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『ガルパン』はダブル受賞!「日本映画批評家大賞授賞式」をレポート

『ガルパン』はダブル受賞! 渕上舞さん、水瀬いのりさんが名を連ねた「日本映画批評家大賞授賞式」をレポート

『ガールズ&パンツァー 劇場版』、『心が叫びたがってるんだ。』、『映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃』、『バケモノの子』――。2015年も様々なアニメ映画がファンの心を動かし、多くの感動を与えました。

 その名だたる日本映画を批評家たちによる独自の視点で表彰する「日本映画批評家大賞授賞式」が2016年5月25日(水)、26日(木)、東京芸術劇場にて開催。初日となる25日はアニメーション部門と題し、新人声優賞、監督賞など、日本アニメ界を代表する面々が栄誉ある授賞をしていました。

 本稿では、本授賞式の模様をレポートでお届け。渕上舞さんや水瀬いのりさんら話題の声優陣による登壇コメントは必見です。第25回を迎えた歴史ある授賞式の模様をお楽しみください。

【受賞者一覧】
◆新人声優賞

渕上舞さん『ガールズ&パンツァ― 劇場版』
水瀬いのりさん『心が叫びたがってるんだ。』

◆最優秀声優賞
小桜エツコさん『妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』
中尾隆聖さん『ドラゴンボール 復活の『F』』

◆サンクチュアリ作品賞
『ガールズ&パンツァ― 劇場版』

◆ファミリー作品賞
『妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』

◆監督賞
橋本昌和さん『映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃』

◆作品賞
『バケモノの子』

◆功労賞
友永和秀さん
内田健二さん
渡辺宙明さん

◆ダイヤモンド大賞
永井豪さん


■ 新人声優、ベテラン声優が見せた最高の笑顔

 「日本映画批評家大賞」は従来、実写、アニメを含める日本映画を批評家たちによって表彰する賞でしたが、今回はアニメーション部門を新たに設立し、執り行われました。

 まず最初の受賞は新人声優賞。渕上舞さん、水瀬いのりさんのお二人が登壇します。渕上さんの受賞時には、大洗町町長や商工会長も登壇し、祝辞が。渕上さんは自身の中でも『ガールズ&パンツァー』が特別な作品だと語り、「作品と出会った時期は、お仕事もプライべートも上手くいっていませんでした。『ガールズ&パンツァー』は私の声優人生で最後の作品だと思って臨んでいました。そこからこんなに華々しい場所に立たせていただいていることは奇跡だと感じています」と作品、スタッフ、そして多くのファンに感謝の言葉を述べていました。

 二人目の声優賞である水瀬さんは「10代最後に難しい役を引き受けたこともあってプレッシャーもありました。それを乗り越えて、これだけ多くの方々に愛される作品になったことを胸を張って喜びたいと思います」と元気よくコメント。お二人のこれからの活躍にも注目です。

 続いての男性最優秀声優賞に『ドラゴンボール』のフリーザ役や『アンパンマン』のバイキンマン役で有名な中尾隆聖さん、女性最優秀声優賞に『妖怪ウォッチ』シリーズのジバニャン役・小桜エツコさんが受賞。中尾さんは長い芸能生活で初めて大きな賞をいただいたことに深く感銘を受けている様子でした。対する小桜さんの受賞シーンでは、同作品から天野ケータ、ジバニャン、コマさんの着ぐるみが登場して会場を沸かせていました。

■ 名作が勢ぞろいの作品賞

 授賞式の中盤は各作品賞が目白押し。まずはファミリー作品賞。『妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』より、レベルファイブの日野晃博さんが登壇です。再度、キャラクターたちが登場し、小桜さんを含め、一大旋風を巻き起こした「ようかい体操第一」を披露していました。

 地域を活性化させた作品に贈られる「サンクチュアリ作品賞」は、もちろん『ガールズ&パンツァ― 劇場版』。大洗町で活躍している商工会の面々も登壇し、作品の盛り上がりを大いに感謝していきます。そこには、戦車がぶつかったことでもお馴染みのアノ旅館の店主の姿も……。作品内で“町を壊してもいいか”、作品サイドが大洗の人々にお願いしたところから関係は始まり、聖地とまで呼ばれるまでに成長したのは、町の人々のバックアップがあったからでしょう。

 監督賞は『映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃』より橋本昌和さん。受賞コメントを述べようとすると、野原しんのすけの着ぐるみが登場し、会場の笑いを誘います。仕舞いには、「オラのアニメは25しゅうねんだぞ!」とカンペを始末。

 そして、栄誉ある作品賞は『バケモノの子』。『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもと雨と雪』と続く、細田守監督の会心作には観客も納得の様子。登壇したスタジオ地図・斎藤プロデューサーによると、次回作も鋭意製作中とのこと。次はどんな感動を届けてくれるのか心待ちにしましょう。

■ この人たちがいなければ、今のアニメ界はなかった

 ラストは日本アニメ界のレジェンドたちが名を連ねます。最初の功労賞は『ルパン三世 カリオストロ城』のカーチェイスシーンや2015年より放送された新テレビシリーズを手掛けた友永和秀さん。アニメーターに「尊敬するアニメーターは?」と質問すると必ず友永さんが挙がるほどの功労者。授賞式ではなんと、友永さんがライブドローイングでルパン三世を描くという、貴重な企画も行われていました。

 二人目の功労賞はサンライズの内田健二さん。サンライズで日本アニメ界を支え続けているだけでなく、近年では「Anime Japan」の代表者としても活躍されています。

 最後の功労賞受賞者は渡辺宙明さん。渡辺さんは『秘密戦隊ゴレンジャー』などの特撮、『マジンガーZ』などのアニメ作品で劇中音楽を担当されてきました。授賞式には渡辺さんが作曲した多くの曲を歌う串田アキラさんがお祝いに駆けつけます。そして、『宇宙刑事ギャバン』を含む、宇宙刑事シリーズをメドレーで披露。これには、会場からも熱い拍手が巻き起こりました。

 授賞式のラストを飾るのは、「日本映画批評家大賞」で最も大きな賞・ダイヤモンド賞です。受賞したのは、『デビルマン』、『マジンガーZ』などを手掛けた永井豪さん。受賞後に週刊少年ジャンプ元編集長の後藤広喜さんとのトークショーも行われ、アニメファンだけでなく、漫画ファンにとっても重厚なひとときとなっていました。

 アニメーション部門が設立され、ますます注目が集まる「日本映画批評家大賞」。来年はどの映画が受賞するのか、期待が高まります。

 なお、「日本映画批評家大賞 2016」アニメーション部門の授賞式は、アニメイトチャンネルで、2016年5月25日(水)の12:00から、2016年6月1日(水)の23:59までアーカイブ配信されるとのこと。PCでもスマホでも、会員登録なし・無料ですので、気になる方はぜひ視聴してみてはいかがでしょうか。

>>アニメイトチャンネル-配信ページ

[取材・文・撮影/石橋悠]

>>「日本映画批評家大賞 2016」公式サイト

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