『キャプテン・アース』監督・五十嵐卓哉さん×シリーズ構成・榎戸洋司さんの公式インタビューが到着【後編】
5月17(土)に第7話が放送になる、オリジナルアニメーション『キャプテン・アース』。それに先駆け本作の監督を務める五十嵐卓哉さんと、シリーズ構成の榎戸洋司さんの前後編に及ぶ公式インタビュー原稿が到着!
後編となる今回は、ダイチと彼の亡くなった父であるタイヨウ、テッペイと彼の遺伝子上の父親であるエイジの親子関係、第6話までの注目のポイント&見どころなどについて語った内容となっている。
――ダイチのまっすぐな部分は頼もしいところですよね。
榎戸洋司さん(以下、榎戸):そういう部分にも、アカリはすごく好感を持ったのだと思います。ライブラスターを撃って、宇宙で戦ったりする一方で、友達のことをすごく心配したりする。
そういう無茶苦茶なダイチたちに出会えたことが、きっとアカリは嬉しかった。だから、落ち込んでいるダイチを見て、素直に「元気づけたい」と思って、思わず『元気になる魔法』を炸裂させてしまった(笑)。第2話で、アカリがダイチに「君、いい感じに面白いね」って言っているのは、たぶん本音だと思うんですよね。
――そういう4人の横のつながりを描く一方で、『キャプテン・アース』には縦のつながり――親子関係がいくつも登場しますよね。ダイチと彼の亡くなった父であるタイヨウもそうですし、テッペイと彼の遺伝子上の父親であるエイジもそう。そこはやはり意識的に描かれているんでしょうか。
榎戸:そうですね、わりと意識的にやっています。ただ親子関係はむしろ、ダイチたちと遊星歯車装置の対比をわかりやすくするために使っているところが大きいかもしれませんね。特に、テッペイの場合がそう。
第5話で、テッペイはエイジと出会ったことによって、自分のことを愛してくれている父親の存在を知る。一方、第6話の冒頭で久部がアマラとモコに対して「僕は君たちの親代わりだからね」という。でもそれは、すごく嘘っぽいわけです。いかにも彼らを利用しようと思っている大人の言葉に聞こえる。そういう構図になってるんですね。
五十嵐卓哉さん(以下、五十嵐):僕たちから見ると、アマラやモコたちが生きている何万年、何億年という時間は、想像を絶していると思うんです。彼らにとってみれば「親」という概念は、ほとんど存在していないに等しい。
でも、一方で僕たち人間は、親から情報を引き継いで、次の世代に受け渡していく。語り継がれていく命みたいなものと、永遠に生きられるということの対比というか。そういう「差」の象徴として、親子関係が作品に反映するといいなと思ってるんですよね。
――なるほど。
五十嵐:あともうひとつ、西久保がテッペイとエイジを会わせようと思ったのは、たぶん直観なんですよ。親と子の間でキャッチボールをするというか、キャッチボールができなかったことを伝えたことで、何か変化が生まれるんじゃないか。たぶん、西久保はそういう直観を働かせたんじゃないかと思うんです。
――では最後に一挙配信を前に、おふたりから第6話までの注目のポイント、見どころをお願いいたします。
榎戸:第6話のラストでは、地球が置かれている状況、危機がはっきりと明示されます。第6話まで一気に観ていただければ、各キャラの相関関係も俯瞰して見ることができます。
第6話ではこれまでずっと伏せられていたハナの謎も明らかになりますし、4人の出会いと絆が結ばれていく過程を楽しみつつ、これから先の展開も期待していただけるんじゃないでしょうか。
五十嵐:なんだかんだといって第6話までは、ダイチたちはまだバラバラの状態なんですよ。おのおのは高いスキルを持っているし、お互いに近づこうという意思もあるんだけど、まだどこか凸凹したところがある。
それがだんだんと寄り添っていくようになって、第7話で一度、ガチャッとハマる。もちろんそこから先、ミッドサマーズナイツを取り囲む状況が変わったり、新しく登場するキャラクターによって、その関係が動き続けるんですけど、少なくとも第7話の段階で、一度固まったように見えるんです。
当然、そのバランスは非常にあやういものではあるんですけど、そのあやうさを彼らが今後、どう補完していくのか。これから先の物語を楽しんでいただく上でも、第6話までを一気見して、そのあとで第7話を観ていただければいいかなと思いますね。
<「キャプテン・アース」1話~6話振り返り上映会>
日時:5月16日(金) 19:00~
放送:ニコニコ生放送
URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv178885024
【放送情報】
MBS:2014年4月5日より毎週(土)25:58~
TOKYO MX:2014年4月6日より毎週(日)23:30~
テレビ愛知:2014年4月6日より毎週(日)25:35~(初回 25:05~)
MBC:2014年4月9日より毎週(水)25:35~
BS11:2014年4月6日より毎週(日)27:00~
※放送日時は都合により変更となる場合がございます。
【スタッフ】
原作:BONES
監督:五十嵐卓哉
シリーズ構成:榎戸洋司
キャラクター原案:三巷文
キャラクターデザイン・総作画監督:石野聡
エンジンシリーズデザイン・メインデザインワークス:コヤマシゲト
マシングッドフェローデザイン・メカニックデザイン:柳瀬敬之
メカニックデザイン:荒牧伸志・高倉武史
キルトガングデザイン:浅井真紀・吉岡毅
コンセプトデザイン:okama
グラフィックデザイン:草野剛
デザインワークス:齋藤将嗣
特技監督:村木靖
美術監督:矢中勝・衛藤功二
美術デザイン:高橋武之
色彩設計:中山しほ子
撮影監督:神林剛
CGI監督:太田光希
監督補佐:浅井義之
編集:西山 茂
音響監督:若林和弘
音響効果:倉橋静男
音楽:MONACA・神前暁
オープニングテーマ:flumpool
エンディングテーマ:HANA star. 茅野愛衣
【キャスト】
真夏ダイチ:入野自由
嵐テッペイ:神谷浩史
夢塔ハナ:茅野愛衣
夜祭アカリ:日高里菜
西久保ツトム:小山力也
アマラ:鈴村健一
モコ:坂本真綾
セツナ:工藤晴香
ジン:内山昂輝
アイ:山本希望
リン:潘めぐみ
バク:豊永利行
【イントロダクション】
満天の星に埋め尽くされた夏の夜空、宇宙ロケットの発射台がひと際大きくそびえ立つ種子島。その空に浮かぶ「丸い虹」を見たことをきっかけに、ザワつく胸騒ぎに突き動かされて、17歳の少年・真夏ダイチは、この南の島を訪れた。
そこで彼を待っていたのは、驚くべき出会い。“アースエンジン”と呼ばれる白く輝く巨大ロボット、そして“アースエンジン”を通して、顔をあわせる仲間たち――
地下深くで眠り続けていた小麦色の肌の少女・夢塔ハナ。“魔法少女”を自称する天才ハッカー・夜祭アカリ。そして、静かな物腰のなかにどこか狂気を秘めた17歳のデザイナーズチャイルド・嵐テッペイ……。
遠宇宙から地球への侵攻を企む謎の知的生命体・キルトガングに立ち向かうため、チームを結成することになる4人。そしてダイチは、彼らとの絆を通して、自らの“キャプテン”としての才能を開花させていく。
ときに寄り添い、またときにはぶつかりあいながら綴られる、少年少女たちの“ひと夏の想い”。決して忘れられないその想いが、美しい夜空に今、軌跡を描く。
>>『キャプテン・アース公式サイト』公式サイト
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