3rdアルバム『LINKAGE』も絶好調!――川田まみ『MAMI KAWADA LIVE TOUR 2010 LINKAGE』ツアー初日をスペシャルレポート!
3rdアルバム『LINKAGE』の発売を受け、4月8日・渋谷O-WESTを皮切りに、「MAMI KAWADA LIVE TOUR2010 LINKAGE」ツアーが行われた。その初日の模様を、臨場感満載のもと、お伝えしよう。
●スリリングかつハードエッジな興奮の幕開け!!
会場中をぎっしり埋めつくした人・人・人。川田まみのライブに熱狂求めゆく観客たちの期待と興奮が、2階に居ても騒めいた会場の空気を通し、伝わってきた。
この日のライブは、ハードエッジ/トランシーなSEが鳴り響き、メンバーが舞台上へ姿を表すと同時に、全速力で駆け抜けていくための助走を開始した。そして、エレクトロ/ハードエッジな音が歪みを上げて唸ると同時に、アクセルをいきなりトップギアへと押し込んだ!!
一気に音の咆哮を上げた演奏陣。観客たちも、その勢いに負けじと右拳を天高く突き上げ、「HeyHey×∞」と喉唸らせ声を張り上げてゆく。そんな熱い絶叫の波へ飛び乗るよう、同じく右拳を振り上げながら川田まみがステージ上へ姿を表した。冒頭を飾ったのは、「CLIMAX」だっ!!
思いきり身体突き刺す演奏とは裏腹に、激しい音の波へ心地良くライドするよう、彼女の歌声は麗しいメロディーの波しぶきを描いてゆく。演奏が進むにつれ、どんどん高揚の波が高くなっていく。早くも爆裂した大波作り始めている場内。もちろんその高波は、演奏が進むごと、大きく大きくうねってゆく。
続けざま、唸るドライブギター炸裂した「JOINT」が流れたとあっては、興奮昂らないわけがない!!場内では、ステージ終盤期の熱気あふれた会場のよう、誰もが思いきり拳振り上げ、絶叫声張り上げながら、舞台上の川田まみに向かって想いをぶつけていた。そんな観客たちの熱狂ぶりとは裏腹に、激しい演奏の上へ、哀愁味を持ったメロディーを美しく這わせながら心地良さそうに唄いあげてゆく川田まみの姿が、ステージ上にはあった。
●次々と表情変えながら、めくるめく興奮の宴を作り出す!!
前ツアーより約2年ぶりとなった、彼女にとって通算3回目となる全国ツアー。もちろん今回は、最新3rdアルバム『LINAGE』を引っ提げての内容。この『LINKAGE』は、ハードエッジな音とエレクトロな要素を激しくミックスアップした楽曲が多い作品だけに、音源以上に、ライブを通した迫力が増していくのは想像していたとはいえ、ブ厚い音の塊を放ち続ける演奏陣に生で触れたとたん、予想以上に心や身体へ衝撃与える臨場感を持っていただけに、身体中のアドレナリンが一気に活性化した。そんな激しい音の絨毯の上でも、心地良さ気に唄いながら、多彩な感情の抑揚を歌声の中へ描き出していく川田まみの度胸っぷりには、むしろ惚れ惚れした気分だ。
いろんな想いを天に償還するよう、抑揚たっぷりに唄いあげた「Prophecy」。一転、ミラーボールの光に包まれながら、オリエンタルな調べの中、胸に優しく手を当て、身体中に光の雨を浴びるよう、胸キュンな想いで歌った「言葉、心の声」。
センチメンタル/切ない感情を思いきりさらけ出すよう、ゆったりとした大らかな音のウネリに身を預け、ジンっと唄いあげたスローナンバーの「雨」。
昨年I've生誕10周年を記念し作りあげた“I've Sound 10th Anniversary「Departed to the future」Special CD BOX”用に制作した「L'Oiseau bleu」では、優しく穏やかに、とても温かく開放的な想いのもと、爽やかな歌の風も響かせてくれた。
アルバム『LINKAGE』の中では、エレクトロな表情を前面に押し出していた「TOY」が、ライブの場を通したとき、歪んだギターの音が前面に飛び出したスタイルになっていたのも、嬉しい驚きだった。これも、ライブだからこその臨場感活かした音の作りと言えようか。
●永遠の熱狂と興奮に包まれて……
MCでは、『LINKAGE』のジャケットに写し出された裸身の理由について、語ってくれた。要約するなら、「素顔の自分とアーティスト川田まみの姿が、5年間の活動を通し、ようやく合致した。ここからもう一度、裸の自分になり走っていこう」という想いから。
幻惑的かつスケール感あふれる世界観が、哀愁味抱きながらもスケールアップしてゆく「PSI-missing」。終盤は、ロマンチックハード作「masterpice」。勇壮かつ激しい躍動性抱いた「緋色の空」。肌に激烈な音のウネリ突き刺さってゆく「linkag」と、「HeyHey×∞」コール炸裂させながら、拳振り上げ熱狂してゆくに相応しい楽曲が立て続けに解き放たれていった。
最後に、これまでの熱狂した身体と心を、優しい肌の温もりで包み込むよう、「All in good time」をロマンティックに演奏し、本編の幕は閉じていった。
最初のアンコールでは、徹底して攻めと煽りに徹した感情高揚ナンバー「in answer」。北欧の風を抱かせた、クランベリーズのカヴァー歌「DREAMS」。美しくも穏やかで優しい風を感じた「アウェアネス」を演奏。
最後の最後に「CARPE DIEM」を演奏に、満員の観客たちの心や身体へ、天空の彼方へ突き上げゆく気持ちを抱かせながら、熱狂の2時間の宴の幕を閉じていった。
この熱狂と身体を揺さぶる音の洪水へ身を浸していると、永遠の興奮に包まれゆく気分になっていく。そう、この恍惚を味わえる限り、僕らはまた川田まみのライブへ足を運んでしまうだろう。
<TEXT:長澤智典>
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