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アニメ『タブー・タトゥー』OPを歌うMay’nさんへインタビュー

疾走するエモロック曲、「Belief」に込めた信念とは。アニメ『タブー・タトゥー』OPを歌うMay’nさんへインタビュー

 2016年7月4日より放送がはじまる、アニメ『タブー・タトゥー』。そのOPテーマを、アニメ『マクロスF』のシェリル・ノームの歌パートを担当したことでも知られるMay'nさんが歌われます。

 OPテーマのタイトルは「Belief」。信条、信念を意味するこのキーワードには、May'nさん自身もただならぬ思いを重ねているとのこと。作曲を担当しているのがSALTY DOGのKENTさん/TOMOYAさんというところにも注目です。

 これまでのMay'n像とは違う、エモーショナルで疾走感あふれる本楽曲に込めた信念とは。PV撮影中の合間をぬって、May'nさんがインタビューに応じてくれました。



──初めてこの曲を聞いた時は「なんてカッコいいんだ!」と感動してしまいました。May'nさんは初めて聞いた時どのような感想をもちましたか?

May'n:今回アニメのお話をいただいて、自分を信じ抜く強さをテーマに楽曲をお届けしたいなと思ってるなかで色んな楽曲を集めてたんですけど、私としては「絶対この曲が良い!」と思えるくらい運命の一曲でした。こうしたTHE・ロックというようなものは普段のMay'nではそこまで出してないような気もしていて、だけど今回はロックというところにスポットをあてた曲にしたいなと思っていたので、SALTY DOGさんとの出会いによってロック系の曲に挑戦できる機会を頂けたなと思いますね。

──ロックでハードコアで、でもどこかエレクトロなエッセンスもある曲かなと感じました。

May'n:そうですね、今どきの言葉でいうと「エモい」みたいな(笑)。

──メロディック要素も強いですしね。May'nさん的に、この曲の推しポイントのようなものはありますか?

May'n:私、普段から落ちサビといわれるDメロがめちゃくちゃ好きなんですけど、そういう落ち要素が今回かなり多くて。落ちサビとDメロが別でありますし、でもBメロもちょっと落ちてるので、緩急というかアグレッシブなところと胸をきゅっとつかまれるような切ないところの両方を取り入れていただけたなと思ってますね。

──Dメロ直前のシンバル3連打とかもう最高にアガるなと思いました。ライブだともっとカッコよくなりそうですね。

May'n:そうですね、ライブが楽しみな曲です。

──非常にハイカロリーな曲ですが、レコーディングにも普段とは違うテンションで臨まれましたか?

May'n:キーチェックといわれるものを何度も試しましたね。今年で11周年を迎えたんですけど、自分の得意なキーや、ここのキーがよく出るとか、そういうところはわかってるんですが、今回は固定観念というか、そういうものを無視して色んなキーにチャレンジさせていただけたというか。なので、今までの楽曲の中では割と高いところをいき続けて前のめりに激しく歌う曲になってるんですけど、それが今の私の気持ちにもぴったりだなと思って。

──確かに、サビは出だしから高音域が続きますね。

May'n:先日までツアー「May'n Hall Tour 2016 "SPRING OUT!!"」をやっていて、その最中に11周年を迎えたんですけど、年月だけでいうと「10年もやってたんだなぁ」と思って。でもまだまだ知らないこともあるし、色んな事にも挑戦したいなという前のめり感のようなものをツアーの間にすごく感じたので、リスタートという気持ちになってたんですね。どんなことにもがむしゃらにチャレンジしたい、進んでいきたい、そう思っている中での今回のシングルリリースなので、自分を信じる気持ちと自分自身を信じたいと願いというか、そういう気持ちを心から歌わせていただけたなと思っています。

──キーチェックを何度かされたということは、現状よりも高いバージョンや低いバージョンもあったということでしょうか?

May'n:そうですね、もうちょっと低い方が得意かな。でもそのキーを使っているからこそ必死さや女性っぽさ、切なさ、悲壮感や力強さみたいなものを感じられるなと出来上がりを聞いた時にすごく感じました。あと、今回はツアー中のレコーディングだったんですけど、かなり暴れてたツアーだったというか、頭とか振って、私史上最高に汗だくだったツアーで(笑)、そのライブ感みたいなものをレコーディングにもっていけたような気はします。

──曲を聞いた時に感じたライブ感や前のめりなテンションは、そういった部分が影響しているのですね。

May'n:ほんと、まだまだという気持ちが強くて。ここから始まるんだって気持ちが強いですね。もっともっと叶えたい夢や見たい景色、みんなに見せたい景色があるので、そんな未来を信じる楽曲になれてらいいなって思ってます。

──作曲を担当されたSALTY DOGさんの印象はいかがでしたか?

May'n:普通に「ロック」という言葉では表せないというか、メロディアスでどこか切なさを感じる楽曲という印象がありますね。私も「May'nといえば」という部分を考えた時にハイヤーがあるとか、どこか絶望を背負ってるというか、だけど自分の足で歩んでいく。そういうものがMay'nっぽさの一つでもあるのかなと思っているなかで、SALTYさんが仰るエモさとすごくリンクするところがあって、今回ロックサウンドにチャレンジしてみたいと思った時に、SALTYさんなら「May'nっぽさ+新しさ」みたいなのもできるんじゃないかなっていう期待がありましたね。

──確かに、ロックさが新しいというのはある種珍しいことかなとも思います。

May'n:踊れるロックというか、ダンサーを後ろにつけて歌えるロックみたいなのを目指していたというか、そういう曲が多かった気がします。でも今回はバンドを背負って歌う楽曲になるんじゃないかなーと。

──メンバーのKENTさんとTOMOYAとの面識は?

May'n:今回が初めましてです。ツアーの東京公演に遊びに来ていただいて、そこでお話できたんですけど、もともとアニメが好きでアニソンもけっこう聞いていらして、カッコいいゴリゴリなロックさにプラスしてアニメとのリンクっていうものも意識して下さって。本当に、心から出会いに感謝してる二人ですね。

──作品の世界観にリンクしたOP曲は本当に燃えますからね。OP映像はもうご覧になられましたか?

May'n:OPはまだですけど曲つきのPVは見させていただきました。

──良い感じにマッチしてましたか?

May'n:いやーもう、思い描いていたものが映像になっていたり、それ以上の疾走感や激しさがありますね!なんかこう、すごく硬派だなと思いましたね。

──硬派、ですか。

May'n:どのキャラクターも自分を信じてるんですよね。いわゆる敵、姫様がいて味方がいるという世界観なんですけど、姫様も自分の正義を貫く。正義とは何かというものが問われる作品なんですけど、己を信じる強さこそが正義で、その正義を相手にもぶつけられるのが強さにかかってるみたいなシーンが私は特に好きなんですけど、各キャラクターの正義、信念が鮮明に伝わる映像だったなと。「Belief」も信念という意味なので、そこはすごくハマったなと思いました。

──原作を一気見されたくらいですもんね。

May'n:そうですね(笑)。楽曲のレコーディングに入る前までいつも原作を読ませていただくんですけど、普通にファンになってしまったのでアニメ化されないところまで全部読むっていう(笑)。

──どこまでアニメ化されるか気になるなぁ…。じゃあ、もしMay'nさんが呪紋を手に入れられるとしたらどんな能力が欲しいですか?

May'n:えぇー…なんでしょうね……(長考)。え、逆になんですか(笑)?

──僕はやっぱり重力操作系ですね。

May'n:重力操作!

──だもんでラーカーが質量操作系っていう、たいてい後半に出てきそうな能力を持ってるのに序盤でアレされてしまう展開には驚きましたね。序盤って火とか水とかじゃないの? っていう。

May'n:あぁ、確かに確かに。

──そのあたり捻ってきてるなーと感じましたね。

May'n:じゃあそのアニメに近いところでいうと、吸収できたり真似できたりするキャラクターもいて、それは最強だなって思いましたね。

──写輪眼的な能力ですね。

May'n:そうそう(笑)。あとは皆そうなんですけど、超治癒力があるという。だから生きる死ぬかの激しい戦いの中でもそう簡単には死なないのは良いなって。

──あの設定はバトルに迫力と生々しさを与えてますよね。

May'n:そうですね、内臓でてきたり…(笑)。

──あの壮絶さもキャラクターの信念の強さを如実に表しているいると感じますが、May'nさんが音楽にかける信念のようなものってありますか?

May'n:最近気付いたというか、言葉にできるようになったことがあって。ちゃんと自信をもっていたいなと思うようになったんです。それが信じる気持ちに繋がると思うんですけど、それってすごく難しいと思うんですよね。例えばステージに立たせてもらってる上で自信をもつというと、歌の力だったりパフォーマンスっていうところにリンクしがちで、そこはまだまだっていう気持ちが強くて。もちろんその場その場で100%の力を出し切りたいというのはありますし、後から振り返った時に今の方があの頃より成長しているって思えるようにこの10年活動してきたんですけど、May'nとして自信をもつということは応援してくれてるみんなへの期待に答えなきゃいけない、それが自信として返せなくちゃいけないなって最近思えるようになったというか。

──"May'n"としての10年が、いま自信として現れたということなんでしょうか。

May'n:みんなと過ごしてきた日々にすごく自信を感じてるというか、こんなに仲間がいてくれて、こんなライブが作れて、そういった経験はMay'nっていうものに対してこれからもちゃんと自信をもっていきたいなと強く思わしてくれましたね。私は喉を一度壊して2015年に3月に改めて活動を始めたんですけど、今回のシングルは早く皆に聞いて欲しいって自信をもって言える楽曲になったので、自分を信じる強さをテーマにこれからも頑張りたいなと思います。

──作品的にも殻を破るというのが一つのテーマとしてあり、May'nさんとしても今回の曲は挑戦としての意味も強いとのことですが、これからはどんなことに挑戦していきたいと考えていますか?

May'n:例えばカッコよく見られたい、可愛く見られたいみたいなことを今までは結構強く意識して活動してたんです。ライブ中でもあんまりくしゃくしゃな顔は見せないようにしよう、みたいな。この時はこっちを向いた方がいいなとかそういうのも練習して細かく決めてパフォーマンスをしていたんですね。でも、全ての感情や色んな顔があるからこそ人間だよなというのを最近強く感じたというか、喜怒哀楽も良いといわれるのは喜と楽っていう陽の部分だけですけど、それも陰があるからこそ陽が引き立つんだという当たり前のことを意識できるようになりましたね。これからは自分のその時その時の感情に素直になった楽曲も、たくさんみんなにお届けできればなと思いますね。

──それでは最後、月並みではありますが読者に向けてコメントをお願いします。

May'n:今回は自分を信じる強さというものをテーマに、皆さんに楽しんでいただける楽曲が出来上がりました。アニメと一緒に楽しんで頂ければと思いますし、ライブでこの曲は完成するんじゃないかなとも思ってるので、みんなで暴れ倒して一緒に体感してもらえればなと思ってます。

誰もが自分の正義を信じ貫く『タブー・タトゥー』と、May'nさんの挑戦と信念が詰まった13thシングル「Belief」。強烈にリンクした世界観と楽曲を、ぜひ堪能して下さい。




[取材・文/ヤマダユウス型 撮影/二城利月]

■オープニングテーマCD情報
『Belief』 歌:May’n
作詞:空谷泉身 / 作曲:KENT / TOMOYA (SALTY DOG) / 編曲:高橋浩一郎(onetrap)
発売日 2016年8月24日(水)発売
【CD+DVD】1,800円(税抜) 《DVD収録内容(予定):『Belief』ミュージックビデオ、オープニング映像、商品告知スポット》
【CD】1,200円(税抜)

■作品概要
【放送情報】
TVアニメ『タブー・タトゥー』
テレビ東京 7月4日スタート 毎週月曜深夜2:05~
BSジャパン 7月9日スタート 毎週土曜深夜0:00~
AT-X 7月6日スタート 毎週水曜深夜0:30~
リピート放送:毎週金曜夕方4:30~、毎週日曜夜8:30~、毎週火曜朝8:30~
※放送日時は変更になる場合があります。

【イントロダクション】
【呪紋】それぞれの固有の物質『トリガー』を充填することで起動し、『印者(シールド)』と呼ばれる操者の身体的な能力を飛躍的に高め、超常的な現象を発現させることができる超科学兵器―――。
赤塚正義(通称:セーギ)は、不良に絡まれていた男性を助けた際、礼として渡された謎の石を手にした瞬間、掌に不思議なタトゥーが刻まれる。
「その呪紋、どこで手に入れたの?」
翌日、学校からの帰宅途中に、季節外れのコート姿の少女“イジー”に突如襲われたセーギは、祖父から教え込まれていた柔術で反撃するものの圧倒的な力の差に押され、命の危機に晒される……。
偶然にも「呪紋」を手にしてしまった赤塚正義を中心に、様々な人々の思惑が渦巻く争いが、いま始まる。

【スタッフ】
原作:真じろう(月刊コミックアライブ連載)
監督:渡部高志
シリーズ構成・脚本:関島眞頼・大武正光(セブンデイズウォー)
キャラクターデザイン:長谷川眞也
音楽:スーパースィープ 細江慎治
アニメーション制作:J.C.STAFF
製作:タブー・タトゥー製作委員会

【キャスト】
赤塚(CV:古川慎)
ブルージィ=フルージィ(CV:小松未可子)
一ノ瀬桃子(CV:安済知佳)
アリヤバータ(CV:鬼頭明里)
トム=シュレッドフィールド(CV:杉田智和)
リサ・ラブロック(CV:喜多村英梨)
R・R・ラーカー(CV:津田健次郎)
イルトゥトゥミシュ(CV:井澤詩織)
カル・シェーカル(CV:生天目仁美)
ブラッド・ブラックストーン(CV:森川智之)
ワイズマン(CV:速水奨)
サンダース(CV:玄田哲章) ほか

>>TVアニメ『タブー・タトゥー』公式サイト
>>May'n公式サイト

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