下野紘さんや今井麻美さんなど、総勢12名の声優陣が登場し、“すべての元凶”たる祁答院氏にジャッジメントを下す!? 「コープスパーティー如月祭」詳細レポート
2014年4月27日(日)、東京の赤坂ACTシアターにおいて、ホラーゲーム『コープスパーティー』シリーズの大型イベント「コープスパーティー如月祭」および「後夜祭」が開催された。
今回のイベントは、昼の部(如月祭)と夜の部(後夜祭)の2回に分けて開催された。ステージには、下野紘さんや今井麻美さんをはじめとする、『コープスパーティー』シリーズのキャスト総勢12名が登場し、様々なトークやコーナー、ライブなどが展開。さらに、先に掲載した速報でお伝えた通り、新作映像の発表なども行われた。本稿では、そんな本イベントにおける“如月祭”の様子をお伝えしていく。
なお、今回のイベントは映像DVDとしての販売が予定されている。イベント内で発表された情報については、上記の速報にて掲載しているので、内容に触れずに情報のみをチェックしたい人は、そちらを確認していただきたい。
【イベント出演者】(敬称略)
・「持田哲志」役 下野紘
・「篠崎あゆみ」役 今井麻美
・「中嶋直美」役 佐藤利奈
・「篠原世以子」役 新井里美
・「岸沼良樹」役 中村悠一
・「刻命裕也」役 杉田智和
・「冴之木七星」役 山本彩乃
・「水原さつき」役 原由実
・「丹羽亜衣子」役 山口立花子
・「犬丸晴行」役 山口智大
・「十三月愛狩」役 内田真礼
・「桐谷御簾徒」役 大須賀純
・シリーズ原作者 祁答院慎
●「ブックオブシャドウズ作っちゃった事件」勃発
開場前から物販は設置されており、『コープスパーティー』に関する各種グッズが販売されていた。また、開場から開演までの間には、会場内カフェにて本作のコラボメニューも設置。「あのコのモツ煮込み」や「2-9のおしるこ」などなど、実におどろおどろしい……もとい、個性あふれるメニューが立ち並び、多くのファンを集めていた。ファンがカフェに居並び「あのコのモツ」を喰らう、と考えると少々ぞっとするが、それもまた『コープスパーティー』らしいと言えるかもしれない。
そんなモツの並ぶカフェで腹を満たして会場に入ると、さっそくイベントがスタート。下野さんを筆頭に、今井さん、佐藤さん、中村さん、杉田さんと、次々に出演者たちが入場する。
この開幕挨拶で司会役を務めたのは今井さんなのだが、入場した際の今井さんは台本と共に、おぞましい異形の“本”を手にしていた。今井さんによると、それは祁答院さんがごく個人的に制作した「ブックオブシャドウズ」らしい。そのおぞましさは、文章では形容し難いレベルの代物であった。そのレベルの高さは、今井さんが(本気の低いトーンで)発した「本当に……あの、気持ち悪くて」という言葉から、なんとかご想像いただきたい。
そんなブックオブシャドウズは、やっかいな呪いの品が人を渡るように、出演者たちの間を回っていく。色々なけん制合戦を越え、最終的には下野さんの手へ……。そして、本の移行に合わせるようにして、司会進行役が下野さんへと移行されることになる。そういうシステムだったのか。
ブックオブシャドウズは「祁答院さんが、ポケットマネーで勝手に作った」もので、当然ながら「めちゃくちゃ高い」とのこと。要するに“手放したいのに無下に扱えない”という、非常にやっかいな代物がイベントの中心地に投下されている状態である。そんなブックオブシャドウズから飛び出した巨大な目玉に見守られ(?)ながら、イベントは開幕した。
●懲りず、悪びれない祁答院被告に下された判決やいかに
というわけで、最初にスタートしたコーナーは「祁答院慎 公開学級裁判」。その名の通り、『コープスパーティー』シリーズの原作者にして“すべての元凶”と名高い祁答院慎さんが、出演者たちによる裁判を受けるコーナーだ。何がどう悪名高く、何がどう悪いのかは、前ページの「ブックオブシャドウズ作っちゃった騒動」を参照いただければ、なんとなくお分かりいただけるかと思われる。
キャスト各人は祁答院さん(本コーナーにおいては、祁答院被告)から、色々とホラーな迷惑を被っているご様子。下野さんが「今日は、祁答院というヤツをけちょんけちょんにしてやろうと思います」と語る姿からは、普段は見せない黒いオーラが立ち上っていた(ように見えた)。
祁答院被告に対して告発を行う被害者は、佐藤さん、新井さん、今井さん、原さん、中村さんの5名。そんな祁答院さんをかばう弁護人として招集されたのは杉田さん。その他のメンバーは陪審員となった。人選の理由は、シリーズのファンならばお察しいただけるだろう。
被害者からの告発は「(死の)叫びが多すぎる」といった演技面から、「頼むからお祓いをして下さい」というリアルにホラーな内容まで多岐にわたった。多岐にわたるほど、告発される案件を持つ原作者というのも珍しい。
しかしそこは祁答院さん。「叫び声が多すぎて声帯が飛ぶ」と主張する今井さんには「疲れた今井さんが可愛かったです!」と返し、出演者各位の「怪奇現象をなんとかしてください」という主張には「むしろ嬉しい!」と返す。のれんに腕押しとは、まさにこのことである。
そしてドドメは、祁答院被告の「何が悪いのか、ぜんぜんわかりません!」というコメント。その言葉が発せられた瞬間は、まさに有罪判決の下る瞬間であった。というわけで、祁答院さん(と、なぜか杉田さん)は一緒に会場へ向けて謝罪することに。ファンが安全にゲームを楽しめるよう、お祓いには一刻も早く行っていただきたいところである。
●シリーズ最新作の最新PVが公開!
祁答院さんへの判決が下った後は、シリーズ最新作『コープスパーティー ブラッドドライブ』のトークステージが開始されることに。こちらでは、基本的なゲームのストーリーやキャラクター紹介が行われた後に、最新プロモーション映像も上映された。ゲーム内容が知りたい人は、まずこちらをチェックしておこう。
コーナーの中では、キャラクターの独特なネーミングについてや、主にダミーマイク(マネキンの形をしたマイク)を使用した音声収録の様子などが語られた。内田さんはダミーマイクを使用した収録が初だったようで「這いつくばって収録したのは初めてでした!」と楽しげに話していた。非常に臨場感のある世界観を作りだしてくれる『コープスパーティー』の“音演出”が、本作ではどうなるのか。しっかりと注目しておきたい。
また、この後に行われたプロデューサーの野村泰彦さんと祁答院さんによる開発者トークコーナーでは、『コープスパーティー ブラッドドライブ』の初出し実機プレイも行われた。上に掲載したムービーでもその一部を確認できるが、今回はフィールドを探索するタイプのゲームシステムとなっている。
最初の段階から、今井さんの訴えにあった“叫び”がバンバン出ているのを見るに、今作においても今井さんの叫び声はたくさん聴くことができそうだ。ファン諸兄は、ぜひ期待(?)しておこう。
トークコーナーに続いては、祁答院さん書きおろしのドラマコーナーがスタート。こちらでは、今回の出演者全員が登場しての、ミニドラマが披露された。その中にはアドリブを利かせた(と思われる)場面もあり、ドラマ自体はシリアスな内容ながら会場から笑いがこぼれる様子も見て取れた。
●最新作の“ダブルオープニング”がステージで初披露
様々なコーナーを経て最後に行われたのは、今井さんと原さんによるライブコーナー。このステージでの主役はもちろん、今井さんと原さんだ。今井さんは「シャングリラ」や「花の咲く場所」といった『コープスパーティー』シリーズの主題歌を連続で歌い、中村さん、杉田さん、下野さんらがその合間にナレーションを挿入する。さらにそれに続く形で原さんも登場し、「HANABI」や「天ノ紅」などの『コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯Hysteric Birthday 2U』の挿入歌を披露。それによって、ステージ上に『コープスパーティー』の世界観を作り上げていった。
ライブの中では、新作の『コープスパーティー ブラッドドライブ』における“ダブルオープニング”となる「化身」(今井さん)&「In the rain」(原さん)も歌われ、来場者たちを沸かせた。なお、この曲は前ページに掲載したムービーの中にも使用されている。聴いてみたい人は、そちらをチェックしておこう。
ライブステージをもって昼の部(如月祭)はすべて終了となった。記事の頭で説明した通り、本イベントの様子は昼の部・夜の部ともに、映像DVDとして発売が予定されている。イベントのより詳細な内容が気になる人はイベントDVDの発売を待つこととしよう。