声優
清都ありささん、冨岡美沙子さん、湯浅かえでさんロングインタビュー

【アクロス創立8周年企画】アクロスフェスタ出演女性声優3人クロストーク「声優ってなんだ?」 清都ありささん、冨岡美沙子さん、湯浅かえでさんロングインタビュー

 山寺宏一さんや岩田光央さん、花江夏樹さんが所属する声優事務所・アクロスエンタテインメントが、今年創業8周年を迎える。これを記念して、7月23日~24日に「ACROSS FESTA!! 8.322+0.001 ANNIVERSARY」を開催。同社に所属する声優が一堂に会するスペシャルなイベントになる予定です。

 今回はアクロスエンタテインメントの女性声優・清都ありささんと冨岡美沙子さん、湯浅かえでさんにインタビュー! 3人が「声優になったきっかけ」や、「声優としての心構え」、「これからの活動」、「創立8周年イベントの意気込み」など、たっぷり語っていただきました。アクロスファンだけでなく、いま声優を目指している読者のみなさんも必見です!!

▲左より、清都ありささん、冨岡美沙子さん、湯浅かえでさん

▲左より、清都ありささん、冨岡美沙子さん、湯浅かえでさん

■同じ事務所の仲良し3人組、清都ありささん、冨岡美沙子さん、湯浅かえでさんインタビュー

――まずは自己紹介をお願いします。

清都ありささん(以下、清都):兵庫県出身、清都ありさです。野菜とクラゲが好きです!

冨岡美沙子さん(以下、冨岡):高知県出身、冨岡美沙子です。漫画を読んだり、ゲームをすることが好きです。あとはライブに行くことが好きで、意外と言われるのですが、モッシュしたりします。

湯浅かえで(以下、湯浅):徳島県出身、湯浅かえでです。私も冨岡さんと同じ四国出身です。「ひとり宝塚」とアイドル、深海生物も好きです。

――ありがとうございました。いきなり冒頭からトバしていただいてありがとうございます。

清都、冨岡、湯浅:いえいえ(笑)。

――まずは清都さん、野菜とクラゲは、食べる方がお好きなのですか?

清都:野菜は食べる方が好きで、クラゲは水族館などで観る方が好きです(笑)。

――な、なるほど……。では冨岡さん、ライブでモッシュって、かなり激しいですね。そう見えないのですが。

冨岡:よく言われます(笑)。昔はダイブもしていたのですが、いまでは顔出しのお仕事もあるので、怪我をしないようにモッシュだけにしています。

――モッシュも危険だと思うので気をつけてください! 次に湯浅さん、「ひとり宝塚」とはなんでしょうか?

湯浅:「ひとり宝塚」とは、1人で宝塚を見に行くという意味もあるのですが、家で1人で何役も演じて遊ぶことを言います(笑)。

――本当に宝塚がお好きなのですね。演技力のトレーニングにもなりそうです。あともうひとつ「深海生物が好き」とは?

湯浅:海の底の生物全般が好きなんです。たとえば「ナマコ」とか。


■声優になったきっかけは? バラバラの経歴を持つ3人が歩んできた道

――詳しくありがとうございました。ではさっそくですが、お三方に伺います。どうやって声優になったのでしょうか?

清都:3人とも違うよね?

冨岡:うん、違う!

湯浅:3人ともバラバラなんです。

清都:私は大学と声優の専門学校に通っていました。そして学内オーディションで合格してアクロスの養成所に行き、いまの事務所に入りました。

冨岡:地元の高校を卒業してから東京に出てきて、別の事務所の養成所に通っていました。当時は1年間みっちりと、週5日のレッスンを受けました。そして付属のプロダクションのオーディションに受かって、事務所に所属しました。それからしばらくして、いまから3年くらい前にアクロスに入りました。当時、アクロスに所属されていた沢口千恵さんに「アクロスに入りたいです」と相談したら、藤崎社長を紹介してくださったんです。

――以前は別の事務所に所属されていたのですね。

冨岡:はい。そして藤崎社長とお会いしたとき、「今度マネージャーにも会ってもらうから」と言われました。指定された日時に会いに行ったら、広い会議室で養成所生の方たちがアクロスに所属するためのオーディションをやっていたんです! 私は普通に会うだけのつもりで来たのに、急遽オーディションを受けることになりました(笑)。とても緊張しましたが無事に受かってアクロス所属になれました。

湯浅:私は声優になる前は、アニメの制作会社に勤めていました。制作会社では「撮影」の仕事をしていたのですが、業務中に声優さんのお仕事を身近で見ることもあり、いつの日か「声優をやってみたい」と思うようになったんです。そしてアニメ制作会社で働きながら、養成所に通う生活を始めました。

――え、アニメを作っていたのですか? 経歴がユニークですね。なぜ、アニメ制作から声優を目指したのでしょうか?

湯浅:アニメを作るのは大好きで、毎日がとても楽しかったです。そんな生活をしていて、私が一番感動するのは、それまで無音だった映像に声が入った瞬間でした。映像に様々なお芝居がつくことにより、「映像のイメージがこんなに変わるんだ!」と感動して、私も声優をやってみたいと思うようになったんです。

――アニメ制作の現場はただでさえ忙しいのに、さらに養成所に通う生活は厳しかったのではないですか?

湯浅:そうですね、あのころは寝ていなかったです(笑)。頑張った甲斐があって、アクロスも審査に関わっていた一般公募のオーディションで賞をいただきました。そのとき、藤崎社長と出会って「アクロスに入りたいです」と伝えたら、入れてもらえることになりました。


■声優の仕事はこんなに楽しい! 3人の印象に残っているお仕事は?

――声優になって「ここが楽しかった」、「よかった」と感じたところを教えていただきたいです。

清都:やはり自分が演じた役が、アニメーションで動くのを見た瞬間がなによりも感動します。私たちがスタジオで声をあてる瞬間は、まだ動画として完全な状態ではありません。なので、実際オンエアで完成したものや、クレジットが付いているのを見ると、本当に泣いてしまうほど嬉しいです!

――清都さんは、もともとアニメはお好きだったのですか?

清都:ジブリの作品等が好きでした。実は中学生くらいまで、声優というお仕事があることを知りませんでした。アニメを見ても、みなさん生きたお芝居をされているので、「声優が演じている」ということに気づかなかったのかもしれません。そんな私が、いま声優をやらせていただいております。アニメに携わらせていただいて、作品の一部になれたときはすごく嬉しいです。あとは視聴者の方から、お手紙(ファンレター)を頂いたときも嬉しいですね。「よかったです」など言っていただけると、「その方の心に残るものを出せたのかな?」と思い、すごく嬉しいです。いただいたお手紙は大切に保管しています。

――では冨岡さんも、声優になって楽しかったことをお聞かせください。

冨岡:私は劇場版『アイカツ!』に出演させて頂いたとき、初めてのレギュラーということもあり、思い入れが強かったので、試写会で観たときは号泣しちゃいました。特にエンドロールで自分の名前が出たときですね(笑)。

――エンドロールですか? ほぼ終わってますね(笑)。

冨岡:そうですね(笑)。でも家で練習する用にお借りしたDVDではエンディングが入っていなかったので、完成版を観たらつい……。キャラクターごとに名前が大きく出るのですが、あまりにも嬉しくて声が出そうなくらい泣きました。

――エンドロールというのは、職業柄気になるものですか?

清都:気になります!

冨岡:「誰が出てるんだろう?」って、よく見ます(笑)。

湯浅:本編よりも見ちゃうかもしれません。

清都:アニメ以外の番組でも見ちゃいます。名前が流れるのが早くても頑張ってチェックします。

湯浅:本当に色々な方が関わっているんだなと、エンドロールを見て確認します。

冨岡:声優というお仕事は、番組や現場に行くたびに、いろいろな方と出会えます。番組によって、参加されている方が違いますからね。こんなに毎回いろいろな方に会える仕事は、なかなかないと思います。

――そうですね。声優さんがまったく同じ作品は、続編でもないかぎり珍しいと思います。

冨岡:現場に行くたびに、たくさん刺激を受けます。そして、「またこの方たちと仕事がしたい」と思えるようになるのが、私が声優をやっていける原動力になっています。いままでに辛くて「もうやだ! やめたい!!」と思うこともありました。でも、仕事をするたびにがんばる活力を得られます。声優やスタッフさんたちとはプライベートで会うことはできても、それはそれ(笑)。もちろんプライベートで遊ぶのも楽しいですが、私はやはり、現場でみなさんに会いたいです。


■アニメ制作から声優になった湯浅かえでさんのオモシロトーク

――湯浅さんは、元アニメ制作の立場だったのでエンドロールに載るのは初めての経験ではないですね?

湯浅:はい。いままで制作側で名前が載っていたので、キャストとして載ったときは感動しました。だってキャストって最初の方に出るじゃないですか?

一同:(笑)

湯浅:アニメ制作で働いていたときは「このキャラクターはどんな話し方をするのかな?」と考えながら作業をしていたのに、それが今度は自分で演じる立場です。オンエアを見ると、とても不思議な気分でしたが嬉しかったです。

――それは不思議ですね!

湯浅:もうひとつ嬉しかったのは、アフレコに行ったらアニメ制作時代にお世話になっていた方と久しぶりにスタジオで会って、「え? なにしてるの?」とビックリされました(笑)。スタジオではたまに、以前は同じ制作サイドの人間だったのに、いまはスタッフと声優としての再会することがあります。制作会社時代はメガネをかけていつもパソコンばかり触っていたのに、「いまは表に立ってがんばっているんだね」と声をかけてくださることが多く、嬉しくなります。

――それはスタッフの方もビックリしたでしょうね。

湯浅:まだ再会していない人でも、エンドロールを見ていると以前一緒に仕事をやっていた人の名前が載っていて嬉しくなることがあります。アニメ制作にはたくさんの人が関わっているので、打ち上げなどで会って「えー、コレ作ってたの?」と、そこで初めて知ってお互いに驚くこともありました。

――湯浅さんはお知り合いが多いのですね!

湯浅:担当が「撮影」だったため、あまり外に出て様々な方と交流する機会はありませんでした。でも、私の同期が制作の人間が多かったので、外周りをするときに連れて行ってもらったりしていました。そんな経験があったから、作画班の方々を始め、知り合いの方が少しずつ増えていきました。

▲清都ありささん

▲清都ありささん


■「アクロスエンタテインメント」のココが楽しい!

――アクロスに所属して嬉しかったこと、または意外に思ったことはありますか?

清都:私は他の事務所に所属した経験がないので、他がどのような感じなのかは詳しくありません。ですが他の事務所の方と話していて思うことは、アクロスはスタッフさんやマネージャーさんとの距離が近いことです。

冨岡:他の事務所の方たちからは、「アクロスはみんな仲がいいよね~」とよく言われます。

湯浅:あれ? 明日?

清都:明日だ!

――明日がどうしましたか?(笑)

冨岡:実は明日もこの3人とマネージャーさんで映画に行くんです♪ 他の事務所も、現場が終わった後にご飯に行ったりするのはあると思うのですが、休みの日に遊びに行くのは珍しいんじゃないかな?

湯浅:仲良くなればお仕事の相談もしやすくなるので、すごくいいことだと思います。「こんな仕事がしたいです」とか気軽に話せるんです。

――遊んでいても仕事の話ができるのはいいですね。

湯浅:自分がやりたいと思っていることを話すと理解してくれて、「このジャンルが好きだったな」とか、細かい趣味についてもちゃんと覚えていてくださるんです。

冨岡:(湯浅)かえでちゃんが言ったように、私は漫画が好きなのですが、ある作品のアニメ化のお話がきたときに「好きだったよね?」とオーディションを振ってくれたことがありました。

湯浅:受かるかどうかは私たちの技量なので別としても、やはり好きな作品だったら出てみたいので、覚えておいていただけるだけでもすごく嬉しいです!


■声優の仕事は多種多様! いままでで印象に残っている仕事は?

――いままでやってきたお仕事の中で、印象に残っていることを教えてください。

冨岡:たくさんありますが、私は『2.5次元てれび』に出させていただいたことです。私は「天の声」として番組にレギュラー出演させていただきました。本当にいろいろなことを経験させて頂けたので、とても印象に残っています。

――「てれび子(仮)ちゃん」ですね。

冨岡:私は『2.5次元てれび』が、アクロスに入って初めて受かったオーディションです。生放送の番組で、「天の声」のようなキャラクターを演じたのも初めての経験でした。初めは天の声だけだったのですが、いつの間にか顔出しでも出るようになって、リポーターなどをやらせていただきました。もちろんリポーターも初めての体験です。

――『2.5次元てれび』はいろいろユニークな企画が満載の番組でしたね(笑)。

冨岡:そうなんです(笑)。ボーリングや料理対決などなど……。普通はゼッタイにやらないだろうという経験をいっぱいさせていただきました。すごく楽しかったです! また同じメンバーで番組をやりたいなぁ~と、いまだに思います。

清都:私も『2.5次元てれび』のリポーターズ候補生として、初めて「食レポ」の経験をさせていただきました。

――清都さんも『2.5次元てれび』ファミリーですね。

清都:はい! 映像作品で食べ物を食べて人に伝える経験が初めてだったので、食レポの達人“彦麻呂さん”の番組を見て参考にさせていただいたのを覚えています。

――声優さんは顔を出すお仕事も多いですよね。

清都:そうですね。声の役者ですがお仕事は多岐に渡ってきてます。

冨岡:表に出ることが多くなってますよね。

清都:「○○役の○○です」として出演するのではなく、「声優の○○です」として、キャラクターは関係なく出る機会も増えていますね。

――先ほど清都さんが、「食レポの番組を見て勉強した」とおっしゃっていましたが、これからも勉強することは増えそうですか?

清都:そうかもしれませんね。いままでお芝居で困ったら先輩方の演技や実在するものを見て勉強したりしました。たとえば「犬」を演じるにしても、いろいろな犬を見て勉強しました。

――犬ですか? 様々な犬種を見るとか?

清都:はい。以前犬の役をやらせていただいたことがあって、ひたすら犬の鳴き声をず~っと練習していました。

冨岡:え? しゃべらないの? リアル犬?

清都:うん。でも途中でしゃべるの。

一同:(笑)

清都:魔法がかかっている設定で、「鳴き声の途中で人間の言葉をしゃべってください」と言われて(笑)。さすがにそれは参考にするものがなく大変でした。想像力と「声のグラデーション」を駆使してがんばりました!!

――ムチャぶりの領域ですね(笑)。湯浅さんは?

湯浅:私は子供の役を依頼されることが多くて、子供をよく見ていました。電車やバスで子供を見つけると、ジ~ッと見ていました。

冨岡:怪しい!(笑)

湯浅:そうね(笑)。子供が泣いたりすると、どうやって泣いたら子供っぽく聞こえるのだろうと注視していました。

――普通の人は車内で子供が泣いていると迷惑を感じますが、その逆なんですね。

湯浅:そうですね。「いいよいいよ~、元気でいいよ~」って観察しちゃいます(笑)。

冨岡:大人が子供を演じることもありますが、いまはリアルに子役の声優さんが子供役をやることも多い気がします。

清都:しゃべり方とかが大人の演じる子供と、本物の子供ではまったく違います。

湯浅:なのでそういうときは注意して聞いて勉強させていただいてます。

――人間だったらそのようにマネというか、勉強できるチャンスがあるのですが、宇宙人とかモンスターは、どうしたらよいのですか?

清都:人間以外のキャラクターを演じることもありますもんね!

冨岡:私は比較的そういうキャラクターが多いかもしれません。

湯浅:冨岡さん、「ずんだ餅」の役をやってましたよね?

冨岡:うん、「ずんだ、ずんだ」って(笑)。

――『魔法少女大戦』のずんだですね。

冨岡:あとは『デュエル・マスターズ』や『カミワザ・ワンダ』でも、人じゃない小さいキャラクターを演じています。

――冨岡さんはそういう系統のキャラを演じるのが得意なのでしょうか?

冨岡:うーん(笑)。でも、増えている感じです。人ではないキャラクターを演じるのは楽しいです。

――何やっても正解?

冨岡:どう演じたら視聴者の方に楽しんでもらえるかなぁ、子供たちが笑ってくれるかなぁと考えます。『デュエル・マスターズ』は収録のたびにたくさん考えて勉強させて頂いた作品です。

――湯浅さんは難しいキャラクターを演じた経験はありますか?

湯浅:『バンドやろうぜ!』という、バンド物のゲームで「ユキホ」というウッドベースを担当するキャラをやらせていただいています。本当は男の子なのですが、女の子のキャラを演じています。

――ややこしい設定のキャラですね(笑)。

湯浅:その『バンドやろうぜ!』では実写のPVもありまして、そこで私自身もウッドベースを弾いています。実は私、元々ウッドベースをやっていたので……。

――ええ!? アニメも作れて、声優もやって、ウッドベースも弾けるなんて多才ですね。

湯浅:ありがとうございます。気になった物はすぐに手を出すタイプなのです(笑)。『バンドやろうぜ!』の実写PVは、ボーカルだけ声優が演じているのですが、他の楽器はちゃんとバンドができる方を呼んで作っています。ですが私の場合、「ウッドベースが弾けるなら~」という理由で、声優を演じると共に、実際の楽器も演奏することになりました。

――湯浅さんが演奏している様子をPVで見られるのですね。楽しみです!

湯浅:すでにダイジェスト版がYouTubeで見られます。『バンドやろうぜ!』には4つのバンドが登場するのですが、私の演じる「ユキホ」は「Cure2tron」というバンドに所属しています。PVではキャラの格好の和服を着て本格的に臨みました。収録前の練習で手が豆だらけになったのですが、「私って声優だよね?(笑)」と思いつつ、とっても貴重な体験でした。

湯浅:不思議なお仕事でしたが、ゲームキャラの役もちゃんと演じています。みなさんにはゲームの配信を楽しみにしていただきたいです。また、趣味のウッドベースを初めて仕事で使ったこともあり、本当に有意義なお仕事でした。こんな経験、もうないと思います。

――でもこのインタビューで湯浅さんがウッドベースを弾けることが広まって、また何かオファーがくるのではないでしょうか?

湯浅:そうなったら嬉しいです。ウッドベースを弾ける声優です! お仕事お待ちしています(笑)。


■可能性は無限大! これからやってみたいお仕事は?

――これからチャレンジしたいお仕事は?

湯浅:言うのがタダならば……やはりアニメの主役!(笑)

――いろいろな作品がありますが、どんな主役になってみたいですか?

湯浅:魔法少女になりたいです! 変身バンクで変身するくらいの、「ザ・魔法少女」を演じたいです。変身の掛け声の他に、呪文も唱えてみたいですね。

冨岡:私も『おジャ魔女どれみ』や、『カードキャプターさくら』が好きだったので、魔法少女として呪文や、口上を言いたいですね。

清都:私も! 女の子はみんな、魔法少女モノを見て育っていると思います。あと、子供の人格形成に携わりたいですね。

冨岡・湯浅:ええぇ(笑)。何それ怖い。

清都:「人格形成」ってコトバは怖いね。いい言葉が思いつきませんでした(笑)。幼いころに見た作品は、その後の人生において、なんらかの影響を及ぼしているはずです。『アンパンマン』や『カードキャプターさくら』、『美少女戦士セーラームーン』世代だったので、小さいころはそれらの作品のキャラを真似して、いっぱい夢を膨らませながら育ってきました。なので今度は私たちが子供たちの夢を膨らませる番です。夢の元となる心に響くような作品に関わりたいです。

冨岡:子供番組の他は、吹き替えもやりたいです。

清都・湯浅:あー! やりたいですね。

冨岡:海外アニメの吹き替えはいくつかやらせて頂いたのですが、海外ドラマとか、映画の吹き替えの方はあまり経験がないので、実写の人に声をあてたいです。

――アニメと実写の吹き替えはどこが違うと思われますか?

湯浅:アニメでは自分の想像力で演じることが大きい気がします。ですが実写では本当に人が演じているため、動きなどと合わせ、映像を何度も細かく見て演じる必要があると思います。

清都:アニメだと絵がまだできあがってないというのもありますが、実写作品の吹き替えは人がすでに演じています。それに対し声だけをあてるので、アニメとは違ったスキルが求められると思います。

湯浅:国によっても結構違ってくると思います。私は韓国ドラマの吹き替えをやらせていただいたことがあって、アメリカ等の映画と違っていると思いました。私たちがしゃべるのは日本語ですが、映像の役者さんは国によってクチの動きや表情の激しさが違います。細かい部分まで見て吹き替えないと、違和感が出てしまいます。

▲湯浅かえでさん

▲湯浅かえでさん


■開催間近の8周年イベント『ACROSS FESTA!!』の見どころを3人が語る

――次にアクロスフェスタについて伺います。まずアクロスフェスタはどのようなイベントですか?

清都:盛りだくさんです!(笑)

――すみません。言える範囲で具体的に伺ってもよいでしょうか?(笑)

湯浅:私ときよとろ(清都)と中西優香ちゃんの3人でユニットを組んで、歌とダンスのライブをお届けします。

清都:ライブパートがあって、何組かイベント限定のユニットが出るので、私たちもその1組として出ます。

――何の歌を歌われるのかは決まっていますか?

清都:オリジナルの曲を、アクロスフェスタのために作りました。レコーディングはすでに終わっていて、振りをにしし(中西優香)が考えてくれています。歌詞は3人で考えました。

――その曲のテーマは?

湯浅:枯渇した女子の話です。

一同:(爆笑)

清都:私たちはご飯を食べることが好きなんです。よくお腹がすいて、腹ペコになるんです(笑)。

湯浅:美味しい物を食べたときの、幸せな気持ちを歌います(笑)。歌詞の内容は、お腹が空いていることと、「いろいろなことをやりたいんだ!」、「新しい世界を見たいんだ!」という想いをリンクさせて書きました。

冨岡:私はかえでちゃんが歌った仮歌を聴かせてもらったのですが、歌詞を含め、すいごくかわいかったです。

湯浅:「枯渇女子」をかわいくポップに歌っております(笑)。

清都:歌詞はお菓子の名前も含まれていて、「お腹が空いたぞ~」、みたいな可愛い歌詞です。

――スニッカーズしか出てこないのですが(笑)。

清都:スニッカーズも美味しいですけど、もっと可愛らしい感じです(笑)。

――失礼しました。

湯浅:かわいらしさもあると共にライブなので盛り上がる感じにしたいなと、作曲家さんとも相談し、みんなで歌える曲に仕上げていただきました。

清都:聴いているだけで身体が動いちゃうようなノリノリの曲なので、初めて聴いても盛り上がれると思います。

――では冨岡さんはなにを担当されますか?

冨岡:私は朗読に参加します。朗読は3公演すべて違うお話になっていて、1公演だけ見てもおもしろいのですが、3公演見ると実はストーリーがつながっているんです。全公演の出演者が違うのですが、私は日曜日に出演します。

湯浅:私は土曜日のお昼です。

清都:私は土曜日の夜です。

冨岡:脚本は藤沢文翁さんが書いています。私たちもいまからすごく楽しみにしています。

清都:今回のイベントのコンセプトは「交流・出会い」です。藤沢さんの作品は他の作品を見ていてもすばらしいものばかりなので、今回も楽しめる内容だと思います。

――同じ事務所の役者さんと出演するイベントは、他のイベントとはどこか異なるところはありますか?

冨岡:不思議な感じがしますね。

清都:うん、不思議な感じ! こんなにたくさんの役者が出てくるイベントはあまりないし、特に山寺さんをはじめとする大先輩の方達と同じイベントのステージに立つことはなかなかないです。

――緊張しますか?

湯浅:緊張しますね! 他のイベントとはまったく違う気がします。

冨岡:先程、きよとろ(清都)も言いましたが、やはり大先輩達と同じステージに立つことがなかなかないので、先輩達とステージ上でトークだったり、お芝居で絡めるのが楽しみです。緊張しますが!(笑)


■清都さん冨岡さん湯浅さんの3人が注目する出演者は!?

――絡んでみたい役者さんはいますか? また、アクロスエンタテインメントに所属している役者さんで、注目されている方は?

冨岡:私は希山明里(きやまあかり)ちゃんですね。彼女は……なんていうか、、、すごいんです! とにかくパワフルです! 英語も話せますし!

――イベントに希山さんも出られますか? 希山さんのどこに要注目ですか?

湯浅:エンターテイナーで「しゃべる、ボケる、ツッコむ」を全部ひとりでこなしてしまうんです。

清都:でもこっちを置いてけぼりにしないよね。

冨岡:うん、楽しませてくれる!希山は、なめくじ劇場というコントの土曜日夜の回・朗読劇の土曜日昼の回・ライブMC各回の影ナレーションを担当する予定です。

――楽しみな方ですね!

冨岡:『JELLY JAMM(ジェリージャム)』という海外アニメの吹き替えで、初めて現場をご一緒しました。彼女はアニメのレギュラーが初めてだったのですごく緊張していたのですが、表現がすごく自由で驚きました。彼女がひとりでずっとしゃべるお話があったのですが、表情をころころ変えてくるので、見ていて飽きないし、すごいなと思いました。私にないものをたくさん持っていて、すごく勉強になりました。アクロスフェスタではどんな希山が見られるのか、個人的にも楽しみにしています。

――では湯浅さんが注目している出演者は?

湯浅:私は注目と言うより、尊敬している方になるのですが、石田佳名子さんという先輩です。普段は帝国劇場等でミュージカルに『レ・ミゼラブル』等に出演なされています。ミュージカルの演技を始め、立ち振舞いから何から何まで好きです! 昔一緒に朗読劇に出させていただいたことがあるのですが、とてもフレンドリーに接してくださるんです。さらにそれだけではなく、ご自宅にも招待してくださいました。石田さんのお芝居を見ると、台詞ひとつひとつが頭にスーッと入ってきます。物語の世界を創る声だと思います。

――石田佳名子さんのアクロスフェスタでの担当は?

湯浅:朗読が私と一緒なんです! いっしょのステージに立たせていただけるので、いまからからすごく楽しみです。

――清都さんも、注目の出演者をお聞かせください。

清都:私も尊敬になってしまうのですが、小松史法(こまつふみのり)さんです。『JELLY JAMM』の現場でご一緒させていただいたときに、すごくお芝居で引っ張ってくださいました。お芝居に対しても非常に真摯に取り組んでいらっしゃる姿勢が好きです。また、下さるアドバイスもとてもわかりやすく丁寧で、いろいろなことを教えてくださいました。そんな小松さんは今回のイベントで朗読に出演されます。小松さんの演じる空気をより身近で肌で感じられるため、私も楽しみにしています。会場にいらっしゃるお客さん方にも、ぜひ生で見ていただきたいです。


■『ACROSS FESTA!!』はこうなる!? 3人がイベントに対する意気込みを語る

――イベントの意気込みを伺いたいです。

湯浅:こんなイベントは本当に珍しいと思います。事務所を上げてのイベントなんて滅多にやらないことなので、きっとお客様たちも「なにをやるのだろう?」と思っていることでしょう。またアクロスは本当に色々なタレントの方がいます。顔出しで活躍している方から、声優、文化人などなど。そんな所属メンバーの個人の色が出るようなイベントになります。みんなの個性を見てもらい、アクロスのことをもっと好きになってもらえたらといいなと思います。私もがんばります!

清都:普段はあまり見られない役者さんの姿が見られると思います。おそらくとてもアットホームなイベントになると思いますので、素の部分も出てしまうでしょう。お客さんとアクロス(出会い)して、よりアクロスのことを知って頂いただきたいです(笑)。あ、そうそう! 今回のイベントでは『RiipleLight』を使います。これは腕につけるLEDのライトで、特殊な電波で色が変わります。会場の部分ごとに色を変えたり、ライトを使ったおもしろい演出や企画を考えています。役者さんたちの姿はもちろん、楽しい催し物にもご期待ください。

冨岡:これだけたくさんの出演者がいるので、きっとお客さんたちはお目当ての出演者がいると思います。ですが、その人が出演していないコーナーでも楽しんでいただけるように! 「来てよかったな」と思えるように、精一杯がんばります。

▲冨岡美沙子さん

▲冨岡美沙子さん


■声優を目指している読者に3人からメッセージ

――最後に声優を目指している読者に、メッセージをお願します。

湯浅:いま声優を目指している方はとても多いです。しかも、たとえ声優になれたとしても、それからずっと仕事を続けていけるかどうかもわかりません。とにかく厳しい世界です。そして、声優は本当にいろいろなことを求められます。お芝居はもちろんのこと、歌やダンスなど、今後はもっと増えるかもしれません。そんな声優になるには、いろいろな物を見てたくさんの経験を積むことが大事だと思います。

――湯浅さんは先程おっしゃっていたように、経験豊富ですよね。

湯浅:特に私は「あれがおもしろそう」、「これがおもしろそう」と、なんでも挑戦するタイプでした。いまとなってはそのことがプラスになっています。いまこうやって声優をやらせていただいて、「やっていてよかったなぁ」と思っています。なので日頃からアンテナをたくさん張っておくことは経験にもなり、お芝居にも生きるのでいいことだと実感します。いろんな所に行き、たくさんの方に会うことが、一番肥やしになるのではないかと思います。

冨岡:そうだね、ひとりだと気づけないことがたくさんあるよね。アフレコでも相手と会話をして、いまでも私は難しいと毎回思うのですが、ゲームなどのひとりでの収録でも、会話のセリフがあるので、それをちゃんと会話してるように演じないといけない。相手のことを考えてしゃべることが多いので、たくさんの人とコミュニケーションをとるのはとても大切なことだと思います。

湯浅:「ちょっと今日は家から出たくないな」と思うときもあると思いますが、私の場合はそれでも無理して外に出ようと思っていました。ひとりでいてもなんにもならないからです。誰かと接することが勉強になりますから。

清都:あとは「柔らかい心」を持つことも必要かなぁと。人生経験を重ねてくると、つい自分の物差しで計ってしまうことが多くなると思います。でも、いままでふたりが言ったみたいに、色々な人と話してその人の価値観を知ることだったり、人から自分がどう見えるかがすごく大事だと思うんです。声優として成長していくためには、役者仲間だけでなく、スタッフの方やマネージャーさん、いろいろな人たちの話にしっかりと耳を傾けて、吸収していく心が大事なのではないかと思います。

[取材・文:サトポン]


■7/23、24はアクロスエンタテインメントの8周年フェスが開催!

『ACROSS FESTA!!8.322+0.001 ANNIVERSARY』
開催日:
 2016/07/23(土)
 13:00開演(12:00開場)
 18:30開演(17:30開場)

 2016/7/24(日)
 14:00開演(13:00開場)

会場:有楽町よみうりホール (東京都)

★チケット販売ページ:
>>https://www.animatetimes.com/event/details.php?id=V4e00520
販売期間:~7/18(月)23:59

>>ACROSS ENTERTAINMENT公式サイト

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