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『あおかな』「睡魔に勝ってからが、本当の勝負」トークショーレポ

睡魔に負けずに一気に見よう! TVアニメ『蒼の彼方のフォーリズム』全話上映会「睡魔に勝ってからが、本当の勝負」トークショーレポ

 2016年5月20日(金)TOHOシネマズ新宿にて、今年の3月まで放送され好評を博したTVアニメ『蒼の彼方のフォーリズム』(以下、あおかな)の全話一挙上映会が実施されました。本稿では、この一挙上映会の前に行われた、鳶沢みさき役・浅倉杏美さんと有坂真白役・山本希望さん、そして本作の監督・追崎史敏さんが登壇し、本放送が終了した今の心境や、この『あおかな』という作品の見どころや魅力を語ったトークショーの模様をレポートします。

■放送終了後2ヶ月たっての浅倉さんと山本さんの心境は……!?
 早速出演者のみなさんが登場し、ご挨拶。もちろん話題はこのイベントについて! 浅倉さんが今回のイベントは元気いっぱいでないと駆け抜けられないとして、会場のみなさんに準備はいいかと問いかける一幕や、上映終了時間やこの「睡魔に勝ってからが、本当の勝負」というイベントタイトルについて山本さんが触れる場面がありました。

 作品についてのトークでは、放送終了後2ヶ月経ったことについての感想をおひとりずつ語っていきました。まず浅倉さんは、最終回を各務葵役の緒方恵美さんの家で、当日集まったほかのキャストのみなさんと一緒に見ていたと語りました。また、それからもう2ヶ月が経っていることに不思議な感覚を覚えているそうで、「終わったという感覚がまだしないまま、2ヶ月が経った」とコメント。「まだまだ続いている感じがしちゃって」と言う浅倉さんに、「わかります」と応えた山本さんも同じような感覚のようで「まだ『あおかな』録ってるイメージ」なんだそうです。

 また、山本さんは本作オリジナルのスポーツである「フライングサーカス」(以下、FC)がアニメでどのように描かれるのかを楽しみにしていたそうで、「本当にカッコいいし、やりたくなるスポーツ」とコメント。今回この上映会で初めて『あおかな』を見るというお客さんたちに、その点を楽しみにして欲しいとアピール。加えて最終回については、何度も見てほしい「毛穴が開く」ほどのものであると絶賛されました。

■キーワードは「ああ、うどん食べたい」!? アフレコ時はいつも賑やか!
 続いてアフレコ時のエピソードのトークへ移ると、浅倉さんが作中のシリアスなシーンを演じている時もアフレコ現場がとにかく明るい雰囲気だったので、気分が暗く沈むことがなかったと一言。それを受けた山本さんからは、休み時間の時に無言になることがないというお話も!?
 また、その休憩時間には制作スタッフさんがいれてくれたというハーブティーとみんなで持ち寄ったお菓子でのティータイムがあったそうで、浅倉さんはキャスト・スタッフを交えたこのような時間が、いい現場の雰囲気を作るきっかけだったと述べました。

 山本さんは、アフレコの時に誰かが必ず言う「ああうどん食べたい」という言葉を話題に挙げました。すると待っていましたとばかりに追崎監督が、「深夜アニメで飯テロをしようとした」と、そのこだわりを露わに。そして山本さんは、追崎監督がTwitterで4話の市ノ瀬莉佳が「うどんを食べるシーンがエロい」と言っていたと会場のみなさんに暴露! どうやらこのシーンがエロいということにあまり共感を得られなかったようで、追崎監督はこのことを残念に思われているようでした。
 また、作中にてうどんをこよなく愛するみさきを演じる浅倉さんと、実家がうどん屋の真白を演じる山本さんらから「莉佳にしか感じないんですか?」と、みさきや真白にはエロいと感じないのかと問われると、「基本可愛いじゃないですか!」と答え、追崎監督が莉佳推しである一面が見えた一幕でした。
 
 そのままの流れで追崎監督に本作の演出で心掛けた点を伺うと、演出の話とはかけ離れてはいるものの、個人的に思い入れのある点を語り、先述した「飯テロ」に関連する話として、第9話のあごだし入りの餃子を挙げられました。これはいつもお願いしているアニメーターさんにお願いしてできたものだそうで、その絵が上がってきたときにはあまりにも美味しそうで思わず拍手してしまったそうです。監督の食べ物へのこだわりがよく分かったところで、もちろん空を舞台に繰り広げられるスポーツであるFCや、物語についても簡単にですが触れられる場面がありました。そしてキャスト揃ってBlu-ray&DVDを会場のみなさんに勧めたところで、次の場面へ!

■各話のタイトルはシリーズ構成・吉田玲子さんのアイディア!
 今回のイベントタイトルである「睡魔に勝ってからが、本当の勝負」が徳島のマチ★アソビで決まったという点に触れると、会場のお客さんにマチ★アソビに来ていた方はいますかと問いかける場面もありました。
 そしてタイトル繋がりで、本作の各話タイトルが作中のセリフで構成されているという話題になり、登壇者のみなさんに印象的な話数を伺っていきました。

 浅倉さんは第7話の「刺される前に刺せ」を選択。その理由は自身が演じるみさきにとって重要な回であるにも関わらず、みさきのセリフではないこと。そしてカッコいいセリフなので戦闘シーンでのセリフかと思いきや、少し意外な場面で使われているセリフだったからとのことで、この発言を受けた追崎監督は「狙い通りです」と答えました。
 山本さんはやはり最終回の「もっと…飛ぼう!!」がグッとくるそうで、第8話の「もう…飛べない」も踏まえ物語の流れや歴史を感じられるとコメントしました。

 また追崎監督は、この作中のセリフを各話のタイトルに使うアイディアがシリーズ構成の吉田玲子さんからのものであったこと、そして後半のタイトルは主に自分の好みで決めたことを明かしました。タイトルに関する話題では、浅倉さんが第2話の「う…ど…ん?」が寝ぼけた時のセリフだったので「もやもやした感じ」で演じたところ、「サブタイトルなのでキッチリ言ってください」と言われたというアフレコ時のエピソードも飛び出しました。

■みなさんのおすすめのシーンは? これを踏まえて全話一挙に見てみよう!
 ここで、登壇者のみなさんがこれから一挙に『あおかな』を見る会場のみなさんにおすすめシーンを明かしました。浅倉さんが選んだのは、第2話の倉科明日香との練習試合にて、みさきが「試合がしたいでーす」といったシーン! その時のみさきの表情がすごく好きなんだそうで、演じる時は嫌味になりすぎない、嫌われないように気を付けたそうです。山本さんはやはり、真白と莉佳がメインになった第4話を挙げていました。この回での出来事が第11話にも繋がるということで、お話の繋がりを考えながら4話と11話を見るとより楽しめそうです。

 最後に、追崎監督が会場のみなさんに、周りの人たちと共有しながら本作を見てほしいと伝えると、ステージは告知コーナーに入り、Blu-ray&DVDやラジオCD、イベント情報などが紹介されました。スマートフォン用アプリ『蒼の彼方のフォーリズム フライングタッチ』の告知では、キャストのみなさんもプレイされていることや、追崎監督が初プレイながら高得点をたたき出したという話も……!? そしてこれから一挙上映に臨む会場のみなさんへの締めの挨拶を以って、このトークショーは終了となりました。

 今回のイベントタイトルは「睡魔に勝ってからが、本当の勝負」ですが、睡魔を感じさせないほどに熱い物語が描かれているのが本作『蒼の彼方のフォーリズム』。ぜひ本作に触れて、キャラクターたちの熱い想いや物語を感じてみてください。

[取材・文・写真/胃の上心臓]

>>TVアニメ『蒼の彼方のフォーリズム』公式サイト
>>TVアニメ『蒼の彼方のフォーリズム』公式twitter

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