アニメ
『双星の陰陽師』小野友樹さんが語る無関心に込められた神威の演技

TVアニメ『双星の陰陽師』小野友樹さんが語る無関心に込められた神威の演技

 2016年4月より放送中のTVアニメ『双星の陰陽師』で、ひときわ異彩を放ち、人の姿をしているが人ではなく、ケガレでありながら圧倒的な強さを誇る孤高の存在、神威。物語のクライマックスで重要な役割を果たすこのキャラクター、神威を演じる声優・小野友樹さんにインタビュー! 作品やご自身が演じるキャラの印象をはじめ、収録現場の雰囲気などについて語っていただきました。

 

■ 神威の第一印象は、戦いだけに楽しみを見い出しているマシーンで虚無の存在

――『双星の陰陽師』にどんな印象を持っていますか?

神威役・小野友樹さん(以下、小野):原作を読ませていただいたんですけど、すごく熱い作品でした。読みながら、(メインキャラクターを演じる)花江くんと潘ちゃんの2人の声がすごく想像できて……すごい熱量で来るんだろうなって真っ先に思いました。彼らのある種ライバルキャラであるということは伺っていたんですけど、神威は次元の違うところにいるライバルというか、ちょっと異質なポジションにいるキャラクターだと思います。

 
――原作の神威はどうでしたか?

小野:神威役に決まったと聞いていたんですけど、原作ではずっと婆娑羅(バサラ)という呼ばれ方をしてたんですよ。だからこれなのか何なのかずっと分からないで読んでいて(笑)。4巻くらいでやっと神威と呼ばれて、やっぱりこいつが神威だったんだ!って。そのイメージを持っていたところで、アニメ用のキャラクター画をみたら、わりと可愛らしい雰囲気だったんです。色もピンクっぽくて「ん??」って一瞬思いました(笑)。原作を読んで思ったのは、やっぱり異質であるってこと。完全に感情が抜け落ちていて、戦いだけに楽しみを見い出しているマシーンで、虚無の存在っていう印象を受けましたね。


――やはり神威の声を意識しながら読むんでしょうか?

小野:どういう雰囲気なのか、どういうことを思っているキャラクターなのかっていうのは考えますね。そういうヒントをすくい取ろうとはしています。

 
――そこで作り上げていった神威と、制作サイドの考える神威にズレがあったりすることもあるのですか?

小野:ズレというか…お互いにアイディアを出しながら…ですね。最初にちょっとおどろおどろしい雰囲気でやってみたんです。完全に虚無にはせずに、ちょっと感情が見えるようにやってみたら、「一回完全に棒読みにしてください」っていうディレクションが入って。「あ、そっちで神威を作ってみたいのかな」と思って、完全に棒読みにしてみたんです。そしたら「いや、もうちょっと感情を入れてみましょう」と。

確かに僕も、最初に受けた印象でどちらでもというか、完全虚無でも、ちょっと不敵な雰囲気があっても、キャラクター性には合うと思っていたんですよね。選択肢が狭いようでいくつかはあるから、その中での調整はありましたね。最終的には、ベースとして一定の虚無感がありながらも、その中で感情が見え隠れしてほしいというラインだったので、そこを今、大切にやらせていただいています。


■ 無関心に込められた神威の演技

――小野さん自身は、わりと激しくて、アツい感じの役を演じることが多い印象なのですが、神威のようなキャラクターを演じてもらいたいと言われることは意外でしたか?

小野:出演が決まったときに思ったのは、こういう神威のようなキャラクターを演じられることはありがたいなと思ったんです。これまでいろいろなキャラクターを演じさせていただく中では、こういう感じもなくはないんですけど、ここまで虚無っていう雰囲気は初めてかも…と、楽しみだなと思いました。

――圧倒的すぎて、すごく孤独な存在ですよね。会話もしているような、していないような。

小野:会話自体のキャッチボールはあるんですけど、感情の受け取りはそんなにない感じですね。だから不思議な感覚です。球は投げ合っちゃいるんだけど、転がっていく球を拾い上げて投げるような。受け取ってない感じがありますね。


――戦うシーンも、すごく難しかったのかなと思うんです。双星の陰陽師の2人がすごい勢いで向かってくるわけじゃないですか。

小野:そうですね。この2人はわりとガンガン来るので、僕個人の芝居熱としては乗っかりたいんですけど、絶対に乗ってはいけないので、本当に受け取る芝居を「無関心」として受け取るようにしていますね。圧が来ても、こちらはまったく意に介さないと、僕自身も感じるようにしています。

でもその中で、紅緒のセリフにほだされるシーンも実はあって……。こちらの感情が引っぱり出されるような潘ちゃんの芝居だったので、それで一瞬、思わない声がスッと出た瞬間があったんです。そこはピンポイントで神威の感情が動いてほしいシーンだったので、潘ちゃんが、ブワッと来てくれたおかげかなって。


――すごく感情が動かされるような、そういうお芝居をする役者が揃っている現場なのかなって、想像できるんですけど。

小野:そうなんですよ。それでいて和やかな感じもあったりします。神威の出番的に途中からの収録参加なんですけど、居心地のいい、楽しい現場のひとつになっています。

――役についての話もされるんですか?

小野:そうですね。「勘弁しろし」っていう神威のセリフがあるんですけど、僕が素で練習していたら、潘ちゃんかな? 真似て「くんべんひろし!」って。そこに「誰だよ!」ってツッコんで(笑)。最終的にみんなそれを連呼するようになりだして…。だから、収録現場で神威は、くんべんひろしになってますね(笑)。


――オン/オフの切り替えがスパっとしているんですね。

小野:そうですね。オフのときはすごく楽しい感じで、いざ芝居になるとすごく熱くなる。本当に居心地がいいです。


■ 気になるキャラクター、そして好きなシーンは……

――物語の中では、圧倒的な強さを誇る神威ですが、小野さん自身で気になるキャラクターなどはいますか?

小野:やっぱり紅緒ですよね。これは何かあるな!っていうシーンがあったので、芝居の上でも気になるキャラクターになりつつあります。


――紅緒にとっては両親を殺した敵であるはずなのに、どういう感情でいるのかというのは気になるところですよね。

小野:ちょっと入り組んだ感情だとは思います。


――神威が強い相手を望んでいるということで、戦ってみたいキャラクターはいますね?

小野:まぁ、ろくろですね。強くなったろくろや紅緒と戦いたい。もしかしたら巫女が生まれたら戦いたいのかもしれないですね。

――印象的なシーン、好きなシーンがあったら教えていただけますか?

小野:ピンポイントなんですけど、原作を読んでいるときに、紅緒のダダダダダっていうシーンが気になっていたんです。それをアニメで、どう潘ちゃんがやっているのか……楽しみにしてほしいですね(笑)。


――今後の神威の見どころを教えてください。

小野:本編で重要な役割を担って現れると思うので、そのあたりを注目していただいて、そのときに神威の感情のブレ、動きが見えたら、面白いんじゃないかなと思います。
よろしくお願いします!!

[文&写真・塚越淳一]


★『双星の陰陽師』第18話 各配信サイトにて無料配信開始!

★10分で分かる!双星の陰陽師 1クールまとめ動画-まとめ給へ、アニメを-


■ TVアニメ『双星の陰陽師』

【放送情報】
テレビ東京:毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ大阪:毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ愛知:毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ北海道:毎週水曜 夕方6時25分~
テレビせとうち:毎週水曜 夕方6時25分~
TVQ九州放送:毎週水曜 夕方6時25分~

【スタッフ】
原作:助野嘉昭(集英社「ジャンプSQ.」連載)
監督:田口 智久
副監督:五十嵐 達也
シリーズ構成:荒川 稔久
キャラクターデザイン:貞方 希久子
サブキャラクターデザイン:竹田 逸子
呪装/ケガレデザイン:伊藤 秀次
色彩設計:合田 沙織
音楽:遠藤 幹雄
音響監督:髙桑 一
撮影監督:今泉 秀樹
アニメーション制作:studioぴえろ

【音楽】
OPテーマ:「Valkyrie -戦乙女-」和楽器バンド
EDテーマ:「アイズ」加治ひとみ

【キャスト】
焔魔堂 ろくろ:花江 夏樹
化野 紅緒:潘 めぐみ
音海 繭良:芹澤 優
石鏡 悠斗:村瀬 歩
きなこ:福山 潤
椥辻 亮悟:前野 智昭
土御門 有馬:浪川 大輔
天若 清弦:諏訪部 順一
斑鳩 士門:石川 界人 ほか



【ストーリー】
 現代の裏側に存在する禍野(マガノ)には異形の化け物「ケガレ」が巣食う。それを祓い清め、人々を守るのが陰陽師である。才能がありながらも陰陽師になることを拒む焔魔堂(えんまどう)ろくろは神託により陰陽師の夫婦に与えられる「双星(そうせい)」の称号を得る。

 同じく双星となった化野紅緒(あだしのべにお)は全てのケガレを祓うことを理想に掲げる少女であった。双星として戦いに巻き込まれていく中で、強くなりたいと真に願い戦い続ける紅緒を目の当たりにしたろくろは、「雛月の悲劇(ひいなつきのひげき)」以降戦うことから逃げ続けていた自分の弱さと向き合う様になる。紅緒に刺激され目を逸らし続けていた過去と向き合ったろくろは再び陰陽師として戦うことを決意し、二人は共に「双星の陰陽師」として強大なケガレへと立ち向かうー。

★トピックス
(1)BD/DVD発売記念スペシャルイベント「陰陽祭2016」開催!
日時:2016年9月11日(日)
   【昼の部】15:00開演【夜の部】18:30開演
場所:新木場studio coast
出演:焔魔堂ろくろ役 花江夏樹、化野紅緒役 潘めぐみ 、音海繭良役 芹澤優、天若清弦役 諏訪部順一、土御門有馬役 浪川大輔、額塚篤役 村田太志、国崎慎之助役 山下大輝   ※出演・内容は変更の可能性がございます。
>>詳細はこちら

★昼の部チケット一般発売決定!
 9月11日(日)開催「陰陽祭2016」昼の部の一般発売が決定! 発売は7月30日(土)10:00よりスタート。ぜひこの機会にお申し込みください。イベントの詳細はこちらをご確認ください。

《昼の部》
一般発売:7月30日(土)10:00~

<チケットぴあ>
◆ネット予約:http://w.pia.jp/t/sousei-onmyoji/
◆電話予約:0570-02-9999(Pコード:632-939)
◆店頭購入:セブン-イレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあ店舗にて直接購入

<イープラス>
◆ネット予約:http://eplus.jp/sousei-anime/
◆店頭購入:ファミリーマート店内Famiポートにて直接購入

<ローソンチケット>
◆ネット予約:http://l-tike.com/sc0911/
◆電話予約:0570-084-003(Lコード:72074)
◆店頭購入:ローソン・ミニストップ店内Loppiにて直接購入

※先着順となります。なくなり次第終了となります。
※枚数制限:お一人様4枚まで


(2)Blu-ray/DVD第1巻は6月24日、第2巻は7月29日発売!
キャスト出演の企画映像、メイキング映像など豪華特典満載!
Blu-ray 8,424円(税込) DVD 7,344円(税込) 各4話収録

第1巻:詳細はこちら
2016年6月24日発売

第2巻:詳細はこちら
2016年7月29日発売

第3巻:詳細はこちら
2016年8月26日発売

★ラジオ情報
 「双星の陰陽師ラジオ~ろくろ・紅緒の一つ屋根の下~」

 出演者:花江夏樹(焔魔堂ろくろ役)・潘めぐみ(化野紅緒役)
 第5回配信中! ※毎月1回配信
 配信ページ:http://hibiki-radio.jp/description/kegare/detail


>>TVアニメ公式サイト
>>TVアニメ公式Twitter(@sousei_PR)

■アニメイトタイムズの人気記事!

杉田智和さんらが出演! 海外ドラマ『SCORPION/スコーピオン』インタビュー

櫻井孝宏さん実写ドラマで新たな挑戦

“はなちゃん”こと花江夏樹さんが『おはスタ』への思いを語る

山寺宏一さん花江夏樹さんの師弟コンビへロングインタビュー【前編】

ミスター平成ライダー高岩成二さん「仮面ライダーは“僕”そのものです」

(C)助野嘉昭/集英社・「双星の陰陽師」製作委員会・テレビ東京
おすすめタグ
あわせて読みたい

関連商品

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2025年冬アニメ一覧 1月放送開始
2024年秋アニメ一覧 10月放送開始
2025年春アニメ一覧 4月放送開始
2024年夏アニメ一覧 7月放送開始
2024秋アニメ何観る
2024秋アニメ最速放送日
2024秋アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング