茅原実里さんが武道館で10年間の感謝を歌に込める! 「Minori Chihara 10th Anniversary Live ~SANCTUARY~」レポート
茅原実里さんのデビュー10周年を記念したライブ「animeloLIVE! Presents Minori Chihara 10th Anniversary Live ~SANCTUARY~ supported by JOYSOUND」が、彼女の誕生日である2014年11月18日(火)に日本武道館で開催された。
日本武道館での公演は2010年以来2回目。前回の武道館を経験した後も「夢はやっぱり武道館でライブすること」と語っていた茅原さんにとって記念すべき1日となった。
●幸せを噛みしめながら再び武道館でライブ!
開演が近づくにつれ期待と祝福の空気が会場を包み込み、オープニングナンバー「Dream Wonder Formation」で記念すべき10周年ライブの幕が開いた。「武道館いくよー!!」と叫んで、神殿を思わせるような荘厳なステージに飛び出した茅原さん。金と紫のオリエンタルな衣装を身にまとう姿はSANCTUARYに女神が降臨したかの如く、彼女の魅力である高音の伸びがみんなの魂を揺さぶる。
続く「FOOL THE WORLD」は黄金の扇子を手にしてつややかに歌い上げ、「ZONE//ALONE」では会場が真っ赤に染まった。3曲とも疾走感あふれるナンバーで、バックバンド・CMBの激しい演奏に負けない茅原さんの声量や、普段のふんわりした雰囲気とは異なる貫禄を感じる姿が印象的だ。
怒涛のオープニングを終えた茅原さんは「ただいま武道館!帰ってきたぜ武道館!」と叫び、平日にも関わらず武道館いっぱいに集まった観客の歓声に嬉しそうな表情。「Tomorrow's chance」ではステージ上部のリフトがせり上がるとスクリーンの光りがまるで後光のように照らし出す。さらに、「境界の彼方」「too late? not late…」を情感たっぷりに歌い上げた。
4年前の初めての武道館公演の時には前日眠れなかったという茅原さん。今回は「眠れたどころか二度寝したの!(笑) 誕生日に武道館、こんなに幸せなことはありません」と笑いを交えて嬉しさを語った。
「踊りたくなったので、踊っていいでしょうか?」と始まったのは「Cynthia」。ステージ上で早着替えをして、南国を思わせるような花柄の肩出し衣装にチェンジ。オシャレな楽曲にカラフルな衣装やダンサーが華を添える。そして、軽快なリズムで「SELF PRODUCER」を踊り歌い、いったんステージを後にした。
各メンバーの華麗なソロ技巧でも魅了してくれたCMBの演奏を挟み、後半戦は「Paradise Lost」から。エレガントな青いドレス姿の茅原さんが後半も休ませないと宣言するかのように熱唱すると、みんなの歓声も全開だ。
MCではバックダンサー・CMDを紹介し、「CMDといえば『NEO FANTASIA』ですよ」と今年春のライブツアーを振り返る。テーマパークをコンセプトにした夢のような空間が楽しかったようで、「『NEO FANTASIA 2』が出来ないかなと思っています」と期待の言葉も口に。「暁月夜」「蒼い孤島」では、伸びやかな歌声の中に切なさも見え隠れし、茅原さんの世界へぐいぐい引き込まれる。
今度は銀色の衣装に着替えて登場すると、「向かい風に打たれながら」を激しいロックのリズムで力強く披露。会場の盛り上がりを全身で感じた茅原さんは、「『嬉しい』とか『ありがとう』とかそういう気持ちでいっぱいです!」と笑顔をみせた。
「まだまだついてきてくれますか!燃え尽きようぜ!武道館!」と熱い叫びで観客を煽り「TERMINATED」へ。その言葉に呼応するかのように炎が吹き上がり、ラストスパートもついてこいと言わんばかりの熱いステージに。そして、「君がくれたあの日」「Freedom Dreamer」を熱唱。後半になってもパワフルで伸びのある歌声からは、10年の成長をうかがわせる。「みんな一緒に歌うよ!」の呼びかけに、観客も楽曲にあわせて大合唱をおくった。
本編ラストの曲は、ライブで欠かさず歌ってきたという「純白サンクチュアリィ」。これまで振り返り「嬉しいことも楽しいことも幸せなことも、苦しいことも辛いことも悲しいこともありましたが、10年目を迎えることが出来たのはみんなのおかげです」と感謝を述べ、感謝の気持ちを込めて歌い上げた。間奏での「ありがとう」の一言も感動的だった。
●10周年を迎えた茅原さんの率直な気持ちとは――
アンコールでは、グッズTシャツに着替えた茅原さんが再登場。髪をひとつに束ねたラフな格好で「Contact 13th」を披露した。この曲はベストアルバム「SANCTUARY」のDisc3への収録曲を決めるファン投票で最多得票だったとのこと。
MCでは、武道館への想いやこの日開催するに至った経緯、10周年を迎えた率直な気持ちを語る茅原さん。デビューから順風満帆ではなかった彼女は、路上ライブをしていた時のことも「素敵な経験をさせてもらった」と話す。「たくさんの出会いに恵まれて今の私があると思っています」と支えてくれた多くの人に感謝を述べた。
そして全国のファンに向けて、「みんながいなければ武道館に帰ってくることは出来ませんでした。本当にありがとうございます。茅原実里は世界一の幸せものです!こんな私ですが、これからもよろしくお願いします!」と満面の笑顔。そんな気持ちを乗せて、2010年にライブ会場限定で発売された本人が作詞作曲をした思い出の曲「一等星」を、一言一言噛みしめるように優しく歌い上げた。
優しい想いに包まれた武道館。アンコールラストは10周年記念ソングであり、「みんなで歌うのを楽しみにしていた」という「Joyful Flower」だ。茅原さんのライブを象徴する“旗”振りのレッスンをして、いざ曲へ!と茅原さんが声を上げたところで、なんとサプライズが。
観客がカラーボードを掲げて「MC」と「10」の文字を武道館に浮かび上がらせたのだ。このサプライズに茅原さんは「え? え? どういうこと? あれ? あれ??」とプチパニックになりつつ、会場を眺めて「すごーい!!」と喜ぶ。改めて、みんなで旗を振りながら「Joyful Flower」を楽しみ、10周年を祝福した。
もう1回の声に再度ステージへ現れた茅原さんは、2015年3月25日に「セルフカバー・オーケストラアルバム」を発売すること、さらにアルバムをひっさげて、5月6日にはNHKホールにてオーケストラ・コンサートを開催することを発表。
約3時間に渡る10周年記念ライブを締めくくったのは「詩人の旅」。これからの旅も一緒に歩んでいこうね、という気持ちが歌声と表情にあふれていた。最後の挨拶では、10年間変わっていないこととして「きなこもち味のチロルチョコが大好きなこと」そして「歌が大好きなこと」とはにかんだ笑顔を浮かべ、「みんなー!だーいすき!!」という最高の言葉でライブは終了した。
■animeloLIVE! Presents Minori Chihara 10th Anniversary Live
~SANCTUARY~ supported by JOYSOUND
2014年11月18日(火) 日本武道館
[セットリスト]
01. Dream Wonder Formation
02. FOOL THE WORLD
03. ZONE//ALONE
04. Tomorrow's chance
05. 境界の彼方
06. too late? not late…
07. Cynthia
08. SELF PRODUCER
09. Band Inst.
10. Paradise Lost
11. 暁月夜
12. 蒼い孤島
13. 向かい風に打たれながら
14. TERMINATED
15. 君がくれたあの日
16. Freedom Dreamer
17. 純白サンクチュアリィ
<ENCORE>
EN1. Contact 13th
EN2. 一等星
EN3. Joyful Flower
WEN. 詩人の旅
>>茅原実里オフィシャルサイト-Minori Chihara Official Website-