ファン待望の劇場版公開まで約1ヶ月! 「銀幕ヘタリア Axis Powers Paint it, White(白くぬれ!)」主題歌を歌うユニット“ワールド8(仮)”のキャスト8名にインタビュー!!
現在、第2巻まで発売中の原作コミックスは累計発行部数が100万部を突破し、キャラクターCDは8タイトルが全てオリコンチャートの上位にランクイン。2009年1月よりスタートしたWEB&携帯配信のアニメも2年目の第3期に突入した『ヘタリア Axis Powers』が、満を持して大スクリーンに登場!
陽気なイタリア、生真面目なドイツ、物静かで控えめな日本の枢軸3人をはじめ、国を擬人化したキャラクターたちが、それぞれの風俗、気質、エスニックジョークをまじえて繰り広げるワールドワイドなコメディだ。
ファン待望の劇場版「銀幕ヘタリア Axis Powers Paint it, White(白くぬれ!)」では、メインのキャラクター8人が一緒に主題歌を歌うため、ユニット“ワールド8(仮)”を結成し、劇場版を盛り上げている。
今回、“ワールド8(仮)”の浪川大輔さん(イタリア役)、安元洋貴さん(ドイツ役)、高橋広樹さん(日本役)、小西克幸さん(アメリカ役)、杉山紀彰さん(イギリス役)、小野坂昌也さん(フランス役)、高戸靖広さん(ロシア役)、甲斐田ゆきさん(中国役)にインタビュー!劇場版主題歌について色々お話を伺った!!
<「銀幕ヘタリア」あらすじ>
諸君、緊急事態だ!
ある日、世界中で謎の怪事件が発生し、人類は滅亡の危機に直面した。アメリカは緊急の国際会議を開き「俺の指揮下で世界を救おう」と熱弁する。
ところが、いつものように、会議にあつまったフランス、イギリス、ドイツ、日本、ロシア、イタリア、(カナダ)の足並みはそろわず、バラバラに動きだしてしまう。
世界平和を望む気持ちは変わらない。
しかし、怪事件の裏に動く強大な存在を前に、それぞれの力はあまりに小さく、無力だった。
彼らの運命やいかに!そして、彼らは世界を救うことができるのか?
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■浪川大輔さん(イタリア役)
●劇場版主題歌は「プラスな感じの歌」
――実際に歌ってみていかがでしたか?
浪川さん:歌う機会がそうそうない曲調だったのですが(笑)…でも、歌ったら歌ったで『ヘタリア』の世界観に凄く合っているなという印象を受けたので、楽しくレコーディングを終えることが出来ました。
――難しかったところや気を付けたところ、また印象に残っているフレーズなどはありますか?
浪川さん:最初に詞を見た時にビックリしました(笑)。ただ皆さんに聞いてもらったり、歌詞カードを見てもらえると僕が答える必要がないくらい直ぐに分かってもらえると思うんですけど。読めば分かる!聞けば分かる!という感じです。前向きな歌だなという印象を受けました。難しかったとか、一番時間がかかったなという所は、間奏の部分ですね。
キャラクターが個性豊かで、みんなキャラクター通りに歌っているのがいいなって改めて思いましたね。
●印象に残るようなエピソードを、更に味付け出来るよう演じたい
――ここまでイタリアを演じた中で印象的なエピソードを挙げてください。
浪川さん:いっぱいあるんですけど、イタリアって前向きなようで後向きというか、身にならないタイプなので(笑)。何か頑張った回があったかというと特になく、凄く印象的なセリフを残したかというと…特になく、みんなの心に何か残したかというとイラつきだけを残し…という感じのキャラクターなので(笑)。
そして、最近ではどんどん出番が減っているので、何とか生き残りをかけて、これからもうちょっと印象に残るようなエピソードを、僕が更に味付け出来るようにやっていきたいなと思います。「トマトの妖精」とか、レギュラーキャラクターになるかと思っていたら、僕の芝居がギリギリすぎて扱いづらいとか(笑)。また新たな挑戦をこれからどんどんしていって、印象に残るエピソードが増えたらいいなと思っている最中です。基本的にはこれまでやってきた全てのエピソードが印象的です。
――以前、イタリアを演じるにあたって「ヘタレを極めたい」とおっしゃっていましたが、これまでイタリアを演じてきて極めた感じはしますか?
浪川さん:僕、偉そうなこと言ってますね~。その目標はすっかり粉々に打ち砕かれていますけど(笑)。
「極める」というか、イタリアを演じ始めた当初は必死だったんです。イタリアというキャラクターを普通にやるのだけは嫌だったというか…僕のお芝居の信念として、「ナチュラルに、普通に」というのを目指していたんです。でも、『ヘタリア』は、普通よりももっとエンターテイメントな形がいいなと自分の中で思った時に、多分「ヘタレを極めたい」なんて言葉が出てきたのかなと思います。そのインタビュー当時は、“イタリア”を演じるということにまだ苦悩していて、どうやったらいいんだろう、どうやったらインパクトあるんだろうと考えた結果、今のようなイタリアになったんです。でも、未だにこれであっていたのかどうかというのは分からないですけど、突き進むしかないですから。まぁちょっと反省してますけど(苦笑)。
――ちょっと「反省」ですか?
浪川さん:何でこの声でやったんだろうという反省です(苦笑)。結構、負担のかかる声で演じてるんです。自らハードルを上げてキャラクターを演じている状態です。でも、大変ですけど、それが今では楽しくなってきていますし、やりがいにも繋がるので、もっとショウっぽく出来たらいいなと今は思っています。
――さて、劇場版『ヘタリア』公開に向けて期待や意気込みを聞かせてください。
浪川さん:今まで5分の物語をずっとやらせてもらってきたので、(劇場版は)スタッフもキャストも未知の領域です。短い5分の話が90分…18話一挙放送!という感じに続いたら嫌ですから。それが、今回劇場版をやる大きな意味というか挑戦なのかなと。
きっとその勢いがある楽しい作品になると思うんですが、台本の厚さがビックリするくらいあるので、息切れしないようにやって、見ている人も5分に感じるくらい(笑)、あっという間に感じてもらえるくらいの勢いとテンポのある感じになったらいいなと思います。また、新キャラ・アイスランドも出てくるので、どういうキャラクターになるのか、どうこれから入ってくるのか、楽しみです。
■安元洋貴さん(ドイツ役)
●キャラクターらしく歌った劇場版主題歌
――実際に歌ってみていかがでしたか?
安元さん:歌っているパートは全部ではなく少なかったんですけど、アニメ同様しっちゃかめっちゃか騒いでいるので、1曲丸々歌ったのと同じくらい疲れました(笑)。
――歌う際に気を付けたところはありますか?
安元さん:「キャラクターを守る所は守って歌おう」という所と「ここは突き抜けていた方がいいな」という所はキャラクターで突き抜けよう!とキャラクターを全面に出して、ちょっとしかない振り幅の中で一生懸命やったつもりです。
――お話は変わりますが、ここまでドイツを演じた中で印象的なエピソードを挙げてください。
安元さん:色々な所で僕は言っていますが、何と言っても1話ですね。1話の冒頭なんです。世界会議がぐちゃぐちゃになっている所を、ドイツが怒鳴り散らして1回収まった…かに見えて、イタリアが訳の分からないことを言って、それに対して皆が突っ込むという…それって『ヘタリア』の根幹だと思うんですよ。
どういった関係性なのかというのが、1回で分かるというか、感じられるエピソードなので、そこのテンションを大事にしてここまで演じ続けてきたので、僕にとっては1話が印象に残っています。
●壮大な“大人のいたずら”とは?
――劇場版『ヘタリア』公開に向けて、期待や意気込みを聞かせてください。
安元さん:あるべきストーリーがあって、その中でキャラクターを生かしていたからこそ見えるもの、見せられるものがあったのかなと思うんです。そして、ゼロから作る劇場版…。枢軸と連合を一つの場所に介在させて作る物語って、どうやって作るのかなと思っていたら、こう来たか!って思いました。
でも、5分だからこそ楽しかったものというのは、いっぱいあると思うんですよ。ハイテンション・ハイスピードの作品だから、短距離走みたいな感じで、僕たちは全力で演じて、見る人も全力で見る。そんな作品が長い尺になった時に、どうなるんだろうという不安はあります(笑)
今まで、いい意味でやり逃げだと思っていたんです。“大人のいたずら”みたいに僕は思っていたんですけど、それがおおっぴらな場所に出てしまうという怖さもあります。ただ同時に楽しみでもあるので、いずれ封は切られてしまうものだから、思い切り楽しんでやろうと思います。
■高橋広樹さん(日本役)
●日本らしさたっぷりに歌いました
――実際にレコーディングをしてみての感想は?
高橋さん:正直、歌いにくかったです(笑)。ただ最後にレコーディングしたんですが、みんなで歌うパートが多いこともあって、みんなで作っているんだと実感できて、歌っていて楽しかったですね。
――難しかったところ、気を付けた点を教えてください。
高橋さん:日本君はネガティブさが顔をのぞかせるキャラなので、曲とすり合わせる作業は苦労しました。全員のパートでは右にならえ的に元気よく、でも枢軸と連合の掛け合いの部分ではちょっと引っ込み思案なところを出すようにしてみました。あとセリフの部分で各国の言葉で数字を言うところがあるんですが、そこは各キャラの個性が十二分に出てくるので、「日本君、ここにあり!」をアピールできるように心がけました。
――ここまで日本を演じたなかで印象的なエピソードを挙げてください。
高橋さん:以前、イタリア君を家に招くシーンがあって、そこまで仲良かったかなと。また最近、ギリシャとのお付き合いが多いんですよね、なぜか。その背景や理由がわからないまま、仲良くさせていただいています。
●こっそり見ていた方も堂々と見られる作品をお届けします
――劇場版が決まった時の感想は?
高橋さん:申し訳ない気持ちでいっぱいでした(笑)。ネットでこっそりやって、こっそり見てもらうのがいい作品だと思っていたのに、今度はチケットを買って、開演時間に来ていただいて。でも劇場に入らない人の目に触れないから今までとは変わらないかと(笑)。これまで草葉の陰で見守ってくださった皆さんの堂々と見ていただける作品をお届けできればいいなと思いました。
――先日、アフレコが行われましたが演じてみての感想は?
高橋さん:いつもと変わりませんでした。スタッフルームに人が多くなったくらいで。監督からNGとかニュアンスが違うという指摘もほとんどなくて。“てにおは”や語尾が多少違っても「おもしろければOK」みたいなのもいつもと同じで。リハーサルで30点か120点を狙う人達ばかりだけど、本番では合格点を出してくるところも(笑)。いいテンションで演じられました。
■小西克幸さん(アメリカ役)
●レコーディングでは何もできずに敗戦気分!?
――実際にレコーディングをしてみての感想は?
小西さん:あっという間に終わりました。結局、何もできず仕舞いで。軽く負けた気分になりました(笑)。ディレクションはアメリカのキャラクターで好きにやってくださいと言われたくらいでしたが、遊ぶと崩れるし、ダジャレも全部つぶれてしまうのでバランスを考えつつ、自分のやれる範囲でアメリカになればいいなと思いながら歌いました。
――難しかったところや気を付けたところは?
小西さん:みんなのキーに合わせなければいけなかったところです。アメリカにしてはキーが若干低いので。僕が歌うとちょうどいいくらいなんですが、高音で低いキーを出すのはなかなか難しい作業でした。
●アニメで印象的な出来事は1話の収録と倉庫掃除
――ここまでアメリカを演じたなかで印象的なエピソードを挙げてください。
小西さん:1話の収録の時、ものすごいセリフが早くて。「これ、入らないだろう?」というくらいのスピードで。でも圧縮せずに普通に録ったので、「これが毎週、続いたら大変だな」と不安になりました(笑)。あといつもはテンションが高いので、別のアメリカが見られた倉庫掃除のシーンは貴重でした。
――劇場化が決まった時、周りの反響はいかがでしたか?
小西さん:『ヘタリア』好きが何人かいて、「イベントにも行きたい!」と言うほどハマってます(笑)。劇場版も絶対に観に行くと行ってました。
●楽しみな新キャラ。アメリカ&カナダのW出演も狙う
――劇場版に向けて、期待や意気込みを聞かせてください。
小西さん:劇場版は完全なオリジナルなので、今からどんな話になるのか、とても楽しみです。世界の文化や歴史などを反映しつつ、ドラマをやってきましたが、今回の劇場版ではどう期待を裏切ってくれるのか、ワクワクします。個人的には演じさせていただいたアメリカとカナダが両方出ていればいいなと(笑)。あとせっかくなので今まで出てないキャラクターもいっぱい出たらいいんじゃないでしょうか。声を付けるのは大変だけど、絵だけで登場するとか。
――劇場版用の新キャラも登場するみたいです。
小西さん:それは楽しみですね。誰が兼ねるのか? 人気声優を呼ぶのか?(笑)
■杉山紀彰さん(イギリス役)
●イギリスらしさを主題歌にこめて!
――実際に歌ってみていかがでしたか?
杉山さん:一番最初に感じたのは、歌の中でもフランスとイギリスはケンカしているんだなと(笑)。「仲良くケンカしな♪」って歌詞が昔からありますが、歌いながらケンカするというのは、ある種、新しいなと思いました。あとは、各国の言葉や数え方とか、そういうものを組み入れて、且つそれを掛け声みたいにしているのが、新鮮だなと思いました。ちゃんと歌詞カードの最後に、歌詞のそれぞれがどういう意味なのかって説明書きがあって、ああ、なるほどと納得。絶妙な音遊びといいましょうか、音だけだと日本語なのか外国語なのか分からない箇所もあるかもしれません(笑)、劇場で聴いて頂いた後は、CDの歌詞カードで確認して頂きたいですね。
――実際に難しかったところや気を付けたところ、意識されたところは?
杉山さん:僕的にはサビのソロで歌うフレーズのところだけ、ちょっと歌い方が難しい感じになっていたんです。そこで引っかからないように、気をつけました。
――主題歌の収録で、色々なディレクションを受けたかと思うのですが、その中で印象に残ったものはありますか?
杉山さん:キャラクターソングでもあるので「イギリスらしく、そのキャラクターの特色を」というお言葉をいただいています。台詞パートはいいんですが、メロディラインにある歌詞に関しては、あんまりキャラクターに振り過ぎてしまうと、全体のテンポもありメロディが成立しなくなってしまうので。その辺のバランスをとりながら、やらせて頂きました。メロディに乗りつつも、キャラクターのニュアンスを出せそうなところは、なるべく台詞っぽく聞こえるように頑張りました。
●近づく劇場版に期待!
――お話は変わりますが、これまでイギリスを演じた中で、印象的なエピソードを挙げてください。
杉山さん:色々ありますが個人的に一番好きなのは、フランスとアドリブでケンカしているところとかですね。あとは、小さいアメリカに対して、とても優しく接するお兄さん的なイギリスの優しさが見られるお話もすごく好きです。
――劇場版『ヘタリア』公開に向けて、期待や意気込みを聞かせてください。
杉山さん:劇場版ということで、それなりにボリュームのあるお話になると思います。そんな中、魅力ある他のキャラクター達に負けないように、イギリスもイギリスらしさを出して、作品を盛り上げていきたいなと思っています。そして「もし誰か1人でも欠けていたら、劇場版は物足りなくなるよね」って言われるぐらい、各キャラクターが際立って活躍するというか、はしゃいでいるところが表現できたら嬉しいなと思います。そういうところに期待しています!
■小野坂昌也さん(フランス役)
●“どの程度までやるのか”を考えながらのレコーディング
――実際にレコーディングをしてみていかがでしたか?
小野坂さん:難しくはなかったですけど、あえて言うならどの程度までやるのかという部分ですよね。歌をちゃんと歌う人もいるから、キャラクターをどこまで出していくのか。全員で歌うところは、普通に歌う人が3、4人もいればメロディになるから、あとはもうはみ出している方がいいのかなと思いましたけど。フランスはいつも普通にしゃべっていますが、イギリスと喧嘩するときだけはキレてしまうので、そういったところでキャラクターを出していこうと。
●フランスの魅力は「軸がぶれない」ところ
――これまでキャラクターを演じてきたなかで、印象に残っているエピソードはありますか?
小野坂さん:キャストがみんな売れている人たちなので、収録に全然集まらないんですよね。でもイギリス(杉山紀彰さん)とドイツ(安元洋貴さん)は売れているくせに、わりと来るんですよ(笑)。フランスとしてはイギリスが毎回収録に来てくれるので、喧嘩のシーンもすごく演じやすかったです。『ヘタリア』って、結局どのキャラも自分が大好きという作品ですが、フランスの場合はそのなかでも歴史があることをみんなに分ってほしい、物事を知っていることを主張したいというキャラクターだと思うんです。エピソードのなかでも、フランスは出てきて発言して「存在しているんだぞ」っていう。物事を教えてあげるかたちで周りから凄いと思われたい、という感じですね。
――演じたキャラクターで一番好きなセリフは?
小野坂さん:印象に残っているのは、やっぱりイギリスとの喧嘩のシーンなんですよ。でも喧嘩のシーンはほとんどアドリブだから(笑)。セリフでは「お前の意見には全て反対だけどな」っていうところがいいですよね。
――演じたキャラクターにはどんな魅力があると思いますか?
小野坂さん:やっぱり「俺はこう思うぜ」って、自分の意見を主張するところ。そしてイギリスの言うことにはすべて反対する。「良いと思っていても反対するからな」っていう一本気なところがいいですよね(笑)。軸がぶれないから「あっちもいいけど、こっちもいいな~」みたいな事は言わない。ドイツとかは他の人の意見も聞いて学んでいこうという気があるけど、フランスは自分に足りないものはないと思っている。学ぶ必要もないということですね。
――劇場版『ヘタリア』公開に向けて、今のお気持ちや意気込みなどをお聞かせください。
小野坂さん:劇場版といえどもいつも通りの『ヘタリア』でした。ただ台本が厚いだけで(笑)。そんなにみんな変わらずに演じることができました。
■高戸靖広さん(ロシア役)
●ロシアはロシア“らしさ”を出してレコーディング!
――実際にレコーディングをしてみていかがでしたか?
高戸さん:僕よりも先に5人の方がレコーディングされていて、皆さん個性を持ってキャラクターを作ってくださっていました。そういう意味では歌いやすかったですね。ロシアはロシアなりにこうやろう、とか決めやすかったのですごく助かりました。たぶん最初にレコーディングした、アメリカ役の小西くんが一番大変だったのかもしれないです。小西くんありがとう(笑)。
――歌っていて難しかったところや気を付けたところ、また印象に残っているフレーズなどはありますか?
高戸さん:ロシアは大体みんなの輪のなかには混ざらないで、一歩も二歩も、もしかしたら2kmくらい遠くに離れて、ぼそっとセリフを言うキャラクターなので、ソロパートが埋もれがちにならないように多少表に出ることを意識して歌いました。とりあえず全員で歌うところはロシアなりに楽しい感じを出そうと思って頑張ってみましたけど、難しいことはあまり考えずにいようと。何も考えないで怖いことを言うのがロシアなので。
●ロシアは多面性を持っているキャラクター
――これまでキャラクターを演じてきたなかで、印象に残っているエピソードはありますか?
高戸さん:ドラマCDでもアニメでも、最初のエピソードは世界会議から始まっているんですよね。CDだとセリフがあまりかぶらないように収録していたんですけど、アニメはほとんどかぶりまくりで、みんな好き勝手にしゃべっていました。でもそれが『ヘタリア』らしくて各キャラの個性がそれぞれ出ていたので、やっぱり世界会議は楽しいですね。僕もロシアの「リトアニアが困って困って泣いて懇願する姿が見たいな」っていう一言目がすごく楽しかったです(笑)。あと強烈だったのが、ベラルーシ、ウクライナ姉妹との絡み。(ベラルーシ役の)高乃麗さんの「くそドアノブ」は忘れられないです。イギリスに魔法で召喚されたり、呪いの椅子をバラバラにしたときも楽しかったし、エピソードを挙げると切りがないですね。
――演じたキャラクターで一番好きなセリフは?
高戸さん:ベラルーシに対して「帰って!」というセリフ。普段は何を考えているのか分からない感じで怖いセリフを言ったりするロシアですが、自分のことに対して本能のまま、感情を表に出しているセリフはこの一言だけなんですよ。ベラルーシとウクライナとの掛け合いも、やっぱり兄妹同士の会話になっているというか。ロシアの一面がこのエピソードに集約されていると思います。
――演じたキャラクターにはどんな魅力があると思いますか?
高戸さん:みんなといるときは「僕はどうでもいいけどね」みたいなスタンスでいますけど、バルト三国に対しては普通に召使いのように扱っていたりとか、ベラルーシとウクライナの三兄妹でいるときは「ほふぅ」と悲しそうにため息をつくとか、たまに本音の部分が垣間見えたりします。そういった部分でロシアは多面性のあるキャラクターなので、そこが魅力的だし可愛げがあるところです。人間らしいなと思うし、すごく面白いですね。
――劇場版『ヘタリア』公開に向けて、今のお気持ちや意気込みなどをお聞かせください。
高戸さん:2期が終わってから少し間が空きましたので「ロシアにちゃんとなれるかな?」と思いましたが、現場では何の心配もなくロシアになれました。劇場版だからというわけでもなく、相変わらずの「ヘタリア」ワールドに戻って、皆さんと一緒に和気あいあいとできましたね。やはりキャラクターを演じるのは僕らなので、ファンの方々の期待を裏切らないように本当に楽しんでいただけるものを作っていこうと。ロシアはロシアとして、今回の劇場版の役割を果たせればいいなと思います。
■甲斐田ゆきさん(中国役)
●レコーディングは中国らしく元気で勢いよく
――実際にレコーディングをしてみての感想は?
甲斐田さん:8人のなかで私一人、女性なので、ちょっぴりキーが心配でした。この曲は楽しい気分がのるのが一番だろうなと思って、楽しく歌わせていただきました。勢いのあるテイクをキャラらしいと、とらえていただいたのかなと。「ああ、やっぱり中国は勢いがあるイメージなんだな」と思いました(笑)。実際に歌い始めたらあっという間でした。
――ディレクション内容や難しかったところ、気を付けた点を教えてください。
甲斐田さん:比較的、自由でしたが、歌うところではキャラを出すのが難しいので、掛け声やセリフの部分でキャラを出していきましょうと。メロディのところでは世界平和を考えながら歌ってました(笑)。あとは、あまり気にし過ぎると難しくなりそうなので、とにかくハッピーな気持ちで。いろいろトライした結果、「確かにアジアだけど、これって中国なの?」という瞬間もありましたが、最終的にはノリを大事にしてもらった気がします。
●『ヘタリア』はおもしろエッセンスのかたまりで全話が印象的
――ここまで中国を演じたなかで印象的なエピソードを挙げてください。
甲斐田さん:まず中国が小さな日本とお月見をした回。イギリスが日本に来て、妖怪の皆さんとコミュニケーションを図っている回も好きです。ほのぼのして心が温まって。あと強烈だったのはローマじいちゃん。みんなで「『ヘタリア』はいずれミュージカルだね」と盛り上がりました。『レ・ミゼラブル』みたいにセリフが全部、歌! そんな回があったらおもしろいだろうなと想像しちゃいました。ウクライナとベラルーシの回も……ああ、次から次へと浮かんできます。すべての回がおもしろいエッセンスだけでできているので、観た回ほとんど印象に残っている感じ。本当に楽しい作品です。
●劇場版は連合や枢軸メンバーと絡む貴重な機会。
――劇場版に向けての期待や意気込みを聞かせてください。
甲斐田さん:主題歌同様、みんなで力を合わせた感じが出ればいいなと思います。配信版では中国が半年くらい出てないので……ナレーションなどで参加はさせていただいていますが(笑)、連合の皆さんはもちろん、枢軸の皆さんとも絡める貴重な機会になるんじゃないかなと思うので、とても楽しみです。内容はまだわからないけどスケールの大きな部分と『ヘタリア』らしさがハーモニーを奏でる劇場版になる……はず(笑)。個人的には、中国は歴史と格闘術を誇るので活躍を期待したいのと、アメリカさんによく「行け! 中国」と言われていたので、1回くらいは「行け! アメリカ」と言ってみたいです(笑)。
<取材・文:永井和幸/村山貴子/小俣猛/編集部(順不同)>
「銀幕ヘタリア Axis Powers Paint it, White(白くぬれ!)」
2010年6月5日公開予定
<公開劇場(予定)>
◎東京/シネマサンシャイン池袋
◎神奈川/川崎チネチッタ
◎大阪/梅田ブルク7
◎愛知/ゴールド劇場(名古屋)
◎北海道/ユナイテッド・シネマ札幌
◎福岡/ユナイテッド・シネマキャナルシティ13
※追加劇場は、公式ホームページで随時発表致します。
<上映劇場窓口限定販売/第3弾特典>
2010年5月1日発売/劇場オリジナル・トレーディングマスコット「カラコレ」1体付き鑑賞券 1,800円
※数量限定のため、なくなり次第で販売終了となります。
※既に完売した特典付き前売鑑賞券に関しては、今後の追加販売予定は御座いません。
※通常券(1,300円、特典無し)は好評発売中です。
<スタッフ>
原作:日丸屋秀和『ヘタリア Axis Powers』(幻冬舎コミックス刊)/監督:ボブ白旗/脚本:平光琢也/キャラクターデザイン・総作画監督:河南正昭/アニメーションプロデューサー:松田桂一/音楽:コーニッシュ/アニメーション制作:スタジオディーン/製作:銀幕ヘタリア製作委員会/配給:フロンティアワークス、ムービック
<キャスト>
イタリア:浪川大輔
ドイツ:安元洋貴
日本:高橋広樹
アメリカ:小西克幸
イギリス:杉山紀彰
フランス:小野坂昌也
ロシア:高戸靖広
中国:甲斐田ゆき
プロイセン:高坂篤志(※高は、はしご「高」です) 他
>>アニメ『ヘタリア Axis Powers』公式サイト「ヘタリアドットコム」