久米田 康治氏による大人気ギャグ漫画、『かってに改蔵』が遂にアニメ化決定――櫻井孝宏さん、喜多村英梨さん、堀江由衣さん参加のアフレコの模様を取材しました!
『かってに改蔵』は、1998年に『週刊少年サンデー』で連載がスタート。ギャグ漫画というジャンルに収まりきらないシャープな切り口は連載当初から大きな話題を呼び、2004年の連載終了後もファンから熱い視線を送られ続けている不朽の名作だ。
主人公・勝 改蔵は、埼玉県と東京都練馬区の中間に位置する「虎馬高校」に通う2年生。とある事故で気を失い、気付くと科学部の部長・彩園すずに自分の体を改造されていた(と思い込む)。そこから幼馴染の名取 羽美や同級生の坪内 地丹、そして美人クラス委員の山田さんら周囲を巻き込んだハチャメチャな学園生活が始まる。
今回の取材は、第1回目のアフレコ収録後に行なわれた。お話を伺ったのは、主人公・勝 改蔵役を務める櫻井 孝宏さん、改蔵の幼馴染でメインヒロインである名取 羽美役の喜多村 英梨さん、そして何かにつけてトラブルに巻き込まれてしまうクラス委員、山田さん役の堀江 由衣さん。コミカルでテンポの良い作品であるだけに、取材も笑いの耐えない和やかな雰囲気のなかで行なわれた。
――『かってに改蔵』という作品をご存知でしたか?作品の印象とあわせてお願いします。
櫻井 孝宏さん(勝改蔵役/以下櫻井):有名な作品なので、知っていました。こういうテイストの作品は僕の経験の中でも初めてに近いので、演じてみてすごく新鮮でした。今日は「考えちゃいけない、感じろ!」というのをテーマにアフレコに臨んでいましたね。すごく衝撃度の高い作品だと思います。ドラマCDのときとはまた違う、動画での"ヤバさ"みたいなものが出ています。僕は非常に好きな作品ですね。“目指せ、地上波”です!
喜多村 英梨さん(名取羽美役/以下喜多村):私は声優を始めた頃からの大ファンで、昔のブログにも書いていました。先生の描かれる淡々としたシュールなギャグが大好きで、読んでいましたね。なので、このお話を頂いたときはファンとしてもとても嬉しかったです。まだ今の段階では羽美ちゃんの持つ2面性といった部分は出てきていないのですが、これから出てくるそういった部分を意気込んで演じていきたいな、と思います。
堀江 由衣さん(山田さん役/以下堀江):私も、まだあまり巻数が出ていない頃に、友だちに薦められて読んだことがあってので、今回、オーディションを受けさせていただいたときはすごく懐かしかったです。その後改めて読み直して、収録にあたりました。ところどころに"時代"を切り取ったネタが描かれていると思うのですが、今日改めて、こういうものはみんなが大好きで、みんなが笑えるんだなあ、と肌で感じましたね。
――キャラクターの印象や、演じてみてのご感想をお願いします。
櫻井:勝 改蔵くんは不思議なキャラクターなんですが、その中に子どものころを思い出すような可愛らしさや、懐かしさを感じました。子ども、特に男の子が喜ぶような感覚を共有できるキャラクターで、その部分が僕とも共通してるかな、と思います(笑)。作品の中でも、シンボル的な存在ですね。
喜多村:周りがボケキャラばかりの中で、唯一普通にツッコミができる子です。演じてみて、あまりの周囲の強烈なボケっぷりに、自分の役が霞んでいないか不安さえ覚えるほどでした。ですが、その熱血なボケに女子らしくツッコんでいけたらいいですね。その"普通さ"が羽美ちゃんの良さなので、そこをきっちり演じることで、今後でてくる羽美ちゃんのもう一つの魅力も引き立つかな、と思っています。
堀江:山田さんは何か事件が起こるとき、まず"第一被害者"になってしまう役どころです。きっと、被害に遭ってしまう何かの要因が、山田さんの中にはあるのかな、と思います。ですので、ちょっと変わった周囲のキャラクターたちが一番ターゲットにしやすいような、キャラクター作りをしていきたいです。
――『かってに改蔵』や『さよなら絶望先生』を含めた、久米田先生の作品に対する思い入れや、これまでの接点があれば、お聞かせください。
櫻井:今回が初めての接点になりました。初めての出会いが『かってに改蔵』というのも、忘れられないものになると思います。
喜多村:私もいちファンだったので、今回が初めての正式な接点になります。新谷良子さんが私の憧れの方なのですが、初めて現場でご一緒したときに彼女のほうから私に「ブログ見たよ!『かってに改蔵』好きなの?」と声をかけていただいたりして、それがきっかけで緊張せずお話できるようになりました。そう言った意味では、お仕事をやる前から運命的なものを感じましたし、助けられました。久米田先生に感謝しています。
堀江:『さよなら絶望先生』に一度出演させていただいたことがあるのですが、アフレコが終わった後に「絵を書いていってください。」と言われ、絵描き歌を書いた記憶があります。その時に、「変わってるな」という印象を受けましたね。そして今回、また一風変わった面白い作品だな、と言うのを改めて感じました。
――印象的なセリフはありましたか。
喜多村:櫻井さんがアドリブを入れた「届け、俺の思い!」じゃないですか?
櫻井:そうですね。僕がアドリブを入れた「届け、俺の思い!」というセリフを探してください。視聴者の皆さんに、僕たちも楽しんでやっていたことが届くと思います。
――ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
櫻井:画面で暴れまわるキャラクターたちを、目で見て楽しんで頂ければと思います。本気で地上波を狙っています!
喜多村:ファンとしてもアニメ化を嬉しく思いますし、声優としても誇りに思っています。マンガを読んでいた頃から、映像としても楽しめる作品だなと感じていました。OADだからこその、すべてを包み隠さず皆さんにお伝えできる、素晴らしい環境になっています!皆さんのラブコールで、本当に地上波に持っていけたらいいですね。ぜひお買い上げいただき、見て応援していただけたらと思います。
堀江:喜多村さんのように、待ってました!というファンの方もたくさんいらっしゃると思います。とにかく「笑える」ということを追求していて、純粋に見て楽しんで頂ける作品です。動き暴れまわる改蔵さんや、ちょっと変わったキャラクターたちを楽しんでいただけたら、と思っています。
キャストの皆さんも、現場では思わず笑いがこみ上げてしまうこともあったそうだ。原作にあったシュールな爆笑要素はそのままに、映像化によってさらに豪快に暴れまわる抱腹絶倒のキャラクターたちを、ぜひその目で確かめて欲しい。
<取材/文:杉山 玲菜>
<アニメ『かってに改蔵』>
<メインスタッフ>
総監督:新房昭之
監督:龍輪直征
構成:東 冨耶子、高山カツヒコ
キャラクターデザイン:山村洋貴
色彩設計:滝沢いづみ
編集:関 一彦
音響監督:亀山俊樹
音楽:川田瑠夏
音楽制作;スターチャイルドレコード
アニメーション制作:シャフト
製作:かってに改蔵製作委員会
<メインキャスト>
勝 改蔵…櫻井孝宏
名取羽美…喜多村英梨
坪内地丹…斎藤千和
彩園すず…豊崎愛生
山田さん…堀江由衣
<パッケージ商品情報>
BD&DVD各全3巻にて発売!!
【Blu-ray版】
『かってに改蔵』上巻【期間限定版】
2011年4月27日発売
価格:6,090円(税込)/品番:KIXA-90102
『かってに改蔵』中巻【期間限定版】
2011年6月22日発売
価格:6,090円(税込)/品番:KIXA-90103
『かってに改蔵』下巻【期間限定版】
2011年8月24日発売
価格:6,090円(税込)/品番:KIXA-90104
★封入特典:ブックレット
★パッケージ仕様:外箱付きデジパック仕様
【DVD版】
『かってに改蔵』上巻
2011年4月27日発売
価格:5,040円(税込)/品番:KIBA-1844
『かってに改蔵』中巻
2011年6月22日発売
価格:5,040円(税込)/品番:KIBA-1845
『かってに改蔵』下巻
2011年8月24日発売
価格:5,040円(税込)/品番:KIBA-1846
★封入特典:ブックレット(Blu-rayと同内容)
★パッケージ仕様:通常トールケース仕様
発売元/販売元:キングレコード株式会社
<キャラクター紹介>
迷惑な電波主人公
勝改蔵(CV:櫻井孝宏)
高校二年生。小さいころは天才少年だったが、幼なじみの羽美が起こした事件により変人に。自分を改造人間だと思い込んでいる……という初期設定があるが、忘れられがち。
早すぎたヤンデレヒロイン
名取羽美(CV:喜多村英梨)
改蔵の同級生。空気が読めない上に粘着質かつ猟奇的な性格のため、友達と呼べる相手はいない。トラブルメーカーで、周囲の人間を巻き込んだ大惨劇をしばしば引き起こす。
裏で糸を引くお姉さん
彩園すず(CV:豊崎愛生)
改蔵たちが属する科学部の先輩で、謎の多い美女。いつもすました顔をしているが、腹黒くかなりの守銭奴。顔が広く、様々な場所で慕われ、また恐れられている。
キングオブ下っぱ
坪内地丹(CV:斎藤千和)
全身にみなぎる下っぱオーラを武器に、脇役その1からオチ要員にのし上がった。学校ではパシリ扱いだが、家では内弁慶。調子に乗っては酷い目に会うのがお約束。
>>かってに改蔵オフィシャルHP