アニメ
アニメ『春夏秋冬代行者 春の舞』貫井柚佳×青山吉能【連載インタビュー第4回】

ラストシーンの雛菊とさくらのやり取りを見て、二人の関係がより確かなものになったことを実感した──『春夏秋冬代行者 春の舞』花葉雛菊役・貫井柚佳さん×姫鷹さくら役・青山吉能さんインタビュー

電撃文庫/KADOKAWAより刊行されている暁佳奈先生の小説『春夏秋冬代行者』。四季の神々から与えられた特別な力を使い、季節を巡らせる役目を背負った「四季の代行者」とその護衛官、8人の想いが精細な筆致で描かれた作品となっています。

その小説を原作としたTVアニメ『春夏秋冬代行者 春の舞』が、2026年3月28日より放送され、6月27日に最終回を迎えました。

アニメイトタイムズでは、放送に合わせたインタビュー連載を実施してきましたが、こちらもついに最終回。

春の代行者・花葉雛菊を演じる貫井柚佳さん、春の護衛官・姫鷹さくらを演じる青山吉能さんに、物語を通してキャラクターが成長したと思う点や、最終話で特に思い入れのあるシーン、お二人から見た冬主従の魅力などを語っていただきました。

関連記事
春夏秋冬代行者 春の舞
"四季の代行者"。彼らは四季の神々から与えられた特別な力を使い、各地に季節を巡らせている。しかし春の代行者・花葉雛菊が行方不明になってから十年間、この国の季節は春だけが消え去ったまま。春の護衛官・姫鷹さくらは十年間、主を必死に探し続けていたが、ある日突然雛菊が帰ってきたことで物語は動き出す。雛菊とさくらの、春を届ける旅が始まる。——不条理に奪われた大切な時間を取り戻すため。——恋い焦がれ続けたあの人に想いを伝えるため。——命に代えても守りたい"あなた"のため。これは四季をもたらす現人神とその護衛官の、喪失と再起の物語。何度傷ついても、それでも生きると願うあなたへ贈る、祈りの物語。作品名春夏秋冬代行者春の舞放送形態TVアニメスケジュール2026年3月28日(土)~2026年6月27日(土)TOKYOMX・BS11ほか話数全14話キャスト花葉雛菊:貫井柚佳姫鷹さくら:青山吉能葉桜瑠璃:上坂すみれ葉桜あやめ:馬場蘭子祝月撫子:澤田姫阿左美竜胆:八代拓寒椿狼星:坂田将吾寒月凍蝶:日野聡雪柳紅梅:花澤香菜薺:東山奈央スタッフ原作:暁佳奈(電撃文庫/KADOKAWA刊)原作イラスト:スオウ監督:山本健アニメーションアドバイザー:古橋一浩シリーズ...

春の代行者・護衛官としての覚悟が決まった雛菊とさくら

──TVアニメ『春夏秋冬代行者 春の舞』の物語を通して、ご自身が演じるキャラクターは内面がどのように変化・成長したと思いますか? また、それを表現するために意識したこともお聞かせください。

花葉雛菊役・貫井柚佳さん(以下、貫井):雛菊は、過去も含め、本当に壮絶な経験をしてきた中で、誰かと共に生きることができるようになったのかなと思います。終盤では、いろんな人にお願いをして、他者を助けること、みんなで生きることを諦めないでほしい、と伝えられるようになったりもして。自分の決めたことを真正面に人に向けられるようになったのは、代行者としての覚悟が決まったからなのかなと思います。

夏・秋主従と出会い、冬主従とも再会できて、誰かの心のぬくもりに触れていく中で、いろんな世界が広がっていったことが、彼女の強さと優しさに繋がったのかなと思います。

雛菊はぽつりぽつりと紡ぐように喋りますが、それが徐々にしっかり芯のあるものに、相手に投げかけるものになっていくのではないかと思ったので、そういった部分は演じる上で意識しました。

──序盤は、さくらに対してさえ少し遠慮していたというか、想いの全ては伝えていなかったのかなと感じました。

貫井:「さくらのことを守りたい」という気持ち自体はずっと持っていたと思いますが、「それを絶対に自分が成し遂げるんだ」とより強く思うようになって。「全てを投げうって死ぬのではなく、一緒に生きるんだよ」ということをちゃんと面と向かって、しっかり言えるようになったのかなと思います。

──さくらの成長についてはいかがでしょうか?

姫鷹さくら役・青山吉能さん(以下、青山):さくらは壮絶な過去というか、家庭環境もそこまでよくない中で、光のように差し込むあたたかな存在……雛菊に出会って、人生を変えてもらって。「護衛官」という仕事として雛菊様を守るのは当然なんですが、それだけじゃなく、心から「この人を守りたい」と思える人に出会えたんだなと改めて思いました。

幼少期の出会いから今に至るまで、細かな年代ごとの心の変化をいろいろ考えながら演じさせていただけたのは、自分としてもよかったなと思います。

彼女の持つちょっと歪んだ愛情、いきすぎた愛情というものを、最終的にいい感じに消化したか、と言われるとそうではなくて。そのドロドロとした気持ちはそのままに、これからも歩んでいくんだ、という覚悟みたいなものがどんどん決まっていったのかなと感じました。さくらの成長が嬉しい反面、アニメーションとして自分がさくらに命を吹き込めるのは最後なんだ……という寂しさを今、実感しています。

──物語が進むにつれ、雛菊以外の人間……夏主従の葉桜姉妹や(阿左美)竜胆などに言葉をかけるようになったのも印象的でした。

青山:そうですね。信頼していたものに裏切られたというトラウマから、序盤は雛菊様しか見ていませんでしたが、春夏秋冬の共同戦線を組んだことでそれが変わって。「一緒にお守りするんだ」という決意が彼女を突き動かして、トラウマを打ち破ることができたんだと思います。

特に考えさせられた、さくらの「生きてやる、ざまあみろ」という台詞

──収録時に特に苦労した、悩んだという意味で、印象に残っているシーンや話数をお聞かせください。

青山:第9話です。ここからさくらは自分一人ではなく、あらゆる手を打って、今までやったことがないことをしてでも戦う決意が固まったのかなと思います。冬の力を借りるなんて絶対にしたくないことだったけれど、そういう覚悟が決まっていく、大事なシーンだったのかなと思います。

「生きてやる、ざまあみろ」という台詞は、最初に台本を見たときは一体何のことやらと思って。言葉の芯の強さはあっても、口汚さはない子だったので、「ざまあみろ」という言葉遣いをさくらはどういう気持ちで言うんだろう?と思いました。さくらのこれまでの絶望や、これから乗り越えなきゃいけない試練のことを考えると、それぐらい言い放ちたくなる気持ちもあるのかな、と第9話は特に考えさせられました。

ここは、さくらのモノローグと、雛菊様に覚悟を問う実際の会話が交互に入っていたので、まず実際の会話を録り、そのあとに心の声を録っていく形で進んでいきました。

貫井:さくらはそういうシーンが多いですよね。

青山:言っていることと思っていることが全然違うときがある(笑)。

貫井:「心の声」と「実際の会話」、さらに「俯瞰で見ている人」みたいな3人目がいるんですよね。

青山:そう! 技術的にもすごくやりがいがありました。

貫井:私はやっぱり、最終話の狼星様にずっと言いたかったことを言うシーンが印象に残っています。雛菊にとってすごく大切な、生きて帰ってきた理由の一つ、「あの子」のためにしてあげたいことの一つだったので、どうやって伝えようか悩みました。

(雛菊自身が)ずっと頭の中でリハーサルしてきたのかなと思うんですが、それが思うまま出たのか、それとも違う形になったのか、といったことも考えましたし、(画として)雛菊が涙をぼろぼろこぼしていたので、最初はそこに結構引っ張られたんですが、声の部分では泣きの要素は少し減らして伝えましょう、とディレクションをいただいたりしました。難しさもありましたが、ようやく狼星様としっかり話すことができたので、改めてよかったなあと思いました。

──続いて、お互いのキャラクターで特に印象に残っているシーンをお聞かせください。

貫井:全部大好きなのですがあげるとしたらまず一つは、第11話の「寒月流の餌食になりたい者はいるか」という台詞に胸を打たれました。確かな自分の技術の核心として、信用できるものとして、やっぱり心の中にずっと寒月流があったんだなと。もし最初の頃だったら、この言葉は出てこなかったのかもしれないと思いますし、さくらの変化や、覚悟の強さが見える台詞だなと思います。

あとは、第10話で竜胆に「気に入りました」と言うところも好きです。竜胆のほうが年上なのに(笑)。護衛官同士の、お互い大好きな代行者がいるからこそ共感できることがあるんだろうなと思いましたし、改めてさくらの頭の良さも感じました。あなたたちに協力するのはこちらの目的でもある、と恩着せがましくない感じがして。

青山:ただ感情のままに動いているわけではないよね。

貫井:ちゃんと論理立てて、今の竜胆にとっていい落としどころになっていたなと。「お前の秋を救いたくないのか!」というのも、すごく竜胆に必要な言葉だったなと思います。ここのさくらは特にカッコいいなと思いましたし、よっぴーさん(青山さん)が発するさくらの凛とした声を聴いて、私も背筋がシャキッとしました。

青山:嬉しすぎる……! 私は、もう雛菊の全てが好きで。中でも、時折やってくるほんわかパートのときの雛菊が特に愛おしいです。第3話で夏主従と初めて会ったときの動物に対するリアクションだったり、第5話で、こっそりさくらんぼを食べていたことをさくらに明かすところのいじらしさだったり。どんなに切羽詰まった状況でも、ずっと変わらずにその柔らかさでいてくれるというのが、さくらにとってどれだけ救いだっただろうかと思います。

後半になればなるほど、そんな雛菊にも真っすぐな覚悟がうまれ、芯が通っていって。ちょっとうやうやしく皆さんに挨拶しなきゃいけないときの雰囲気とかがめちゃくちゃちょうどよくて! 「この人、うますぎる!」とずっと思っていました(笑)。

貫井:嬉しすぎる……! 第3話の動物のシーンは私も印象に残っていて、さくらが「そうですね。雛菊様」と後ろで淡々としているのが面白かったです。雛菊と動物の可愛さに大興奮するのではなく、「これは至極当たり前の感情である」という発露の仕方がさくらだなあ……と思いました(笑)。

おすすめタグ
あわせて読みたい

春夏秋冬代行者 春の舞の関連画像集

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2026年夏アニメ一覧 7月放送開始
2026年秋アニメ一覧 10月放送開始
2027年冬アニメ一覧 1月放送開始
2026年春アニメ一覧 4月放送開始
2026夏アニメ何観る
2026夏アニメ最速放送日
2026夏アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
放送・放送予定ドラマ作品一覧
平成アニメランキング