、座禅を組んでいるという場面がありまして、僕はそこが凄い好きなんです。
和の音とみんなの衣装と空気感が凄い響いてくるものがあって、『乱童』という舞台を象徴するシーンの一つだと思っています。「聞く」ということに付随して、じっくり「見て」頂けたらいいなと思います。
庄司さん:普段、声をメインしている人だったり、舞台をメインにしている人たちだったり、歌をメインにしている人だったり、別々のことをメインにしている人たちがギュッと合わさって、刺激しあって、舞台のパワーが出ていると思います。
普通の舞台とはちょっと違った感じだと思うので、そういった所も楽しんで頂けると思います。
■シャーマンビジネスマン「乱童 RAN-DOH」~Voice in City~
公演日・会場:2010/1/3(日)~5(火) 青山劇場 (東京都)
出演:森田成一/高橋広樹/藤原祐規/小牧祥子/伴美奈子/岩本達郎/庄司宇芽香/西村陽一/鈴木里沙/上原健太/高木トモユキ/上土井敦/新原武/串間保彦/鈴木崇乃/平嶋夏海[AKB48(渡り廊下走り隊)]/三木眞一郎
企画・演出:横内謙介
脚本:横内謙介・上原英司
<舞台あらすじ>
賀茂乱童は、修験道の祖・役小角(えんのおづぬ)の末裔にして、先祖から受け継いだ式神「前鬼」を使役するフリーの修験者。
空海の流れをくむ名門仲間の僧侶・佐伯是空がビジネスの才を発揮して優雅な生活を営んでいる反面、ジリ貧の乱童は、駆け落ちカップルの結婚式から、ペットの供養、心霊写真の鑑定、訳ありの葬式など神仏問わず格安で請け負っては日銭を稼いでいた。
そんなある日、マネージャー代わりの前鬼が大手デパートから耳よりな仕事を取ってくる。それとは真夜中になると動き出すと噂されている、婦人服売り場のマネキンのお祓いだった。ちょろい仕事だとばかり、目をドルマークにして挑んだ乱童であったが――
■Webラジオ「SPIN OFF 乱童」:アニメイトTV
パーソナリティ
森田 成一:賀茂 乱童 役(第1回)
三木 眞一郎:皇 春樹 役(第2回)
高橋 広樹:弓削 仁鏡 役(第3回)
>>扉座 公式サイト
>>レイネット