『吉田尚記がアニメで企んでる』、第5回放送のゲストは『革命機ヴァルヴレイヴ』の池谷浩臣プロデューサーとメカニカルコーディネーターの関西リョウジさん

　NOTTVで毎週火曜日、20時から生放送中の番組『吉田尚記がアニメで企んでる』（再放送は日曜12:00～12:58）。司会はアニメ好きとして知られるニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さん。
5月14日の第5回目の放送は、『革命機ヴァルヴレイヴ』の池谷浩臣プロデューサーと、メカニカルコーディネーターの関西リョウジさん。そして前回に引き続き、今回の放送も一般から募集された観覧希望者がスタジオに招かれた。

　番組がスタートすると、オープニングトークで吉田アナは、「いまの読売ジャイアンツ以上に超豪華な布陣、アニメ界のオールスターキャストで作られている作品」と『革命機ヴァルヴレイヴ』を紹介。そして、サンライズの池谷浩臣プロデューサーをスタジオに招き入れたのだが、なんと手にはプラモデル『1/144 ヴァルヴレイヴ 火人』を持っていた。それを見た吉田アナは、「いまバカ売れしてますよね？　スタッフが探すために10ヵ所くらい電話したのに全部売り切れでした」と目を輝かせてコメントした。池谷プロデューサーはこの現象について、「うちのスタッフも買ってきちゃうんですよ。みなさんに残しておいたほうがいいのに……」と、笑いながらも複雑な心境を語っていた。

■見どころいっぱい！　ヴァルヴレイヴはサプライズの連続

　ここからのトークのテーマはヴァルヴレイヴの物語について。ヴァルヴレイヴの紹介VTRを観ながら吉田アナは、「第一話での驚きは、ヒーローとヒロインが登場するシーン。初登場シーンで大食い競争をしていた作品は初めてだと思う」と語りスタジオを沸かせた。さらに、「普通のロボットアニメの第一話は敵を倒したところで終わる。でもこの作品は主人公のハルトくんが刺されちゃうんです。しかも、まだ5話までしか放送されてないが、毎回物語の根幹にかかわることが起こる。ハデすぎです！」と池谷さんに作品の感想をぶつけると、池谷さんは「なるほど」といった表情でうなずいていた。

　また、吉田アナが本作について注目したのは、エンドロールに熊さん（スクウェア・エニックスの編集者）と三木さん（電撃文庫の編集者）の名前が登場するところ。「外部から脚本家を呼ぶのはわかるが、編集者を呼ぶのはなぜか？」と疑問を投げかけた。すると池谷プロデューサーは、「大河内さんから、その道のスペシャリストから意見をもらうために呼ぼうと提案された」と、制作当時のころを振り返る。その結果として、企画会議ではこのふたりを初め、他のスタッフからの意見はたいへん貴重ですとのこと。作品中で使われたいくつものアイデアが、このようなスタッフ陣から得られたようだ。

■吉田アナ「水着回に歌唱回に、盛り込みすぎです！」

　続いての話題は、ロボットのサイズについて。吉田アナは「サンライズがアニメを作る際、ロボットのサイズはどのように決めているか？」と質問。すると池谷プロデューサーは、「今回は人との対比を重視して、人が乗ったときに気持ちいい大きさを考えて作った。ヴァルヴレイヴは、ガンダムよりも少し大きいサイズですね」と返答していた。普段なにげなく見ているロボットの大きさにも、設定段階からさまざまな試行錯誤を繰り返して決定しているとのことだ。

　話題がストーリーに移ると吉田アナは、「いままでに水着回や、全員が歌を歌う回などがあって盛り込みすぎ。あえて盛り込もうと思っている？」と質問すると、池谷プロデューサーは「学生たちが団結する流れを作るために必要だった。そうですか……盛り込みすぎかぁ……」と静かに応えるとスタジオは大爆笑。そして、今後の展開も気になる吉田アナがさらにつっこんだ質問をしたが、まだ放送前なので池谷プロデューサーは多くは語らなかった。今後もさまざまな要素が盛り込まれている様子だった。

■メカニカルコーディネーターの関西リョウジさんもスタジオに登場！

　番組の後半では、ヴァルヴレイヴのメカ考察を担当した関西リョウジさんもスタジオに登場。関西さんは自身の仕事について、「石渡マコトさんがデザインしたロボットにメカ設定を付加し提案するのが役目」と説明した。具体的にはヴァルヴレイヴの武器・防具である「硬質残光」を考えたのが関西さん。関西さんは「宇宙空間に光が彩りとなるので、見た目にも美しい。ヴァルヴレイヴの特徴になる要素」と語っていた。

■ゲストのふたりがイチオシする見どころは？

　番組内で、池谷プロデューサーと関西さんが気に入っているオススメのシーンが紹介された。池谷さんは1話のヴァルヴレイヴが初めて戦うシーン。敵を斬ったあと、カメラに向かって顔のアップになる場面だ。このシーンについて池谷さんは、「爆発を背に、カメラに向かって顔のアップになるのがかっこいい。キメの部分が欲しかったので、当初絵コンテにはなかったシーンを追加した」と語る。さらに池谷さんは、「昔からある手法だが、自分が見てきたロボットアニメの気持ちよさを表現したかった」と付け加えた。
一方、メカニカルコーディネーターの関西さんは、池谷プロデューサーが挙げたシーンの少し前の、ドルシア軍兵器「バッフェ」が盾で攻撃を防ぐシーンを紹介。通常、敵のロボットはあっさり倒されるが、「一度は攻撃を防ぐところに歴戦のパイロットの意地が感じられて感動した」とコメントしていた。

　ヴァルヴレイヴについて熱いトークが展開されていたのだが、生放送はここまで！　今回も制限時間ギリギリで、出演者3人はまだまだ話し足りないようだった。きっと番組を見ていた視聴者も同感だったはずだ。なお、次回の放送は『直球表題ロボットアニメ』のプロデューサー福原慶匡さんと、石舘光太郎監督だ。

　番組放送後、恒例となっている池谷プロデューサーと関西メカニカルコーディネーターにインタビューを行ったので、次ページもご覧いただきたい。

──生放送お疲れ様でした。出演された感想を聞かせてください。
池谷さん：あんまり上手く話できませんでしたね。でも、楽しかったです。吉田さんのアニメ愛の深さをマジマジと感じられました。

──『ヴァルヴレイヴ』は現在放送中なので、ネタバレにならないように気をつけて話すのに苦労しているように見えました。
池谷さん：そうですね。やっぱりユーザーさんにはフィルムを見て楽しんでいただきたいので、気をつけて話しました。言えることと言えないことがありますから。

──吉田アナがヴァルヴレイヴについて「サプライズが多い」とおっしゃってましたが、意図としているものですか？
池谷さん：受け取ってくれる方がどのように感じてくださるかは様々なのかなと思いますが、作品を見て驚いてくださるのは嬉しいですね。

──この作品を作るとき、もっとも大切にしていることは？
池谷さん：「ロボットものの作品」ということと、いかにして新しいキャラクターや世界設定を作るかというところに気をつけています。

──では関西さんにも同じ質問です。出演された感想をお聞かせください。番組の進行が遅れて、出番は後半でしたね。
関西さん：途中から「僕は出なくてええんかな？」と思っていました（笑）。番組はとても楽しめました！

──関西さんから見て、普段の池谷さんはどのような方ですか？
関西さん：池谷さんは普段から物腰の柔らかい方なので、とても仕事がやりやすいです。僕らの意見をちゃんと受け止めてくださるんです。今回の番組も、出演してほしいと声がかかったとき、池谷さんがいてくださるならいいかな～と安心できました。

──最後にファンに向けてメッセージをお願いします。
池谷さん：これからキャラクターやメカニックの登場が増えてくるので、キャラクターの新しい内面や、たくさんのロボットを見ていただけます。そこのギミックや戦いなどを楽しんでほしいです。

関西さん：僕はメカのギミックを「素材」として提供するお仕事で参加させていただいてるので、映像になった『ヴァルヴレイヴ』は視聴者のみなさんと同じように放送を楽しみにしているんです。実際に放送でどのような使い方をしているのかを、僕も楽しみにしています。番組中に僕が紹介したオススメのシーンも、何度もリピートして見てますから（笑）。

──これからの展開も楽しみにしています！　ありがとうございました。

「吉田尚記がアニメで企んでる」
NOTTV　毎週火曜　20:00～20:58　生放送　（再放送：毎週日曜　12:00～12:58）
ニッポン放送　毎週日曜　25:30～26:00　

今後のゲスト
5月21日（火）　「直球表題ロボットアニメ」　福原慶匡プロデューサー、石舘光太郎監督
5月28日（火）　「惡の華」　長濵博史監督
6月4日（火）「言の葉の庭」新海誠監督
6月11日（火）　「009 RE:CYBORG」　神山健治監督
6月18日（火）　「サカサマのパテマ」　吉浦康裕監督

＜放送内容＞
“今、自分がいちばん見たい番組を作る”というコンセプトのもとに吉田尚記が話題のアニメに仕掛けます！
　
アニメ界にその名を轟かすカリスマアナウンサー、ニッポン放送の吉田尚記（よしだひさのり）が“今、自分がいちばん見たい番組を作る”というコンセプトのもとに、ラジオだけではできない、テレビだけでもできない、NOTTVだからできる「企み」を話題のアニメ作品に仕掛けていきます。
作品作りにこだわりぬいたクリエイターの核心に迫るアニメファンのためのアニメ新番組。
　
＜出演者＞
吉田尚記
　
＜ツイッターハッシュタグ＞
#よアニ

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