「魔術師」永井ルイが『アニソン・コレクションVol.1』発売

　ロック・ミュージシャンとしてのソロ活動のほか、「HIPHOPS」「外人部隊」「フォークロックス」といたユニットに参加。「タンポポ」「ミニモニ。」「SUPER☆GiRLS」などアイドルグループだけでなく、『美少女戦士セーラームーンR』『ドラゴンボールZ』『幽遊白書』『ケロロ軍曹』『ちょびっツ』『マクロス7』等、名作アニメの数々で楽曲を手がけてきた「ポップの魔術師」永井ルイさん。永井さんが楽曲提供したアニメソングの代表作を、自らのユニット「AMPM」を率いてセルフカヴァーしたアルバム『アニソン・コレクションVol.1』が2012年7月14日（土）にリリースされ、話題になっています。

　このアルバムには『美少女戦士セーラームーンR』のED曲『乙女のポリシー』が収録されていますが、オリジナルを歌っている石田燿子さんが、今回アルバムに参加。また『ちょびっツ』から収録された『Raison d'etre』にも、田中理恵さんが参加しています。今回、この2人からメッセージが届きましたのでご紹介します！

●石田燿子さんからのコメント

『アニソン・コレクションvol.1』発売おめでとうございます!!!
今回こうしてまた永井さんと関わらせていただけたこと、本当に感謝します。
『乙女のポリシー』はわたしの人生を大きく変えてくれた楽曲です。
この曲でデビューしたのは10代でした！
ボイストレーニングも受けたことがなかったし、右も左もわからなくて、レコーディングのときに永井さんとお会いしたかどうかも覚えていないほど（笑）緊張しまくっていたあのころ。
そんなわたしの歌を、いい声だとか、伸びやかだとか、たくさんの人に褒められて、驚いたのを覚えています。
きっとそれは『乙女のポリシー』のメロディや歌詞に助けられたんだと思います。
今回、約20年の時を経て（！）、改めてレコーディングさせていただきました。
当時のフレッシュさも残しつつ、楽曲とともにわたしも進化したところを、みなさんに聴いてもらえたらうれしいです！
vol.2も参加させてください（笑）。

●田中理恵さんからのコメント

二十代前半の時でした！
声優としてもまだまだ駆け出しの新人時代にこの『Raison d'etre』を収録しました。
ボーカルレッスンでレコーディングというものをしたことは何回かあったのですが、
まだまだ全然経験が無かったので、前日に眠れずにいて朝起きたら持病の鼻炎が悪化してしまいレコーディングに行ったのを覚えています。
悔しくて落ち込んでいた自分をルイさんやスタッフ様が優しく対応して下さった事が今でも忘れられません。
あれから十年以上経ってまた新たに聞いたり、イベントで今でも歌わせて頂けて幸せです～!!
カバーでまた聞く事ができるのがとっても嬉しいです。わくわくしながら聞かせて頂きます！

　また、永井さんからは、各曲についてのセルフ解説も届きました。

1：『乙女のポリシー』（Early Version）

1993年の発表から20数年経った現在にいたるまで絶大な人気を誇る神曲。
中川翔子さんを始めとする多くの歌手がカヴァーし海外でも大勢のファンを魅了し続けている。
ポジティブに前を向くというメッセージが素直に描かれ、そのままの思いを素直にメロディーにのせたポップ・ナンバー。
この曲でデビューされた石田燿子さんを再びお迎えして新しくレコーディングしました。
石田さんの歌声がスタジオに響いた瞬間、この声こそが皆に勇気を与えてくれる大切なパートである事に改めて気付かされました。
アレンジとサウンドメイクは、1993年に発売される前の僕のデモトラックに近い作りになっています。
AMPMのメンバー、maruseのバイオリン・フレーズで世界感がさらに拡がっています。
そして芹澤類さんの素晴らしい歌詞が、この曲にある種の使命をもたらせてくれた事も重要なポイントだと言えるでしょう。
様々な困難に立ち向かう時、この曲で少しでも元気になってもらえたら……アニメソングを超えたメッセージが伝わると嬉しいです。
新しく生まれ変わった『乙女のポリシー』を是非、オリジナルとともにご堪能ください。

2：『BIG-O! Show Must Go On』（Latest Version）

アメリカン・コミックを彷彿とさせる雰囲気が特徴的なロボットアニメ『THEビッグオー』。そのオープニングが『Big-O! Show Must Go On』。
スタイリッシュでクールなビッグオーの世界をサウンドで表現する事は、とても難しい作業でした。
このテーマ曲は今回初CD化となり、オリジナル版に近いアレンジですが、ギターやリズムなどを進化させました。
60年代後半を意識しつつも新しいアプローチを加え、スタイリッシュな雰囲気に、ストレートなギターリフとシャウトで押し通したスリリングなサウンドをお楽しみください！

3：『Raison d'etre』（Glamorous Version）

アニメの原作は人気女性漫画家集団、CLAMPの超人気作品『ちょびっツ』。
少女型パソコン「ちぃ」の切なさと人間の脆さがテーマになった詞が、切なくも可愛いミディアアム・ポップ。
オリジナルは『ちょびっツ』のエンディング・テーマとして作った楽曲で、主人公「ちぃ」の切ない思いを、主役声優の田中理恵さんが歌い2002年に発売されました。
今回は作詞を手がけたACKOの歌とグリッター・サウンドで、よりロックに生まれ変わりました。
シャッフルのリズムでポップな雰囲気となると、やはり「グラムロック」でしょう！
軽快なリズムを感じて頂きながら「存在理由」を考える……キッチュでシュールな世界観を楽しんでいただけたら幸いです。

4：『Magic Rhapsody』（Early Version）

『超時空要塞マクロス』は1982年に放送されて以来、様々な形でシリーズ展開され、現在まで変わらぬ支持を得ている超ロングセラー・アニメ。
オリジナルは、『マクロス7』の主人公たちのロックバンド、FIRE BOMBERが、15年ぶりのリユニオン・アルバムとして制作したアルバム『Re.FIRE!!』に収録。
全銀河で名をはせるバンドのイメージ通り、福山芳樹さん＆チエカジウラさんの歌う、デジタルなサウンドとギターが絡み合うハイパーなアップチューン。
今回、作曲時の僕のデモ・トラックのアレンジに近いサウンドに乗せて、歌は作詞のACKOと僕とでレコーディングしています。
ギターリフを強調したロックサウンドで、ドラムはすかんちの小畑ポンプ、ギターソロはタートルズの松本タカヒロ！
オリジナルと聴き比べる楽しみもある事でしょう。

5：『Ding Dong～戦場のCAKE～』（AMPM Version）

大人気アニメ『ケロロ軍曹』の挿入歌として制作した、ケロロ小隊が歌うクリスマスナンバー。
オリジナルはケロロ軍曹たちの歌で2007年のクリスマス時期に発売されました。
ケロロ軍曹の挿入歌ランクでは常に上位をキープ(ケロロ・クリスマスソング・ランキングでは1位)。
ケロロたちの歌入れは、にぎやかで楽しかったです。
今回はクリスマス・ケーキを巡るバトルな雰囲気はそのままに、AMPMのメンバーが歌いました（やはり、にぎやかでした……）。
コーラス・ワークが織りなすオープニングにハードなエッセンスを加え、ケロロ小隊のコミカルな戦いを存分に表現した一曲。
誰が何の役でどこを歌っているのか探りながら聴くと、より楽しんでいただけるでしょう！メロトロンの音色も良い味を出しています。

6：『星屑涙』（Twinkle Version）

ガイナックス設立20周年記念作品として制作されたのがOVA作品『トップをねらえ2！』。
主人公でアンドロイドの少女「ノノ」の目線で描かれた世界を、ポップでありながら切なさを感じる曲展開にのせた、多くのリスナーの支持を得た一曲。
当初シングルカットされなかったが、多数のファンによるリクエストによりアルバムに収録されての発売となった、マニアの間で常に好評を得ている話題曲。
今回、オリジナル楽曲をさらに進化させて収録しました。
歌は作詞を担当した、オリジナルの歌でもおなじみのACKO。「ノノ」の複雑な思いを歌っています。
最後のサビのコードが、より感動的に感じていただけるようにアレンジしています。オリジナルとの違いを探す楽しみもあるのではないでしょうか。
落ち込んだ時や辛い時に、この曲を聴いて前向きな気持ちになっていただける事を願っています。

7：『僕は魔法使い』（Dreamy Version）

言わずと知れた人気アニメ『ドラゴンボールZ』の挿入歌で1994年発売の『ドラゴンボールZ ヒット曲集16』に収録。
ファンの間で名曲と歌い継がれているポップ・チューン。
ビートルズ、ビーチボーイズ、パイロットといった英米の有名ポップ・グループを彷彿させるコーラス・ワークが光るナンバー。
音楽には魔法のような効果がある……そんな気持ちを曲にしてみたのです。
今回はオリジナルには無いドリーミーなパートをイントロ部分などに加えています。
いつの時代も夢や希望を持っていられたら素晴らしいと思います。そんな事を考えながら聴いていただけると嬉しいです。もちろん僕は今も魔法を信じています……。

8:『Tonight Goodnight』

僕自が率いるアニソン作家集団「AMPM」(Anime Music Pop Music)の新曲を収録。
「AMPM」はオリジナル曲に加え、提供曲や参加曲などをオリジナルカバーした、演奏、コーラスをアグレッシブ＆ポップにLIVEするアニソンバンド。
オリジナルのストーリーを基に映画のような雰囲気を持たせようとメンバーと工夫を重ねて作りました。
メンバー全員がボーカルをとっています。どこか懐かしいような、新しいような不思議な楽曲です。
コーラス・パートはメンバー全員で重ねた結果100人の大合唱に……。演奏とともに聴きどころが多いでしょう。
ポップでロックでプログレでジャズでミュージカル風に・・・目まぐるしくサウンドが変化するAMPMサウンドを、お楽しみください。

＜永井ルイプロフィール＞
本名：（永井誠）
1962年11月27日生まれ

3歳からピアノを習い始め、小学5年の時ビートルズを初めて聴き、以降洋楽にハマり、14歳でギターを弾き始めバンドを組む。
21歳頃からサポート・ミュージシャン等でプロ活動を始める。
ボーカルの他、ギター、ベース、キーボード、プログラミングなどを操り、幅広くライブ・音楽制作活動をするマルチ・プレイヤー。
ミュージシャンとしてソロ活動やバンド活動の他に、作家・プロデューサーとして、アーティスト作品、アニメ作品、アイドル作品、ミュージカルなど様々な分野で活躍。

ビートルズ、クイーン、ELO、トッド・ラングレン、等に影響を受け、加えて日本の70年代の歌謡曲などが音楽的ルーツにある。

1990年、子供ばんどの湯川トーベン、センチメンタルシティロマンスの中野督夫らと「FOLKROCKS」を結成し、現在も活動中。
1995年にはROLLYと「ROCKROLLY」を結成。以後、ROLLYと「RUI&ROLLY」として数々の作品を提供し活動中。
自身のソロ活動に加えて、2012年「AMPM」というイマジネーション系のバンドを結成し活動中。

2000年には、モーニング娘。のユニットであるタンポポ『乙女パスタに感動』の編曲＆全演奏を担当。この作品でアイドルファンの心をも掴む。
アイドルおたくと呼ばれるコアなファンからは今も絶大な人気を得ており「ネ申」と呼ばれている。
2012年、SUPER☆GiRLS『星屑ラブソング』を編曲＆全演奏を担当し話題になる。

2012年夏、ROLLY出演の舞台「クリンドルクラックス！」の音楽を担当、公演予定。

アニメ作品では、美少女戦士セーラームーンRのエンディングテーマ『乙女のポリシー』をはじめ数多くの作品を提供しており、国内外で今も歌われている。

●楽曲提供した主なアニメ・声優
氷上恭子『笑うカドには Lucky Come Come』
影山ヒロノブ『WE ARE REYSOL』
石田燿子『乙女のポリシー』
田中理恵『24 wishes』
豊嶋真千子『ロックンプリンセス』『True Emotion』
美少女戦士セーラームーン『乙女のポリシー』『Iamセーラームーン』他
魔法騎士レイアース『WITH RAYEARTH』
ハムスター倶楽部『ハムスター倶楽部 SONG COLLECTION』
ヴァンドレッド『VANDREAD VOCAL COLLECTION Girl's Sersnade』
ケロロ軍曹『Come On!Come On!』Ding Dong ～戦場のCAKE～』
ドラゴンボールZ『FIGHT OH FIGHTING ROAD』他
幽☆遊☆白書『Icy Blood』
ちょびっツ『Raison d'etre』
THE ビッグオー『BIG-O!』他
トップをねらえ2!『星屑涙』
マーメイドメロディーぴちぴちピッチ『恋はなんだろう』、他。

＜永井ルイライブ情報＞
8月22日（水）「フォークロックス」
新作Tシャツ発売記念～シャツだよおまへは～
会場：下北沢440（03-3422-9440）
開場：19:00　開演：19:30
前売：4,000円当日：4,500円（1オーダー別）
イープラス、ローソンチケット、440店頭にて前売りチケット販売中（イープラス予約、ローソンチケットLコード：70949）

9月7日（金）「AMPM」
会場：表参道GROUND
http://www.omotesando-ground.jp/
空想音楽博物館（イベント）
時間詳細未定　

9月28日（金）「AMPM」　
会場：代々木Zher the ZOO
http://www.ukproject.com/zherthezoo/
時間詳細未定

『アニソン・コレクションVol.1』
2012年7月14日発売
2,200円（税込）
発行元：ストレンジ・デイズ
発売元：株式会社日興企画

詳しくはホームページへ！http://ruinagai.com/top/index.html
Twitter　　@Rui_Nagai